最近、XBRLについて、取り上げることが多いんですけど、情報処理(情報処理学会から来る雑誌の、論文誌でないほう、表紙が派手なほう)の2005年3月号(300ページ)に、
動き始めた財務会計データ標準XBRLっていう題で、構造とか書いてあったので、XBRLの構造を、今回は、まとめて書いておこうと思います。
前のブログで、タグが英語で、意味わからず、やっぱり、高校講座、英語Iも、みときゃーよかったなあ等という、大勘違いした発言をしていたので、そいつの訂正っていうこともあります。
■そもそもXBRLとは
XBRLは、XMLを利用した、財務情報を記述した言語。
XBRLの特色として、XMLを利用しているものの、XMLのインスタンスの中に、構造を持つカタチではなく、XMLの定義のほうに、構造を記述し、それらを、タクソノミと呼んでいるところがあげられる。
つまり、ふつうに財務諸表(以下の例ではBS)をかくと
<資産>
<流動資産>
<現金預金>1000</現金預金>
<売掛金>3000</売掛金>
<商品>3000</商品>
</流動資産>
<固定資産>
:
等というようになりそうだが、そうはかかず、科目をぜんぶ、ならべてしまうようです
<資産>10000</資産>
<流動資産>7000</流動資産>
<現金預金>1000</現金預金>
<売掛金>3000</売掛金>
<商品>3000</商品>
で、資産、流動資産、各科目の関係は、タクソノミの所に書くようです。
(ちなみに、本当のXBRLの科目は、英語です)
■XBRLの構造
構造を定義したタクソノミと、実際の内容が書いてある、インスタンスに分かれます。
●タクソノミ
タクソノミは、構造を書いたXMLSchemaと、そのタグを表示する場合の位置や表示する文字(ラベル)を記述したリンクがあります。リンクはXLinkで記述してあります。
具体的には、こんなかんじ
・構造を書いたXMLSchema
・定義リンク:包含関係を示す
・計算リンク:科目間の計算関係をしめす
・表示リンク:表示上の関係を示す
・ラベルリンク:勘定科目の表示を示す
・参照リンク:根拠法の関係を示す。
●インスタンス
インスタンスには、科目ごとの値がかかれます。
複数年度ある場合(今期、前期、来期などを同時に表示する場合)、contextであらわす。
東証のXBRLの場合、contextで、今期、前期、来期などのIDを示し、
各勘定科目の、各期で、1要素となる。
つまり、
営業利益の今期で1要素、
営業利益の前期で1要素、
営業利益の来期で1要素、
経常利益の今期で1要素、
経常利益の前期で1要素、
経常利益の来期で1要素、
:
ということになります。この、今期、前期、来期については、contextRefという属性であらわし、この属性値が、上記contextのIDとなります。
インスタンスには、このほかに、「脚注リンク」が記述されます。
■XBRLの現状
さっきの情報処理の所に書いてあるのは
日銀、
国税庁
帝国データバンク、東京商工リサーチ
東証
と、あと、メーカー(日立、ワコール)が上がっているけど、それ以外に、金融庁のEDINETがある。ちなみに、金融庁で、このタクソノミきめる人を、募集してるよ!
ここ
http://www.fsa.go.jp/common/recruit/17/20060202_syokuin.html
すげーーーー!!
課長補佐クラスだって(@_@!)
ってことは、施策を企画するレベルだよねえ(あれって、筆頭課長補佐だっけ?)
きっと、ここに、どーいう人が、選ばれるかで、使えるか、つかえねーかが決まりそう(^^;)やっぱ、中央青山の人とかが、なるのかなあ(^^;)
ちなみに、ツールは、XBRL Japanのリソースセンターのツール(http://www.xbrl-jp.org/resourcecenter/tools.html)にいろいろあるよ
ということで、初めに書いた、タグが英語って件は、タクソノミのラベルリンクを見れば、日本語名称との対応がわかるはず!
ってことです。
高校講座の英語Ⅰをみてなくても、大丈夫そうです。
でも、金融庁の職員になるには、多分、英語Ⅰなんかじゃーダメだと思います。
あたりまえですが(^^;)