ウィリアムのいたずらの、まちあるき、たべあるき

ウィリアムのいたずらが、街歩き、食べ物、音楽等の個人的見解を主に書くブログです(たま~にコンピューター関係も)

業務と情報処理試験の関係を、午後の問題から考える(要求仕様編)

2010-04-08 12:03:46 | そのほか


 業務で作成するドキュメント、プログラムとかと、情報処理試験との関係を考えてみる。
 題材は、基本情報21年秋、午後の問5。
 このシステムを作るとしたらどうなるか?
 出題と、どこでどう関係してくるか・・・について書いてみる。
 なお、出題が、「オブジェクト指向分析」と指定してあるので、原則オブジェクト指向、また、今回はV字型開発で考えてみる。




■要求仕様段階

 要求仕様書には、機能仕様と非機能仕様が書かれている部分に分かれる。
 このうち、機能仕様部分は、業務と、その業務で利用する情報(入力データと出力データ=帳票・画面など)に分かれる。
 オブジェクト指向では、業務を記述するのに、

・まず、業務を出してくる方法としてユースケース図
・その業務の関係者と手順を考えるアクティビティ図

 が作られる。業務で利用する情報に関しては、オブジェクト指向ではないが、

・業務で出力する帳票・画面などから、正規化して、ER図

 を作成する。

 ちなみに、オブジェクト指向以外では、
  ユースケースのかわりにDMM、
  アクティビティ図の変わりに業務流れ図
 を作成し、データと業務の関連としてDFDを書く。

 基本情報の場合、上流工程が範囲外なので、ここは詳しく書いていないが
(ただし、ER図は、問2の問題で出ている)問題文から作成するとすると、
以下の操作で作成できる




○ユースケース図

【一般には】
 ユースケース(利用場面)を抽出する。ユースケースとなるものは、業務=プロセス=動作=動詞なので、動詞ないしは、動詞化できる名詞(サ変名詞)である。また、汎用的な、「行う」、「処理する」は、具体的に何を行うのかを書く。
 ユースケースが見つかったら、そのユースケースに関係する人、外部システム等を抽出し、アクターとする。これは、動詞に対する主語、目的語となっている場合が多い。
 それも行ったら、システム範囲を四角で囲む(あらかじめ、囲みやすい位置にユースケースを書いておく)

【この問題では】
 基本情報21年秋 問5において、動詞が書かれているのは、「航空券発券業務の内容」の(1)であり(申し込んだ、空席確認及び発券を行う)、このうち、空席確認の内容を(3)で、発券の内容を(4)で詳しく説明している。特に、(4)で、発券には、「座席を確保し」、「顧客情報を登録し」、「航空券を発券する」の3つの動詞が包含されていることを示している。

 以下の図になる。




○アクティビティ図

【一般には】
 登場人物(ユースケースのアクターに相当)を1つの桁として書く。これがスイムレーンになる。そして、動詞の部分がアクティビティになる。アクティビティはそれを行う人のスイムレーンに書く。

【この問題では】
 動詞と、登場人物の抽出方法は、ユースケースと同じ。発券については、詳細化されたレベルで記述。
 以下の図になる。




○ER図

【一般には】
 いままでで分析した業務において出力するもの(帳票・画面など)から、必要な情報をあつめ、それを正規化して求める。

【この問題では】
 航空券が明示されていない。そこで、反則技だが、問5のクラス図から、クラス図→ER図を作る方法により、ER図を考えた。
 以下の図になる。





■外部設計へのつなぎ

 ER図からモデルのクラス図ができる(本当は・・・今回は逆算したけど)

 また、

 アクティビティ図から、シーケンス図のアクター側ができ、
 その業務において、モデルのクラス図をどう操作するかを考えれば、モデル操作側のシーケンスができる
 それを、画面、管理のシーケンスをつかってつないでいく。

 もちろん、シーケンスでなく、ステートチャートで表現する場合もある。




 ということで、設計編に続く


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« AT&Tが$1000億投資して、クラ... | トップ | 結局クラウドでもACID必... »
最新の画像もっと見る

そのほか」カテゴリの最新記事