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たたくと云っても小娘が逞しい男の頬をひっぱたく、なんてえのは愛情の表現だったりする。ところが知らずに自分の父親を、手打ちにしてしまう等というのは、取り返しのつかない悲劇である。
最近になって農業の仲間と、じっくり話す機会があった。
『日本の農業を全部、つぶして無くしてしまえばよい。』
このように彼は、吐き捨てるように言った。
食糧が無くなって始めて、日本独自の食い物がある。この意味がわかる。それでは遅いが、そうなってみないと解らない。戦後混乱期の食糧難のことを、若い人はまったく知らない。当時の状況で今に残っている資料とか、お話しは 『 自分の親を無実の罪に落として、断罪する。 』 このような無智で、酷い話ばかり。
戦争を仕掛けたのは、米英の裏の支配層だった。
最近の言葉で謂えば 「 国際金融 」 という。または直裁にユダヤ金融ともいう。米西戦争とかベトナム戦争のトンキン湾事件を知るものは、アメリカが如何にして戦争を仕掛けてきたのか、その汚さを理解している。
共産主義思想それ自体は、まちがってはいないのだろう。ただそれを実現すると宣伝して、ロシア革命を行ったレーニンたちの目的は、別にあったのを今でもほとんどの人が知らない。カザール・ユダヤ教徒が、故国回復の運動を、労働者階級を先兵として使役するために、捏造した 「 お話し 」 が階級闘争の神話だったのだ。なのでこの欺瞞を知るものは、あのソ連や支那の共産革命もどき政権のありようを、スターリン主義として断罪してきた。
渡部昇一氏の言によれば、『 共産主義の理想を、一番実現したのは、戦後日本の工業化 』 だったのである。小作農のせがれが、たとえば東大を出て会社に入る。社員が二万人をこす大企業に成長して、かれはそこの社長になりついには会長にまで、登りつめることができたのが、日本型共産主義社会である。
左近尉も最近までは、これを美談として信じていた。
しかし今は、眉に唾をつけて、はてなと思っていたりする。
明治維新で日本は、西洋の文明を取り入れた。
だが軍国主義が台頭して、日本の国策はまちがった。このように戦後教育では、学校の先生が教えてきた。ところが我が郷の教師たちは、大正以降の日本史を教えなかった。『興味がある者は、教科書を読みなさい。』こう言ったのみで、戦前戦後の昭和史は教えてくれなかった。それを教えてくれたのは、父と母の家族であった。戦争に征ってきた、叔父たちも教えてくれた。『 アメリカがABC包囲網を敷いて、日本を戦争に追い込んだ 』 このように真実を語ってくれた。卑怯にも原子爆弾を非戦闘員の頭上に投下した。
施設農業の温室を整えた、友人がこういった。
学校教育は俺たちのためにあるのではない。いわば我々を奴隷として、効率よく働かせるための、その事のために行われている。
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