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ルソー

2007-04-14 | 作家の記録

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ルソー【わたしの里の美術館・作家の記録】1844 ~ 1910 ルソー フランスの作家

 アンリ・ルソー 『自画像』 (1890)

 

アンリ・ジュリアン・フェリックス・ルソー

Henri Julien Félix Rousseau  1844521日 - 191092
19世紀~20世紀フランスの素朴派の画家。
 
20数年間、パリ市の税関の職員を務め、仕事の余暇に絵を描いていた 「日曜画家」 であったことから 「ル・ドゥアニエ」 (税関吏 )の通称で知られる。ただし、ルソーの代表作の大部分は彼が税関を退職した後の 50歳代に描かれている。

 

 

 

ルソーは1844年、マイエンヌ県ラヴァルに生まれた。高校中退後、一時法律事務所に勤務する。1863年から1868年まで5年間の軍役を経て1871年、パリの入市税関の職員となる。現存するルソーの最初期の作品は1879年(35歳)頃のものである。1886年からアンデパンダン展に出品を始め、同展には終生出品を続けている。1888年、最初の妻クレマンスが亡くなった。生まれた子供も幼くして亡くなり、2番目の妻ジョゼフィーヌにも1903年に先立たれるなど、家庭生活の面では恵まれていなかった。
 
ルソーは税関に22年ほど勤務した後、絵に専念するため1893年には退職して、早々と年金生活に入っている。税関退職前の作品としては『カーニバルの夜』(1886年)などがあるが、『戦争』(1894年)、『眠るジプシー女』(1897年)、『蛇使いの女』(1907年)などの主要な作品は退職後に描かれている(但し、右の写真はかなり画素が粗く、発色もかなり悪い。実際はよりビビッドな色遣いであり、その点が魅力でもある)。
 
ルソーの作品は、画家の生前はアポリネール、ゴーギャン、ピカソなど少数の理解者によって評価されたのみであった。ルソーの年譜に必ず登場するエピソードとして、1908年、ピカソ、アポリネールらが中心となって、パリの「洗濯船」(バトー・ラヴォワール)で「アンリ・ルソーの夕べ」という会を開いたことが挙げられる。これは、からかい半分の会だったとも言われるが、多くの画家や詩人がルソーを囲んで集まり、彼を称える詩が披露されたのだった。
 
日本でも早くからその作風は紹介され、藤田嗣治、岡鹿之助、加山又造など多くの画家に影響を与えた。
 
晩年の1909年、ルソーはある手形詐欺事件に連座して拘留されている。この件については、ルソーは事情をよく知らずに利用されただけだという説もあるが、真相は不明というほかない。1910年に肺炎のため没した。

ルソーの絵に登場する人物は大概、真正面向きか真横向きで目鼻立ちは類型化している。また、風景には遠近感がほとんどなく、樹木や草花は葉の1枚1枚が几帳面に描かれている。このような一見稚拙に見える技法を用いながらも、彼の作品は完成度と芸術性の高いもので、いわゆる「日曜画家」の域をはるかに超えており、19世紀末から20世紀初めという時期に、キュビスムやシュルレアリスムを先取りしたとも言える独創的な絵画世界を創造した。
 
彼の作品には熱帯のジャングルを舞台にしたものが多数ある。画家自身はこうした南国風景を、ナポレオン3世とともにメキシコ従軍した時の思い出をもとに描いたと称していたが、実際には彼は南国へ行ったことはなく、パリの植物園でスケッチしたさまざまな植物を組み合わせて、幻想的な風景を作り上げたのであった。また、写真や雑誌の挿絵を元にして構図を考えた作品のあることも判明している。

 

 


 
代表作

ルソーのサイン 私自身:肖像=風景(1890年)(プラハ国立美術館)
 戦争(1894年)(オルセー美術館)


 拡大
 眠るジプシー女(1897年)(ニューヨーク近代美術館)

 蛇使いの女(1907年)(オルセー美術館)
 ジュニエ爺さんの二輪馬車(1908年)(オランジュリー美術館)


日本にあるアンリ・ルソー作品 [編集]
 
[1]
 エデンの園のエヴァ(1906-10年頃)など9点(ポーラ美術館)
 果樹園(1886年)など4点(ハーモ美術館)
 サン・ニコラ河岸から見たサン=ルイ島(1888年頃)など4点(世田谷美術館)
 イヴリー河岸(1907年頃)、牧場(1910年)(ブリヂストン美術館)
 第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神(1905-06)(東京国立近代美術館)
 工場のある町(1905年)(山形美術館)
 パッシィの歩道橋(1895年)、オステルリッツ駅から左側を見た風景(1909)(サントリーミュージアム[天保山])
 牛のいる風景-パリ近郊の眺め、バニュー村(1909年)(大原美術館)
 要塞の眺め(1909年)(ひろしま美術館)
( wikipedia )

 

 

 

 

 

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