Sleeping Hermaphrodite
Roman, 2nd century AD; Marble.
© The J. Paul Getty Museum.
ヘルマフロディトス (Hermaphrodite) の父はヘルメスであり、母はアプロディテ。
頗るつきの美少年に生まれついたが故に、ヘルマフロディトスには数奇な運命が待ちかまえていた。
15歳のとき、生まれ育った環境に退屈してリュキアや カリア などを旅して回った。ハリカルナッソス(現トルコ・ボドルム)近くのカリアの森の泉で、ナイアデスのサルマキスと出会った。
彼はフリギア(現トルコ)の聖山であるイデ山でニンフによって育てられた。
生物学上の、 「両性具有」 「雌雄同体」 を表す "hermaphrodite (ヘルマプロディートス)" という語は、父たるヘルメス "Ἑρμῆς, Hermēs" と母であるアフロディーテ "ΑΦΡΟΔΙΤΗ, Ἀφροδίτη, Aphrodītē" を合成してつくられた。ヘルマプロディートスを古典ギリシア語では、 ʽἙρμαφρόδιτος と表記する。ラテン文字による転写例は、Hermaphroditos であり、ラテン語では、 Hermaphroditus と書かれる。古代ギリシャ神話の神のひとりである。