我が郷は足日木の垂水のほとり

文化芸術から政治経済まで、貧しくなった日本人の紐帯を再構築したいものです

北朝鮮とアメリカ

2009年08月05日 | 政治

 

人気ブログランキングへ 最初に ポチとお願いしますm(_ _)m

 

 


クリントン元米大統領は4日金正日総書記と会談したと各紙が報道しています。朝鮮中央通信は、北朝鮮の公式報道機ですが、日本で報道されている200ほどある米朝関係のこのニュースのソースはほとんどがこれに依拠しているようです。

http://www.asahi.com/international/update/0804/TKY200908040349.html
Asahi.comは写真入りで総書記と元大統領の会談の様子を報道しています。今回のクリントン氏の訪朝は北朝鮮に拘束された米女性記者の解放が目的とされていますが、真の目的は別にあると考えてしまいました。

元大統領夫人のクリントン米国務長官は先月26日に、テレビ番組の中で『北朝鮮に、もはや“友”はいない』と発言しています。中国も北朝鮮に対して核の放棄を促していますし、友好国のミャンマーですら国連安保理事会の制裁決議を支持しています。バスに乗り遅れる日本とはよく言われたことですが、今回はおいてけぼりにされていたのは北朝鮮だったのではないでしょうか。一人放置されても泣いたりはしないのが北朝鮮の強気なところなのでしょう。前月16日の非同盟諸国会議の首脳会議で金永南最高人民会議常任委員長が次のように述べています。『6カ国協議は永久に終わった』

国際政治の中で行き詰まった北朝鮮の姿は鮮明です。アメリカ関連の経済ニュースは良いものはほとんどないようです。そこへ登場したのが、KEDOの創設に尽力した元大統領のクリントン氏だったのです。

 


http://www.geocities.com/kubozemi11/matuya.htm

  アメリカの対北朝鮮政策  松矢 俊史      

北朝鮮による核開発疑惑が持ち上がったのは1990年代初頭のことである。北朝鮮は1985年に核拡散防止条約(NPT)に加入したのにもかかわらず、国際原子力機関(IAEA)による原子力施設への査察を拒みつづけてきた。米国は関係諸国と共に、北朝鮮にNPTの遵守と核兵器関連の疑惑が持たれる施設へのIAEAの査察を受け入れるように促し、その結果、北朝鮮は1992年1月にIAEAの査察を受諾した。しかし、1992年5月にIAEAが寧辺の核施設を査察した結果、原子爆弾の原料となるプルトニウムを3度も抽出している可能性があることが判明し、1993年にIAEAは申告のなかった核施設に対する特別査察を要求した。しかし、北朝鮮はこれを拒否し、1993年3月にNPTからの脱退を表明し、5月にはノドン1号の試射を日本海で実施した。その後米朝間で交渉が続き、6月には北朝鮮がいったん脱退を留保した。

 しかし1994年になると再び緊張が高まった。南北会談において北朝鮮の代表が「ソウル火の海発言」をし、さらに5月には原子炉から核燃料棒の取り出し作業を開始した。6月にはIAEAからの脱退も表明した[ii]。

 クリントン大統領はこの事態に際し、「対話」による解決の道を選んだ。公式の会談は難航したが、大統領の依頼を受けたカーター元大統領が公式にではなく北朝鮮に渡り、金日成国家主席との会談で成果を収めた。この会談で両国は、IAEAの査察官の残留、北朝鮮の核開発の一時凍結、北朝鮮の望む軽水炉開発への米国の支援で合意した[iii]。

  この合意を受けて、10月21日に米朝は「枠組み合意」に調印した。この合意で、北朝鮮は核開発の凍結と約5年後のIAEAにおける特別査察の受け入れを認め、他方米国は2003年までに平和利用目的の軽水炉を北朝鮮に供与し、それまでは代替エネルギーとして重油を供給することを約束し、経済制裁の緩和に向けて努力することを約束した。この合意を履行するために、1995年3月に米日韓の三国は、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)を設立した。

 

 

一般国民は戦争や対立などはもとめません。平和が一番ですネ。それでは北朝鮮の総書記やアメリカの大統領にしてみればどうなのでしょうか。どうも北の歴代の指導者は混乱を楽しんでいるフシがあります。当時の大統領クリントン氏は混乱を増長はさせなかったようですが、原子炉の提供やつなぎの重油の提供を約束するなど、紛争の熾火(おきび)の温存に尽力したようにしか見えません。今回の元大統領の訪問も、米国籍の女性記者二人の解放と引き替えに、世界の耳目を平城に引き込む算段なのでしょうか。


1990年に金丸信氏と田辺誠氏は北朝鮮に渡り金日成主席と会談を行いました。いわゆる土下座外交です。

 

 

金丸信
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E4%B8%B8%E4%BF%A1
1990年、日本社会党の伝手を頼り田辺誠らと訪朝団を編成。団長として朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪問する。(金丸訪朝団)

金丸と金日成主席が、日本語を用いて差しで対談を行う。しかしやり取りが文書として残っていないため、一体何を話したのかが謎となっている。この空白の数時間の間に取り決められたといわれる約束が、日朝の交渉においてしばしば「金丸さんが金日成主席と約束した」という形で北朝鮮側から持ち出されることがある。

このとき自民党の代表として国交正常化や統治時代の補償とともに『南北朝鮮分断後45年間についての補償』という約束を自民党、社会党、朝鮮労働党の3党で交した。この約束は帰国後「土下座外交」と批判を浴びた。このとき1983年に北朝鮮兵士閔洪九の亡命事件に関連して北朝鮮にスパイとして拿捕され7年間服役していた「第十八富士山丸」の日本人紅粉勇船長と栗浦好雄機関長の2名の釈放・帰国についても合意し、こちらは実行された。

 

このときは日本人紅粉勇船長と栗浦好雄機関長の2名の帰国が実現しました。今回の元大統領訪朝では、二人の女性記者は解放帰国となるのでしょう。そしてどれだけの見返りが北朝鮮にもたらされるのでしょうか。夫人のクリントン国務長官は中国との関係は水飴のように濃くてべたべたしたものと『株式日記と経済展望』で取り上げられています。
http://210.165.9.64/2005tora/d/20090429 
管理者のTORA氏はこの記事の中でアメリカとの同盟を見直すべしといっています。
『米中のG2体制が上手く行くかどうかは日本の出方にかかっている。アメリカと中国の間には日本という国が南北に長く遮っているのであり、台湾が中国の勢力下に入る事は日本にとっては致命傷になる。もしアメリカが台湾を見捨てるような事があれば、日本はアメリカを見捨てる決断をすべきだろう。アメリカが台湾を見捨てる事は次は日本を見捨てる事であり、アメリカとの同盟は終わりを迎える。』

クリントン夫妻が追手搦め手で丁々発止と日本無視のマッチ・ポンプ芝居を日本はどのように観覧すれば良いのでしょう。

 

 

まっちとぽんぷ [マンガ]
http://waosusume.blog.so-net.ne.jp/
 
Wikipediaより引用 ー
マッチポンプとは「マッチで火をつけておきながら、それをポンプで消す」というように、自分でわざわざ問題を作り出しておきながら、そ知らぬ顔で、自分がそれを解決することで賞賛や利益を得るあくどい自作自演の手法を意味する和製英語である。マッチ(match)は元は英語、ポンプ(pump)は元はオランダ語である。
ー ー ー ー ー 引用終わり ー ー ー

 

中国共産党は自国の労働力をとても安い値段で米国等の外国に売りつづけています。それで中国政府は金満になりました。いっぽうアメリカは経済危機で貧乏になりそうです。クリントン国務長官は北朝鮮問題に火を点けて、ご主人がポンプの役割です。オバマ政権の政権維持費用をどのように捻出するのでしょうか。

最近の自民党の対北朝鮮政策は経済断絶ですが、日本民主党の対北朝鮮政策はどのようなものなのでしょう。

 

人気ブログランキングへ 最後に m(_ _)m  ポチとお願いします。m(_ _)m

 

   わが郷
わたしの里 美術館         わが郷 HOME   

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« シリア | トップ | 散華 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

政治」カテゴリの最新記事