がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

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【人ものがたり】牧志朝忠、裏話&担当終了のご挨拶

2013年09月01日 | ・琉球史散策/第二尚氏

本日のりゅうPONは牧志朝忠。

このブログでも何度か紹介してきた
王国末期に活躍した琉球の外交官。

テンペストの孫寧温は
朝忠のエッセンスも入っていることから
モデルになった一人、とも言われています。

彼はペリー一行が描いた肖像画が残っていて
その絵を見る限りでは

顔の濃いおっさん

です。

もろ東南アジア系、的な。

色黒で、鋭い眼光の持ち主だった
とも言われている朝忠。

顔も面長な感じ?

最初イラストではこの特徴を強調して描いてたのですが
かわいくなくなったので、押さえました

こだわったのは、下唇のすぐ下の
ぴょんってしてる髭。

こういうのにはこだわります(笑)

でも朝忠よりも斉彬やペリーのほうが
描いてて楽しかったかな(笑)

 

 さて。

今回の牧志朝忠の回をもちまして
ワタシの担当は全て終了となりました。

約5カ月間。

今日までの22回の連載中
半分の11回を担当させていただきました。

後半担当しない分、頻度がぎゅっと詰まってしまい
正直ちょっとしんどい時もありましたが
連載という枠の中でオシゴトするのは初めてだったので
いい経験をさせていただきました。

連載がまだ始まる前、最初の新報担当者さんに
りゅうPONでの歴史連載の経緯や
(前シリーズや前々シリーズ←ヒストりゅ~)
その時の読者の反応や意見なども伺っていたので、

 

普通の挿し絵にはしない

 

と言うのが制作する上でのワタシの目標でした。

本文があってはじめて成り立つ「挿し絵」ではなく、
イラスト部分だけ見てもある程度成立するようなものにしよう、と。

最初4コママンガのような形式も考えていましたが
担当回全てでそのスタイルが通せるかどうか自信がなかったので、
もっと枠組をゆるめて今のスタイルになりました。

何度も言っていますが、
ワタシが琉球史で特に惹かれるのがやっぱり
その時代に生きた「人間」なのです。

その「人間」を
「歴史上の人」という雲の上の存在としてではなく
なるべく「今と同じ人間」として身近に感じてほしい。

 

そのために、

 

(1)
「正しい」「優等生」「すごい」というような「THE偉人」的な面だけでなく
苦労、怒りや悲しみ、愛憎などのなどの人間臭さや
歴史の謎や不思議というようなエッセンスを入れること

 

(2)
人物をしゃべらせること

 

を心がけました。

マンガと一緒で、文字もイラストと一緒にあるセリフや見出しくらいなら
子どもでも読んでくれるかな、と思いまして。

なので敢えて俗語を入れたり
セリフも軽い感じにしたり
字も敢えて手書きにこだわりましたよ。

コレまでは人物を単独で描くことが多かったので
1つのイラスト作品として構成から考えていくのは
なかなかアイディアが浮かばず苦労した回もありましたが
いい経験になりました。

貴重な機会を与えてくれた
琉球新報さま、
執筆の沖縄歴史教育研究会の先生方
ありがとうございました。

そして読んでくれた読者のみなさまにも
お礼申し上げます。

5ヶ月間、
ありがとうございましたm(_ _)m

 

というわけで、
ラフスケッチで紹介してきた人ものがたり裏話シリーズでしたが
完成版を一挙大公開!

ただし画像をクリックしても拡大しません。
もし大きいサイズで見たい方は図書館の新聞コーナーで
ご覧くださいね


※無断転載・転用厳禁です※


 
 
 
 
 

 

ワタシのイラスト担当は今回で終了となりましたが
りゅうPON「人ものがたり」の連載は
3月まで続きます。

今後とも「人ものがたり」をお楽しみ下さい

 


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*おまけ*

↑のイラストに掲載時とは明らかに違う部分が1つあります。
さてどこでしょう?(笑)
もしこれまでの連載を切りぬき保管している方がいれば探してみてください。
見比べればすぐ分かりますよ。


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【人ものがたり】玉城朝薫、裏話

2013年08月11日 | ・琉球史散策/第二尚氏

本日のりゅうPONは玉城朝薫。

ワタシが担当した回はいつもラフを載せているのですが
今回はラフの描きかけ…

いつもなら清書する前にラフを描いて、
それを新報の担当者と執筆担当の先生に送って
絵や文字をチェックしてもらうのですが
今回はあらかじめラフを描いて送る時間もなく
ギリギリの制作になってしまいました

なのでラフも方向性だけ定まった段階で
ストップしてしまったので↑の状態です。

今回は玉城朝薫自身というより組踊の紹介みたいな
イラストになってしまいました。

本当は「組踊を作った玉城朝薫」自身を現す絵が描きたかったんだけど
どうもその方向だとイメージが固まらなくて…。

ラフ6パターンくらい描いた。
でも前回の程順則と似た感じになっちゃったり、
絵としてイマイチ収まらなかったり…。
敏腕プロデューサーじらーでも描いてみたんだけどさ。

朝薫自身もエリートな人だから
人間臭いトコってないしな…。
一応幼い時に両親と死に別れてるけど
それでも健気にがんばって結果を出して出世するって
やっぱでぃきやーです。スゴスギ。

なのでイラストとしての面白さは
執心鐘入の鬼女さんにおまかせすることにしました。

描いてて楽しかったッス(笑)

これでもかわいく抑えたほうデス。

 

本物はコレ↓

 

 

イラストでは遊んで描きましたが、

鬼と化してしまうほどの怒りと悲しみ。

お見事でした。

執心鐘入についての記事はこちらから
あらすじ→ 
テンペスト行脚(執心鐘入)→ 

 

ちなみにこの執心鐘入の初演は1719年。
尚敬王の冊封の年です。
尚敬は13歳で王になりましたが、
冊封は19歳の時。

尚敬、ちょいと若く(まるく)描き過ぎたかなぁ?

 

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【人ものがたり】程順則、裏話

2013年07月28日 | ・琉球史散策/第二尚氏

 

 

本日のりゅうPONは名護親方でおなじみの「程順則」

白髪の“じいちゃん”としてのビジュアルがどうしても印象強い彼ですが
敢えて六諭衍義と出会ったころの壮年時代をメインにしてみた!

お宝コレクターとしての顔もある程順則なんで
(参「誰も見たことのない琉球(名護聖人のお宝)」/上里隆史著)
ちょっとお宝発見した時のマニアな人っぽくしてみたら
けっこー人間らしく(かわいく)描けた(笑)

程順則は何度か描いてきましたが
今回初めて「人間・程順則」が表現できたかな、と思ってます。
(単なる聖人君子の程順則じゃなくてネ)

 

さて、人間・程順則を描く上でどうしても入れたかったのが
右下の程順則「絶望エピソード」。

彼は妻と息子たち全てに先立たれています。

詳しく書くとこうです↓

 

まず32歳の時、妻が四男出産時に死去(享年29歳)


そして運命の40歳の時、

3月、三男が死去(享年11歳)

6月、弟が死去(享年33歳)

7月、長男が死去(享年22歳)

9月、次男が死去(享年14歳)

 

たった1年で、
弟と三名の息子が次々と亡くなる。

程順則、可哀想すぎる…。

 

そして時は流れ、67歳の時、

最後の息子である四男が死去(享年36歳)

 

il||li _| ̄|○ il||l

 

さすがの程順則もひどくふさぎこんで引きこもってしまい、
蔡温から幾度となく励ましの手紙が送られたりしてます。

ちなみに息子たち全員に先立たれはしましたが
家督は孫(四男の長男)が継ぎ、子孫は繋がって行きます。


(参「名護親方程順則資料集1」/名護市教育委員会)
※年齢表記は資料に基づき、数え年にしてます

 


「名護聖人」とも言われ、
パーフェクトで人間離れしたイメージがある程順則ですが

こういう絶望を味わい、打ちひしがれ、
そして励まされ、乗り越えてきている所に
「人間・程順則」が垣間見れるような気がします。

程順則は72歳で天寿を全うしますが、
早死にの妻や息子たちの分まで
一生懸命生きた人だった、ということですね。

 

*おまけ*

髭に隠れて分からないと思うけど、
こだわりのアレ

ちゃんと描いてます(笑)

 


息子たちも皆優秀だったらしいです。流石。
程順則ネタ、下書きしてあるのいくつかあるけど
そのまんま放置になってるなぁ…(^^;

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那覇青少年舞台プログラムのみなさん、今日の舞台FIGHT~☆


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【人ものがたり】湛水親方、裏話

2013年07月21日 | ・琉球史散策/第二尚氏

 

本日のりゅうPONは歌三線の始祖、湛水親方。

湛水親方については以前簡単に触れたことのがあるのですが
現代に続く偉大な音楽家でありながら、
あの最強武将・大城賢雄の子孫!!
(湛水親方、唐名→夏 徳庸)

…というのは本文では触れられてなかったので
敢えてイラストには入れてみました(笑)

あと、「スキャンダル」とかね。

和々的コダワリ(笑)

 

湛水親方は「いいトコ生まれ」らしいですが、
賢雄の死後、その子孫数代は平民に落とされた
とも言われています。

そこからまた這い上がってきたというのも
スゴイですね。

夏氏、万歳

 

あ、そろそろ夏氏つながりで「けんぱーのすばやー」行きたいなー。
↑の記事では店長は子孫じゃないのか!?と惑わされましたが、
別記事でオーナーさんからコメントいただき、子孫であることがハッキリいたしました(笑)

 


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池上永一さんの「黙示録」単行本化、そろそろだと思うけどまだかなー♪
(待ち遠しい ~(´∀`))


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【人ものがたり】恩納ナビー・吉屋チルー、裏話

2013年07月07日 | ・琉球史散策/第二尚氏

 

本日のりゅうPONは女性が主人公
「恩納ナビー」と「吉屋チルー」

琉歌の女流歌人と言えばこの二人でしょう。

ということで、アイドルチックなノリにしようと
この二人を描くと決まったときからすぐにラフは浮かんでました。

ナビーもチルーもその人物について諸説(→あるけど
ここは敢えて若々しいビジュアルで!

登場人物が2人じゃなくて3人以上だったら
「推しメン」って俗語を使いたかったケド
2人なので「誰推し?」くらいにしときました。

チルーとナビー、
みごとにタイプが違うのがいいですよね。
キャラ立ちしてるというか。

ちなみにワタシはどちらかと言えばナビーかな?
ドラマになるのはチルーだけど。
(現代版組踊「花織の宴」でも主人公の一人だしね☆)

完成作は背景に2人の琉歌とイメージフラワーも入れました。
実際の紙面でお確かめください

 


りゅうちゃんには「チりゅー」って言わせればよかったな(笑)
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ちょっと前から←のプロフィール欄にできた「読者になる」機能。
残念ながらgooブログユーザーどうし限定のサービスです。
てぃーだブログみたいに誰でも使えたらいいんですけどね~;
gooはそういうの融通きかないのが多いのが残念(-_-;)


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【人ものがたり】謝名親方、裏話

2013年06月16日 | ・琉球史散策/第二尚氏

 本日のりゅうPONは「謝名親方」

謝名親方のイメージは「燃える情熱と怒り」

ということで、怒りに燃える謝名親方を。

今回こだわりは「どりゃっ」 

かなり漫画表現にしてみました。
本当はちゃぶ台ならぬ、座卓も一緒にひっくり返したかったくらい(笑)

いじりすぎ!とお叱りの声もありそうですが、
あくまでも敢えて狙った“マンガ&心象表現”ということで
ご了承くださいな。 


 

 

今回特別にこの部分だけ完成版を。

描いてて1番楽しかった(笑)

 


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【人ものがたり】オヤケアカハチ、裏話

2013年05月26日 | ・琉球史散策/第二尚氏

本日のりゅうPONは「オヤケアカハチ」

しばらくワタシのイラスト担当が続いてましたが
6月からは多少落ち着きます
(後半期担当しないので、前半期の担当頻度が高くなってるんです;)


今回の制作裏話は、若返り仲宗根豊見親。

一応、「琉球戦国列伝」に登場してる人物に関しては
なるべくそれに合わせて描いているのですが
(多少例外もありますが→
今回描いた仲宗根は壮年時代まで若返らせてみました。

(本では、治金丸献上時(1522年。アカハチ討伐の22年後)ということで
ちょっと年季の入ったおじぃ風にしてありました)

あとは神女たちの霊力争い。
君南風(ちんべー・きみはえ)さんも登場。

当時の戦に女性も参加していたという
1番分かりやすい例だと思うのでこれは外せません。

アカハチ…仲宗根同様、鎧を着けさせてみようかと思ったけど
銅像があるとどうしてもそのイメージって強いだろうから
やっぱり…ね

とりあえず袖はたすき掛けではなく、
こだわりの袖結いで。

でも鎧アカハチ、一度どこかで描いてみるのはアリかも。

 


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【人ものがたり】尚真とオギヤカ、裏話

2013年05月19日 | ・琉球史散策/第二尚氏

本日のりゅうPON、「尚真と世添御殿」

世添御殿(よそえうどぅん)とは、オギヤカのことですね。

尚真よりもオギヤカの画策の記述が多かったので
オギヤカメインで描きました。

今回のこだわりは

「母・オギヤカ」と「マザコン尚真」(笑)

100%悪役じゃないエッセンスも出しておきたくて
右下の麗しき母子像(?)を敢えて入れました(笑)

尚真は今回女の子のようですが、
今回は「李朝実録」にある少年・尚真の記述から
この髪型にしてみました。

-髪は後ろに垂らしたままで結っていない-

ちなみになかなかの美少年だそうで。

ちなみにこの記述はオギヤカの豪華パレードの様子を描いたもの。

当初はこのパレードもイラストに入れようと思っていたのですが
本文になかったのでカットしました。

 

それにしても少年・尚真を描くたび、
見目がどんどん低年齢化していく(笑)

最初に描いた尚真はこんなんだったんだけど。
(一昨年、ドラマ・テンペスト特番の時に描いたヤツ↓)

 

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斎場御嶽ものがたり その九もUPされてました!→ 
なかなかタイムリー♪

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【人ものがたり】阿麻和利、裏話

2013年05月05日 | ・琉球史散策/第一尚氏

 

本日のりゅうPON、
先週に引き続き描かせていただきました。

今回は阿麻和利。

阿麻和利が按司になるまでの、
生まれてからカナー時代をメインに描いてみました。

イメージは人生ゲームです(笑)

カナー時代はくせっ毛ポニテの設定
…というのは以前も描いた通り。

ラフでは百十踏揚がいましたが、
掲載版では護佐丸とトレードになりました

 


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ところで本文では護佐丸の中城移動を命じたのは
尚泰久というようになってますが、
(毛氏先祖由来伝とかでは確かにそう書かれてます)
うーん、命じたのは尚泰久以前の王だと思ふ。

尚泰久が王になってから護佐丸・阿麻和利の乱までは5年しかなくて、
その間に護佐丸に命じて増築して移動…とはなかなか厳しい。
(全焼した首里城の再建築や冊封も同時にしてるだろうしね)

護佐丸の中城入りは1440年ごろと言われてて
(これは考古的になのかな?座喜味18年、中城18年)
護佐丸が王の命令だとしたら尚泰久以前、
尚巴志王の命というのもギリあり得ると思う。
尚巴志1439没なんで、その直前に命令してたとして。

どの王の命令かはさておき、
伝えの通り護佐丸の中城入りが阿麻和利を制するためだとすると
1440年頃、既に阿麻和利が王府を脅かすほどの勢力を持っていて
例の「乱」まで18年ほど緊張状態が続いていたということになります。

その間に、短命でころころ変わる王に
志魯・布里の乱に首里城炎上

阿麻和利が天下を狙ってたら
その混乱情勢の中で攻めるのがいいはずなのだが…。

そんでもって阿麻和利、なかなかの歳です。

 

*護佐丸の中城入り1440年頃 記述*
参/「中城城跡パンフレット」「琉球王国ぶらぶらぁ散歩」「護佐丸伝」
「新琉球王統史」「三山とグスク」「琉球戦国列伝」他色々


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【人ものがたり】尚泰久、裏話

2013年04月28日 | ・琉球史散策/第一尚氏

本日のりゅうPON「人ものがたり」、
ワタシがイラスト担当させていただきました。

では、制作裏話。

とりあえず、この系図スタイルとそこから見える第一尚氏王統の不思議は
過去にも何度か書いているので(→)割愛します。
(なので本文にはないけど、こだわりの在位年数も入れさせていただきました)

 

さて、今回の絵では8人の人物を描いたのですが
(尚忠と尚思達は初)
ベースは全て「琉球戦国列伝」。

ただ、尚巴志だけは違うんです。

ワタシの尚巴志のビジュアル設定は
過去にも述べたように実は直毛。

それが今回なぜゆるふわ髭(笑)になっているのかというと、
前回の「尚巴志」のイラスト(wakanaさん作)に合わせたからです。

もちろん、画的には全然タイプが違いますが、
髭の形とか髪型とか、そういうのはなるべく同じにして
連載という枠の中での同一キャラはなるべく違いがないほうがいいかな…
と思いまして、こうなった次第でありマス。

 

もう一つは失敗談(笑)

ラフ↑で、金丸と尚泰久ががっつり握手をしてますね。
それによって年齢が同じ2人の、
堅い決意を表そうと思ったんですね。

で、実際にラフの通りに描いたのですが、
出来上がってみるとなーんか違和感…。

 

 

…なんか2人が手ぇ繋いでるみたい……。

 

 

 

 

 

 

 

ああ!
握手って右手と左手じゃできんし!Σ(゜∀゜;)

 

 

というわけで、急遽手の部分だけ修正して
入稿しなおしたという裏話でした(笑)

掲載版ではどうなっているのか見てみてくださいね(^ε^;)

ちなみに金丸のハチマチに“ふた”がついてないのは
古琉球では布をぐるぐる巻くスタイルだったから。
頭頂部は開くんです。


 


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【人ものがたり】察度、裏話

2013年04月14日 | ・琉球史散策/グスク時代

 

(本日3投目(^^;))

先週から始まっています「りゅうPON!」での
歴史連載「人ものがたり」

第2回目の今日は「察度(さっと)」。
イラストはワタシが担当させていただきました

せっかくなので、ワタシが担当の回は、
このブログでラフと制作裏話などをご紹介します。

そしてその回の記事を、さらに楽しんでいただければな
と思っています

ちなみに、【ラフ(rough)】とは、
下描きの下描きのこと。
構図や大きさなど、何をどのように描くのか
大まかに決める設計図のようなものです。

今回のラフは…間違って縦に描いてしまってます;
下描き入る前に気付いて良かった~(^^;

 

今回のイラストのポイントは格差婚のトコ。
(この「格差婚」という俗語を入れたのも作戦です(笑))

わざと察度に「よめ下さい」とすっとぼけた事を言わせたり、
娘が一目惚れしたかのように描きましたが、

本文では詳しく書かれていないので(字数制限ありますしね…)、
察度と勝連按司の娘の結婚についてご紹介します☆

 

 

勝連按司の娘は才色兼備で、それはそれは評判になっておりました。

もちろん様々な有力者から求婚されますが
不思議と娘はことごとくそれを断っておりました。

娘の噂をきいた察度は、普段着の野良着のまま、勝連グスクへ乗り込みます。

そして勝連按司に一言。

「あなた様の娘は求婚をみんな断って、まだ嫁に行っていないとか。
そこでこの私がその娘をもらおうと、こうして参ったのです」

勝連按司も、そこにした家臣たちも大爆笑。
そしてお前は狂人かとあざけります。

そりゃ、そうですね。

天下の勝連按司に対して、一介の百姓風情がいきなり、

「よめ 下さい。」

ですから。

しかし、ことのなりゆきを物陰から見ていた娘は
察度に普通の男とは違う何かを感じます。

「きっとこの人は将来大物になるお方に違いない!」

そうです。
ビビビッと来ちゃった
のですね。

そこで娘は父、勝連按司に

「私はこの人と結婚します!」宣言
をしちゃうのです。

もちろん、勝連按司が許すはずもないのですが
娘は喰い下がります。

あまりの娘の真剣さに、
父は占い師を呼び、察度について占わせてみました。

すると出た結果は吉(=王になる器なり)!

そこで2人はめでたく結ばれましたとさ。

 

参「新 琉球王統史2」(与並岳生著/新星出版)
(他の本にもあるけど新報繋がりでこちらから…)


 

というお話。

なのでこの展開を読むと
娘の一目惚れ…というよりは
霊的に感じたというか、そういう意味合いがあるんだろうけど

まぁ、
一目惚れも、霊的な勘も紙一重
ってことで(笑)

 

ちなみに娘のハートに突き刺さった矢
こだわりの斧箭(ふせん)型。

琉球で最も多く使われた矢じりの形。
(「琉球戦国列伝」の尚徳の弓矢(P76 )もこの形になってます)

知る人ぞ知る、こだわりのマニアックポイントとして入れてみました

 

※お詫び※

掲載イラストですが「鉄」の字が間違ってます
事前に気付いて修正したものも送っていたのですが
修正前の画像が使われちゃってました

ゲラ(試し刷り)チェックあったけど、
画像のドッド荒くてこの部分よく見えなかったんだよなー


 


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そう言えば察度をイラストでちゃんと描くのは
今回が初だったりします(笑)
弟(伝)の泰期は何度か描いてたのにねー(^ε^)


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