がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

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「月下に語る」まとめのページ+裏話

2010年12月31日 |   …… 「月下に語る」

1458年 勝連落城
その時、勝連城主・阿麻和利は、そして王軍総大将・大城賢雄は…。
読谷村にある、阿麻和利のお墓の謎をモチーフにした創作琉球小説。

創作琉球小説
「月下に語る」
原案/和々  著作/シルフ+和々

予告編
http://blog.goo.ne.jp/wa_gocoro/e/94f831a9a424bfff5399df2b316aca80

はじめに
http://blog.goo.ne.jp/wa_gocoro/e/b52509b03cddaceafc3a53716293cd1f

1/4
http://blog.goo.ne.jp/wa_gocoro/e/554391defb384c03823deba1a707e6b5

2/4
http://blog.goo.ne.jp/wa_gocoro/e/4c378250df2b98739c134b4118b2c31e

3/4
http://blog.goo.ne.jp/wa_gocoro/e/c44da000828365bef8f6e8bb53913eb0

4/4
http://blog.goo.ne.jp/wa_gocoro/e/b38002202aa52ec4cedb180fac8fcaaf

 


では、「月下に語る」裏話~♪
(本編読んでない人は読んでからがいいかも)

まずは↑タイトルも作ってみた百十踏揚と月。

実は、3/4で阿麻和利が死ぬ際、月を見上げますが
その同時刻、首里でも百十踏揚が月を見上げ何かしらを感じ取る

…という、裏設定がありました(笑)

「べたな展開ですが」と言いつつ
添削してくれたショクバの歴女仲間A嬢が提案してくれました。

いいかも…と思いつつ、
でもどうやって文章として入れれば??
と悩んだ末、結局文章としては入れられ仕舞い

もし、この小説をビジュアル的に(っていうか漫画的に)イメージするとしたら、
あのシーンに首里の百十踏揚のコマが数コマ入る…

って感じです(笑)
(…分かるかな?)

お次はこの人。

津堅(つけん)。

この従者の存在はシルフさん発案です。
(グッジョブ☆)

最初は全部従者の視点で書く予定…でした。

その後、各章ごとに視点が変わるという『告白』スタイルに。
(ある章では賢雄視点。ある章では津堅視点…みたいな)

それも面白いな、と思ったのですが…
やはり難しかったので普通のスタイルになっちゃいました

で、「津堅」という名前。

勝連(町)の字名を羅列してその中から選びました(笑)

・内間 ・南風原 ・浜 ・比嘉 ・平敷屋 ・平安名 ・平安座 ・伊計 ・屋慶名 ・宮城
などなど…。

「肝高の阿麻和利」とかぶる苗字は避けて、「津堅」に。

でも「津堅」、実は与並岳生さんの『百十踏揚』に出てきます。
もちろん、同一人物のつもりじゃないんですが。
その中でも津堅は阿麻和利の弟的な比較的若い側近なんですよね。

偶然です(笑)
(「津堅」の名前を選んだのはワタシじゃないんで(笑))

「月下に語る」の津堅は17・8歳ってのは
最終段階になって出てきた設定です。

「…なんか、言動が若干子どもっぽいよねぇ。まっすぐっちゃ、まっすぐだけど。」
ってことで。

でも、最後にうまくまとまったんで、結果オーライかな。
(いかに無計画で行き当たりばったりで作ってたかがバレる…)

で、ひとまず「完成」とする前に、
添削チェックも兼ねて何人かのヒト(大人)に読んでもらったんですが、

その中で、
「これ書いた人、賢雄が好きなんだなーっていうのが分かる」
って言われました(笑)

「いやいや、賢雄も好きですけど阿麻和利が1番なんですよ?」
って言ったら、隣にいた別のヒトが
「でも阿麻和利の舞台終わってからも賢雄賢雄してて
阿麻和利のこと言ってるの聞いたことないけど(笑)」

…って。

はははっ(脱力)

それは誤解です

 ちゃんと阿麻和利君も見てますよ(笑)

ただね、阿麻和利と違って
賢雄は演者が変わるからその違いを見るのが楽しいのさ。

それに阿麻和利はもうかなり有名だけど
大城賢雄はまだ知らない人の方が多いんだもん。

自然と賢雄について話題にしたくなるさぁね。
(そういえば、前にも別のコに言われたなぁ。賢雄が1番好きなんでしょ?って。そう見えるのか?)

まぁ…そんなこんなで、
阿麻和利も大城賢雄も愛情たっぷりに注いだ
「月下に語る」になりました(笑)

 

*おまけ*
日の目を見なかったかなり初期段階での台詞

「生きているのだろう?阿麻和利」
予告編にも入ってた台詞。
気に入っていたんだけど、この確信に満ちた台詞だとうまく繋がらなかったので泣く泣くカット。

「不思議なものだな。いい思い出のほうが少ないというのに、
限りある命だと思うととたんに郷愁の念を抱くのだから」
阿麻和利、屋良に行ってました。
でもやっぱり屋良で特別なにかをするでもなく…というわけでシルフさんリテイク。

「ふざけるな…っ!俺は、俺はそんなお前を追いかけていたんじゃない…!
俺は、どんな時でも諦めず、向かってきた勝連按司のお前を斬りに来たんだ…!
そんな腑抜けのお前を斬りに来たんじゃない!!」
腑抜け(笑)
賢雄、殺しにかかってます。どうすんだこの後(笑)
でもこの賢雄の感情の高ぶりが完成版のあの心の台詞に変わったのですネ。


最初、展開が全然今と違いました。

賢雄、部下総動員で阿麻和利探すし、
阿麻和利、屋良に行ってるし、
阿麻和利と賢雄と再会して一戦交えてるし。
(おいおい、阿麻和利瀕死やで)

ちなみに阿麻和利の瀕死のイメージは
中岡慎太郎くらい。

まぁ…それくらいまとまってなかったんです。過程が

結果はね。最初でできてたんですよ。

阿麻和利を斬ったのも墓を作ったのも賢雄って。

 

今思えば…よくできたものです

やっぱり、読谷山ってことは護佐丸でしょう。

阿麻和利・賢雄・護佐丸という琉球三傑を見るときに
護佐丸の神的な存在感っていうか
そういうのをどうしても入れたかったです。

それゆえに「読谷山」という場所の意味を持たせたかったのですね。

 

少しでも、伝われば幸いです♪

 

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ありゃ、あと20分後は新年か。

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ブログで人の和 2010年

2010年12月31日 | ・徒然日記

…なんなんだ、今日の寒さは!!

年越し寒波だとぅ!?
最高13、最低11って。2度しか違わんし…。

風邪、熱はもう大丈夫ですが
鼻水とかがまだあって引き続き外出禁止で安静(?)中…。

初日の出は中城城跡にでも行こうかなー
とぼんやり思ってましたが、中止ですな。
首里城の新春の宴も…ダメかも

風邪のせいで予定大狂いです(トホホ)

今日は正月料理の手伝いもして
沖縄そばも食べて、
やっと一段落ついたトコロです。
(紅白、仲間由紀恵テンペスト仕様紅型着物だったね~

 

さて、もうあと3時間ほどで2010年が終わりですね。

今年1年のマイブログライフを振り返って見ますと。

 

とうとう琉球歴女なフォトブログってスタイルに絞られちゃいましたが、
毎日たくさんの方々が訪問してくださり
コメントやランキングへのクリックなどもしてくださいました。

本当にありがとうございました!!
(励みになります♪)

今年は写真だけでなく
約8年ぶり!?くらいにイラストも再び描き始めて
(やっと勘が戻りつつある…かな??)
短編小説もできたりしまして
アウトプットのバリエーションがかなり増えました。



そして、このブログを通して
今年も色んな出会いがあり、
チャレンジがあり、
依頼もあり、
それがまた繋がって繋がって…と、
自分でもびっくりの2010年でした。
(そしてびっくりの2011年に続く…(!))

「こんなんブログでも続けておくもんだねぇ…」

っていう不思議。

どれもこれも、
ブログをやってなければ無かったステキなコトばかりです。

ブログを通した「人の和」に感謝!!

更に、
「琉球王国のグスク及び関連遺産郡」世界遺産登録10周年ということで、
世界遺産講座に平田舞台の連続グスク公演!!


今年の秋は、

本当に、

濃かった…。


おかげで舞台もたくさん見れて、
たくさんの感動も刺激ももらって、
琉球についての勉強もたくさんできて、

何より楽しかったです!!!

 

来年はもっと濃い1年になる予感!

さあ、おいでませ!!

琉球史ムーブメント!!

というわけで、
今年一年の全ての出会いと全ての出来事に感謝します!

「がじゅまるの樹の下で。」

今年一年、ありがとうございました!

2011年もどうぞ宜しくお願いします♪



―和々―

2010年12月31日 大晦日

 

余りにも寒いので写真はトロピカルな沖縄写真をご用意しました。
って言ってもこの写真、3日前のです。
この後、発熱ダウン(笑)

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どうぞよい年をお迎えくださいませ♪

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創作琉球小説「月下に語る」 4/4

2010年12月31日 |   …… 「月下に語る」

 

「月下に語る」(4/4)  予告編  はじめに  1/4  2/4  3/4   
原案/和々  著者/シルフ+和々

  

◆ 七

再び辺りを静寂が覆った。
遠く、静かに響く虫の鳴き声がどこか物悲しく聞こえるのは気のせいなのか。
津堅は阿麻和利の遺体の側にうずくまり声を殺して泣いていた。
賢雄は静かに剣を鞘に収めた。あの心のざわめきは、いつの間にか止んでいた。
しかし、やるべきことはまだ残っていた。
賢雄が阿麻和利の遺体に近寄ろうとした、その時、津堅がキッと振り返った。
「……無礼を承知で申し上げる。阿麻和利様に、触らないでいただきたい。」
そして、阿麻和利の身体を守るように、賢雄の前に立ちはだかる。
「…どけ。」
「いやです。」
「このまま骸をほったらかしにしておくつもりか。」
津堅はいぶかしげに目を細めた。
「……どういう意味です?」
「……阿麻和利按司の墓を作る。」
津堅は予想外の言葉に目を見開いた。
「……賢雄殿が?」
「俺にはその責任がある。」 
賢雄は羽織を脱ぐと、敬虔な振る舞いで阿麻和利の首を取り、それに包んだ。 
丁寧に抱えもち、津堅に振り返る。
「…どこかよい場所の心当たりはあるか。」
「………こちらです。」
津堅はそう言うと、阿麻和利の身体を背負い、歩き出した。

「―――ここは…。」
「……食料を探している時に、見つけました。一時の隠れ家にはちょうど良いかと思っていたのです。」
二人は、巨大なガジュマルの樹の下にいた。
ガジュマルの下ある巨大な岩は鍾乳洞になっており、その入り口を覆うように伸びたガジュマルの気根が、まるでその岩を包み守っているような、そんな感じに見えた。
賢雄は辺りを見回す。人里から離れたこの場所は実に静かで、作物のできない不毛の地ゆえ、人々が寄り付く心配もなさそうだった。 
「なるほど…。隠れ墓にするには、ちょうどいい。」
二人は場を整え、阿麻和利の身体を静かにそこに下ろした。
「……どうぞここで、静かにお眠りください。阿麻和利様。」
と、その時、目の端で橙色の光が見えた。
「朝陽……。」
夜が、明けていく。
「もう朝か……。」
夜明けを告げる光が、全てのものに平等に降り注いでいる。
「そういえば……」
賢雄は口を開いた。
「太陽のような男だった。」
「……阿麻和利様がですか?」
「ああ。」
―――太陽のように、強く、明るく、誰にでも分け隔てなく暖かく包み込む、そんな男だった。 
流れ者の身から按司に登りつめ、民の人望を集め勝連に繁栄をもたらした肝高き按司、阿麻和利。
「……。」
しばしの沈黙。
わたしは、と津堅が沈黙を破った。
「わたしは、武士の心得などわかりません。
阿麻和利様は覚悟を決めろとおっしゃいましたが、賢雄殿の心情も、阿麻和利様が自分を討たせた理由も、理解できません。
わたしは武士として失格なのでしょう。……きっと、一生、あなたを許せないと思います。」
「……ああ、それでいい。許せなくていい。」
―――そんなこと望んでいない。俺は、自分の意思で、武将として自分の誓いを立てるために阿麻和利按司を斬ったのだから。
穏やかな夜明けの光の中、二人はただただ、静かにそこに立っていた。

 

 

◆ エピローグ

線香の煙が細く立ち上っていく。
鬱蒼としたガジュマルの樹の下に、今日も人知れず線香を捧げる人影があった。
どこか子どもっぽさを残していた面影はすっかりなくなり、たくましい青年に成長した津堅であった。
しかし腰に刀はなく、代わりにてぃさーじとクバ笠を手にした農民姿であった。
――――阿麻和利様。今年もあなた様の命日がやってきました。
静かに手を合わせ、合掌する。
年に一度の命日は、自然と阿麻和利との心の対話も長くなる。
改めて、津堅は阿麻和利の最期の日から今日までを振り返る。
――――阿麻和利様。あの後、賢雄殿は何事もなかったかのように首里に帰りました。
賢雄殿と阿麻和利様がここ読谷山で立ち会ったことは今だ明かされていないようで、
王府では阿麻和利様は勝連で死んだものだと処理されたようです。
おかげで、この隠れ墓は静かに守られております。
――――百十踏揚様は、時間はかかりましたが次第に回復され、後々賢雄殿と再婚なされたのだとか。
……そうです、賢雄殿は百十踏揚の一番近くで、阿麻和利様との約束を果たしておられます。

かすかに吹くそよ風に、線香の煙がたゆたう。
――――わたしは武士としての行き方を捨て、農民として、そしてこの墓の守り人としてこの読谷山で生きていくことにしました。
最初は苦労もありましたが、今は妻を娶り、息子も生まれ、やがて一歳になります。
もう少し息子が大きくなったら、ここに連れて来て、わたしがやっていることを継がせようと思っています。
――――どうか、見守っていてくださいませ。阿麻和利様。

津堅はゆっくりと瞳を開く。
頭上から小鳥のさえずりが聞えてきた。
さわやかな風が吹き通り、ガジュマルの葉がさやさやと音を立てる。
穏やかな表情で目を上げると、さぁっと木漏れ日が降り注いだ。

その風と光に身をゆだね、津堅は再び瞳を閉じた。

 

 

―――了―――

 

 

 

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この物語は史実や伝承・民話などの諸説を元にして作ったフィクションです。

「月下に語る」まとめのページ+裏話はこちら♪

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創作琉球小説「月下に語る」 3/4

2010年12月30日 |   …… 「月下に語る」


 

「月下に語る」(3/4)  予告編  はじめに  1/4  2/4
原案/和々  著者/シルフ+和々

 

◆ 五

――――なぜ俺は、こんなところまで…。…読谷山まで……。
下弦の月の明かりがひとり行く賢雄を照らす。
涼やかな虫の鳴き声が聞えてくる穏やかな夜だった。
眠れぬ夜に嫌気が差し、賢雄は結論の出ない疎ましい自己の思いと胸のざわめきを振り払うかのように、
人里を離れ、あてもなくひたすら歩いていた。
――――今だ定かでない阿麻和利按司の幻を追って…。なぜ、俺は…。
「………。」
例の胸のざわめきが、読谷山へ向かえと言っているような気がした。
―――俺は、このざわめきに従っているのだろう。無視しようとすればできるものだ。
…だができない。従わなくてはならないような気がする。
―――もしや……護佐丸公が呼んでいる?
「まさか。」
思わずつぶやく。
―――あの方は死んだのだ。
阿麻和利按司と、俺の仕掛けた戦……いや、実質的には“俺の仕掛けた”戦のせいで。
だが、一度そう考えるとだんだんそう思えてくる。
もしそうだとしても、なぜ俺をここに?
あの方にとって、俺は、まさに自身の死の原因ではないか。
そのような者を何故、自分の生まれ島に呼ぶのだ。
――――……仇を?
自分の思考にハッとし、我に返るといつの間にか広い平野に出ていた。
後に俎畑(マルチャバタキ)と呼ばれるこの場所は、作物ができない地質なのか、
農耕されている形跡はなく草が自然のままに伸びた荒れた土地だった。
賢雄がふぅ、とため息をつき、来た道を戻ろうとした時だった。
「……?」
向こうに人影が見えた。
月の淡い光の中だったが、確かにはっきりと。
どこか見覚えのある、その影の形。
「―――まさか……。」



◆ 六

賢雄は息を殺してその人影を見据える。
疑いは次第に確信へと変わっていった。月明かりに浮かぶ、見慣れた後ろ姿。
「……―――!」
思わず賢雄は我が身を隠そうと後ずさった。が、その反動で静かな空間に、がさりと草が割れる音が響いた。
その音に、人影が振り返る。
しばしの沈黙の後、人影の正体―――阿麻和利は声を発した。
「―――…賢雄…、大城…賢雄か…?」
その声に賢雄がハッと顔を上げる。
瞬間、阿麻和利と賢雄、二人の視線が絡み合う。
「…本当に……阿麻和利按司なのか…?」
幻ではないのか。賢雄は自分の名を呼ぶその声に、驚きを隠せなかった。
しかし、その実態は確かなものであり、阿麻和利按司の体には身に覚えのある傷――そう、勝連で賢雄が負わせた傷に他ならない――も見ることができた。
阿麻和利も一瞬驚いた顔で賢雄を見据えていたが、すぐに緊張を緩ませ自嘲気味に笑った。
「はは…。よりによって護佐丸公の故郷で再会するとは。…なんという運命の悪戯よ。
…いや、さては護佐丸公が我らを呼び寄せたのであろうか。」
お前もそうは思わぬか?と親しげな顔を賢雄に向けた。その顔に、敵に再会した緊張感や殺気は一片もなかった。
「やはり…生きていたか、阿麻和利按司…。」
賢雄は自分を今一度納得させるようにつぶやいた。
自分の勘は正しかったのだ。胸のざわめきが一層大きくなる。
と、その時。
草むらの向こうから物音がした。賢雄は目でその音の方向を追う。
そこには愕然とした表情をした津堅が立っていた。
人目を忍んで調達してきたであろう作物を抱えていた。
「…おぬしは……確か、津堅とか言ったか。」
百十踏揚の守役として共に勝連グスクで過ごしたとき、何度か顔を合わせたことがある。
親しく会話を交わすほどではなかったが、阿麻和利の側近の一人として見覚えがあった。
津堅は返事もせず賢雄を睨んだ。
「…なるほど。こやつのお陰で、傷を負いながらも勝連から逃げおおせたのか。」
そう言った時だった。
津堅は剣を抜き、問答無用で賢雄に向かって駆け出した。
否、駆け出そうとした。
「――――おのれ賢…!」
「来るなっ!!!!」
阿摩和利の剣幕に、津堅は思わず足を止めた。
「頼む。来ないでくれ、津堅。」
「阿麻和利様…!」
虫の声がぴたりとやみ、静寂が辺りを包んだ。
三人の間を吹き抜ける一陣の風。
阿麻和利は、津堅がとどまったことを見届けると賢雄に向き直って話しかけた。
「賢雄。頼みがある。」
「頼み?」
「……私を、斬れ。」
「「!?」」
賢雄と津堅は同時に驚きをあらわにした。
「阿麻和利様!?なにをっ!?」
「……どういう意味だ?」
真意を測りかねた賢雄は阿麻和利に尋ね返す。
阿麻和利はしっかり賢雄を見据え、落ち着いた口調で言った 。
「―――私はもう長くはない。お前につけられたこの傷が、思いのほか深くてな。……剣を振り回すことはおろか、立って歩くこともままならぬ。
…今だに生きているのが不思議なくらいだ。」
さすがは鬼大城よ、と阿麻和利は苦笑いした。
「追っ手の兵や密偵ではなくお前がひとりで現れたところを見ると、私は勝連で死んだことになっているのだろう。
……しかし、王命に忠実なお前のことだ。生死があいまいなままにするはずはないと思っていたことだ。
お前とて、わたしの生死を確かめて殺しにきたんだろう?」
―――違う!
ざわり。
賢雄の胸のざわめきが高まる。
―――確かに俺は阿麻和利按司を探して、胸のざわめきのままここ読谷山まで来た。
しかし、阿麻和利按司の生死を確かめて殺すためではないのだ。
では、なんのためだ。
護佐丸公が俺をここ、読谷山に呼んでいると感じたのは、……俺と阿麻和利按司とを再会させたのは、一体、なんのためだ!
「さあ、何をためらうことがある。わたしに刃向かう力はもうない。」
「―――だとしても!!」
賢雄は阿麻和利に噛み付くように声を荒げた。
賢雄はやっと気づいたのだ。この胸のざわめきの理由を。
私情を殺した王の忠僕としてではなく、一人の人間、一人の男としての本当の気持ちを。
―――俺はこの男に、生きていて欲しかったのだ。この肝高き、強き男に…!!

「阿麻和利様!!」
耐えかねて津堅が口を挟む。
「死んではならぬと、天がその命を取るまでは生きろと!!そうおっしゃったのは阿麻和利様ではありませんか!!」
動揺を隠せない津堅に、阿麻和利は諭すように語りかけた。
「―――津堅。遠く離れた、それも護佐丸公の故郷である読谷山で賢雄と再会した。それこそがもう天命なのだ。
…天にいる護佐丸公が、按司としてけじめをつけろと、そうおっしゃっているに違いない。
わたしはやはり、按司として死なねばならぬ。」
「……っ!」
「賢雄。わたしはここで降伏しよう。このままのたれ死ぬよりも、今一度、鬼大城と名高いお前に斬られ死ぬほうが按司として名誉というものだ。」
「――しかし!踏揚様は……百十踏揚様は!!」
津堅はなおも食い下がる。
賢雄も津堅に同意して言葉を重ねる。
「……津堅の言うとおりだ。踏揚様のことはいいのか。」
踏揚と言われ、一瞬、阿麻和利の顔に哀愁の色が浮かんだ。
「……あの夜。…私は誓ったのだ。
護佐丸公の遺体を目にした時。中城の戦から戻ったわたしに恨み言一つ言わず必死に悲しみに耐えている踏揚の姿を見たあの時…。」
「戦を避けるためにも力がおよばず、護佐丸公を見殺しにした。
また、お前のようにゆるぎない信念を持って王命を遂行することさえもできなかった。
わたしはどちらも成し遂げられなかった中途半端な人間だ。それ故に踏揚に辛い思いをさせた。
この罪は、私が踏揚のそばにいて、踏揚を、私の一生をかけ、守りきることで償おうと…。」
津堅も賢雄も何も答えることができず、ただじっと阿麻和利を見つめていた。
「……だが……。首里で…踏揚を自ら手放した時から、それももう……叶わぬことだ。」
阿麻和利は遠い目をして首里の方角に目をやった。
脳裏には炎の中泣き叫ぶ踏揚の姿が浮かんでいた。
阿麻和利はしばしの沈黙の後、賢雄に向き直って静かに言った。
「……だから賢雄。…私は、お前に踏場を託したいのだ。」
「―――…!」
驚きに目を見開く賢雄を見て、阿麻和利はふっと笑った。
「先の中城戦に加えてこのたびの勝連戦。お前は総大将として立派に王命を果たしたではないか。」
阿麻和利は自分の刀を腰から引き抜き、賢雄に向かって差し出すように持ち上げた。
「今、わたしを確かに討ち取り、その証としてこの刀を持ち帰れ。
この阿麻和利の刀こそが、まことに阿麻和利を討ち取った証としてお前の地位は更に高くなろう。
己の地位を高くし、踏場の近くで、踏場を守って欲しい。そのためにも、わたしを斬り、わたしの刀を持て。
―――これが勝連按司としてのけじめでもあり、護佐丸公や踏揚に対する最後の償いでもあるのだ。」 

「……本気なのか?阿麻和利按司。」
「ああ。」
落ち着いた様子を見せている阿麻和利に対し、賢雄はまだ気持ちの整理がつかないような複雑な表情をしていた。
同じ武将どうし、阿麻和利の言いたいことは頭で理解できても、心で踏ん切りがつかないというところだろうか。
賢雄は自分の気持ちを整理すべく、目を閉じ、黙想した。
阿麻和利按司に生きていて欲しいと願う、一人の人間としての情を自覚したとたん、その命を獲ることを求められた。
人間としての情を通したいと願いながらも、結局はそれを押し殺さざるを得ない。これも武将としての性なのか―――……。
私情を自覚した上で、武将として生きる覚悟が求められた。
私情を殺して武将として生きるよりも、なんと辛いことか。
護佐丸公が俺に伝えたかったのはこれなのか。
按司として、武将として、そして一人の人間として大きな存在であった護佐丸公。
ここ読谷山で二人を引き合わせたのは、やはり護佐丸公によるものだったのだ。
阿麻和利には按司としてのけじめを、
賢雄には武将としての性を―――……。

「…相分かった……。」
長い瞑目の後、賢雄は覚悟を決めて目を開いた。
「……よし。…これでこそ、琉球一の武将、鬼大城だ。」
阿麻和利は満足そうに頷いた。
「阿麻和利様!」
津堅が刀を投げ捨てて阿麻和利に駆け寄った。
―――ああ、阿麻和利様は、本当に、死ぬおつもりだ。
顔こそ穏やかなものの、その目から、意志の強さがうかがい知れた。
「……津堅。」
阿麻和利は津堅の頭に手を置き、穏やかに言った。
「お前は、私にとって一番の従者だ。お前ならきっとどのようなところでもやっていける。」
「嫌です。言わないで下さい…っ、そんな、今の際みたいなこと!!」
阿麻和利の着物を握り締め、諦めきれぬように阿麻和利の体を揺さぶった。
「言ったであろう、お前も武士の端くれなら覚悟を決めろ…!」
叱責するような阿麻和利の声に、津堅はハッとして身を引いた。 
…が、阿麻和利はすぐに優しい笑みを浮かべると津堅を見つめ最期の言葉を伝えた。
「今までありがとう。達者で暮らせ。」
 そして阿摩和利は、賢雄殿に背を向けて座った。
「さあ、斬れ。」
「………津堅。下がっておれ。」
賢雄はすらりと刀を抜いた。
「賢雄殿!!」
「……では、よろしいか。」
 阿摩和利は、ははっと笑った。
「なぜお前がそんなに辛そうな顔をする。」
「……しておらぬ。」
短く答えたその声は、心なしか潤んで聞こえた。
「後ろを向いていても、気配でわかるぞ。」
賢雄。と阿麻和利は呼びかけた。
「踏場を、頼んだぞ。」
「承知……っ!」
そう言うと、賢雄は刀を上に振り上げた。
刀に月明かりが反射する。
「―――ああ。」
阿麻和利は穏やかな顔で、その眼(まなこ)に月を映す。
「真に、……いい月だ。」

シュッ

刀が、振り落とされた。

 

4/4につづく

 

 

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創作琉球小説「月下に語る」 2/4

2010年12月30日 |   …… 「月下に語る」

 

「月下に語る」(2/4)  予告編  はじめに  1/4 
原案/和々  著者/シルフ+和々

 

◆ 三

勝連グスクを焼き尽くした炎がやっと鎮火し、賢雄が再び上グスクに登ったのは丸一日たった後だった。
上グスクはもちろんのこと、そこから見下ろす下グスク、城下もすっかり瓦礫の山と化し、見るも無残な有様だった。
まだ戦の激しさが生々しく残る中、首里軍による戦後処理が行われていた。
「賢雄様」
指揮を執る賢雄に、部下が報告にやってきた。
「ご指示の通り、阿麻和利按司の遺体を捜しましたが、それらしきものは見当たりませんでした」
「……そうか。―――…やはり…。」
思案顔でつぶやいた賢雄に部下は言葉を重ねた。
「賢雄様は、阿麻和利按司が生きているとお考えで?」
「……。」
賢雄は肯定も否定もできなかった。
「しかし、あれだけの業火。阿麻和利按司の遺体が燃え尽きてしまったとしても不思議ではありません。
それに、例え生きていたとしてもあの状況から逃れられたとはとても…。
万が一に奇跡的に逃れられたとしても、阿麻和利按司は賢雄様から太刀をその身に受け深手を負っているのですから、先もそう長くはないはずです。
賢雄様のご心配には及びません。」
「―――うむ。確かに、お前の言うとおりだ。…ご苦労だった。」
部下は「は。」と、頭を下げ持ち場へ戻っていった。
その後ろ姿を見送って、改めて昨日阿麻和利按司と剣を交えた場所を見つめる。
紙一重の差で相討ちを避け阿麻和利按司の体を貫いた手ごたえ、地に伏した阿麻和利按司、直後の大爆発、天高くそびえる上グスク。
――――なぜ俺は……。だが、これは勘なのか。言葉では言い表せない何かで、阿麻和利按司がまだどこかで生きているような気がするのだ…。
しかし、いったい、どこへ。

ふと、向こう側から話し声が聞こえてきた。
「そう言えば、百十踏揚様はまだ床に伏せっているらしい。」
「誰ともしゃべらず、食事も摂らずにいると聞いたが……。」
「祖父であられる護佐丸殿や夫婦として過ごした阿麻和利按司が反逆者として立て続けに殺されたのだ。無理もない。」
「早く元気になって下さればよいが…。」

阿麻和利に嫁いだ、現琉球国王・尚泰久の娘、百十踏揚。彼女は護佐丸の孫でもあった。
護佐丸公―――かの琉球統一の偉業を成し遂げた英雄・尚巴志から始まる代々の王に仕え、
琉球一の武将・中城按司としてその名をとどろかせていた按司の中の按司。
その護佐丸を討伐せよとの命令が阿麻和利と賢雄に下されたのは、このたびの勝連の戦よりそう前のことではなかった。

                              *

――――「護佐丸が謀反を企てているゆえ、討伐せよ」
国王・尚泰久からそのように王命が下されたとき、阿麻和利も賢雄もさすがに耳を疑った。
阿麻和利は、百十踏揚との婚姻を通して護佐丸とは親類関係で結ばれていた。
そして、大城賢雄も元をただせば護佐丸と祖を同じくする一族縁者であった。
二人にとって護佐丸はいわば身内であり、また武将として、按司として尊敬していた人物だった。
――――しかし、王命には逆らえない。
特に賢雄の、尚泰久王に対する忠誠心はゆるぎないものがあった。
尚泰久が王となる前、越来城主であった頃からの仕えているただ一人の君主だ。
尚泰久は賢雄の武将としての能力を高く買って重用してくれた。六代目の王となり首里に登るときも共に首里へと連れ立ってくれた。
その恩を忘れることができようか。 
護佐丸が自分にとってどんな人物であろうと、君主の命令を受ければすぐに心は無になった。

しかし、阿麻和利は違ったのだ。
「護佐丸に謀反の疑いあり」との王府の判断に疑問を持ち、その真相を調べるべく密かに護佐丸と直談判しようとした。
しかし中城にはすでに首里の密偵が送り込まれており、今や「謀反人」とされている護佐丸と会うことは思うように進まなかった。
そうこうしているうちに、時が迫ってきたのだった。
戦の日取りや軍備などは王の側近である金丸から十分な根回しがされていた。
阿麻和利は王の義理の息子として、何もしないわけにはいかなかった。
最後の策として、戦に見せかけたそのただ中で直談判に持ち込むか。
そのため、阿麻和利は「わたしの合図があるまで今しばらく待て」と、反対側から軍を進める手はずになっていた賢雄に指示をだしていた。
しかし、賢雄率いる首里軍は指示を待たずに火矢を放った。
勇猛な中城兵たちはすぐに応戦し瞬く間に中城グスクは戦場となった。
阿麻和利は不意に起こった戦火と喚声に気付いて急いで一の廓に駆けつけたが、時はすでに遅く、護佐丸は自害し倒れていた。
阿麻和利が駆け寄ると死に逝くわずかな息の中で護佐丸は阿麻和利に話しかけた。
最期の命をかけて阿麻和利に伝えた言葉はなんだったのか…。
ともあれ、阿麻和利は護佐丸公に謀反の意思はなく、絶大な勢力を誇る護佐丸公を除くべく謀られた首里の陰謀であったことを悟った。
しかしそれは護佐丸の死と引き換えであり、余りにも遅く、悲劇的なことだった。

阿麻和利は総大将たる自分の命令を無視して先走った賢雄に対して怒りをあらわにしたが、
賢雄は「御主加那志前のご命令に従っただけだ」と取り付く島もなかった。
むしろ「この期に及んでしばし待てとは、阿麻和利按司は一体何をなさるおつもりだったのか」と追求してきた。
言葉に詰まる阿麻和利を横目に、賢雄は王へ戦の報告をするためそのまま首里に向かったのだった。

                              *

――――ああ、あの時の阿麻和利按司の怒りは本気だった。
それほど護佐丸公を生かしておきたかったということか…。
阿麻和利按司のことだ。直接戦を仕掛けたのは俺にせよ、相当自分を責めたことであろうな。
あの時の阿麻和利の様子を思い出して、賢雄はある考えが浮かんだ。
――――……もしや……読谷山か?
戦が終わってまだ間もない中城はまだ首里軍が駐留していた。
また中城は首里と勝連のちょうど間に位置している。
護佐丸最期の地とは言えども中城に向かうことは敵陣に乗り込むことと同じであった。
しかし、護佐丸の故郷である読谷山なら……―――。

賢雄の胸がまるで「そうだ」と言っているかのように小さくさざめいていた。

 

 

◆ 四

「阿麻和利様、ここが…。」
「ああ、ここが読谷山だ。」
阿麻和利と津堅の二人は今、読谷山にいた。
重症の傷をかばいながらの移動は安易なものではなく、人目を避け、闇夜の中を行く過酷なものだった。
そこまでして敢えて読谷山に向かったのは、護佐丸公の故郷を参りたいという阿麻和利の希望からだった。
中城討伐は不本意、そして阿麻和利が直接手を下したわけではないにせよ、
結局王命に逆らえず「総大将」として中城に向けて軍を出したのは事実だ。
反対側の戦況に気づくのがあと一歩早ければ、いや、王命を下された時点で戦を避けるべく動いていれば。
首里の目を気にせずもっと堂々と迅速に…と阿麻和利は悔やんでも悔やみきれない気持ちでいた。
「………。」
かの地を見ながら阿麻和利は護佐丸公を思い、合掌する。

見上げると、澄んだ秋の夜空に下弦の月が浮かんでいた。
静かに、そしてどこか寂しげに降り注ぐ月明かりが、百十踏揚を思い出させた。
敬愛する祖父を、父の命により、夫・阿麻和利と腹心の守役・大城賢雄に殺されたあの夜。
「琉球国のため」
「家臣として王命には逆えない」
―――男たち、そして武将たちそれぞれの「義」がそこにあることを王女・百十踏揚は頭では理解していた。
そしていかに王女といえども、女の身でそのような「男たちの義」に口出しなどできるはずもないことも。
百十踏揚は誰も恨むことができず必死で悲しみに耐えていたのだ。
その横顔。
思い出すたびに胸が痛む。
「……踏揚…どうしているだろうか……。」
思わず、阿麻和利がぽつりとつぶやいた。
その言葉に津堅はハッとする。
津堅は阿麻和利と百十踏揚が別れたあの夜のことを思い出した。

                              *

―――中城討伐が王府を脅かす勢力である護佐丸公を打つため陰謀であったと知った阿麻和利は、次に狙われるのは自分、勝連だと悟った。
しかし勝連を中城の二の舞にするわけにはいかぬ。
勝連の民を守るのも按司の役目。
阿麻和利は王と直談判するため自ら首里へ向かった。
その時同行したのが津堅ら側近数名と、そして百十踏揚であった。
百十踏揚は護佐丸討伐の真相を阿麻和利から聞いていた。
そして、二度とあのような悲劇は繰り返したくない、「女ゆえ」と黙しているわけにはいかぬ、王女として勝連を守らねば…
という使命を抱いて無理を言って同行を願い出たのだ。
しかし、事態は阿麻和利が思っていたよりも深刻であり危急だった。
首里は既に厳戒態勢に入っており、とても都に入れる状態でもなかった。
阿麻和利一行は首里の都の明かりを向こうに見ながら、郊外の山の中で途方にくれた。
国王の側近、金丸の知恵と迅速さの方が一枚うわ手だったと思わざるを得なかった。
中城討伐同様、勝連討伐ももはやゆるぎないものになっており今さら直談判しようと到底無理なこと、
むしろ捕らわれの身となり殺されるだけだと悟るほかなかった。
そう、首里の本音は「謀反の疑いゆえに討伐する」ではなく、「阿麻和利・勝連を滅ぼし、その膨大な富を手中に収めたい」のだ。
いかにこちらが謀反の意思はないと訴えても、相手は聞く耳を持っていないのだった。
阿麻和利は無念さに唇を噛み締めた。
いっそのこと、自分が出てゆき処刑されて戦が避けられるのであればそうしようとも思った。
しかし、百十踏揚と部下たちに止められた。
首里は阿麻和利個人の命もさることながら、勝連の富、貿易権そのものも狙っているのだと。
阿麻和利がここで一人殺されたとしても首里は勝連を攻めるつもりであろうし、
むしろ総大将無き勝連軍はいとも簡単に滅ぼされ、捕らわれた民たちはその後一体どんな酷い扱いを受けるであろうか、と。
事態がここまで来ている以上、今、勝連ができることは首里を迎え撃ち、撃退することに他ならない、と。

「―――誰だ!」
阿麻和利らの話し声に気づいて見周りの首里兵士が声を上げた。
咄嗟に津堅ら側近が阿麻和利と百十踏揚を守るように剣を構える。
同時に兵士は指笛で侵入者―――阿麻和利の存在を仲間に知らせようとした。
が、その時、
「待て!」
それを制して向こう側から現れたのは大城賢雄だった。
「賢雄……。」
「―――阿麻和利按司。早々に引き上げられよ。」
賢雄は阿麻和利に冷たい視線を投げかける。
「もう悟っているであろうが、我ら首里軍は近々勝連へ戦をしかける。」
「――……!」
百十踏揚が息を飲む。
「…何ゆえに。何ゆえに勝連を攻めるのだ。……戦しか、方法はないのか。」
何を言っても無駄だと思いつつも、阿麻和利は尋ねずにはいられなかった。
賢雄は感情を捨てた無機質な声で答えた。
「―――先の中城での戦、一体阿麻和利按司は何をなしえた。
御主加那志前のご命令は護佐丸公を討て、そのものであったはず。
そのご命令の遂行を渋り、勝連軍は高みの見物。あの場において戦ったのも犠牲を出したのも首里軍のみではなかったか。」
「しかも軍は出し従うかのように見せかけて王を欺き、実は裏で護佐丸公と同盟を組もうと企んでいたのではあるまいか。」
「―――っ!」
阿麻和利は何かを言いかけて言葉を飲んだ。
その様子を尻目に賢雄は続ける。
「阿麻和利按司が王命に逆らい、護佐丸公と同盟を組んで首里に刃向かおうとしていたというのであれば、
もはや阿麻和利按司は首里王府の敵。これ以上に理由が必要であろうか。」
誤解だと、そう言いたくても言えなかった。
中城の戦においての阿麻和利のとった行動は賢雄の言う通りであり、同盟のつもりこそなかったもののそう思われても仕方のないことであった。
何を言っても言い訳に聞えよう。
言い訳の代わりに、阿麻和利は言葉をつなぐ。
「―――護佐丸公は踏揚の祖父、わたしにとっても義理の祖父だ。
何より、わたしは護佐丸公を按司として、武将として尊敬しておった。
賢雄、お前にとっても護佐丸公は始祖を同じくする一族であったというではないか。」
「俺の君主は尚泰久様、御主加那志前のみ。
いかに護佐丸公が一族の誉れであろうとも、御主加那志前が下された命に従うだけだ。
阿麻和利按司、私情に捕らわれ、君主の命を遂行できぬは武将として恥と知られよ。」
武将として、また王の忠臣として私情を挟むことなく命令に実直な賢雄を恨むことはできなかった。
賢雄の尚泰久王に対する忠誠心は阿麻和利も十分知っていた。
「―――では、このわたしも討つというのか。」
「………先ほど御主加那志前から直々に勝連討伐の総大将をおおせつかった。覚悟されよ、阿麻和利按司。」
「賢雄!」
たまらずに踏揚が声を出す。
「踏揚様、これはお父上のため、また、琉球のためにございます。」
賢雄は百十踏揚の嫁下の際、守役として勝連に渡り阿麻和利と共にすごした日々があった。
阿麻和利らと共に会話をし、酒を酌み交わし、時には剣術を交えたこともあった。
最初は阿麻和利なんぞ所詮流れ者のなりあがりと高をくくっていた賢雄だったが、
その男気溢れる懐の広さ、自分のような無愛想でそっけない人間の心さえも開く暖かさ、また剣を取ったときの勇ましさに、同じ男ながら惹かれるものがあった。
しかし、忠臣・大城賢雄は王命の元にはこのような私情さえ沸かせなかった。
君主の命は、絶対なのだ。
「阿麻和利按司。ここは勝負を決するにふさわしくない。
勝連の按司として、王軍の総大将として、勝連グスクにて堂々と剣を交えようぞ。」
「………分かった。」
ただし…と、阿麻和利は百十踏揚に向き直った。
「踏揚。そなたをはこのまま首里に残り、達者であられよ。」
「阿麻和利様…何を…。」
踏揚は不安の色に揺れる瞳で阿麻和利を見上げた。
「聞いての通り、勝連はじきにいくさ場となる。そなたを戦に巻き込むわけにはいかぬのだ。」
阿麻和利は静かに賢雄に振り返って、言った。
「賢雄。踏揚を、頼む。」
「……。」
「阿麻和利様!何をおっしゃるのです!わたくしはあなた様の妻です。
たとえ勝連がいくさ場になろうとも最後まであなた様についていきます!」
「踏揚……!」
「嫌です!」
言い聞かすように名を呼んでも、踏揚は離れまいと必死に阿麻和利にすがりつく。
しかし阿麻和利とて、踏揚のことを思えばこそ勝連へ連れて帰るわけにはいかなかった。
意地でも、ここで別れなければならぬ。
それが今生の別れとなっても。
事はもう、引き返せなのだ。
―――ならば…。
阿麻和利は意を決して、自分にすがりつく踏揚の体を引き剥がすと、どんと突き倒した。
踏揚がよろめき倒れ二人の間に空間ができた隙に、阿麻和利は間髪を入れず筒に入っていた油を足元に撒き散らし、松明を取って投げた。
「阿麻和利様!!」
踏揚が狼狽して叫んだ。
油に引火した炎は瞬く間に赤い障壁となって二人の間を引き裂いた。
「何事だ!!」
「勝連だ!勝連が来たぞ――!!」
「者ども!!であえっ、であえーっ!!」
騒ぎに気づいた首里の兵士たちが向こうからやってきて辺りは騒然となった。
この混乱に乗じて阿麻和利は踏揚から視線をそらせて叫んだ。
「早く連れていけ!!賢雄!!!」
「いやあぁぁっっ!!阿麻和利様ぁっっ!!」
「危険です!踏揚様!!!」
なおも阿麻和利にすがろうと必死に手を伸ばして泣き叫び、炎の中に向かおうとする百十踏揚を、賢雄は力ずくで抱き押さえる。
阿麻和利と百十踏揚を隔てる炎はいよいよ大きく燃え盛る。
「―――引き上げるぞ!」
阿麻和利は瞬時に馬に飛び乗り、もう後には引けない運命を呪いながら、勝連へと引き返したのであった…。
1458年、この年、二度目の悲劇の始まりだった。

                              *

ああ、あれは一体どれくらい前の出来事だったか。
中城の戦は確か中秋の名月の時だった。あれから数日しか経っていない。
ついこの間のことなのに、もうずっと前のように思える。
日々じわりと欠け行く月が、まるで自らの命のように思え、阿麻和利は瞳を閉じた。

 

3/4につづく

 

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3/4、今日中にupします。

「月下に語る」―はじめに― の諸説、1つ追記しました。

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創作琉球小説「月下に語る」 1/4

2010年12月29日 |   …… 「月下に語る」

 

◆ プロローグ

読谷村楚辺の、ごく普通のひっそりとした集落の一角に、大きなガジュマルの樹がある。
そのガジュマルは長い年月をかけ根を伸ばし、枝を張り、葉を広げこの集落を見守ってきた。
そのガジュマルの下には大きな石灰岩。かつては中に大きな空間を持つ洞窟(鍾乳洞)であったのだろう。
今では岩は削られ入り口はふさがれ、こじんまりとしてはいるが、その上に張り出しているガジュマルの根に包まれ、支えられ、
まるでガジュマルがこの大岩を守っているかのような、そして人目から隠しているかのように見える。
そしてその様が、明らかにここがただの自然風景ではないことを感じさせる。

―――昭和14年、ここが、かつて勝連に絶大な繁栄もたらし、首里王府を脅かすほどの勢力を誇った勝連按司、阿麻和利の墓だということが、地元の新聞で報じられた。
しかし、琉球王府が編纂した「正史」では、1458年、護佐丸・阿麻和利の乱で王軍に攻められた阿麻和利は、勝連グスクに乗り込んだ王軍総大将・大城賢雄に斬られ果てた、とある。
勝連で死んだはずの阿麻和利の墓が、勝連でもなく、生まれ島とされている嘉手納町屋良でもなく、なぜここ読谷にあるのか。
なぜ数百年もの長い間、隠れ墓としてひっそりと影を潜めていたのか、そして一体誰がその墓を守ってきて今に至っているのか。
この話は、その史跡の謎を元にした創作小説である。

 


「月下に語る」 原案/和々  著者/シルフ+和々  
*参考文献*
読谷村文化財めぐり(読谷村教育委員会)
読谷村民話資料集(読谷村教育委員会 歴史民族資料館編)
読谷山風土記(渡久山朝章)
新琉球王統史4(与並岳生)
琉球王女 百十踏揚(与並岳生)    他

 


◆ 一

ドドォォォォ……ッ!!!
爆音とともに炎が舞い上がり、あたりを火の海に染めた。
天空の城とも評された勝連グスクは今まさに首里軍の手によって落とされ、分厚い黒煙が濛々と空へと立ち登っていく。
膨大な武器を貯蔵していた上グスクの按司館に引火し、大爆発を引き起こしたのだ。
炎は瞬く間に、あたりに転がっている戦死した骸を、敵味方に関係なく飲み込んでいく。
「―――賢雄様!」
 火の海となった上グスクから一時退却してきた大城賢雄に、部下が駆け寄ってきた。
「ご無事でしたか。見事、阿麻和利按司を討ち取ったとは言えこの業火、避難する我らが軍兵もあわや、と心配しておりました。」
「……ああ。」
「それにしても、さすがは鬼大城と異名を持つお方です!あの阿麻和利按司を倒すとは!!」
興奮気味に話しかける部下達の賞賛の声もどこか上の空で、賢雄は燃え盛る上グスクを見上げた。
難攻不落といわれた勝連グスクを落城させ、首里王府に弓を引いた“逆賊”阿麻和利按司を討伐し、見事王命を達成した今、
意気揚々としている部下たちとは対照的に、賢雄の表情は曇っていた。

―――そう、この部下の言うとおり、俺は阿麻和利按司と一騎打ちとなり、この手で倒した。倒したのだ。
だが……。
―――あの勝負は、たまたま俺の運がよかっただけだ。
本当の腕は、互角、いや……阿麻和利按司のほうが上だった。
それに…
胸に、妙なざわめきを感じる。
まるで、まだ阿麻和利按司が生きていると訴えているような。
いや、そんなはずはない。確かに俺は阿麻和利按司を斬り伏せた。
…しかし、その直後に起きた按司館の爆発ですぐに下グスクへの避難を余儀なくされたのだ。
地に伏せた阿麻和利はそのまま炎に飲まれた、はずだ。
だが、この目で見届けたわけではない。いや、でもまさか。
賢雄は自問自答を繰り返す。
あれだけの深手を負い、あの炎の中を逃げおおせるとはとてもじゃないが考えられない。
阿麻和利按司は死んだのだ。この手によって、確かに。

賢雄は阿麻和利按司を斬った刀を握り締める。その刀にも、手にも、鎧にも、確かに阿麻和利按司の血がへばりついている。
その様が2人の戦いのすさまじさを物語っていた。
 ぬぐいきれない胸のざわめきは収まることなく、賢雄は今だ炎を吹き上げる上グスクを見つめ続けた。




◆ 二

―――はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ
闇夜にまぎれて人目を避け、森の中を行く2人の男の人影があった。
一体ここはどこなのか。泥と、汗と、血にまみれた様子は、まさにたった今戦火をくぐりぬけ必死に逃げてきた落ち武者の姿そのものだった。
一人は従者のようだった。まだ17・8であろうか。少年の面影をかすかに残した男は必至でもう一人の男を抱きかかえるようにして支え、よろけながらも歩いていく。
支えられているもう一人は深く傷つき汚れてはいるものの、身に纏った武具や、整った口髭がただの雑兵ではなく身分ある者であることが分かった。
手で押さえた脇腹からは血があふれ、 滴って地面に吸い込まれていく。
「はぁっ…はぁっ……。阿麻和利様、ひとまず、ここまで来れば大丈夫でしょう。」
従者は、必死で支えている隣の男―――阿麻和利に声をかけた。
阿麻和利の反応はなく、ただ苦渋に満ちた顔でゆっくりと立ち止まり息を整えた。
支えられていた男の手から離れると、そばの大木にもたれかかり、ずるりと地面に倒れこむ。慌てて男が体を支え、ゆっくりと座らせた。
「阿麻和利様、傷の手当を。」
ずしりと重い鎧を外し、傷口を覆っていた布を剥ぎ取ると、自分が血で汚れるのも厭わずに応急処置を施し、着ている着物を引き裂いてきつく巻きつけた。その刺激に一瞬阿麻和利の顔がゆがむ。
一通りの処置が終わり、近くから汲んで来たわずかながらの水を飲ませるとやっと落ち着いたのか、阿麻和利はゆっくりと目を開いた。
「………津堅。」
かすれた声で阿麻和利は初めて口を開いた。
「……何故、…私を逃がしたのだ。」
「阿麻和利様…。」
「勝連が落とされた以上、私に出来ることは城と運命を共にすることだけだったというのに……」
その声は悲痛に満ちていた。
「……阿麻和利様。」
従者―――津堅は阿麻和利の前にひざまずき言葉を続けた。
「わたしは、阿麻和利様に拾われて、あなた様の従者になりました。」
「………」
「あの頃のわたしは、親と死に分かれ、頼りにする親類縁者もなく、孤独に打ちひしがれ餓えて痩せ細り、生きる気力も失っていました。
あの時、私は自ら命を断とうとしていたのです。」
その言葉に昔を思い出し、阿麻和利は津堅を見つめ返す。
「……ああ。そうだったな…。そんなお前に、昔の自分を重ねて声をかけたのだ。」
「はい。そして、阿摩和利様はわたしにこう仰って下さいました。『流れ者の私でさえ、按司になれた。お前も、生きていれば、生きながらえていれば、新たな可能性が広がるかも知れないだろう?』と。」
「……!」
「阿麻和利。死んではなりませぬ!!」
「わたしとて、あれほどの戦火の中を逃れられるとは思っていませんでした。
しかし、奇跡的にも逃れられたことはきっと天命なのです。阿摩和利様はまだ生きているべきお方だと、天が導いてくださったに違いありません!」
津堅は阿摩和利を説得するようにまくしたてた。
しばらくの沈黙の後、阿摩和利は口を開いた。
「………お前の気持ちは、よく伝わった。」
その言葉に津堅はハッと顔を上げた。
「はは…自分の言葉が跳ね返ってくるとはな…。」
 弱々しくも穏やかな顔で、阿摩和利は笑みを浮かべた。
「…わかった。お前に救われた命、少しは長引かせよう。…だがしかし。」
 阿麻和利は津堅をしかと見据え言った。
「王府からの追っ手が来るも、その前に力尽きるも、どれも天命。…その時はわたしも覚悟を決める。お前もそのつもりでいてくれ」
その瞳には、ある種の覚悟を決めた光が宿っていた。
「―――承知しました。」
阿麻和利の静かな気迫に、津堅はそう言わざるを得なかった。

 

2/4 へ続く)

 

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お待ちくださいませ(涙)

2010年12月28日 |   …… 「月下に語る」

…すみません。

午後になって発熱いたしました

インフルエンザかも…です。

 

予定していました「月下に語る」、
公開は今しばらくお待ちくださいませ。

 

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月下に語る―はじめに―

2010年12月28日 |   …… 「月下に語る」

昨日も書きましたが、
創作琉球短編小説、(やっと)できました!

タイトルはとりあえず
「月下に語る」
(命名:シルフさん)

ちなみに予告編はこっち

第2弾となる今回の小説の発端は
「読谷の人物もしくは史跡をモチーフにして創作をしよう!」
でした。

数ある偉人・史跡の中から選んだのが
「阿麻和利の墓(伝)」
(ちなみに他の候補としては泰期とかでした)

なぜここに阿麻和利の墓があるのか?
という謎の部分を完全創作しました!
(とりあえずの完成、ということで今朝、阿麻和利の墓を参ってきました)


さて、今回の小説は
「護佐丸・阿麻和利の乱」などの琉球の歴史を知らない人たちにとっても
それなりに理解でき小説として楽しめるように、
逆に、歴史や更にそれにまつわる様々な諸説を知っている人にとっては
「なるほど、これをこう入れてきたか」
と思えるようなストーリー作りを心がけました。
(おかげで超難航する羽目に…

そして、阿麻和利はもちろん、
これまで割と悪役寄りの立場にあった(肝高の阿麻和利、花織の宴、小説・百十踏揚しかり)大城賢雄を
かっこよく(魅力的に)書く!!
というのが最大条件でした(笑)


これまで私が見聞きしてきた
「護佐丸・阿麻和利の乱」や阿麻和利の墓にまつわる
歴史書の記述や、数々の民話・伝説・通説を織り込んで
この小説はできております。

それらの諸説、一応、どんなものがあるのか書いておきます。

 

見たくない!!

 

っていう人は飛ばして下さいね。

 

 


1
「王の命令の元」行われた中城戦


百十踏揚と大城賢雄の勝連“脱出”とその直後の勝連討伐


勝連討伐直前に実際に阿麻和利が首里城に火を放ったという記述


そして首里城校外(弁ヶ岳付近とされているとか?)で一戦交えたが撃退され勝連に敗走したという話


賢雄が勝連グスクにて、阿麻和利を討ち取った(首を取った。斬った)という歴史書「球陽」などの記述


読谷にある、阿麻和利の墓とされている遺跡の存在。


それは昭和14年に地元の新聞で報道されたこと。


それまでは「屋良墓」などと呼ばれる隠れ墓であったこと。


その隠れ墓に人知れず線香を手向け、ひっそりと去っていく人たちがいたとの伝承

10
阿麻和利が勝連グスクから逃れたという別の説

11
生まれ島である現・嘉手納町屋良に逃げたが追われ、
更に読谷山にまで逃げそこで捕らわれたという推測

12
読谷で阿麻和利が「エンミ=降参」したとの伝説。

13
その場所がウエンミモーと呼ばれているという伝承。
(現在のその一帯の小字は親見原である)

14
さらにそこが俎畑(俎=まないたという意味)と呼ばれる
作物のできない不毛の平野であり、阿麻和利はそこで斬首されたという伝説。

15
読谷山が護佐丸の故郷であること(当時は現・恩納村も含めて読谷山であった)

16
賢雄の刀の1つは、実は阿麻和利の刀であったのではという説

17
賢雄と百十踏揚の再婚。

 


英雄・阿麻和利像
+
阿麻和利と百十踏揚ラブラブ説
という、ワタシの希望的妄想に筋を通すべく、
また、うまく小説に取り込むべく、これらと格闘いたしました!!


1番難点だったのが「賢雄と百十踏揚の勝連“脱出”」
百十踏揚が阿麻和利から離れなければ、首里は勝連を攻撃しかねたであろうし。
阿麻和利・百十踏揚ラブラブ説を取りたい私としては、
なぜ百十踏揚が勝連や阿麻和利から離れたかは
どうにか処理しないといけない重要項目でした。

それと、阿麻和利が「実際に首里城に火を放って一戦交えている」という歴史書での記述。
小説「百十踏揚」ではそこんところがうま~く処理されているのですが(文句なし!)、
ワタシは「首里城」を「首里」にまで緩めて新解釈で切り込んでみました!


さらに、読谷に阿麻和利の墓があることに対して
「勝連から生まれ故郷の屋良に逃げたが追われて、更に読谷まで逃げてきた」という通説。
やっぱりこっちも腑に落ちない。
「阿麻和利は本当に屋良に逃げたのか?幼少の頃苦い思い出しかない屋良に、勝連を捨てて?」
ということで、屋良への逃亡説はバッサリ切り捨てです。

で、やっぱり首里に悪者になってもらいましたが、
金丸か尚泰久かは敢えて追求せずぼやかしておきました。

 

 

この小説はあくまでもフィクション。

「作りすぎでしょ」って思われるところもあるかもしれませんが
なるべく許容範囲内に収まるように努力しました。

著者は前回の「北山炎華」に引き続きPNシルフさんと、
それからそれを叩き台にして加筆したワタクシ和々でございます。
(割合だいたい5:5くらい?)

未熟な構成や文章も多々あるとは思いますが、
それは御愛嬌として楽しんでいただければ幸いです。

 

では本編につづく

 

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よっしゃ!!

2010年12月27日 |   …… 「月下に語る」

 

よっしゃ!できた!!!!

 添削もしてもらって修正もとりあえず完了!!

 

今から届けてくる!

 

行ってきまーす!!

 

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経過報告

2010年12月27日 |   …… 「月下に語る」

 

……いかん!!

賢雄に気をとられすぎて
阿麻和利がただの優柔不断な男になってしまった…!!

 

どうしよう…

 

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2010年12月26日 |   …… 「月下に語る」

 

今日は朝からネコスケが膝の上からどいてくれません…。

 

おじゃまよ。ネコスケ。

 

とある方にFAXした用紙の端っこ。

 

男の友情っていうか……。

ちょっと違うな。

うーん…

 

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大城賢雄墓参り

2010年12月26日 | ・琉球史散策/第一尚氏

結構前の話ですが、
今回の小説を書くにあたって参った大城賢雄のお墓。
(in知花グスク)

既に何度か記事にもしているのですが
広角レンズでagain。

賢雄さん、賢雄さん。

あなたの立ち位置が重要なんで
ラスト1日、
知恵を貸してくださいませ

阿麻和利も、

大城賢雄も、

いい男に書きたいんだから。

しかし…お墓を参るたびに思うけど、
賢雄も悲劇の人物だよねぇ…嗚呼、賢雄…。

「護佐丸・阿麻和利の乱の後、賢雄がどう歩み、どんな最期をたどるのか」
も、結構泣けるんです。。。

知らない人は
小説「百十踏揚」(与並岳生著)をオススメします。
↑手抜き(笑)そのうちちゃんとご紹介します。

1/2追記 書きました→ http://blog.goo.ne.jp/wa_gocoro/e/398258e90f970bae5abfed5b5b8a23da

 

さあ、完成目指して頑張るぞ!

 

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今日、めっちゃ寒い…

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クリスマスなのに。

2010年12月25日 |   …… 「月下に語る」

掃除をしてても、
ケーキとチキンを買いに行っても、
クリスマスのためのシチューを作ってても

頭は阿麻和利と賢雄でいっぱい…

 

今日になって台詞のある登場人物が増えてしまった…。
現時点で「北山炎華」のページ数を超えてますちゃんとまとまるのか?

ワタシは全然物書きの人間じゃないので
創作物語をこんなに書くのは生まれて初めてだし
なかなか至難の業です

こりゃ、「加筆」っていうレベルじゃなくなってきました。
ごめん、シルフさん…

 

あっ、ケーキは賢雄のお墓のふもとで買いました

 

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※イラストはイメージです※

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キムタカっ子祭りにて驚愕の事実発見!?+鬼鷲photo☆

2010年12月25日 | ・肝高の阿麻和利レポ


記事にするの、おそーくなりましたが…

12月12日に行われた「キムタカっ子祭り」に行って来ました。

この日はシゴトラッシュで家に引きこもってシゴトの予定だったのですが、
当日の朝に、とある鬼鷲メンバーから
「出るので是非きてください」
と電話をもらい…。

急遽、行ってきました。
(最後までは見れなかったんだけど)

実は「キムタカっ子祭り」に行くのは初だったりしました。

「キムタカっ子祭り」とは、
肝高の阿麻和利メンバーたちが作る手作りのお祭。

ホームであるきむたかホール前広場で行われました。


婦人会サークル?によるフラの演舞

ステージあり、展示あり、ワークショップの発表あり、出店ありの
高校の文化祭のようなアットホームな感じのお祭でした。

で、意外にも(!?)面白かったのが展示でした。

肝高の阿麻和利に登場する人物紹介や、
舞台で使われている楽曲(古典含め)の紹介、
今年度卒業生の紹介やコレまでの舞台アルバムなどなど、
じっくり見させてもらいました。

 

その中で、

「なにぃ!?

っていう驚愕の事実が判明。

阿麻和利が浜にたどり着いて初めて出会う3人の勝連の民。

  1 南風原真五郎
2 屋慶名太郎
3 平安名次郎

 

この、南風原真五朗が

 

あの真五朗だった……!!!!

 

しばし呆然…。

 

 

そうか…

 

歴史上の人物・真五朗についての真相はさておき、
こういう端役的な人物もちゃんとモデルがいたのか…。
(確かに真五朗、勝連で阿麻和利に会ってる伝承もあるしな)

ちなみに愛すべきキャラクター平安名次郎もモデルがいるらしく、
晩年の平安名次郎エピソードが紹介されていました(笑)

失恋して自殺したって。

…おいおい


地域の保育園児たちの「肝高の詩」演舞。ちっちゃい賢雄!?真五朗たち!?かわいい

劇中で使われる楽曲紹介もよかった~

そうそう、こういうのが知りたかった!
って感じでした。

そのうちパンフレットとかに載せたらいいのに

特に本土の人たちにとってはいいかも

 

そしてステージでは肝高の阿麻和利メンバーはもちろん、
地域の団体も巻き込んで多彩なプログラム

肝高の阿麻和利○×クイズとか
もずくの早食い競争もありましたよ(笑)
(勝連はもずくの産地です)

 

で、鬼鷲チームによるアトラクション。

じゃ、鬼鷲ショット☆一部、一挙公開。

 

途中で写真の色味が変わるのは、カメラが違うからです…。

うーん。この差、どうにかしたい

 

「キムタカっ子祭り」の最後には
肝高の阿麻和利+鬼鷲メンバーで
レキオの夢の演舞もあったようですが、
それは残念ながら(時間の都合上)見ることはできませんでした

きっとスゴイ人数でスゴイ迫力だったんだろうな

初めて参加した「キムタカっ子祭り」でしたが、
楽しませていただきました~

これからも地元に根ざした活動として
続けていって欲しいなと思います

 

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この土日は例の小説完成を目指してがんばります(汗)
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X'mas eve

2010年12月24日 | ・徒然日記

 

メリークリスマスイブ!

世間はどうやらクリスマス。

行く道々も大混雑

 

そんな中、忘年会。

おいしいご飯とケーキに満足

記念にパチリ☆

 

皆様もよいクリスマスをお過ごしください

 

プレゼント交換であたったのがこれ。

コラーゲン(笑)

最近お肌がくたくたなのでちょうど良かったわ(笑)
ハリを戻せば目の下のくまも治るかしら

 

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