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お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

●特集俳句0163・数詞の一(いち)02・森賀まり01・2014-02-28(金)

2014-02-28 23:44:35 | 特集俳句

●特集俳句0163・数詞の一(いち)02・森賀まり01・2014-02-28(金)

○「一室に一灯ともる蕗の薹」(森賀まり01)

○季語(蕗の薹・春)

【鑑賞】:灯は一部屋に一つずつ灯りだしました。雪国ではまだ重い根雪に覆われていますが、蕗の薹がちらほら見えだしました。秋田では「ばっけ」と呼びます。酢味噌あえはほろ苦い春の味です。

 

森賀まり(もりがまり)

○好きな一句「家中のしんとしてゐる桜かな」02

○季語(桜・春)

【Profile】:1960年愛媛県生れ。夫は俳人の→田中裕明。姉は歌人の坂原八津。神戸女子薬科大学卒業。1983年、「青」入会。終刊後、1992年、田中裕明とともに「水無瀬野」を創刊、2000年、「水無瀬野」を母体に「ゆう」を創刊。この間、1994年、「百鳥」入会、翌年、第1回百鳥賞受賞。田中の没後、田中裕明研究と作品を語る雑誌「静かな場所」代表。句集「瞬く」で第33回俳人協会新人賞受賞。


森賀まり掲載句
03ねむる手に苺のにほふ子どもかな(苺・初夏)〈特集531・いろは俳句2-10(ね)〉2021/5/22

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●方法俳句0163・数詞効果07・大野朱香01・2014-02-27(木)

2014-02-27 00:00:00 | 方法俳句

●方法俳句0163・数詞効果07・大野朱香01・2014-02-27(木)

 

○「春燈を点せば嗚呼と二十人」『嗚呼(1992)』(大野朱香01)

季語(春燈)

 夕方になったので明りのスイッチをいれました。点った灯に20人が「ああ」といった、という句です。この「ああ」には「ああ、もう夕方ね」や「ああ、点いたね」など様々な意味が考えられます。句集の序文によると、これは句会出席者の人数だということです~(oo)~。

 

大野朱香(おおのしゅか)(1955~2012)

代表句「空をゆく花粉の見ゆるエレベーター」02

季語(花粉・春)

東京生まれ。1989年「童子」入会。→辻桃子に師事。同人。1992年童子わらべ賞。1993年童子賞。1998年童子大賞。現代俳句協会、日本伝統俳句協会、国際俳句交流協会会員。→俳人一覧(

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●五体俳句0118・身体07・佐野まもる・2013-02-26

●五体俳句0118・身体07・佐野まもる・2013-02-26「熟睡中身より倒るる遍路杖」(佐野まもる01)季語(遍路・春) これは夢なのでしょうか、現実なのでしょうか...
 
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●色彩俳句0163・白031・野見山朱鳥04・2014-02-26(水)

2014-02-26 17:22:47 | 色彩俳句
●色彩俳句0163・031・野見山朱鳥04・2014-02-26(水)
 

○「かなしみはしんじつ白し夕遍路」(→野見山朱鳥04)

季語(遍路・春)

 今日は野見山朱鳥の忌日(1970)。夕暮れに道を急ぐお遍路さんの装束がぽつんと白く見えます。「しんじつ白」いかなしみの色です。「遍路」は春の季語。気候のいい時期がお遍路さんの季節なのでしょうね。→俳人一覧(

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●五感俳句0118・冷感010・榎本桃源・2013-02-25

●五感俳句0118・冷感010・榎本桃源・2013-02-25「梅の山冷ゆれば歩むいたずらに」(榎本桃源01)季語(梅・春) 五感俳句の冷感、春の冷え...
 
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●五体俳句0163・掌04・佐野良太01・2014-02-25(火)

2014-02-25 16:14:21 | 五体俳句

●五体俳句0163・04・佐野良太01・2014-02-25(火)

 

○「囀りの羽ひとひらをにうけぬ」(佐野良太01)

季語(囀り・春)

 鳥の囀りが聴こえています。その音が視覚化されたかのような羽がひとひら舞い落ちてきました。それを掌で受けたのです。うらやましいかぎりの経験ですねε(~_J~)。

 

佐野良太(さのりょうた)(1890~1954)

代表句「春泥や石と思ひし雀飛び」02

季語(春泥)

新潟県見付市坂井町生まれ。早稲田大学英文科卒。坂井村村長。今町助役。今町銀行取締役。今町郵便局長歴任。今町みのむし会入会。1917年、→臼田亜浪門に入り「石楠」に拠る。→福島小蕾とともに亜浪門の双璧。1946年「みのむし」創刊主宰。→俳人一覧(

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●次元俳句0118・月=如月(時間)01・小澤碧童・2013-02-24

●次元俳句0118・月=如月(時間)01・小澤碧童・2013-02-24「きさらぎや子供がむいてうで玉子」(小澤碧童01)季語(きさらぎ・冬) 「如月」という旧暦二月の...
 
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●五感俳句0163・嗅覚026・哥川01・2014-02-24(月)

2014-02-24 17:01:46 | 五感俳句

●五感俳句0163・嗅覚026・哥川01・2014-02-24(月)

 

○「梅が香やその一筋の道ゆかし」(哥川01)

季語(梅・春)

 梅の芳香が筋状に漂っています。そんな道を歩いてみたいという心境が句になりました。ゆか・し《動詞「行く」の形容詞化。心ひかれ、そこに行きたいと思う意。「goo辞書」》→俳人一覧(

 

哥川(かせん)(1716~1776)

代表句「おく底のしれぬ寒さや海の音」02

季語(寒さ・冬)

出身地は奈良の吉野とされる。越前三国荒町屋の遊女で、のち妓楼豊田屋の女将となり豊田屋ぎんと称した。巴浪の門にはいり、のち出家して滝谷尼と号した。(「デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説」より抜粋引用http://kotobank.jp/word/%E5%93%A5%E5%B7%9D→俳人一覧(

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●三色絵0117・「うすあかり」・透次2013-02-23
●三色絵0117・「うすあかり」・透次2013-02-23「うすあかりあるや二月のポケットに」(→透次0131)季語(二月・冬) →三色...
 
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