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お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
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俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

●五感俳句003・触覚01(冷)・上田五千石

2010-08-04 22:16:18 | 五感俳句

○五感俳句003・触覚01(冷)・上田五千石

○五感の一つである触覚。まずは冷たさ。このところ関東では猛暑が続いております。35°越えがあたりまえの毎日ですが、ひんやりとした冷たさが欲しいところです。

○「水中に水より冷えし瓜つか」(『田園』1968)(上田五千石01)

○季語(瓜・晩夏)

【鑑賞】:水に冷やした瓜があります。水の温度以下にはなりえない瓜ですが、掌が水より冷えていると感じています。その感覚こそがこれから食べようとする瓜の存在感です。「よし、冷えたな」と。


上田五千石(うえだごせんごく)(1933~1997)

○好きな一句「風船を手放すここが空の岸」(『琥珀』1992)02

○季語(風船・三春)

【Profile】:1954年→秋元不死男の「→氷海」に入り、かたわら「→天狼」にも学び、「子午線」にも加わる。1956年「氷海」同人。1968年処女句集『田園』上梓。これにより第8回俳人協会賞受賞。1973年「→」を創刊・主宰。

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上田五千石掲載句

03渡り鳥みるみるわれの小さくなり(『田園』1968)(渡り鳥・仲)〈次元8・俯瞰1〉2010/9/11

04聖人像の誰も吾見ず冬日澄む(冬日・三冬)〈五感23・視覚3〉2010/12/27

05たまねぎのたましひいろにむかれけり(『琥珀』1992)(たまねぎ・三夏)〈色彩24・心象色1〉2011/1/5

06新しき道のさびしき麦の秋(『上田五千石集』1989)(麦の秋・初)〈次元79・新しい1〉2012/5/27

07女来て庭草いきれしそめたり(草いきれ・)〈五感81・嗅覚13〉2012/6/11

08月の村川のごとくに道ながれ(『琥珀』1992)(月・)〈特集90・言葉2=道〉2012/8/17

09魚族みなまなこ険しき四月かな(『天路』1998)(四月・晩春)〈五体642・まなこ4〉2024/4/1

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