ものずき烏の無味乾燥?文

ブログ発想 LP/LD/CD コレクション作業 進行中。ジャズばっかしじゃないかと言われたら身も蓋もない。

マリガン/ベーカー:カーネギー・ホール

2005-06-30 | 音楽 の 紹介

CARNEGIE HALL CONCERT VOL. 1 & 2:
Gerry Mulligan / Chet Baker

"Carnegie Hall Concert Vol.1" CTI(USA)6054_S1
Line For Lyons / Song For An Unfinished Woman
My Funny Valentine / Song For Strayhorn
Gerry Mulligan (bs) Chet Baker (tp)
Bob James (p) Dave Samuels (vib) Ron Carter (b)
John Scofield (g) Harvey Mason (ds) 1974/11/24

"Carnegie Hall Concert Vol.2" CTI(USA)6055_S1
It's Sanday At The Beach / Bernie's Tune
K-4 Pacific / There Will Never Be Another You
Gerry Mulligan (bs) Chet Baker (tp)
Bob James (p) Ron Carter (b)
Harvey Mason (ds) John Scofield (g)
Dave Samuels (vib) Ed Byrne (tb) 1974/11/24
 ジャケットには手前からジェリー・マリガン、スタン・ゲッツ、チェット・ベーカーの順に写っているのですが、演奏にはスタン・ゲッツが入っていないという不可思議なアルバムです。マリガン/ベーカーは50年代にウエスト・コーストでならした名コンビで、モザイク・レーベルでコンプリートのBOXが出ていましたが、入手していません。
このコンサートは、50年代のファンを意図して、プロデューサーのクリード・テーラーが企画したものでしょう。チェット・ベーカーがいると、ファンも取り巻きも、彼のボーカルを期待します。そこでThere Will Never Be Another You ではボーカルも聴かせます。中性的な歌声ですが、年齢を感じさせないのが声の特徴のようです。


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2005/06/30 ものずき烏

ビル・エバンス:コンセクレイション

2005-06-29 | 音楽 の 紹介

CONSECRATION: Bill Evans


"Consecration" Alfa Jazz(JPN)51R2-32/33
You And The Night And The Music / Emily
The Two Loney People / I Do It For Your Love
Re:Person I Knew / Pola Dots And Moonbeams
Knit For Mary F / Someday My Prince Will Come
Tiffany / My Foolish Heart
Days Of Wine And Roses / Your Story
Turn Out The Stars / Like Someone In Love
My Romance
Bill Evans (p) Marc Johnson (b) Joe Labarbera (ds)
1980/08/31
 ビル・エバンスが亡くなったと報道されたとき、ビルでなくてギル・エバンスじゃないの、なんかの間違いだろうと思った。年齢の順に逝くとは限らないのである。ジャズを聴きだしてからリアル・タイムで聴いていた。好きだったのはジェレミー・スタイグを招いた「ホワッツ・ニュー」。この当時は何かしらの管楽器が入っていないと物足りなかった。結局ピアノ・トリオでのビル・エバンスが好きになったのは没後という事になってしまった。
 物故してから、ビル・エバンスは人気が増したのか次々と未発売だったライブ盤が出た。これが最後のライブ盤らしい。


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2005/06/29 ものずき烏
(参考)
2005-03-14 ビル・エバンス(+モニカ・セッテルンド)
2005-04-13 ビル・エバンス:パリ・コンサート
2005-05-16 トニー・スコット&ビル・エバンス

チェイス:追跡/ギリシャの神々

2005-06-28 | 音楽 の 紹介

CHASE: Chase
ENNEA: Chase

"Chase" Epic(JPN)EPIA-53001
Open Up Wide / Livin' In Heat
Hello Groceries / Handbags And Gladrags
Get It On / Boys And Girls Together
Invitation To A River
Bill Chase, Ted Piercefield, Alan Ware, Jerry Van Blair (tp)
Phil Porter (keyboard) Dennis Johnson (b)
Angel South (g) Jay Burrid (perc)
Terry Richards (vo) 1971

"Ennea" Epic(JPN)ECPL-7
Swanee River / So Many People
Night / It Won't Be Long
I Can Feel It / Woman Of The Dark
Ennea
Bill Chase, Ted Piercefield, Alan Ware, Jerry Van Blair (tp)
Phil Porter (keyboard) Dennis Johnson (b)
Angel South (g) Gary Smith (perc)
G G Shinn (vo)1972
 アメリカのヒット曲は、FEN(極東放送または、進駐軍放送)で繰り返し流されていた。BS&T(ブラッド・スエット・アンド・ティアーズ)が一番記憶にある。その次が、このチェースだ。BS&T、シカゴと続くブラス・ロックの系列で、ブラスはピカイチ。
’70年代のはじめ、不景気なジャズからロックへ転進した演奏家が結構目に付く。リーダーのビル・チェースはウディ・ハーマンのビッグ・バンドでトランペットをやっていたそうだ。ウディ・ハーマンのバンドは1stハードとか2ndハードと呼ばれていて、その時期によりセールス・ポイントは違うようであるが、ビル・チェースは最後の方(たぶん3rdハード)に在籍したのだろう。
参考までに、「西部警察」で音楽をつけていた、日本の宮間利之&ニュー・ハードはウディ・ハーマンのXXハードを超えようと命名したそうだ。
 大ヒットしました、日本にも来日公演をしました、商業的に成功したのでしょう、惜しくも自家用飛行機でツアーをしていたのですが、飛行機事故で全員、帰らぬ人となりました。

 ビック・バンドでロックをやると、こんな感じになるのかなぁ~...
ブラス・バントで、実際にトランペットを演奏している人にファンが多いと思います。トランペット1本で、か細くこの練習をやれれたら、耳元で飛ぶ蚊の音色になってしまうのですが、4本ですので迫力が違います。


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2005/06/28 ものずき烏

ピアニストのエリントン:(’66、’70、’73)

2005-06-27 | 音楽 の 紹介

THE PIANIST: Duke Ellington
THIS ONE'S FOR BLANTON: Duke Ellington


"The Pianist" Fantasy(USA)F-9462
Don Juan / Slow Blues / Looking Glass
The Shepherd (take 1) / The Shepherd (take 2)
Tap Dancer's Blues / Sam Woodyard's Blues
Duke Ellington (p) John Lamb (b) Sam Woodyard (ds)
1966/07/18
Duck Amok / Never Stop Remembering Bill
Fat Mess
Duke Ellington (p) Victor Gaskin (b) Rufus Jones (ds)
1970/01/07
 エリントンならビッグ・バンドを愛聴するのが本筋なのでしょうが、わたしの場合、楽器の数が多いと、どの音が誰の音かまで聞き分けられず、サウンドは楽しいのでしょうが興味が薄くなります。そんなことから、エリントンで一番聴いたのが、このアルバムです。ビッグ・バンドのリズム・セクションだけを抜き出した編成です。


"This One's For Blanton" Pablo(USA)2310-721
Do Nothin' Till / You Hear From Me
Pitter Panther Patter
Things Ain't Want They Used To Be
Sophisticated Lady / See See Rider
Fragmented Suite For Piano And Base (1st..4th Movement)
Duke Ellington (p) Ray Brown (b) 1975
 ベースの大御所と二人だけでの演奏です。エリントンが演奏するのは、エリントン・ナンバーと呼ばれる曲だけで、その他の曲は演奏しなかったのでは...と気になってしまいました。たとえば、ガーシュインとかを演奏したのが有るのかもしれませんが...自分の作曲だから、自分のやりやすい曲しか演奏しなかったか...著作権の問題で、あえて自分の楽曲だけにしたのか???


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2005/06/27 ものずき烏
(参考)
2005-05-06 エリントン:マネー・ジャングル
2005-06-26 ピアニストのエリントン:(’50、’53)

ピアニストのエリントン:(’50、’53)

2005-06-26 | 音楽 の 紹介

GREAT TIMES: Duke Ellington
DUKE PLAYS ELLINGTON: Duke Ellington


"Great Times!" Riverside(USA)OJC-108
Cottontail / C Jam Blues
Flamingo / Bang Up Blues
Tonk / Johnny Come Lately
In A Blues Summer Garden / Great Times
Perdido / Take The "A" Train
Oscalypso / Blues For Blaton
Duke Ellington (p) Billy Strayhorn (p)
Wendell Marshall (b) Oscar Pettiford (cello)
Joe Jones (ds) 1950/11
 音が歪んでいる、時代を感じる録音です。もう少し何とかならないものかと思うのですが、変に加工すると味がなくなるので諦めましょう。Perdid 以降は弦楽器が彩りを添えています。


"Duke Plays Ellington" Capitol(JPN)ECJ-50058
In A Sentimental Mood
Thing Ain't What They Used To Be
Reflection In D / Who Knows?
Melancholia / All To Soon
Prelude To A Kiss / B Sharp Blues
Passion Flower / Janet
Retrospection / Dancers In Love
Duke Ellington (p)
Wendell Marshall (b) Butch Ballard (ds)
1953/04/14
 前作に比べて、録音の良さが際立ってしまいます。このアルバムは初の国内盤だそうです。エリントンといったらビッグ・バンドですから、わたしのように、ピアニストとして聴きたい輩は、無視されていたようです。すべてビック・バンドで演奏される曲ですが、楽器の数が少ない分だけモダンに聴こえます。これがビッグ・バンド向けに編曲されるのではなく、ビッグ・バンドで演奏されてから、ピアノ・トリオで演奏していると思います。曲想を得てから直ぐのピアノ演奏を聴いてみたい気もします。


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2005/06/26 ものずき烏
(参考)
2005-05-06 エリントン:マネー・ジャングル
2005-06-27 ピアニストのエリントン:(’66、’70、’73)

エリック・ドルフィー:ラスト・レコーディング

2005-06-25 | 音楽 の 紹介

LAST DATE: Eric Dolphy
UNREALIZED TAPES: Eric Dolphy

"Last Date" Fontana(JPN)PAT-502
Epistrophy / South Street Exit
The Madring Speaks、The Panther Walks
Hypochristmutreefuzz
You Don't Know What Love Is / Miss Ann
Eric Dolphy(reed) 
Misja Mengelberg (p) Jacques Schols (b) Han Bennink(ds)
1964/06/02


"Unrealized Tapes" West_Wind(GRM)016
Springtime / 245
GW / Serene
Eric Dolphy & The Champs Elysees All Stars
Eric Dolphy (reed) Donald Byrd (tp)
Nathan Davis (ts) Jack Dieval (p)
Jacques Hess (b) Franco Monzecci (ds)
Jacky Bambou (conga) 1964/06/11
 伝統を偏重する分野では加上説とか云うものがあって、あとで屋上に屋根を架ける屁理屈がまかり通るのであるが、この2枚のアルバムもそれに近いような気がする。「ラスト・デート」と名付けたアルバムが出ているのに、20年以上もたってから、こっちがラスト・レコーディングだと発売されたのが2枚目のアルバムである。単に録音の日付が後である。2枚を聴きくらべて、できとしたら「ラスト・デート」であろう。ドルフィーの外は現地の演奏家で、ドルフィーの意図が明確に現れているようである。誰でも知っている名盤で、1973年で1200円と値段が印刷されている。Epistrophy と云う文学的タイトルを持つ曲で、作曲者である一聴して変な音楽である、セロニアス・モンクに興味を持ってしまった。


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2005/06/25 ものずき烏
(参考)
2005-06-22 エリック・ドルフィー:ファイブ・スポット・ライブ
2005-06-19 エリック・ドルフィー:カンバセーションズ(改題)

スタッフ/カーラ・ブレイ:ディナー・ミュージック

2005-06-24 | 音楽 の 紹介

STUFF / MORE STUFF: Stuff
DINNER MUSIC: Carla Bley

"Stuff" Warner(USA)BS-2968
Foots / My Sweetness
(Do You) Want Some Of This
Looking For The Juice
Reflections Of Divine Love
How Long Will It Last / Sun Song
Happy Farms / Dixie / Up On The Roof
Cornell Dupree (g) Gordon Edwards (b) Stephen Gadd (ds)
Eric Gale (g) Christopher Parker (ds)
Richard Tee (p,organ) 1976

More Stuff" Warner(USA)BS-3061
This One's For You / And Here You Are
Subway / Love Of Mine
Honey Coral Rock / Sometimes Bubba Gets Down
As / Need Somebody
Cornell Dupree (g) Gordon Edwards (b) Stephen Gadd (ds)
Eric Gale (g) Christopher Parker (ds)
Richard Tee (p,organ) 1977
 太陽の照りつける夏の浜辺はボサノバ。夕涼みはスタッフがよく似合います。
フュージョン・ミュージックに分類されているスタッフです。本業はスタジオ・ミュージシャンと呼ばれる裏方だったのですが、メンバーのアイデアでアルバムを作ったのが Stuff でした。大ヒットして2作目を作ったのが More Stuff です。裏方が一躍、表舞台に登場したことになります。わたしのコレクションはこの2枚だけに留めてあります。なぜなら、わたしの場合、この傾向の音楽は、数多く聴くと飽きてしまうからなのです。来日公演もしていますし、ライブ盤もある筈です。

"Dinner Music" Watt(USA)6
Sing Me Softly Of The Bluse
Dream So Real / Ad Infinitum
Dining Alone / Song Sung Long
Ida Lupino / Funnybird Song
A New Hymn
Carla Bley (p) Roswell Rudd (tb)
Carlos Ward (tb) Michael Mantler (tp)
Bob Stewart (tuba) Richard Tee (p,organ)
Eric Gale (g) Cornell Dupree (g)
Gordon Edwards (b) Steve Gadd (ds) 1976/09
 (若い頃は...)フリー・ジャズの妖精と言われていたカーラ・ブレイですが、その音楽は、センスの良い遊び心に溢れています。カーラ・ブレイが、いつものアバンギャルドのメンバーに加えて、フュージョン・グループのスタッフを招き入れて作ったのが、Dinner Music です。夏の夕涼みの後は、カーラの手料理によるホーム・パーティとなります。
 録音も夏の夕方のようです。夏の季節にぴったりな、涼みと憩いの音楽です。わたしは、寒い季節には...あまり聴いたことがありません。


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2005/06/24 ものずき烏

ドナルド・ハリソン/テレンス・ブランチャード

2005-06-23 | 音楽 の 紹介

DISCERMENT/NASCENCE/CRYSTAL STAIR
/BLACK PEARL:
Donald Harrison - Terence Blanchard


"Discernment" Concord(USA)GW-3008
Worth The Pain / When The Saints Go Marching In
When I Fall In Love / Directions
Discerment / Are You Sleeping?
Akira / Dorchester House
Terence Blanchard (tp) Donald Harrison (as)
Mulgrew Miller (p) / Phil Bowler (b)
Ralph Peterson (ds) 1984/12

"Nascence" CBS(USA)BFC-40335
Guardians Of the Flame / Alabama
Chong Chong / Tacit Approval (Of Desmond's Plight)
Heritage Call / She's Out Of My Life
Let's Go Off
Terence Blanchard (tp) Donald Harrison (as)
Mulgrew Miller (p) Phil Bowler (b)
Ralph Peterson Jr.(ds) 1986

"Crystal Stair" CBS(USA)FC-40830
Softly、As In A Morning Sunrise / Crystal Stair
God Bless The Child / Endicott / Slam
Grace Of God / Duck's Revenge
Forbidden Dreams / Neoclassicism
Terence Blanchard (tp) Donald Harrison (as)
Cyrus Chestnut (p) Reginald Veal (b)
Carl Allen (ds) 1987

"Black Pearl" CBS(USA)FC-44216
Selim Sivad / Black Pearl
Ninth Ward Strut / Infinite Heart
The Center Piece / Somewhere
Dizzy Gillespie's Hands / Toni
Birth Of The Abstract
Terence Blanchard (tp) Donald Harrison (as)
Cyrus Chestnut (p) Reginald Veal (b)
Carl Allen (ds) 1988/01/30
 すでに「ファイブ・スポットの再演」と題して投稿したドナルド・ハリソンとテレンス・ブランチャードのコンビなのですが、ハリソンが損な役回りだなどと書いて、心残りだったのですが、ここに紹介する4枚は、オリジナルのクインテットによるアルバムです。この時点で最もエキサイティングな主流派の本格的な演奏を聴かせます。これを聴いたらエリック・ドルフィーとブッカー・リトルを想起するのは当然なのかも知れません。
 このコンビは、毎年ベンチャーズのように来日公演をしていて食傷気味の、アート・ブレーキー&ジャズ・メッセンジャーズの出身らしいのですが...ジャズ・メッセンジャーズというグループは、ハード・バップの虎の穴だったようです。


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2005/06/23 ものずき烏
(参考)
2005-04-17 ファイブ・スポットの再演 +マル・ウォルドロン、リチャード・デイヴィス、エド・ブラックウェル

エリック・ドルフィー:ファイブ・スポット・ライブ

2005-06-22 | 音楽 の 紹介

The Greate Concert Of Eric Dolphy
(Eric Dolphy At The Five Spot Vol.1 & 2
& Memorial Album)


"The Greate Concert Of Eric Dolphy" Prestige(USA)P-34002
Fire Waltz / Bee Vamp / The Prophet
Aggression / Like Someone In Love
Number Eight / Booker's Waltz
Eric Dolphy (as,b.cl,fl) Booker Little (tp)
Mal Waldron (p) Richard Davis (b) Ed Blackwell (ds) 1961/07/16
 エリック・ドルフィーの名声はこのファイブ・スポットのライブ演奏で確実になったものでしょう。このアルバムはなかなか入手する気にはなりませんでした。オリジナルが2枚別々プラス1枚という具合だったのが要因です。ジャズを聴きだす前に故人になってしまった。ジャズ初心者が、ドルフィーのバス・クラリネットを聴くと、聴きなれないものだから異様に感じてしまう。こんな状況だったと思います。それでも「ラスト・デート」とリチャード・デービスとの「メモリアル・アルバム」は入手していました。ミンガス・グループでのドルフィーがあって、真ん中がぬけて、終わりがある状態だったのです。
 この再発盤BOXで、問題はいっきに解決しました。なぜ発売元が、初めからこの形式を採らなかったが疑問です。当時の購入層が1枚づつしか買えなかったのか、3枚組にまでして発売する価値評価ができなかったのか...こんなことはどうでもいいのですが、すべてすばらしい演奏です。
 このあとで、テレンス・ブランチャード/ドナルド・ハリソンの再演盤を聴いてしまうのですが、比較して良し悪しを判断するということをする、つまらない、わたしに不満。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/06/22 ものずき烏
(参考)
2005-04-17 ファイブ・スポットの再演 (テレンス・ブランチャード/ドナルド・ハリソン)
2005-06-19 エリック・ドルフィー:カンバセーションズ(改題)
2005-06-25 エリック・ドルフィー:ラスト・レコーディング

松枝茂夫(編訳):「水滸伝」

2005-06-21 | 書籍 の 紹介

少年文庫版『水滸伝』

 宮崎市定の「水滸伝」(中公新書・文庫)を読んで以来、そんなに意気込まなくても読めそうな「水滸伝」をチェックしていまして、遅まきながら「水滸伝」を読みました。それも昭和35年の岩波少年文庫(2分冊)です。すべての漢字にルビが振ってありまして、各ページは大小の活字が盛り沢山で、書物としてはエレガントではありません。中学生向けとして刊行したようなのですが、すべてにルビを振る事もなかろうにと思いますが、ルビの判断基準が執筆や校正の段階で揺れるものであろうと推定しますので、仕方がない。
 一般向けの岩波文庫本なら10分冊で、108人という登場人物の多さと、その分量で読後の満足度は相当にあると思うのですが、なにぶんにも「水滸伝」の内容が、山賊を主人公とした通俗小説で、最終的には体制側に寝返ってしまうヤクザ物であるので購入には躊躇していました。
 娯楽の読み物として「水滸伝」は歴史があり、漢字文化圏での影響は未だに続いている。一度読んでみたいとは思っていたのですが、分量に圧倒されていました。この本は、2分冊と適量で、210円という安さにより入手し、4日ほどかけて、読んでみました。
 筋書きは、多くの読者を持つ「水滸伝」であるから書きません。感想を述べてみると、中国の歴史に数多く登場し、腐敗した体制を変革する民衆のエネルギーと云ったものが下地になっているのだろう。そのキーワードは、好漢、義侠心なのだが、易姓革命の中国を観るヒントになり、またその影響下にある日本の大衆娯楽を考える、良い読み物であると思います。気が向いたら全訳の「水滸伝」に、手を出して見たいと思います。
水滸伝』上 施耐庵(作) 松枝茂夫(編訳)
          岩波少年文庫 187 1974/06/20 12刷
『水滸伝』下 施耐庵(作) 松枝茂夫(編訳)
          岩波少年文庫 188 1974/06/20 10刷
 「弱きを助け、強きを挫く」のが好漢のようですが、「強きを助け、弱きを挫く」のが役人で、北宋の時代でも、今の時代でも変わりません、庶民が好漢に、やんやの歓声を挙げるのは、いつの世も変わりません。法治国家で好漢は、現れ得ないような気がします。

2005/06/21 ものずき烏

ヘンリー・バトラー:(MCAインパルス)

2005-06-20 | 音楽 の 紹介

FIVIN' AROUND: Henry Butler
THE VILLAGE: Henry Butler

"Fivin' Around" Impulse(USA)MCA-5707
Fivin' Around / La. Samba
The Eastern Connection
Improvisation On An Afghan Theme
Giant Step / Swing It!
My Coloring Book / The Butler's Blues
Old Folks / I Want Jesus To Walk With Me
Henry Butler (p) Charlie Haden (b)
Billy Higgins (ds) Freddie Hubbard (tp)
Azar Lawrence (ts) Jeff Clayton (oboe)
Stgeve Kujala (fl) other 1986/03

"The Village" Impulse(USA)MCA2-8023
What's Up? / Beautiful、She Is
Joanna / The Village / Reflections
Expression Of Quietude / Swinging At The Palace
Music Came / Soft Platonicism / The Entertainer
Henry Butler (p) Ron Carter (b)
Jack DeJohnette (ds) Alvin Batiste (cl)
John Purcell (oboe) Bob Stewart(tuba) 1987
 知らないピアニストなのですが、サイド・メンが充実しているので購入したものです。音色としてはマッコイ・タイナーを彷彿とさせます。この人も左利きなのでしょうか中低音のリズムの取り方がマッコイ・タイナーと同じと言うか、まねしてるのかも知れません。このピアニストが現在どうしているか、ネットで調べましたら、R&Bで活躍しているようです。再立ち上げしたインパルス・レーベルの期待がサイド・メンの顔ぶれで伺えるヘンリー・バトラーの初期のアルバムです。そのうちジャズに戻ってきて欲しいエネルギッシュな演奏です。


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2005/06/20 ものずき烏

エリック・ドルフィー:カンバセーションズ(改題)

2005-06-19 | 音楽 の 紹介

THE ERIC DOLPHY MEMORIAL ALBUM
(CONVERSATIONS: Eric Dolphy)


"Memorial Album" Vee_Jay(USA)VJ-2503
Jitterbug Waltz
Woody Shaw (tp) Eric Dolphy (fl)
Bobby Hutcherson (vib) Eddie Kahn (b) J.C. Moses (d)
Music Matador
Prince Lasha (fl) Clifford Jordan (ss) Sonny Simmons (as)
Eric Dolphy (b.cl) Richard Davis (b)
Alone Together
Eric Dolphy (b.cl) Richard Davis (b)
Love Me
Eric Dolphy (b.cl) 1963/02/03
 録音年月日が記載されていないので、例によって Eric Dolphy | discography で検索しました。ところが、このアルバム名で出ていないではありませんか。1964年にダウンビート誌で賞を貰ったとジャケットの一番上に書いてあるのにですよ!困ったものです。レーベルは消滅したのでしょうが、このアルバムは名盤だと思いますのに...しかたがないのでメンバーと演奏曲で似たようなものを探しました。

CONVERSATIONS というのが今のアルバムの名前のようです。

 このアルバムを聴きましてリチャード・デイヴィスにも関心を抱きました。以前プレゼンツ・ミンガスでミンガスとドルフィーが楽器で会話していると評論家が言っていたと書いたのですが、これはまさに会話しています。ドルフィーのディスコグラフィーを眺めまして、結局ドルフィーは死ぬまでミンガスのグループは離れずに、単独での活動もしていたようです。と、いうことは、ミンガスとドルフィーが会話していたのは「抜けさせてくれ」「いやだめだ」とは違う内容のようですね。


投稿済み・準備中を含め アルバム・ジャケット一覧 を用意しました。
2005/06/19 ものずき烏
(参考)
2005-05-14 プレゼンツ・ミンガス/アー・ウム
2005-06-22 エリック・ドルフィー:ファイブ・スポット・ライブ
2005-06-25 エリック・ドルフィー:ラスト・レコーディング

マリオン・ブラウン:ジョージア・フォーンの午後

2005-06-18 | 音楽 の 紹介

AFTERNOON OF A GEORGIA FAUN: Marion Brown

"Afternoon Of A Georgia Faun" ECM(GRM)1004
Afternoon Of A Georgia Faun
Marion Brown (as) Anthony Braxton (reed)
Chick Corea (p) Andrew Cyrill (perc)
Jack Gregg (b) Bennie Maupin (ts,fl,b.cl)
Jeanne Lee (vo) Gayle Palmore (vo)
Djinji's Corner
add Larry Curtis (perc) Williams Green (Tap O'Lin)
Billy Malone (african drum)
1970/08/10
 ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」はマラルメの詩に触発されて作曲したそうである。マラルメの詩の内容としたら、久米の仙人が天界から乙女の水浴びを覗き見して、落っこちた...のと似ていると、わたしは観ている。マリオン・ブラウンのこのアルバムは「ジョージアの牧神の午後」と題されているが、単にドビュッシーの二番煎じではないのである。しかし、もやっとした音楽であることはドビュッシーのものと共通している。ジャズの演奏家がやっているからといって、そのつもりで聴くのは間違いだろう。どちらかといえばクラシックの聴き方を奨める。できれば、マラルメの詩を読んでいた方が素直かもしれないが、覗き見する久米の仙人でも代用できる。
 チャポン、チャポンと水琴窟のような音が、いかにも泉のほとりをイメージさせる、管楽器は牧神の奏でるホルンといった具合で、ドビュッシーがやろうとしたことをマリオン・ブラウンは演奏家としてやっていると聴いた。 オーディオ好きは喜ぶのだろうが、録音技師が懲りすぎたのか、楽器が左右に動くような録音になっているのが、気にいらない。

 ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」は、マリオン・ブラウンの「ジョージア・フォーンの午後」の10年ほど後、ジャン・マルティノンのフランス国立放送管弦楽団でBOX物を入手した。
 ジョージアはコカ・コーラの缶コーヒーのブランドでもあるが、アメリカの地名であると云うことは知っているが、緑と水に恵まれたのどかな土地のようである。


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2005/06/18 ものずき烏
(参考)
2005-06-09 マル・ウォルドロン/マリオン・ブラウン:Duo
2005-06-17 マリオン・ブラウン:(’68、’69、ドイツ)

マリオン・ブラウン:(’68、’69、ドイツ)

2005-06-17 | 音楽 の 紹介

GESPRACHSFETZEN
: Marion Brown / Gunter Hampel
IN SOMMERHAUSEN: Marion Brown

"Gesprachsfetzen" Calig_Verlag(GRM)CAL-30601
Gesprachsfetzen / Exhibit / Babudah
Tomorrow Is The Beginning Of The End Of Yesterday
Aba
Marion Brown (as) Gunter Hampel (vib、b.cl)
Ambrose Jackson (tp) Buschi Niebergall (b)
Steve McCall (ds) 1968/09/20

"In Sommerhausen" Calig_Verlag(GRM)CAL-30605
Dance No.1 / Wxhibit B
The Sound Of A Song / Malipieros Midnight Theater
II Ne Chant Pas / Dance No.2
Marion Brown (as) Jeanne Lee (vo)
Gunter Hampel (vib、b.cl) Ambrose Jackson (tp)
Daniel Laloux (b) Steve McCall (ds) 1969/05/17
 ヨーロッパという土地柄は、ジャズ演奏家に理解のあるところのようです。マリオン・ブラウンというアルト奏者ですが、ヨーロッパでの先駆者であるドルフィーを偲んでいたのですかね。単なる演奏ツアーとは違うようです。活動の拠点を持っていたようで、だいぶ長期に西ドイツに滞在していたようです。メンバーの半分くらいは現地の演奏家だと思うのですが...
 最初のアルバムは、これ以前のマリオン・ブラウンの延長線上にあると聴いています。相変わらず、とても綺麗な音色です。
 2枚目はライブ録音ですが、ジーン・リーが加わります。素敵なボーカリーズも聴かせますが、悲鳴とも叫びともいえるボーカリーズもあります。このジーン・リーのボーカルですが、次の「ジョージア・フォーンの午後」へのきっかけになったのかも知れません。


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2005/06/17 ものずき烏
(参考)
2005-06-09 マル・ウォルドロン/マリオン・ブラウン:Duo
2005-06-18 マリオン・ブラウン:ジョージア・フォーンの午後

ミロスラフ・ヴィトウス:限りなき探求

2005-06-16 | 音楽 の 紹介

INFINITE SEARCH: Miroslav Vitous



 実力派のベーシストであるミロスラフ・ヴィトウスの初リーダー・アルバムです。ハービー・マンのメンバーで「メンフィス・アンダーグラウンド」でこの当時のベースが聴けますが、これはハービー・マンがプロデュースしたエンブリオ・レーベルの最初のLPです。表のジャケットが凝っていまして四角の額縁状になっています。同時期のエンブリオには三角とか丸の額縁のものもあったと記憶しています。ヴィトウスの顔半分が額縁から覗けますが、凶暴な印象を与えていますので、裏ジャケットに温和なヴィトウスが出ていますので、それも出しておきます。


Infinite Search Embryo(USA)SD-524
Freedom Jazz Dance / Mountain In The Clouds
When Face Gets Pale / Infinite Search
I Will Tell Him On You / Epilogue
Miroslav Vitous (b) Joe Henderson (ts) John McLaughlin (g)
Herbie Hancock (p) Jack DeJohnette (ds) 1969/11
 表ジャケット同様の雰囲気で、緊張感のあるなかで、ど迫力のフリーダム・ジャズ・ダンスが演奏される。ジョー・ヘンダーソンは、以前取り上げたが、この曲での演奏がわたしは好きである。エレクトリック・ピアノのハンコックが絶妙なタイミングで音を絡ませる。
 それにしても、よくこれだけのメンバーを揃えられたものである。ハービー・マンのプロデュースに感謝します。


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2005/06/16 ものずき烏