ものずき烏の無味乾燥?文

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オールド・アンド・ニュー・ドリーム(×3)

2006-02-07 | 音楽 の 紹介
 前回記事とのつながりを意図して投稿しています。チャーリー・ヘイデンを含むグループでオールド・アンド・ニュー・ドリームというアルバムを三枚。時系列では三枚目の前に、ドン・チェリーとエド・ブラックウェルのデュエット・アルバムがくるのですが、構成が違いますのでこれは次回に繰り延べます。

OLD AND NEW DREAM / PLAYING /
TRIBUTE TO BLACKWELL: Old And New Dream

"Old And New Dream" ECM(GRM)1154
Lonely Woman / Togo / Guinea
Open Or Close / Orbit Of La-Ba / 
Song For The Whales
Don Cherry (tp,p) Dewey Redman (ts,musette)
Charlie Haden (b) Ed Blackwell (ds)
1979/08
 オーネット・コールマンにゆかりのあるグループであることが一目瞭然。マイルス・デイヴィスのサイドメンで編成したV.S.O.P.(Very Special Onetime Performance)の発想とおなじで、オーネット・コールマンのVSOPと言える。どちらも、Onetimeではなかった。看板を偽ったVSOPの方が罪が重かろう。
 オーネット・コールマンの「ロンリー・ウーマン」。曲だけとれば、フリー・ジャズではありません。過去にはMJQ(Modern Jazz Quartet)も手がけていました。発表されてから、スタンダート化しているチューンですから、別段新しい解釈はありませんが、この曲の決定版といえると思います。
 このグループで、リーダーは決めてないと思いますが、ドン・チェリーがソロ楽器であることから、リーダー的役目を持っていると考えて、わたしの分類としてはドン・チェリーにしています。ミュゼットをデューイ・レッドマンが演奏していますが、ドン・チェリーが吹いていると思っていました。( 「ムー」における、通りすがりの嫌がらせコメント以来、ドン・チェリーが鬼門になってしまった。くそぉ ) 音楽を聴くのは右脳だけでなく、わたしの場合は過去の記憶が大きな作用をしているのです。
 チャーリー・ヘイデンがラストの「鯨の歌」で、捕獲禁止を主張しています。(アメリカのペリー提督は捕鯨のために江戸幕府に開国を迫ったんですよ。外に向けて主張するまえに、自分達のご先祖さまの贖罪を行うのが筋じゃないですかね。)

"Old And New Dream: Playing" ECM(GRM)1205
Happy House / Mopit / New Dream
Rushour / Broken Shadows / Playing
Don Cherry (tp,p) Dewey Redman (ts,musette)
Charlie Haden (b) Ed Blackwell (ds)
1980/06 Live, Austria
 これも、オーネット・コールマンを意識してしまいます。V.S.O.P.もマイルスの匂いが濃厚で、マイルス・デイヴィスが近寄り難い人物であるように、オールド・アンド・ニュー・ドリームもオーネット・コールマンの影響を残しながら、独裁者を外して民主的にやろうというバンドかも。
 ドン・チェリーのヴォイスとエド・ブラックウェルのパーカッションが、いつものように民俗音楽風。どこの民族とも言えないところが、ドン・チェリー。
 わたしのコレクションで、オーネット・コールマンのバンドにはピアニストが見当たらない。この大きな楽器を使わないところに、ジャズの原型を感じるのかも知れません。このオールド・アンド・ニュー・ドリームでは、ドン・チェリーがピアノを弾いています。わたしは好きですね、このピアノ。でもステージによってはピアノが使えなケースもあるようで、それが次掲アルバムです。
 このアルバムはライブ収録ですが、観客の拍手が自然発生的で好感がもてますね。子供の頃、小学校の校庭で催されたNHKの「素人のど自慢」の公開録音を見物したことがあるのですが、観客の拍手まで指揮されていたが驚きでしたね。


"Old And New Dream: Tribute To Blackwell"
                               Black_Saint(ITA)120_113-1
Happy House / Law Years / Togo
Dewey's Tune / Street Woman
Don Cherry (tp) Dewey Redman (ts)
Charlie Haden (b) Ed Blackwell (ds)
1987/11/07 Live. Georgia
 これも神出鬼没のイタリアのゲリラ・レーベル。CDではどうなっているか知らないのですが、イタリアでプレスしたLPにはA面のレーベルに直径15ミリくらいのハンコ(スタンプ)が押してあるんです。だから、わたしには Soul Note も Black Saint も出所が同じで社名を変えているインチキ臭さがあるんですね。
 エド・ブラックウェルのトリビュートとなっていますが、ラスト・レコーディングではありません。まぁ、亡くなってからこのアルバムを出していますから、適題と思ってつけたんでしょうね。
 ブラックウェルを意識して聴くこともありませんね。「デューイズ・チューン」という曲が入ってますので、デューイ・レッドマンに着目しましょう。
 さて、チャーリー・ヘイデンの名前が鯨以来、出てきてませんが、地味な楽器ですから致し方ありませんね。グループの大黒柱の存在でしょう。ちゃんとしてないと、震度5強でグループは倒壊するではありませんか。
 オールド・アンド・ニュー・ドリームの最初のアルバムから八年も経っていますから流石にオーネット・コールマンの匂いは希薄になってました。


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2006/02/07 ものずき烏


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