さて、お約束した通り、総合病院と透析クリニックでのそれぞれのインターンを経験した私が、総合病院と透析クリニックの違いを力説したいと思います。
まず、勤務体系の違い。
総合病院はオンコール夜勤がある
透析クリニックはオンコール夜勤はないことが多い(都市部の夜間透析病院などはあります)
総合病院はちゃんと見ないと著しくブラックな場合がある
透析クリニックはブラック少なめ
教育から独り立ちまでの期間が透析クリニックは短い
総合病院はローテーションがあり、まずは色々な分野を見て回ることができる分、独り立ちまでに2から3年を要する
透析クリニックはスペシャリスト、総合病院はジェネラリスト
学会発表を積極的にするのは総合病院
開発などを視野に入れるなら総合病院
認定をたくさん受けたいなら総合病院
ざっと言うと、まず大きな違いは最初に述べた「オンコール夜勤があるか」ですね。オンコールとかだと、自宅に「半径何キロ以内」などの制限がつくこともありますし、そもそもオンコール無理!って人は総合病院はやめたほうがいいと思います。
あとは、色々な分野を経験したい!と言う方は、総合病院は基本的にローテーション制を採っているので、初年度にカテ、心肺、透析など全ての科を順繰りに回っていくことができます。この後に、自分の専門を見つけていくスタンスが多いので、「自分どこ向いてるかわからない」って人はとりあえず総合病院に就職しておくケースが多いです。
次に患者さんの感じ。
患者さんとの距離はどっちも同じくらい
総合病院の方が患者さんの状態は悪い
クリニックはある程度状態のいい患者さんが来る
患者さんの自己管理がいいのは総合病院
患者さんの自己管理が悪いのはクリニック
まぁ透析に関しては、患者さんとの距離や声かけの仕方はどちらも同じ感じでした。ただ、総合病院には、「別の」病気で這々の体なのに、定時の透析をしている人とか、クリニックでは診られないくらいの重度の認知症で非常に好戦的な態度であるというような人もおられます。(これはスタッフにも危険があるので、鎮静します)また、寝たきりも多いです。そのため、話をできる患者さんは総じて少ないです。ICUは言わずもがな、ですし。ただ、そういうことがなければ、患者さんの教育をしっかりしているからでしょうね、かなり長く透析される方もいますし、患者さんの自己管理はものすごくしっかりできています。(具合の悪い人以外は毎回きっちりドライウェイトを守ってきていました。引き残しも無しです。素晴らしい!)シャントトラブルもすぐ見つけるので、早期発見早期治療が出来ます。
クリニックは寝たきりやスタッフも命がけで治療に当たらなければならないような患者さんは少ないというか、いないです。(もちろん穿刺時に保定しなければならなかったり、ミトンをはめなければならないくらいの認知症の方はいましたが)認知症であっても、なんとか意思の疎通が出来るくらいの方々なので、アセスメントなどに苦労することはないです。ただ、とにかく設備がないので、シャントトラブルの対応も早期には出来ないし、スタッフとの距離が近すぎるばかりに馴れ合いで終わるのか、教育がちゃんと出来ないこともあります。そのため、「著しく穿刺しにくい」患者さんや、「自己管理ができていない」人が一定数います。(それこそ中2日で10キロ増、キャーみたいなのも所によってはいるみたいですね。私のインターン先にはそういうのはいませんでしたが)
私が両方見た感じでは、若いうちは総合病院でジェネラリストを目指し、総合病院に体力の限界を感じ始めたら、クリニックに移動するのがいいのではないかと思いました。やはり、総合病院の一番の盲点として、夜勤があります。これは体力が必要なので、年取って体力がなくなってくると厳しいものがあります(事実、総合病院の技士長さんは若いですし、平均年齢も低いです。)ただ、学会などで知り合ってお話しすると、面白い話をしてくれるのは、総合病院の技士さんが多いです。これはやはり色々な分野を見ているからこそのものがあります。この経験は変えがたいものがあるように思いました。
就活の段階でよく言われるのが、病院はちゃんと見ないと、激しいブラックが一定数あると言うことです。つまり、完全に「労基なんてないさ」、「病院は労基守らなくていい」みたいに考えているところがあるってこと。(マジで、総合病院に就職した先輩が一ヶ月で泣きながら研究室に帰ってきたときはビビった。多分白衣のままだったから病院から飛び出してきたんだと思う。これがわしがちゃんと労働条件について考えるようになった原点です。)そのため、残業代が出るのか、時間外が出るのか、オンコール夜勤は月どのくらいなのか、くらいは最低限聞くようにした方がいいと聞いています。そのため、特にインターンだと正直そうな人を捕まえて、なるべく人事の息がかかってなさそうな人を捕まえて最低限二人から聞くようにしています。ここで口ごもったり、暗い顔をしたり、嫌な顔をしたりする病院には就職しない方がいいです。ということは最後に付け加えておきます。
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まず、勤務体系の違い。
総合病院はオンコール夜勤がある
透析クリニックはオンコール夜勤はないことが多い(都市部の夜間透析病院などはあります)
総合病院はちゃんと見ないと著しくブラックな場合がある
透析クリニックはブラック少なめ
教育から独り立ちまでの期間が透析クリニックは短い
総合病院はローテーションがあり、まずは色々な分野を見て回ることができる分、独り立ちまでに2から3年を要する
透析クリニックはスペシャリスト、総合病院はジェネラリスト
学会発表を積極的にするのは総合病院
開発などを視野に入れるなら総合病院
認定をたくさん受けたいなら総合病院
ざっと言うと、まず大きな違いは最初に述べた「オンコール夜勤があるか」ですね。オンコールとかだと、自宅に「半径何キロ以内」などの制限がつくこともありますし、そもそもオンコール無理!って人は総合病院はやめたほうがいいと思います。
あとは、色々な分野を経験したい!と言う方は、総合病院は基本的にローテーション制を採っているので、初年度にカテ、心肺、透析など全ての科を順繰りに回っていくことができます。この後に、自分の専門を見つけていくスタンスが多いので、「自分どこ向いてるかわからない」って人はとりあえず総合病院に就職しておくケースが多いです。
次に患者さんの感じ。
患者さんとの距離はどっちも同じくらい
総合病院の方が患者さんの状態は悪い
クリニックはある程度状態のいい患者さんが来る
患者さんの自己管理がいいのは総合病院
患者さんの自己管理が悪いのはクリニック
まぁ透析に関しては、患者さんとの距離や声かけの仕方はどちらも同じ感じでした。ただ、総合病院には、「別の」病気で這々の体なのに、定時の透析をしている人とか、クリニックでは診られないくらいの重度の認知症で非常に好戦的な態度であるというような人もおられます。(これはスタッフにも危険があるので、鎮静します)また、寝たきりも多いです。そのため、話をできる患者さんは総じて少ないです。ICUは言わずもがな、ですし。ただ、そういうことがなければ、患者さんの教育をしっかりしているからでしょうね、かなり長く透析される方もいますし、患者さんの自己管理はものすごくしっかりできています。(具合の悪い人以外は毎回きっちりドライウェイトを守ってきていました。引き残しも無しです。素晴らしい!)シャントトラブルもすぐ見つけるので、早期発見早期治療が出来ます。
クリニックは寝たきりやスタッフも命がけで治療に当たらなければならないような患者さんは少ないというか、いないです。(もちろん穿刺時に保定しなければならなかったり、ミトンをはめなければならないくらいの認知症の方はいましたが)認知症であっても、なんとか意思の疎通が出来るくらいの方々なので、アセスメントなどに苦労することはないです。ただ、とにかく設備がないので、シャントトラブルの対応も早期には出来ないし、スタッフとの距離が近すぎるばかりに馴れ合いで終わるのか、教育がちゃんと出来ないこともあります。そのため、「著しく穿刺しにくい」患者さんや、「自己管理ができていない」人が一定数います。(それこそ中2日で10キロ増、キャーみたいなのも所によってはいるみたいですね。私のインターン先にはそういうのはいませんでしたが)
私が両方見た感じでは、若いうちは総合病院でジェネラリストを目指し、総合病院に体力の限界を感じ始めたら、クリニックに移動するのがいいのではないかと思いました。やはり、総合病院の一番の盲点として、夜勤があります。これは体力が必要なので、年取って体力がなくなってくると厳しいものがあります(事実、総合病院の技士長さんは若いですし、平均年齢も低いです。)ただ、学会などで知り合ってお話しすると、面白い話をしてくれるのは、総合病院の技士さんが多いです。これはやはり色々な分野を見ているからこそのものがあります。この経験は変えがたいものがあるように思いました。
就活の段階でよく言われるのが、病院はちゃんと見ないと、激しいブラックが一定数あると言うことです。つまり、完全に「労基なんてないさ」、「病院は労基守らなくていい」みたいに考えているところがあるってこと。(マジで、総合病院に就職した先輩が一ヶ月で泣きながら研究室に帰ってきたときはビビった。多分白衣のままだったから病院から飛び出してきたんだと思う。これがわしがちゃんと労働条件について考えるようになった原点です。)そのため、残業代が出るのか、時間外が出るのか、オンコール夜勤は月どのくらいなのか、くらいは最低限聞くようにした方がいいと聞いています。そのため、特にインターンだと正直そうな人を捕まえて、なるべく人事の息がかかってなさそうな人を捕まえて最低限二人から聞くようにしています。ここで口ごもったり、暗い顔をしたり、嫌な顔をしたりする病院には就職しない方がいいです。ということは最後に付け加えておきます。
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