Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

切手80円時代の贈り物

2017-12-06 23:59:24 | つぶやき

 切手のことについて昨日触れた。なぜ今、過去の古い切手を使うのか、そのヒントが消費税とかかわっている。誰しもよく利用する切手には、手紙を送る際に使う現在でいう82円切手がある。時代とともに送料は変化してきたのは言うまでもないが、「ふるさと切手」が最初に発行された平成元年の長野県版「お猿の温泉」は62円切手であった。この切手が発行された4月1日は、実は消費税が初めて導入された日。この手紙を送る際の切手(正式には定形25グラム以内)は、その後平成6年1月24日に80円に上がり、さらに平成26年4月1日に82円に上がって現在に至っている。よく利用される切手が記念切手にされるのが通常で、「ふるさと切手」はこの定形25グラム以内か、ハガキを送る際の料金の切手が発行されてきた。

 わたしが盛んに「ふるさと切手」を購入したのは平成7年ころから数年のこと。額面から言うと80円時代の切手である。その時代のハガキの料金は50円であるから、この2種類の切手が今もなおたくさんコレクションされている。消費税のアップで82円になっても2円切手を加えれば80円切手を利用して手紙を送ることができる。同じようにハガキも2円切手を追加して貼れば送ることができる。定形50グラム以内なら2円+10円という具合に3枚の切手を貼って送る、という具合に、80円切手1枚では使えないが、不足分を足せば送れる、少し面倒であっても利用しやすい切手なのである。10年以上前、長野県民俗の会の事務局を初めて仰せつかった際には、まさに80円時代だったから、そのまま1枚で使えたので、当時も手持ちの切手を利用することは度々あった。1桁目が0円なので、たとえばよくわたしが利用する「ゆうメール」ならば150グラム以内の1通当たり140円とか、500グラム以内の1通当たり300円という金額は、80円、あるいは50円切手を組み合わせると80円+50円+10円とか、50円×6枚といった具合に他の切手をたくさん使わなくても必要料金を組み合わせられるというわけなのだ。消費税の変化に伴うたとえば82円時代の切手だったらこんなうまい具合に組み合わせられないというわけだ。

 

 さて、写真は左側が「中山道妻籠宿・馬籠宿」という切手シート。これは平成2年5月1日に発行されたもの。前述したように消費税が導入されたため、2円という端数がある切手だから、これを現在の定形25グラム以内で利用する場合は20円切手を足して貼るということになるが、たとえば「ゆうメール」を送る際の料金に使うには使いづらいことになるのは言うまでもない。右側の「一茶のふるさと柏原」は、平成6年5月2日に発行されたもの。この当時の「ふるさと切手」にはシートの欄外に発行日が印刷されていないが、この後すぐに発行日が欄外に印刷されるようになる。ちなみに「中山道妻籠宿・馬籠宿」は、初めて発行された「お猿の温泉」同様に、80円時代になって再発行されている。平成11年7月16日のことであった。


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