Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

アニマルトラックから解ること

2007-01-10 08:15:00 | 自然から学ぶ
 積雪があったから、まだ足跡がない山の中をちょっとのぞいてみる。ふだんあまり見ることがない獣たちの足跡が、こうした雪の上にはたくさん現れるものだ。そして土の上とは違って。広範囲な動きまで確認できる。だから素人でも、獣たちの動きがなんとなく見えてくるものなのだ。雪の上を足跡を追ってしばらく歩いてみるのも、暇な時はけっこう楽しい時間になる。写真は規律よく前足と後ろ足が一定の間隔を保っている。雪が多いため、はっきりした足跡が見えなくて、何の足跡かははっきりしなかった。でもこれだけ一定しているとなると、意外に犬だったりする。



 同じ日場所をちょっと変えて道端で発見した足跡が、下記のものである。これもまた足跡がはっきりしていないのだが、それは足跡がついたあとに雪が舞っていて足跡の上に少し重なっているからだ。しかし、この特徴ある足跡は、少しくらい雪が積もってもはっきりとわかる。サルである。ニホンザルの場合自分の手のひらを見てみればわかるように、親指が開いて映る。そして、人間の手の平は指先も手の平も幅はそう変わらないのだが、サルの手の平は手首の方に向って狭まってゆく。だから鳥のように手首側が尖って映る。小さくて明らかな獣のこういう足跡は、ニホンザル意外にこのあたりでは見られない。

 さて、この足跡を探ったあたりは、毎年雪が降ると訪れている。山つけというよりは、すでに山の中といってもよいような場所であって、加えて集落がそうした山間に入り込んでいるような場所は、獣の行動を見るにはうってつけな場所である。その年の様子はどうなのか、という視点で見ることができる。今回、そうした定点観測とまではいかないが、それに近い視点で足跡を見てみたのだが、気がついたことがある。ノウサギの足跡がまったく見られないのである。数年前によく訪れた際には、サルやタヌキといった足跡に比較して、あきらかにノウサギの足跡が多かった。にもかかわらずノウサギの足跡が見られないわけで、今年に限ってノウサギが少ないのか、あるいはノウサギが減ってしまったのか、そのあたりはよくわからない。ノウサギが減っている、なんていう見出しをどこかで見た覚えもあるから、実際減少しているのかもしれない。また日をおいて、この場所で足跡を確認してみたい。


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