Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

荘厳なアレチウリ

2006-10-05 08:01:51 | 自然から学ぶ
 最近仕事の都合で二度にわたって、上伊那郡中川村葛島(カツラジマ)の渡場にある天竜橋から伊那市伊那部まで主要地方道伊那生田飯田線を走った。このごろブログで中川村飯沼地区を題材にして何度か触れているから、その際に話題にしたアレチウリが気になっていた。中川村葛島から北上していくわけだが、葛北にあるホウライ沢を渡ると、道の両側にアレチウリの姿が見えた。ホウライ沢という川を媒体としてアレチウリが伸びてきているのだろうということはわかったが、果たして伊那まで走る間にどれほどアレチウリが生えているのか、そんなことを思い観察してみることにした。

 朝の通勤時間帯に走ったわけであるが、中川村北組から飯島町日曽利(ヒッソリ)までの間は道が狭いということもあって、一般の人たちはほとんど通らない。よほどこの道を通ることで渋滞を避けることができるとか、近いという人以外は好き好んで崖際の狭い道を選択することはない。そんな道を伊那まで、約35キロ近くを北上しながら、車窓に見える範囲でアレチウリの様子をうかがったのだ。さすがに集落が道沿いにあったり、水田地帯が展開されているような場所では、確認されることはなかったが、天竜川の支流が道と交差している近くとか、天竜川に沿っているような場所にはアレチウリの姿が必ずといってよいほど見えるのだ。

 ①ホウライ沢近くを過ぎると、次に確認できる場所が②中川村飯沼と北組境の沢あたりから北側一帯である。③そして、飯沼神社を過ぎて右側はすぐに岩場の崖、左側は天竜川の谷という狭い空間を迎えると、飯島町日曽利境近くまでアレチウリが時折途切れることはあるが、ほぼ連続して姿を見せるのだ。④次いで飯島町日曽利に入って再び道が広がるあたりに姿を見せると、⑤天竜川の日曽利橋との交差点を過ぎてすぐにアレチウリの姿が両側に確認でき、それから駒ヶ根吉瀬の集落が始まる近くまでずっと続くのである。⑥吉瀬の集落を過ぎ、再び左側に天竜川、右側は山という環境にくると、アレチウリが猛威をふるうのである。駒ヶ根市中沢の水田地帯の間は姿が消えるが、⑦新宮川が交差する地点に近くなるとまたまたアレチウリの姿を見るわけだ。新宮川以降は峠道へと天竜からどんどん離れていくこともあってしばらくアレチウリを見ることはない。ところが川から離れているにも限らず⑧火山(ひやま)峠の南側あたりでわずかでながら姿を見ることになる。そして最後に⑨伊那市東春近の三峰川の段丘を下っていくと、カーブのあたりにやはり姿を見ることになる。

 以上は車窓から運転しながら確認できたものであるから、実際詳しく調べるともっと広範に確認できるのかもしれない。地図でもわかるように、これほど広がっているものを除去するのも気が遠くなる。そう思って最近は車窓からアレチウリを追っているのであるが、昨日も長野市から信州新町までの国道19号を走ったが、この地図で示した場所は、まだかわいいものである。国道19号の長野松本間というものは、犀川という川の端を道が通っていて、平地はほとんどない。そんな状況だからアレチウリにはうってつけの環境である。アレチウリの姿が途切れることがほとんどない。加えて、絨毯を敷き詰めたように見事にアレチウリが展開されている風景が何箇所も見られる。まさに見事、荘厳としか言いようがない。「こんなもの除去なんかできるわけがない」というのがわたしの回答である。

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