tonton日記

“高山工房”奮闘の巻

町の未来を考える

2010年01月22日 | Weblog
今日は町の総合計画審議委員会でした。
最初は退屈な会議でしたが、このところ、とても熱い論戦が交わされています。
建前で進むかと思われたこの委員会も、最終段階に入って、いよいよ、町の将来像を具体的に表す表記を巡って、各自の思いが垣間見られるようになりました。
自然を慈しみ、山や田畑のある景観を守りたい・・・それが大方の委員の共通認識です。
ただ、それだけでは町民が減り、高齢化で財政的にも苦しくなるばかりの町の将来を考えることにはなりません。
行政としては財政的な手段を沿道整備をして、企業の誘致も視野に入れています。

景観を壊さないために、十分配慮した総合計画を策定しても、実際どれほどの効果があるのか分かりません。
「大阪府から許可をもらった」とお墨付きを振りかざして、景観にそぐわない建物や企業が立ち並ぶこともあるそうです。
それなら、もっと情報を共有して、事前に阻止できるような手を打たねばなりませんし、法的な整備も必要かと思います。
そのあたりの危機意識が田舎の役場から感じられないので、委員たちは不安になります。

委員がシニアや障害者の福祉に関連して、遊休の田畑を活用する方法を模索するなどを総合計画書に書き加えられないものだろうかと提案しました。
しかし、それは「現実的には無理です」という反論に合いました。
(やってみよう)という発想自体が希薄なのです。

町の職員たちは、町民から働きかけてほしいと言うばかりですし、もし、役場に持ちかけても、この「無理でしょう」に阻まれてきたのではないでしょうか。

山林にしても、放置されていることに危機感を持つなら、ボランティアを総動員しても、徐々に所有者を説得するなり、手入れを促すなり、方法があるはず。
最初は素人だから、スムーズに動くはずもありませんが。
どこかに眠っている熟練者を探し出し、その人たちの指導の下に、山が整備され、田畑に稲や野菜が実り、町全体に明るさが満ちてくるような、そんな未来を育てたいものです。

行政と住民の間を取り持つコーディネイターが現れないと、前に進まないと感じました。

着物を着て

2010年01月09日 | Weblog
書道の初稽古に着物を着ました。

眠っていた大島紬を出して、気分も新たに午前中に書いた作品を持って出かけました。
「いい帯やねえ」
居合わせた人から感嘆の声を聞きました。

ちょっと背筋が伸びるような・・・日本人でよかったみたいな気分。

今年はもう少し着物を着る機会が増えるといいな。
眠っている着物に風通しの意味でも。

着物は着るほうが虫がつきにくいそうです。
人の香りが虫除けになるとか。
せっせと袖を通して、和の心を伝えたい。
ズボンで過ごす癖がつくと、女性の美意識が薄れていくような気がします。

有機農業

2010年01月06日 | Weblog
有機農業で頑張って、40年の男性をテレビ「プロフェッショナル」で知った。

「百姓は百の作物を作ってこそ百姓」と言う。
その姿勢は農業を愛する人そのもの。
化学肥料を使わず、人糞や腐葉土で良い土を作る努力。
それは長い辛酸の歴史だった。
周りの理解を得られるようになるまで、それは一口には言えないほどの苦しみだったろう。
それでも辛抱して、やっと収穫できるようになった喜びは、何物にも替えがたいだろう。
稲にイモチ病が発生したとき、雑草に栄養を吸い取ってもらおうとするアイデア。
自然とのバランスを見ながらより良い方法を模索する。
朝夕田畑を見て回る彼を見て、(作物と会話している)と思った。

それでこそ、「おいしい!!」と言われる野菜が出来るのだろう。