にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

『エリックを探して』

2011年01月12日 | MOVIE
『エリックを探して』Looking for Eric(2009年/英)

監督:ケン・ローチ。
出演:スティーヴ・イヴェッツ。エリック・カントナ。ステファニー・ビショップ。
マンチェスターの郵便局員のエリックは7年前に出て行った2度目の妻の連れ子二人と三人暮らし。最近特に元気がなく交通事故を起こしてしまう。幸い大きな事故にはならなかったが、同僚たちはエリックの最近の落ち込み具合の酷さに何とか彼を励まそうとするが、全く効果がなかった。彼の落ち込みの原因は、娘の孫の面倒を見ることになり、30年ぶりに会った最初の妻リリーが、以前と変わらぬ美しさを保っているのに比べ自分のあまりのみすぼらしさが情けなくなったためだった。彼の敬愛するサッカーのスーパースター、エリック・カントナのポスターに向かい、自らの落ち込みを訴えるエリック。するとそんなエリックの前に、彼だけに見えるエリック・カントナが現れ、彼にいろいろアドバイスをするようになる。

ケン・ローチ作品なのに面白い?「あれ?」と実は半信半疑で出かけたのですが・・・「面白い!」痛さがない・・・こともないですが、あのチクチクとくる痛さはない!(笑)。でもこの人の作品って痛いけど、どっか人間賛歌的なとこもあって、人を思いやる優しさってのが作品のどこかにあるんですが、この作品はそれがいっぱい。エリックの同僚たちが本当に最高です。最近エリックが笑ったところを見たことがあるか?ないだろう?一人づつ笑わせて来い。と言って一人づつがエリックに構いに行くシーンには心があったかくなります。その仲間の大切さを教えてくれるのもカントナ・・・と言っても実際にはカントナはエリックの心の中で生まれたものだから、彼の心の中に、仲間の優しさ、大切さはずっとあったのでしょうけどね。とんでもないことに巻きこまれた息子たちを助けるために仲間たちに相談に乗ってもらう。そしてその仲間たちも最高にいい奴たちで、みんなで集まってすごい作戦を立てる。ラストのカントナ作戦は最高です。最初はエリックに面倒見てもらっておきながら、なんなんだよこの息子たちは。なんて思って見てたんですが、血が繋がっていないっていう部分で本当にエリックに甘えていいのかどうかわからずに反抗して粋がってたんですね。
カントナがエリックに最高のプレーは?って聞かれてシュートではなくパスと答える。仲間を信じるからこそ出来るプレー。信じるってことは甘えることなのかもしれない。そうですよね、信じられない人間に甘えられる訳がない。
やっぱり見終わって清々しい気持ちで劇場を後に出来る作品っていいですよね。

-2011.1.11 テアトル梅田-


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