にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』

2011年02月18日 | MOVIE
『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』(2011/日本)
監督:平山秀幸。
出演:竹野内豊。唐沢寿明。井上真央。山田孝之。中嶋朋子。

太平洋戦争末期。当時日本の統治下にあり戦線として主要であったサイパン島を死守することは日本軍にとって最重要課題であった。しかし、戦況は悪化。日本軍はサイパン死守を諦め、サイパン守備隊には玉砕命令が下っていた。幹部たちは悉く自決し、玉砕へと行軍した大場栄大尉率いる陸軍歩兵第18連隊だったが、大場は九死に一生を得る。そして生き残った兵たちと民間人を守りながら最後までアメリカ軍と戦い続ける。

日本の戦争映画は基本的に暗い。というのが私の感想なんですが、この作品にはその暗さがない。やはり原作が大場大尉を敵ながら尊敬した米兵が書いたものだからなのでしょうか。アメリカ軍の立場、日本兵の考え方。そのどちらもをうまく描いている作品だなぁ。と思います。嫌みな偏りがないんですよね。竹野内豊さんって器用な俳優さんじゃないんですよね。ストレートで小技のない人。それがこの大場大尉にうまくはまってるって感じがしました。
でも何よりも素敵だったのが唐沢寿明さん扮する堀内一等兵。なんでも彼も実在の人物で堀内今朝松一等兵。サイパンタイガーと呼ばれ米軍から恐れられていた人らしい。ぜひとも堀内今朝松一等兵で検索してみて下さい。私は申し訳ないが大場大尉よりも彼堀内一等兵が主役の物語が見たい!って思っちゃいました。(^-^;
ま、彼を主役にすると『独立愚連隊』っぽくなってしまうかも・・・ですが(笑)。
決してヒーロー然とした主人公ではない。だからある意味地味な作品であると言えるかもしれません。でも、その地味さが、堅実でいい作品たらしめてるんじゃないかな。そんな気のする作品でした。

-2011.2.17 MOVIX堺-


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2 Comments

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はじめまして (まきば)
2011-02-19 00:25:38
なんかわからんけどgoogle「山田孝之」でたどり着き、映画をたくさん観られて僕の観た映画と重なってる部分も多々ありリーダーに登録させて頂きました(笑)

僕は岡田義徳演ずる尾藤軍曹が喉元に刃物を突きつけ家族の写真を見ながら自害を計ろうとするも、できなかったシーンにとても揺さぶられたんですが、この映画自体には製作者として原作に忠実で在らねばという気持ちと、日本人としてこの史実を忠実に描き切らねばとする気持ち、その両方の思いが同居する佇まいの悪さだけが残る作品でしたね。

できればスピルバーグあたりを製作者に迎えて、作ってもらえたら良かったかもです。やっぱり日本人の監督に米兵目線の映画は、心情的にも簡単じゃないような気がします。自己紹介がてらコメント書かせて頂きましたが、書き殴りのようになってしまい申し訳ありません。
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コメントありがとうごうざいます。 (とめ)
2011-02-19 19:51:49
はじめまして。
原作に忠実で日本人としても史実に忠実に・・・。深いことおっしゃいますねぇ。でも私は原作に忠実に描こうとしてくれたから、この作品は暗くなかったんじゃないかな?って気がしてます。どうも日本人が描く戦争モノっていろんな思想が混ざって暗くなるような気がするんですよね。
うちのようなブログをリーダー登録していただき恐縮です。(^-^; お暇なおりにはまたお立ち寄り下さいませ。よろしくお願いします。
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