にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

『毎日かあさん』

2011年02月15日 | MOVIE
『毎日かあさん』(2011/日本)
監督:小林聖太郎。
原作:西原理恵子。
出演:小泉今日子。永瀬正敏。矢部光祐。小西舞優。正司照枝。古田新太。

人気漫画家のサイバラエリコは6歳になるブンジ、4歳のフミ、二人の子供とちょっと子供を見て欲しいと頼み、四国の田舎から出てきてもらい、そのまま延々と家のことをやってもらっている母トシエ・・・と一番の問題児、元戦場カメラマンでそのためにアルコール依存症に陥ってしまった夫カモシダユタカと5人で暮らしていた。生活はすべてエリコのペンにかかり、やんちゃ盛りの子供に、何度も酒での失敗を繰り返し、体も酒で壊してしまっているのに口先だけの断酒宣言を繰り返す夫。大騒ぎの日常・・・コミカルに描かれる日々。

幸せってなんだっけ?ふとそんな気にさせられる。自分の好きなことが生活の糧になって、忙しく慌ただしいながらも、食うに困らず、愛らしく、愛おしく・・・それでもやはりまだまだ予測不可能な怪獣2匹に翻弄されながらも、笑って暮らせる日々。きっと幸せだろう・・・。しかしかつて愛した人は、アルコール依存症に陥り、子供以上に手がかかり予測不能で、酔って暴れることも・・・。幸せであろう日々に加味される世間的に見ればかなり苦みのある不幸せ。それでもサイバラエリコは笑う。笑い飛ばす。だからこそカモシダユタカの悲しみが増す。その悲しみを知っているからこそサイバラは笑い飛ばすのかもしれない。幸せって、満たされる喜びではなく、笑って送れる日々のことを言うのかもしれない。みんなで笑って送れる日々のために悲しみを堪え必死に乗り越えたカモシダ。潰れなかった彼はやはりサイバラが最高に愛した人だったからなのだろう。日々のありふれた風景を写真に残すカモシダ。彼の姿に涙が溢れて仕方なかった。エンドロールに流れる『ケサラ~CHE SARA~』私の好きな木村充揮さんの歌声だったから、余計に心に滲みた。カモシダとしてシャッターを押した永瀬正敏さんの写真が映し出される。なんて素敵な写真なんだろう・・・。あのシャッターを押す永瀬正敏さんはカモシダを演じていたのではなくカモシダになっていたのかもしれない。

-2011.2.13 MOVIX堺-


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