昨日、TVでジブリの『かぐや姫の物語』を初放映していたので、途中から見た。
録画はしておいたので、途中から見て、翌日残りの前半を見るという、なんというかおかしな見方になってしまったけれど。
いやぁ、なんといっても。
記憶に残ったのは。
御門の顎!
ご覧になった方、いらっしゃいます?
そりゃ顎でしょうよ。あのアゴ。
びっくりしたゎ♪
御門がいきなりかぐや姫に抱きついて「私にこのようにされて喜ばなかった女はいない」とぬけぬけと!w
すげぇな、さすが御門!
しかし、その顎!
長いからっ!
アントニオ猪木みたいになっているからっ!
もうぅ、楽しかったですね。
御門の顎が。
キレイな顔立ちしているのに、顎が異常に長いの。
ふふふ( *´艸`)
でも、抱きついておきながら、姫に嫌がられるとサッと引いて「出直すから」と言えちゃうところが、御門のお育ちの良さよねぇ。
異常に自信家なのに、品があって嫌味にならない、よき御門でした。
これでただのハンサムだったらつまらない御門になっていたのだけれど、あの異常な顎の長さによって、愛らしい人物へ。
キャラ設定、成功です!
この映画、本当にいろんないい俳優さんが声優をやっているのね。
御門の声は、なんと中村七之助君だったらしい。へぇっ。
女形の声でいつも聞いちゃってるけれど、七之助君、御門に似合っていい声だったなぁ。
あと、竹取の翁。
亡くなられた地井武男さんなんですね、声が。
なんかね、良かったです。
ちょっと聞いて、あ、地井さんだってわかったんですよね、なぜか。
姫の為に良かれと思って都へ赴いて、貴族の暮らしをさせようと奮闘するのだが、姫は本当は全然そういうことを望んでいなかったのですね。田舎で野山で暮らしていた方が幸せな子だった。けれども、翁としては、彼女の幸せを望んでそうしていたんでしょうねぇと。地井さんの声で翁に非常に情感が生まれて、とてもいい味わいになっていた。これが、遺作だったかな。ちぃちぃの声でなければ、この翁にここまでの情味はでなかったろうな。
姫の教育係の相模という女御、高畑淳子さんの声だったのですが、これも良かったですねぇ。
とても似合っていて、聞いてすぐ分かったんだけれど、キャラ設定がおそらく俳優さんの顔だちに基本似せて作っているみたいね。それはそうよね。だって、顔の骨格があるからその声になるというところがあるから。骨格を似せたキャラならば、より違和感がない気がする。
アニメにしては非常に長くて、3時間近くあった。
でも、原作の「竹取物語」に割と忠実に作られている感じがした。幼馴染の捨丸の話は創作だろうけれど、あとは基本的に忠実な感じ。
最後の、姫を月から迎えにくる一団。
仏様の一団なんだけれど、奏でる曲が異様にポップで笑った。
ファンキーやな。
そのくせ、無表情なんで怖い。
あのポップさがツボでやんした。
原作では確か、御門は姫から「不老不死の薬」を貰うんじゃなかったかな。
でも、御門は「姫のいない世界で不老不死になっても意味がない」と、その薬を山の頂上で燃やしてしまうのです。
それが、富士山(不死)からたなびく煙になったとか…という話だった記憶がおぼろげにありまする。
長いけれど、丁寧なアニメでしたね。
一つひとつの描写が、本当に手間暇かけていることが分かった。
ふとした山の風景などにも画面の端にアケビの実が成っていたりして、ぐっとくる。
アケビ、大好きなんですよね♪。あのほの甘い、なんとも言えぬ薄紫色。たまんない♪
木になっている本物のアケビを見たことないのよねぇ。買って食べたことはあるのだけれど。
見てみたいなぁ。
ただ、公開時に「姫のおかした罪と罰」みたいなサブタイトルがあったのだけれど、それは結局よく分からんかったな。
原作でも、確か明らかにはされていなかったはず。
要は、姫は月の都から、何か罪をおかし「流罪」で、地球に送られてきているのですね。
罪は分からんけれど。罰は、愛した地球の生きとし生けるものすべての記憶を、忘れること、ですかね。
だとしたら。月の都の罰というのは、えげつないな(笑)。
姫が記憶を無くしてしまうエンディングも。
甘さが一切なくて、逆に良かった。
静かだけれど、いい映画であった。
正統派の「かぐや姫」。
でも、何と言っても一番の功労者は、「顎」です。
あぁ、アテクシの愛しい御門♪
その長い顎に、優しいキスをしたいです(笑)♪