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未唯空間小分類見直し 4.歴史 4/4

4.7 シナリオ

 4.7.1 市民が変わり
  1.市民の分化
   ①存在の力 ②コンパクト化 ③自由意思 ④地域を超える
  2.コミュニティ
   ①コミュニティの自律 ②行政とタイアップ ③ライブラリを共有 ④企業人を吸収
  3.連携
   ①市民の状況把握 ②コミュニティ連携 ③優位コミュニティ ④コミュニティの入れ子
  4.行政を変える
   ①目的別でコミュニティ ②価値観を共有 ③コラボでシェア ④新しい行政

 4.7.2 企業が変わり
  1.組織の分化
   ①行政・企業に浸透 ②市民をエンパワーメント ③生活者支援 ④グリーン雇用
  2.行政を組み替え
   ①インタープリテーション ②実質的に変質 ③新しい成功体験 ④企業は全体効率
  3.儲かる仕組み
   ①モノつくりと接続 ②企業に方向付け ③リアライゼーション ④多様性を活かす
  4.地域インフラ
   ①社会ライブラリ ②ファシリテーション ③スマートセンサーで近傍化 ④環境インフラつくり

 4.7.3 国が変わり
  1.国家形態の進化
   ①国の多様性 ②新しい民主制 ③コミュニティでつながる ④平等につながる
  2.フィンランドはEUを視野
   ①ギリシャに独立心を要求 ②ドイツ・ロシアと軋轢 ③シスの精神と学習意欲 ④地域活性化で国を超える
  3.ギリシャは思考停止
   ①甘えで思考停止 ②EUから出て行け! ③地中海諸国に働きかけ ④再生のシナリオ
  4.トルコは地中海連合
   ①イスラムの民主的国家 ②地域コミュニティ ③アラブ・EU・イスラエルの接点 ④地中海諸国の新たな核

 4.7.4 国家連合
  1.EUは北欧、独仏、南欧に分解
   ①ユーロ崩壊 ②北欧の新経済主義 ③EU指令 ④英連邦は柔らかい連合
  2.中近東は地中海連合と宗派連合
   ①トルコ中心の地中海連合 ②地域コミュニティで連携 ③ケニアの観光立国 ④エネルギー・資源開発
  3.アジアは中国とインドの二軸
   ①新しい産業形態 ②アジアの世界戦略 ③環日本海連合 ④太平洋連合は分解
  4.アメリカは大陸に限定
   ①複層したカバーリング ②キューバの自活発想 ③ブラジルのエネルギー戦略 ④カナダの北極海連合

4.8 到達点

 4.8.1 地域から国家
  1.内なる歴史
   ①歴史の必然性 ②トポロジー思考 ③意思から存在の力 ④歴史の未来
  2.サファイア社会
   ①近傍が基本 ②サファイア社会は位相 ③時空間の歴史 ④グローバルのグローバル
  3.地域が国家を支える
   ①イスラムは啓示と戒律 ②企業を変えて国を変える ③ソーシャルウェブでコラボ ④孤立と孤独から連携
  4.情報共有で進化
   ①価値観の多様化 ②情報共有の広がり ③議論の場 ④意識と知識のナレッジ化

 4.8.2 環境社会
  1.社会の位相化
   ①グローバルは無能 ②社会コミュニティ ③人が多いほど、よくなる ④市民の分化を組合せ
  2.危機感を共有
   ①地球課題に対応 ②確実な情報から共有意識 ③ツールで危機感を共有 ④アイデアを力に変える
  3.地域インフラ
   ①社会コミュニティで対応 ②資本主義を変革 ③企業は全体効率 ④市民活動を連携
  4.市民が国家を支える
   ①市民の分化で社会を構築②平和を為すのは政治 ③拘りを捨てた役割 ④市民が決定する形態

 4.8.3 地域の自律
  1.地域と超国家を直結
   ①ハメリンナモデル ②地域コミュニティに組み込み ③情報共有で連鎖 ④市民とアピール・アンケート
  2.ソーシャルネット
   ①地域コミュニティで行政機能 ②アラブの春 ③ソーシャルに行動 ④エジプト第2革命
  3.モノつくりに徹する
   ①メーカーの論理 ②集団性から脱却 ③新しいインフラ ④安全・食糧・交流・エネルギー
  4.中国は分裂
   ①バラバラな世界 ②共産党の限界 ③GNP低下と人口問題 ④民族問題で国土分解

 4.8.4 歴史の到達点
  1.存在の力
   ①生まれてきた理由 ②個人を生かす ③多くの人がいる ④生き抜くための歴史
  2.LL=GGに向かう
   ①内なる世界 ②時間のコード ③コンパクト化 ④ゆっくりと向かう
  3.歴史の循環
   ①クライシスで進化 ②インフラを変える ③新しい循環のコード ④宇宙創生と破壊
  4.歴史の区切り
   ①2050年で歴史の区切り ②私は死んでいく ③無常・輪廻の世界 ④破壊を前提とした歴史
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4.5 未来方程式

 4.5.1 依存の力
  1.地域の状況
   ①国に吸収 ②未成熟 ③手段を消失 ④待つしかない
  2.連鎖的崩壊
   ①国に依存 ②地球規模の変化 ③脆弱なインフラ ④崩壊を待つ
  3.画一的対応
   ①元に戻すだけ ②地域の意思 ③地域で決定 ④多様性を生かす
  4.価値観
   ①国は復興推進 ②自立のチャンス ③日常と非日常を同一化 ④存在の力

 4.5.2 情報共有
  1.組織化
   ①存在の力 ②ソーシャルネット ③情報共有の役割 ④地域組織化
  2.知識と意識
   ①グローバルに対抗 ②地域活性化 ③生き抜く仕組み ④チームで連携
  3.所有権
   ①共有意識 ②所有権放棄 ③シェアがベース ④差別化に対応
  4.インフラ共有
   ①ハブと飛び地で助け合い ②地域で差別的対応 ③ヨコの連携 ④インフラの共有化

 4.5.3 持続可能性
  1.ソーシャルネット
   ①ソーシャルツール ②マーケティング ③メーカーと意思疎通 ④統合支援
  2.コミュニティ
   ①ソーシャルで分化 ②スマホで情報共有 ③コミュニティ化 ④新たなつながり
  3.地域起点の循環
   ①市民への役割 ②企業の役割 ③行政の役割 ④統合の力
  4.知の共有
   ①タイムライン情報 ②知の共有 ③社会ライブラリ ④多様性を活かす

 4.5.4 進化
  1.歴史の進化
   ①アイスボール ②カンブリア紀 ③氷河期 ④歴史の未来
   ①コラボレーションで市民意識 ②運動体での緩やかなつながり ③生活者のマーケティング ④日本の民主主義形態・政治体制
  2.クライシス
   ①東海沖大地震 ②地球規模の課題 ③ハイパーインフレ ④憲法改正
  3.環境社会
   ①有限の世界観 ②市民の同意と意識 ③ライフスタイル ④環境社会に向けた変化
  4.進化の形態
   ①歴史のダイナミズム ②歴史の偶然 ③サファイア社会 ④遺伝子の変化

4.6 歴史哲学

 4.6.1 支配
  1.国家
   ①アテナイの都市国家 ②中国の農業国家 ③宗教が支配する国 ④フランス革命
  2.全体主義制
   ①民主主義の究極 ②国民は熱狂的に支持 ③個人の思いに国家が反応 ④国を拡張
  3.専制主義制
   ①地域を支配 ②エネルギーを独占 ③地域で市民がつながる ④新しい政治形態
  4.民主主義制
   ①地域から支持 ②大統領に権限集中 ③自由を保障 ④グローバル化と多様化

 4.6.2 自律
  1.観光立国
   ①トルコは観光立国 ②地域主体を支援 ③外貨獲得を共有 ④平和が前提
  2.グーグルは支援
   ①主体的な地域 ②国の利益追求 ③マーケティングが変化 ④市民に利益を戻す
  3.新しい公共
   ①組織に依存しない ②新しい価値観 ③市民を支援 ④平和に対する責任
  4.コミュニティ再生
   ①地域が自律 ②Local meets Global ③社会コミュニティ ④北欧の新経済主義

 4.6.3 分化
  1.存在の力
   ①GNP拡大で力を維持 ②エネルギーなどの分配 ③危機克服のコントロール ④市民の覚醒
  2.新しい自由
   ①脱国民国家 ②歴史哲学が変わる ③イスラムの世界観 ④ローカル世界を守る
  3.生涯学習
   ①社会ライブラリ ②グループで多様な連携 ③生き残る知恵 ④ライブラリで未来思考
  4.コラボで行動
   ①コンパクトな生活 ②コラボで一体感 ③個人、組織、社会の関係 ④歴史認識が変わる

 4.6.4 統合
  1.バーチャル接続
   ①モノ作りからソフト化 ②市民がつながる ③バーチャル・コミュニティ ④生活者意識で主役
  2.グローバル企業
   ①国を超える企業 ②インフラ活用の分配 ③新しいマーケティング ④ローカル支援の役割
  3.国家統合
   ①大戦で独仏が疲弊 ②異なる価値観のEU ③地方主体の超国家 ④国家の存在理由
  4.国家の姿
   ①ポータルで情報提供 ②ローカルに将来像を示す ③日本の姿を世界に示す ④平和を成し遂げる民主主義
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4.3 ポスト国民国家

 4.3.1 個人の意識
  1.革命家
   ①組織を超える ②未来を見る ③歴史を動かす ④殺される
  2.共有意識
   ①家族意識主体 ②家族意識は共依存 ③環境社会で徹底 ④危機感から共有意識
  3.宗教
   ①ムハンマドは歴史を変えた ②ムスリムが力を獲得 ③偶然が歴史を創る ④戒律は国を超える
  4.メディア
   ①何も考えない人 ②プロパガンダ ③ソーシャルネット ④コミュニティの情報共有

 4.3.2 二つの大戦
  1.総力戦
   ①農業国家は自然を克服 ②遊牧国家は指導者が統率 ③都市国家は外敵から守る ④国民国家で総力戦
  2.民族で独立
   ①大国は小国を巻き込む ②独自路線 ③民族で独立 ④民族の不一致で争い
  3.民族争いと総力戦
   ①富国強兵でアジア侵略 ②太平洋戦争開戦時は集団的浅慮 ③民族が混在したバルカンの悲劇 ④国民を巻き込んだ総力戦
  4.超国家の発想
   ①独仏の争いからEU連携 ②環境、エネルギー、平和 ③価値判断が異なる連合 ④日本はアジアで孤立

 4.3.3 地域分権
  1.公平な分配
   ①国民国家の使命 ②国債8000兆円 ③均一な分配は非効率 ④エネルギーは地産地消
  2.独裁は一方的分配
   ①個人の考え方で全体を統一 ②若者には魅力的な国家 ③全ての要求を政策に反映 ④市民は思考停止
  3.地域から超国家
   ①ローカルの意識が変化 ②意見を発信 ③地域が自律 ④超国家に向かう
  4.地域が主役
   ①Global meets Local ②支配から支援 ③政治形態が変わる ④GlobalからLocalに変わる

 4.3.4 ソーシャル
  1.共有意識
   ①公共図書館で体現 ②ソーシャルを力にする ③生涯学習で市民の分化 ④グローバルの限界
  2.アラブの春
   ①ジハード ②コラボレーション ③アラブの春 ④アラブの春その後
  3.情報共有
   ①市民のコミュニケーション ②国と市民をつなぐ ③コミュニティ集合 ④グローバルと接続
  4.民主主義
   ①間接民主主義制 ②範囲限定の直接民主制 ③市民主体の民主主義 ④資本主義の変質

4.4 幸せな社会

 4.4.1 社会のあり方
  1.幸せになる仕組み
   ①カタストロフィ ②人が多いほど幸せになる ③未来のシナリオ ④個人と組織の多様性
  2.フィンランド図書館
   ①10倍の来館者 ②地域に合った役割と強み ③図書館と教育制度 ④地域の価値観
  3.周縁から変わる
   ①原因を追求 ②変化は周縁から起こる ③トポロジーの例 ④複雑なものに数学的思考
  4.全てを知る
   ①未唯空間で全てを知る ②7つのジャンル ③多様な表現と相互関係 ④歴史の時空間

 4.4.2 歴史の認識
  1.ミッション
   ①歴史を知る ②時代は見せてくれる ③新しい世界観 ④平和を主張
  2.歴史の見方
   ①社会を循環で見る ②数学で先行する歴史観 ③時空間で解析 ④内なる歴史
  3.新しい動き
   ①地球規模の歴史的背景 ②137億年の物語 ③インターネット時代④情報共有係数
  4.歴史の方向
   ①市民の意識変革 ②集合知からナレッジ ③多読から未来予測 ④存在の力の歴史哲学

 4.4.3 シナリオ
  1.地域の仕組み
   ①民族争いは不可避 ②最小単位で平和を実現 ③共有意識のコミュニティ ④ローカルニーズに対応
  2.アピール
   ①複雑性から提案 ②コミュニティにアピール ③行動に参加できる ④意見を言う
  3.分化と統合
   ①環境、エネルギー、人口問題 ②エゴの衝突回避 ③思考停止を避ける ④大きな視点で見る
  4.啓示に確信
   ①赤ピラミッドで啓示 ②エジプト革命 ③テロから平和の道 ④歴史は常に変化する

 4.4.4 持続可能性
  1.全体を見て、先を知る
   ①数学モデルで考える ②多様なローカル ③近傍系が伝播 ④歴史のサファイア循環
  2.地域から循環
   ①集団的浅慮 ②地域は考える ③地域起点のループ ④歴史という意識
  3.市民主体のインフラ
   ①電気自動車 ②グリーン雇用 ③高度サービス ④シェア社会
  4.地域のエネルギー
   ①集中型インフラ ②大国間のエネルギー争奪 ③原発トラブル ④エネルギーは地産地消

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未唯空間小分類見直し 4.歴史 1/4

4.1 国民国家

 4.1.1 全体主義
  1.ナチが生まれた
   ①民主主義の結果 ②ドイツにナチは必然 ③歴史への関心 ④歴史という軸
  2.合法的に全権を掌握
   ①全国家権力を掌握 ②州の警察を親衛隊に直属 ③多くの国民はナチを選択 ④国家を合法的に略奪
  3.沈黙の螺旋
   ①小さなこととして無視 ②孤立を恐れる心 ③それを根拠に、黙るように強制 ④全体を支配
  4.個人が全体支配
   ①時代の影響を受ける ②世の中の不満を代表 ③預言者とアジテーター ④全体を支配

 4.1.2 共産主義
  1.思想を捻じ曲げ
   ①マルクスの目指したもの ②レーニンの思想は徹底 ③トロッキーが思想をカタチに ④スターリンと大祖国戦争
  2.毛沢東は農民を支配
   ①農民を支配 ②中国全体を取り込んだ ③広大な中央集権国家 ④中華思想は引き継ぐ
  3.中国共産党の政治体制
   ①MBA的体質 ②地方主権の経済力 ③アフリカで人権弾圧 ④ネット革命の可能性
  4.中国の中間層は分裂寸前
   ①農村の10億人は消費中心 ②GNP向上で中間層を繋ぎ止め ③快適を求める市民階層 ④他民族支配

 4.1.3 グローバル化
  1.藩から中央政府
   ①廃藩置県で中央集権体制 ②徴兵制で強力な陸軍 ③日清・日露戦争で対外進出 ④ローカルでアメリカ進出
  2.集中は格差を生む
   ①集中で格差が生まれる ②地域は圧迫 ③グローバリズムは拡大 ④国の格差を超越
  3.米国はグローバル追求
   ①国際企業でグローバリズム ②ローカルから反発 ③公共図書館という民力 ④ローカルを支援
  4.大国間の争い
   ①EU内諸国の争い ②アメリカの支配力の低下 ③プーチンはエネルギーを戦略化 ④資源剥奪の中国

 4.1.4 多様化
  1.イスラムは健全
   ①イスラムはローカルのまま ②原理主義で生き抜く ③生活を守るために闘う ④テロとアラブの春
  2.民族・宗派対立
   ①民族問題 ②宗派問題 ④自己防衛のジハード ④民主化とイスラーム復興
  3.自立のために戦う
   ①グローバル同士の戦い ②Local meets Globalで隷属 ③国の格差は拡がる ④ローカルは枠組みを壊す 
  4.地域は多様
   ①活性化を保証 ②ソーシャルが支援 ③活性化支援のツール ④エジプト革命で威力

4.2 歴史認識

 4.2.1 国民国家
  1.人口増から争い
   ①植民地支配 ②ローカルの争い ③民族国家 ④自由を保証
  2.集約し、分配
   ①中央集権 ②主権国家 ③自由主義 ④民族紛争
  3.国と国民の間
   ①ジンメルの社会分化論 ②ナショナリズム ③グループが社会を左右 ④組織を分化させ、自由を保証
  4.自由を保証
   ①軍事国家 ②歴史哲学は自由保証プロセス ③民主主義は公正な社会 ④資本主義は市場の効率性

 4.2.2 歴史哲学
  1.政治制度
   ①オリエントの専制政 ②ギリシャ・ローマの共和政 ③ゲルマンの君主政 ④フランス革命
   ①ロシア・ドイツとの確執 ②対ロシア戦争で小国の勇気を示す ③市民主体の図書館が生まれた ④観光立国と共有の国民性
  2.自由の意識
   ①自由人は専制君主 ②政治学の具体化 ③キリスト教で自由を認識 ④自由が束縛になった
   ①EU加盟問題ではギリシャ等の反発 ②欧州世界とイスラム世界を仲介 ③トルコは地域コミュニティ中心 ④歴史の変革の発生源になりうる
  3.支配の歴史
   ①東西の力関係 ②一神教の力 ③征服の歴史 ④所有の歴史
   ①古代ギリシャへの郷愁 ②インフラ構築の考え方がない ③ユーロ危機を起こす ④トルコとの関係を歴史から見る
  4.国家の歴史
   ①西洋の優位性 ②国民国家の歴史 ③戦争と平和の歴史 ④歴史への関心
   ①歴史認識が画一的 ②反日が基本戦略 ③グループで意思統一の教育徹底 ④北朝鮮とアメリカとの関係

 4.2.3 歴史の未来
  1.歴史の意味
   ①歴史教科書 ②偶然は大いなる意思を表わす ③歴史哲学は変わる ④トポロジーが先行
  2.歴史の揺れ戻し
   ①歴史の偶然と必然 ②偶然で決まり、必然になる ③歴史が動く方向 ④歴史観で必然に戻る
  3.サファイア循環
   ①歴史の多くの仮説 ②Think Globally、Act Locally ③EUはTGALで、全体主義はTLAG ④サファイア循環で現象を解釈
  4.地域が歴史を動かす
   ①未来予想に基づく行動 ②未来からシナリオ ③大きな視点で歴史を見る ④地域が歴史を動かす

 4.2.4 歴史は加速
  1.環境社会に加速
   ①科学技術で社会は拡散 ②静脈系循環は多くの人を巻き込む ③環境問題で国家間の争い ④クライシスで環境社会に向かう
  2.地域は多様に変化
   ①新しいLocal meets Global ②歴史の転回点 ③Global meets Localの本格化 ④ローカル変革が頻繁に発生
  3.グローバル化は不安定要因
   ①グローバル化 ②超国家がローカルと結びつく ③EUの実験 ④欧州は不安定になる
  4.組織から市民に変わる
   ①組織、国を超える意味 ②組織は不安定化 ③LmGから安定する仕組み ④共有意識の覚醒
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ネアンデルタール人と原生人類の生存競争

『異常気象が変えた人類の歴史』より

5万年ほど前、亜間氷期(ステージ3)で最終氷期の中にあって寒さがやや緩んだ時期、現生人類は初めてョーロッパヘと足を踏み入れた。この地で、彼らは自分たちとは異なる人類であるネアンデルタール人と出会った。

ネアンデルタール人は、1856年にドイツ南部のエルバーフェルトの教師であったヨハン・カール・フールロットによって特定された。ネアンデル渓谷から発掘されたことで、その名前がついている。同様の人骨は1829年にベルギーのエンギス洞窟、1848年にジブラルタルで見つかっていたが、考古学的な意義を認識できなかった。ネアンデルタール人は、180万年前にユーラシア大陸に進出したホモ・エレクトス、60~40万年前にヨーロッパに生息したハイデルベルク人の系譜に位置する。

ネアンデルタール人はエーミアン間氷期(ステージ5)の時代に生息地域を拡大し、9万年前には、カスピ海周辺からドイツ以南のヨーロッパ大陸、そしてブリテン島南部までの広い地域に住んでいた。アフリカ大陸では人骨は発掘されておらず、現生人類との棲み分けがなされていた。

ところが、5万年前以降になって、現生人類がヨーロッパヘと北に生息地域を拡大していった。一方、ネアンデルタール人は最終氷期に北部地域で永久凍土やツンドラが広がったことで、ヨーロッパの南部へと生息地域を移していた。両者は遭遇することになる。

ネアンデルタール人と原生人類の間で直接的な抗争はあったのか。興味深いテーマではあるが、起きたとすれば狩猟のなわばりをめぐるものや移動の時の出会い頭といったものであったろう。まず、身体能力を比較すると、ネアンデルタール人は身長が高く、強靭な体型を持っており、体重は現生人類よりも2割多かった。手足も長く、敏捷性といった点でも現生人類よりも秀でていた。また、下顎や首の筋肉からすれば、それなりの会話能力を持っていたらしい。これに対し、現生人類の狩猟道具の方が高い威力を持っていた。それぞれに優劣があり、果たして仮に同数の武力抗争があったとしても、当初から現生人類が優位であったとは必ずしもいえない。もっとも、当時の人口密度からすれば、激烈な抗争が各地で頻繁に起きたとは考えにくい。むしろ、最終氷期でもっとも寒冷な時代に突入するという環境変化の中で、両者の間ではいかに生き延びていくかという生存競争の意味合いが強かった。

決定的であったのは、現生人類の方がごくわずかであったかもしれないが知能が優っていたことだ。現生人類はオーリニャック文化を持ち、石刃とともに、獣骨を加工した針、鈷を作っていた。一方のネアンデルタール人もムスティア文化をシャテルペロン文化へと発展させ、石刃技法を用い、ビーズの装飾まで作っていた。もっとも、オーリニャック文化を模倣したという説もある。彼らも獣皮をまとっていた。しかし、現生人類と異なり、針と糸を用いた防寒性の高い衣服を身にまとうことはなかった。

ネアンデルタール人の生活圏は狭く、移動距離は小さかった。彼らの狩猟方法は、大型哺乳動物に対しても常に接近戦で襲いかかるものであった。対する現生人類は遠隔地にも足を運び、季節的に移動する動物も獲物にした。狩猟技術の違いは、当初はごくわずかだったかもしれない。しかし、ネアンデルタール人が現生人類よりも獲物を仕留めるのに多くの時間を要したことは確実だ。現生人類は、相対的に余った時間で狩猟技術を高めていく余裕を得ただろう。技術の違いは、数千年を経ると圧倒的な差になったに違いない。

3万年前を過ぎると、最終氷期の寒冷化はさらに進み、ヨーロッパ北部は氷床におおわれ、中部はステップ・ツンドラ地帯となった。ただでさえ生息できる地域が減少した中で、ネアンデルタール人は現生人類の活動に圧倒され、スペイン南部へと追い込まれていった。彼らの最後の人骨が発掘されているのは、ジブラルタルのゴーラム洞窟で2万4000年前のものだ。そこに残る動物の骨の80%がウサギだった。南に目を向けてもそこはジブラルタル海峡があり、海を渡ってアフリカに行くことはできない。まさに行き場がない状態で絶滅したのだ。

果たして、ネアンデルタール人と現生人類の間で交雑はなかったのか。マックス・プランク研究所が中心となった最新研究では、3万8000年以上前のネアンデルタール人3体の遺伝子配列から、非アフリカ人の現代人の1~4%の遺伝子が、ネアンデルタール人に由来するとの推測が出ている。
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