今月は見る予定じゃなかったのですが、寺嶋真秀くんを見に行ってきました。
四月大歌舞伎夜の部、「実盛物語」
主役は仁左衛門なので、
先月の「盛綱陣屋」とちょっとついてしまう(似たような感じになる)んだけど。
実盛物語の子役、太郎吉は、お母さんの遺体を前に、
お母さ~ん!ええ~んええ~んととりすがる芝居と、
そのお母さんの敵、実盛に対して、
「さあ、これからオレは侍だ!さむらいとなれば、敵を討つぞ!勝負しろ!」
と向かっていく気概、
またお母さんの遺体を蹴った老武士に対しても、怒って刀を抜く強さを出さないといけない。
段取りもとても多いし、セリフのやりとりも多い。
真秀くんはスムーズにやっていて、しゃべっている相手の顔をちゃんと見ていたり、
やっているお芝居の内容を理解してやってるようだ。
真秀くんは顔立ちがとってもかわいいのよね。
ふっくらしたほっぺに、お目目ぱっちり。
お母さんの寺嶋しのぶよりも、叔父さんである菊之助によく似てる。
今年の国立劇場のお正月公演には、真秀くんと従弟の和史くん(菊之助の息子)二人が
そろって出演していて、微笑ましかった。
先月、小四郎役で大奮闘の勘太郎くんと仁左衛門のやりとりを、
じーっと見つめていた小三郎の真秀くん(寺嶋しのぶの息子)が印象に残り、
子役なのに二ヶ月連続出演するなんてすごいねと思い、
それでチケット取って見に行った。
連続して舞台に出てるけど、まだ初舞台のお披露目はやってない。
しかし和史くんのほうは、来月、
尾上丑之助を襲名して初舞台の披露をすることになっている。
お母さんや、おじいちゃんの菊五郎は、この子をどうするつもりなのかな?
真秀くんはお芝居好きそうな感じだけど、キミは歌舞伎役者になりたいの?
いま興味深く見てるの。
私は「実盛物語」は平成中村座で勘九郎主演で見たのが初めてだったので、
よくわからなかったんだけど、
今回、仁左衛門さんのを見て、これが正解なんだなと思った。
勘ちゃんの実盛はまだまだなんだね。
仁左衛門さんはパンフレットで、
「決して明るくはない内容を、実盛を勤める役者の華やかさで、
歌舞伎らしく持っていかねばなりません」と言っていて、
これがとても腑に落ちたの。
なるほど、そうか!と。
派手なのよ、仁左衛門さんの実盛。
これだけ派手にやってても、格の中におさまってるんだなぁと思った。
ちょっとおもしろかったのは、仁左衛門さんは真秀くんの太郎吉に対するとき、
すごく優しいの、セリフの言い方にしても。
勘ちゃんの実盛は、太郎吉をやっているのが自分の子。
なんか素っ気なかった。
素っ気なさに実の父子感があって、おかしかったの。
2番目は猿之助の「黒塚」
やはり、家の芸というのをやるときは、気合の入り方が違うんだろう。
この作品はますます磨きがかかってる気がする。
猿之助がもっと年をとったら、鬼になってからの動きは少なくなる分、
中段のすすきの原での、
これでやっと救われるのだという老婆の喜びの見せ場が、
枯れてくるんだろうな。
3番目は「二人夕霧」
「廓文章」の吉田屋(こたつで夕霧と伊左衛門がいちゃいちゃする)のパロディなのかな、
舞踊劇という作りで、のどかというか、ノーテンキな一幕だったわ。
死んだと思った夕霧が生きていて、二代目の夕霧と二人になっちゃうけど、
「かまへんかまへん、二人とも女房にしよ」と賑やかに終わります。
二人の夕霧は孝太郎と魁春。
コントみたいと思ったのは、モテモテの伊左衛門役が
コロコロ豆狸のような鴈治郎はんだったからかもしれません。
四月大歌舞伎夜の部、「実盛物語」
主役は仁左衛門なので、
先月の「盛綱陣屋」とちょっとついてしまう(似たような感じになる)んだけど。
実盛物語の子役、太郎吉は、お母さんの遺体を前に、
お母さ~ん!ええ~んええ~んととりすがる芝居と、
そのお母さんの敵、実盛に対して、
「さあ、これからオレは侍だ!さむらいとなれば、敵を討つぞ!勝負しろ!」
と向かっていく気概、
またお母さんの遺体を蹴った老武士に対しても、怒って刀を抜く強さを出さないといけない。
段取りもとても多いし、セリフのやりとりも多い。
真秀くんはスムーズにやっていて、しゃべっている相手の顔をちゃんと見ていたり、
やっているお芝居の内容を理解してやってるようだ。
真秀くんは顔立ちがとってもかわいいのよね。
ふっくらしたほっぺに、お目目ぱっちり。
お母さんの寺嶋しのぶよりも、叔父さんである菊之助によく似てる。
今年の国立劇場のお正月公演には、真秀くんと従弟の和史くん(菊之助の息子)二人が
そろって出演していて、微笑ましかった。
先月、小四郎役で大奮闘の勘太郎くんと仁左衛門のやりとりを、
じーっと見つめていた小三郎の真秀くん(寺嶋しのぶの息子)が印象に残り、
子役なのに二ヶ月連続出演するなんてすごいねと思い、
それでチケット取って見に行った。
連続して舞台に出てるけど、まだ初舞台のお披露目はやってない。
しかし和史くんのほうは、来月、
尾上丑之助を襲名して初舞台の披露をすることになっている。
お母さんや、おじいちゃんの菊五郎は、この子をどうするつもりなのかな?
真秀くんはお芝居好きそうな感じだけど、キミは歌舞伎役者になりたいの?
いま興味深く見てるの。
私は「実盛物語」は平成中村座で勘九郎主演で見たのが初めてだったので、
よくわからなかったんだけど、
今回、仁左衛門さんのを見て、これが正解なんだなと思った。
勘ちゃんの実盛はまだまだなんだね。
仁左衛門さんはパンフレットで、
「決して明るくはない内容を、実盛を勤める役者の華やかさで、
歌舞伎らしく持っていかねばなりません」と言っていて、
これがとても腑に落ちたの。
なるほど、そうか!と。
派手なのよ、仁左衛門さんの実盛。
これだけ派手にやってても、格の中におさまってるんだなぁと思った。
ちょっとおもしろかったのは、仁左衛門さんは真秀くんの太郎吉に対するとき、
すごく優しいの、セリフの言い方にしても。
勘ちゃんの実盛は、太郎吉をやっているのが自分の子。
なんか素っ気なかった。
素っ気なさに実の父子感があって、おかしかったの。
2番目は猿之助の「黒塚」
やはり、家の芸というのをやるときは、気合の入り方が違うんだろう。
この作品はますます磨きがかかってる気がする。
猿之助がもっと年をとったら、鬼になってからの動きは少なくなる分、
中段のすすきの原での、
これでやっと救われるのだという老婆の喜びの見せ場が、
枯れてくるんだろうな。
3番目は「二人夕霧」
「廓文章」の吉田屋(こたつで夕霧と伊左衛門がいちゃいちゃする)のパロディなのかな、
舞踊劇という作りで、のどかというか、ノーテンキな一幕だったわ。
死んだと思った夕霧が生きていて、二代目の夕霧と二人になっちゃうけど、
「かまへんかまへん、二人とも女房にしよ」と賑やかに終わります。
二人の夕霧は孝太郎と魁春。
コントみたいと思ったのは、モテモテの伊左衛門役が
コロコロ豆狸のような鴈治郎はんだったからかもしれません。