たんべぇ山から

山歩きの記録、出会った植物を紹介します。

早池峰山の花 【岩手県】 2011年6月26日(日)

2011-07-09 | 東北の山

 

 JR東日本の大人の休日倶楽部パスを使って東北の山に登ってきました。
初日は早池峰山、二日目は岩木山、三日目は八甲田山の二泊三日の旅です。

と言っても、6月下旬のことなので二週間も経ってしまいました。
記憶もだいぶ薄れてきているので、出会った花だけでも記録しておくことにします^^;

思えば三年前、同じく大人の休日倶楽部パスを利用し、
一人で訪れた秋田駒岩手山早池峰山の三山は、美しい花々が咲き乱れ夢のような世界が広がっていました。

今回はその時より若干ですが時期を早めてみました。
その理由は夏を迎える前に咲く花たちに会いたかったから…

第一の目的は、青森まで延伸した新幹線でより便利になった岩木山でミチノクコザクラを見ること。
そして、早池峰山に咲くヒメコザクラともうひとつサクラソウ科のあの花を見つけることです。

ヒメコザクラはともかく早池峰山のあの花は難易度が高いので出会うのは難しいかもしれませんが、
憧れ続けてきた花なのでイチかバチかに賭けてみることにしました。

しかし、結果は・・・・・・・

咲いてそうな場所を隈なく探しながらゆっくりゆっくり登りましたが見つけることは出来ませんでした。(涙)

監視員さんの話によると、昨年まで登山道沿いに咲いていたけれど、誰かが持ち去ってしまったとのこと

本当にいるのですね~~貴重な植物を盗掘するとんでもない輩が…とても腹立たしくやるせない気持ちになりました

という訳で、目的を果たすことはできませんでしたが、咲き始めのみずみずしいハヤチネウスユキソウやミヤマシオガマに会うことができ、遠征の甲斐がありました。

 

  

 

朝一番の新幹線を使えば、東京からでも日帰りも可能な早池峰山、今回は震災の影響で臨時ダイヤでしたが、新花巻からの早池峰山行きのバスもそれに合わせて普段より30分遅れで運行していました。

小田越に着くのが11時半なので登山にはやや厳しいのですが、帰りのバスの時刻までにはたっぷり時間があるので河原の坊へと下るつもりでした。
しかし、途中ですれ違った監視員さんから危険だと止められ、気持ちが急降下 
やはり、安全第一ですから素直に小田越ピストンに変更しました。

  

 

登り始めると、薄暗い樹林帯にオサバグサが咲いています。すでに残り花といった雰囲気ですがそれでも

なかなかの存在感です。 


オサバグサ

 

見上げれば、ムラサキヤシオやムシカリなど樹の花たちも華やかさを醸し出し、登り始めの辛さを忘れさせます。


ムラサキヤシオ

 

大好きなスミレさんも…


オオタチツボスミレ


ミヤマスミレ

さりげなく…ウスバスミレも


ウスバスミレ

先日はウスバスミレを求めて、信州まで出向いたのですが、あっけなくウスバスミレに出会ってしまいました。

 

30分ほどで樹林帯を抜けます。

 樹林帯を抜けると目の前がパッと明るくなり、
蛇紋岩によって形成された独特の山容がガスの切れ間から見え隠れします。 

植生も突然変化し、足下の岩の隙間にはキバナノコマノツメ、ミヤマキンバイなどの黄色い花が目立つようになり、
両脇はヒロハヘビノボラズやナナカマド、ミヤマヤマブキショウマなど可憐な花々が咲いていました。


キバナノコマノツメ

 


ミヤマヤマブキショウマ  


ヒロハヘビノボラズ


ミヤマオダマキ


この頃から下山する登山者とすれ違うようになりましたが、休日にしては登山者の数が少なめでした。 

 

 
ミヤマシオガマ

 

 


イワウメ

楽しみにしていたヒメコザクラは1~2週間前がピークだったようでほとんど終わっていました。残念!!


ヒメコザクラ

岩陰にひっそりと咲き残ったヒメコザクラが…小さくて可愛いです


ヒメコザクラ

 

ミヤマアズマギクが登山道のあちこちで咲き始めていました。 


ミヤマアズマギク

 

ミヤマアズマギクを撮っているとすぐそばにクリーム色の目立たない花が…
 


クロミノウグイスカグラ

 

標高が高くなるとナンブイヌナズナが目立ち始めます。

 

登山道の中にもこんもりと…


ナンブイヌナズナ

 

 なが~~い鉄の梯子も、こんな時間ですから渋滞もなくスイスイです。

ほとんどの人が下山してしまい、閑散とした9合目付近。

 コイワカガミが可愛い花を咲かせていました。 


コイワカガミ 

 


ミネザクラ


ショウジョウバカマ

 山頂はすっかりガスに包まれ、展望は利きません。。。

 

山頂の周辺には、ミヤマキンバイ、チシマアマナ、ヤマガラシなどが咲いていました。


ヤマガラシ


チシマアマナ 

 

 


ミヤマシオガマ


ミヤマシオガマ


ホソバイワベンケイ

 


ミヤマヤマブキショウマ

そして、早池峰山といえばこの花、ハヤチネウスユキソウです。

6月26日のこの日はまだ咲き始めでしたので、中央部の黄色い花はほとんど見られませんでしたが、
綿毛をまとったお星様がふんわり暖かそうでした。

 ほとんどはまだこのような硬い蕾です。


ハヤチネウスユキソウ


ハヤチネウスユキソウ

 


ハヤチネウスユキソウ


ハヤチネウスユキソウ 

 


ハヤチネウスユキソウ

  


ミヤマヤマブキショウマとミヤマオダマキ


ナンブトラノオ


ハクサンチドリ


ノビネチドリ

 

7月の今頃は花の種類も増えて華やかさがピークとなっていることでしょうね!

三年前に比べると、正直言って物足りなさは否めませんが、その分、また次の機会を期待したいものです。

 

新花巻10:05==(バス)==小田越(11:30) → 早池峰山(14:05/20) → 小田越(16:30/17:12)

=(バス)==新花巻18:20

 

 

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4 コメント

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Unknown (こまじろう)
2011-07-12 23:17:12
こんばんは。

早池峰も、咲いている花の数がどんどん増えてきたよう
ですね。

ちょうど2週間前くらいに早池峰山に登っていました(^^;
奥秩父でウスバスミレには早かった次の週末の早池峰で
あっさりとウスバスミレに出会って私も喜びました。
ヒメコザクラはいい時期でしたが、私もひょっとしてもう
一つのサクラソウ科の花が咲いていないか気にしながら
登りましたが、見つかりませんでした。登山道沿いの株は
盗られてしまっているというのは本当のようで、残念です。

先週末は、これでもかというくらいイチヨウランとフタバランを見てきました。梅雨も明け、3連休は北岳あたりを歩いてきます。
こまじろうさん (fu-co)
2011-07-13 16:34:05
こまじろうさん、お久しぶりです。

早池峰山は入れ違いだったようですね~
東北の山ではウスバスミレが普通に咲いていて、私も嬉しい発見でした^^

サクラソウ科のあの花は、こまじろうさんでも見つけられなかったのですね~本当に残念です。

>これでもかというくらいイチヨウランとフタバランを見てきました
へぇ~~羨ましいですね!
どこへ行けばそんなに見られるのでしょう
こっそり、耳打ちしてほしいですぅ

北岳いいですね~
私もタカネマンテマを愛でに行きたいのですが、なかなか実現しませんデス^^;

Unknown (さな・花の庵)
2011-07-20 06:40:04
おはようございます。

たくさんの東北の花たち繰って拝見しました。
うらやましい体力と行動力、何をしてもおんぼりの私とはえらい違い(爆笑)

私にはとてもめづらしい花たちをため息交じりで魅せていただきました。
さな・花の庵さん (fu-co)
2011-07-22 20:19:02
さなえさん、こんばんは!

こちらにコメントを寄せてくださっていたのに気づきませんでした(汗)お返事が遅れてごめんなさい

早池峰山は少し遠いですが、比較的楽に登ることができるので、是非いちどお出かけください。
きっと素敵な出会いが待っていること請け合いです^^

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