川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

敏太神社で足焼き神事行われる

2017-12-03 22:00:46 | 日記
              (最後に火のついた松明を来場者の足元に近づけます)

 2017年12月3日松阪市美濃田町の敏太(みぬだ)神社で「足焼き神事」が行われ、私も初めて見せていただきました。この神事は美濃田自治会(田中正宏会長)が主催して毎年12月の第1日曜日に行われるもので、神から譲り受けた松明で参拝者の足元を炙り(あぶり)無病息災を祈願する神事です。

 この神事は、美濃田地区内の小字を①上出・道古、②久保出・北出、③下出・林出、④八太・浦沖・大川の4つの班に分け、交代で役割を行います。地区の役員である「年番」からクジ引きで、禰宜(ねぎ)、天狗、獅子頭(一番獅子)獅子中(二番獅子)、獅子後(三番獅子)、松明(たいまつ)、太鼓の役割を決めます。今年は下出・林出地区が当番で、天狗-林宏、禰宜―綿民新之介、1番獅子―村田由信、2番獅子―石井富夫、3番獅子-山本忠実の各氏が役を遂行しました。

 
       (鳥居を8の字に廻ります)         (獅子頭は離されまいと榊にしがみつきます)

 獅子頭の人は神事の始まる前に境内の手水舎で冷水をかぶってみそぎを行い、その後に禰宜が先頭になって隊列を作り、社務所で神酒を受け、松明に火をつけ、神殿に拝礼して神事が催行されます。
 松明は境内の鳥居を8の字に廻り、獅子頭は境内の榊の木に巻き付けしがみつきます。他の人たちが獅子に扮した人を引っ張って離そうとしますが、獅子は離されまいとして引き合いになります。この様子は西田憲人神社総代さんは「榊に神が宿っていて、獅子がそれを守ろうとする動作である」と言ってみえました。
 最後に火のついた松明を来場者の足元めがけて近づけると、みんなキャーキャー言いながら逃げ惑っていました。
 
 元々は火渡が行われていましたが、いつからか今のかたちに変わったということです。この神事がいつから始まったかはわかりませんが、西田憲人神社総代の話では、彼が生まれた70年前にはすでに行われていたということです。

 この敏太神社について、津市戸木町(旧久居市戸木町)にも同じ「敏太神社」があります。この神社では3年に1度かんこ踊りが行われ、私も1度見に行ったことがあります。戸木の敏太神社は「としたじんじゃ」と呼ばれています。美濃田町の敏太神社の「敏」には「とし」や「びん」の他に「みぬ」という読み方があり、地元の人は「みぬだ」と呼んでいます。西田神社総代の話では『神社庁の総会では「びった」と呼ばれる』ということです。松阪市史資料編第3巻に本居宣長から神社に奉納した考書が掲載されていますが、これによると『ミノタと訓むへきこと疑いなく』とあります。

 敏太神社の足焼き神事は、私のブログ「松阪の祭り100選」掲載してあります。
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