Takの山行記録

私が登った山やアウトドア活動の記録です

白山

2017-10-08 16:37:38 | 関西の山


加賀の白山といえば、それは石川県だろう、と思います。しかし、山頂は岐阜県なんです。石川県人の許せないところです!それもそのはず、この素晴らしいご来光をご覧あれ!5:50、神々しくも輝く日の出です。この季節は乗鞍岳右手より登るのですが、それよりも素晴らしい、北アルプスから御嶽山に至る絶景です。

山頂はこのような大混雑で早くから席取り合戦が繰り広げられます。Takは幸いにも良い席(?)を確保できました。お隣のお姉さんに撮ってもらいました。

山頂の標識にも近づけません。

これが限界。
とりあえず速報です。続報をお待ちください。

では、ここから先はカメラ撮影の画像をどうぞ。前日の7日の上りは、登山口の別当出合から室堂まで、約3時間、標高差1,200mの行程はガスに覆われ、まともな画像はありません。登りの砂防新道コースとは異なる観光新道の下りですがこの日は好天に恵まれ素晴らしい風景を楽しめました。皆さんも是非、北陸の名峰、白山の展望をお楽しみください。

日の出前の北アルプスから御嶽山。

北アルプスの槍、穂高の西からのシルエットがくっきりと浮かぶ。よく見ると槍の左に小槍も見える。大キレットの右には北穂高、涸沢岳、奥穂高、少し離れて西穂高。

山頂から見下ろす室堂周辺。2,448mの室堂には、ビジターセンターや宿泊施設も完備され、白山登山の基地となっている。Takも昨日ここのお世話になった。左手は別山、室堂の先は弥陀ヶ原の笹原が広がる。

山頂のすぐ北には、最も新しい噴火により形成された剣ヶ峰(2,677m)本山(2,702m)よりもわずかに低い。崩落が激しく登山道はつけられていない。

剣ヶ峰のさらに北側に位置する大汝峰(2,684m)。山頂を一旦降りてこれから登り返す。

右手に剣ヶ峰、正面の翠が池(最も新しい噴火口で、1,042年に噴火した)越しに望む北アルプス。

大汝峰の登り口。ここも崩落があり、原則自己責任での登山となる。そのため、ここを登る登山者はほとんどいない。

山頂には、お嬢さん連れのご一家のみ。やっと静かな山頂だ。ここにも大汝神社が祀られている。

大汝峰山頂より本山(右、御前峰が正式名称)と剣ヶ峰を望む。

大汝峰より北方向、能登半島は今日は見えなかった。

大汝峰を北に下り、西回りでトラバースして室堂に戻る。大汝峰を北にくだった先に望む七倉山。

もうここには誰もいない。あれだけ多くの登山者がいたが、ここまでは足を延ばすことは無いようだ。大汝峰を左手に日本海を望む。

白山の西側は冬の季節風を受け大量の雪が積もるため、大きなカールや深くえぐれた谷が目立つ。

白山は花の山でもある。明け方は霜が降りていたはずだが、白山コザクラ(?)が元気に咲いている。

室堂にある、白山比咩(ひめ)神社奥宮。9月まではここに宮司さんが詰めておられ、毎朝日の出の時間に太鼓を鳴らすのだそうだ。白山は、717年、越前の僧、泰澄により開山されたと伝えられている。そして、今年は開山1,300年となり、自治体をあげて盛り上げているようだ。神社となっているが、このように元々は仏教の山岳信仰から開かれた山であり、多くの山がそうであるように、廃仏毀釈、神仏分離の影響を受け、現在の名前となっている。しかし、御前峰には十一面観音、大汝峰には阿弥陀如来が祀られているのみならず、白山山頂付近一帯の地名は、弥陀ヶ原、室堂、高天原など、神仏習合の名残も十分に感じられる。こうやって見ると、山と宗教の関係というのは面白いです。ここ白山は、富士山、立山と並んで信仰の3名山として知られているのだそうです。立山の地名と極めて似ている(室堂、弥陀ヶ原、大汝峰、別山など)のも興味を惹かれます。

室堂から見下ろす弥陀ヶ原全景。昨日もここを通ってきたが、何も見えなかった。今日はここを下っていく。

弥陀ヶ原南西端から望む御前峰。

室堂から南西には、北陸のもう一つの百名山、荒島岳(1,523m)がカッコいいです。

今日の下りは観光新道。山頂より南西に伸びる尾根筋で、越前禅定道と呼ばれる古くからある登山道で、先は一ノ瀬の駐車場までおリリことができる。白山は10月中旬、まさに今週まで自家用車の乗り入れを制限しており、この一ノ瀬までしか乗り入れることができない。今日は途中でバスの発着点である、別当出合に降りるコースだ。弥陀ヶ原を少し下ったところから見上げる黒ボコ岩。

御前峰の南、この越前禅定道の東側には、別山(2,399m)の勇壮な姿を見ることができる。そういえば、立山にも別山がありましたね。もう1日かけてここまで足を伸ばす手もあったかと、後悔する。

越前禅定道の尾根を下る。観光新道とはよく言ったもので、晴れていれば楽しい尾根歩きだ。

白山釈迦岳前峰(2,053m)を西に望む。柱状節理が火山であることを思い出させてくれる。

観光新道の名に恥じない、見晴らしの良い尾根筋のアップダウンを繰り返す。

紅葉はまだこれからというタイミングで残念でした。

昨日は向こう側の尾根、砂防新道を小雨の中登った。その間の別当谷は崩壊が激しいらしく、写真のような大規模な砂防ダムの建設が進められている。砂防新道とは、その工事のために整備された道という意味もあるようだ。別当坂分岐より、急坂を下り、11:00別当出合到着。

こうして、初めての日本百名山、白山の旅は終了した。6日金曜のJRの夜行バスで大阪を出発、早朝金沢駅で北鉄の白山登山バスで別当出合には7日8:30amの到着だ。天候は予報通り雨、登るにつれて雨は強くなった。何も見えない中、11:00には室堂に到着し、翌日の天候回復を待った。そして翌日の好天はご報告の通り。今回は改めてというか、初めて白山の素晴らしい自然に触れ、この山に対する認識を改めたものだ。ここは、国立公園に指定されているほか、ユネスコの生物圏保存地域にも指定されている自然豊かな山域だ。ブナの原生林、シラビソ、ダケカンバの森、様々な高山植物が、日本海側特有の気候もあって豊かに広がっている様は、東北でも、北アルプスでもない、独特のものだ。加えて、1,300年にも至る信仰の山であることが、歴史を感じさせ、さらに多くの人を惹きつけるポイントなのだと今回実感した次第。多くの登山者が山頂を目指すのだが、一歩奥に踏み入ればほとんど人影のない、静かな山でもあることは、大汝峰を見ていただいた通り。しかし、忘れてはならないことは、ここは活火山であるということだ。主峰の御前峰が4,500年前、剣ヶ峰は2,900年前に火山活動でできた山であり、翠が池は1,042年前の噴火口だ。いつ、活動を初めても不思議ではない山なのだ。山頂からは、3年前に噴火した御嶽山の噴気が今も立ち上るのが見えた。あのような大惨事は2度と繰り返してはいけない。と、ヘルメットを持たずに登ったことを深く反省して今回は終わります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
素晴らすぃご来光!! (Toshi)
2017-10-08 19:36:45
Takさん

やりましたね。
雲海から上がる白山のご来光写真秀逸ですね。
頂上の混雑はこの時季やむを得ないところなのでしょう。
ブラタモリで黒部ダムやっていました。
(興味津々で観ていました)
石川県も富山県も長野県、岐阜県に負けていません。
北アルプスはとにかく素晴らしい!!
Re:素晴らすぃご来光!! (takasugi5290)
2017-10-08 19:42:35
Toshiさん、あのご来光以来、隣の大汝峰に登り、忘れ物を取りに山小屋に戻り、下山、バスで金沢に出て、寿司とそばで腹を満たし、特急サンダーバードで今、大阪に戻る途中です。遠いですが、旅行気分で楽しいです。
続報 (Toshi)
2017-10-10 19:01:03
はい、続報がまた素晴らすぃですね。

写真はなんですか時間の経過がわかるようになっていて、刻々景色を変えていく同山域の
雰囲気が伝わります

次回もまたアグレッシブにお願いします
ん? (hiromi)
2017-10-10 20:55:54
TAKさんが忘れ物!?我々の仲間入りですね~(^^)さすがミニ山の会のメンバーです!!

山頂の混み具合・・・びっくり!でも、道中はそれほど混雑はなさそうでよかったです。
ひぇ~っ!! (Amigo)
2017-10-10 21:50:31
山岳風景は素晴らしい。
しかし、頂上での人混み・・・
やはり本州の山は私には無理・・・
忘れ物 (Tak)
2017-10-11 00:45:11
Hiromiちゃん、レインスーツのズボンを乾燥室を忘れたのです。山頂で思い出しました。いゃー、帰りのコースが一緒で良かったです。
それほどでもないです (Tak)
2017-10-11 23:49:10
Amigoさん、毎度本州の山を登るたびに、Amigoさんのため息、嘆きを意識しています。何度も申し上げますが、北海道はその意味でも恵まれていると思いますよ。本州には人ごみや犬連れ登山者も沢山いますが、それにも増しての楽しみもあります。どっちもどっち?両方楽しめるTakは幸せです。

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