猫 周公のコラム

スケッチとエッセイ

街の中は高齢化社会

2007年12月17日 | Weblog
ようやく冬らしくなってきました。
夕方広小路を通ったのですが、ジングルベルの中を買い物客や通勤客が忙しく歩いていました。
夜の街は昔と変わらない歳末風景ですが、昼の街中は老人の街と化します。

名古屋市内の地下鉄や地下街、栄周辺は老人のグループで一杯です。
65歳以上の名古屋市民は年間5千円出せば、一年間の地下鉄の無料パスをもらえるのですから、街中に繰り出すわけです。
もっとも、そういう政策が老人の活性化に繋がり、経済効果も大きいわけですから
大変いい傾向だと思います。

そういう中で遅れているのが、百貨店や商店です。
老人用の洋服やカバン・靴などの小売店、そして老人達がゆっくりとくつろげるようなレストランや喫茶店があまりにも少なすぎるのです。
そして、日本の商店街は何か気ぜわしくてゆったりしていないのです。
たとえば、名駅のJRビルの高島屋のようにゆったりしていて休憩するところが多ければ老人も若者も集まってきます。
広小路に川を作って散歩道にするという計画がありますが、大いに賛成です。
長期的な観点から見たら、必ず人は集まります。

文化面では、名古屋市の文化の殿堂である芸術文化センターは、65歳以上は料金を安くすべきです。
昨日行ってきた、ロートレック展などは1200円の入場料であるが、これでは映画館に客を奪われてしまいます。
そして、10階のガーデンレストランはいい場所にある割には、中身がもう一つであります。だから、いい展覧会の時でなければ人は入らないのです。
今の老人は口が肥えているので、いい加減の料理では納得はしません。

名古屋市交通局は高齢化社会を先取りしているのに、美術館や商店・百貨店がこれに対応していかなければ、街は寂れ老人や若者は郊外にいってしまうでしょう。