猫 周公のコラム

スケッチとエッセイ

北斎とスカイツリー

2013年07月31日 | Weblog

北斎の冨嶽三十六景に「御厩川岸(おんまやがし)よりの両国橋夕陽見」という絵がある。

その絵に「スカイツリー」を描いてみた。

北斎は、自分が生まれ育った地元にこんなものが出来るとは、夢にも思っていなかったのではないか?

確かに両国橋から見た富士山を描いているが、

まさか250年後に634mの塔がたつとは思ってもみなかったと思う。

この絵は富士山を眺めている絵だが、同時にスカイツリーも見ているように感じる。

これからは寿命が延びて、100歳くらいまでは生きるはずだ。

物心がついてから90年も生きれば、これからは時代が大きく変わってくる事は間違いない。

何が起きるかわからない世の中になってくるような気がする。

北斎は、90歳まで生きたと聞いているが、さらに長生きしてほしかった。 


葛飾北斎の時代に新幹線があったら?

2013年07月28日 | Weblog

葛飾北斎の冨嶽三十六景に新幹線を取り入れてみた。

これは「江尻田子の浦略図」という題名である。

船の後ろにN700系新幹線が走っている。

もし、この時代に新幹線があったらどうなっていたか?

江戸~大阪まで歩いて行くと12・3日掛かっていたようだから、

これを新幹線を利用すれば二時間半で行けるということになる。

世の中の進歩というもの恐ろしいものだ。

例えば、野球を見ている群衆は、50年~70年のうちにすべて居なくなる。

ということを考えると、不思議なものを感じてしまう。

このように人間はいつまでも生きているわけではないのだから、

世の中が凄い勢いで変わっている事は誰もが解っていると思う。

ここ数年間の変化というものは、新幹線だけでなく恐ろしく変化している。

間もなく弾丸列車が東京~名古屋間を走るようだ。

10年もすれば、今の世の中は大きく変化することは間違いないであろう。


北斎は富士山に登ったことがあるだろうか?

2013年07月20日 | Weblog

葛飾北斎の富鍔三十六景の中に「山下白雨」という作品がある。

赤富士の静に対してに対して、黒富士と言われているようだ。

富士山が世界遺産になってから、登山者がやたらと増えたと聞いている。

裾野では稲妻が走っていても、登山者はいつもと変わりなく大勢登っている。

最近は睡眠を十分取らない「弾丸登山」者が多いようだ。

昔から富士山は見る山であり、登る山ではないと言われている。

冨嶽三十六景を描いた葛飾北斎は、冨士山に登ったことがあるのだろうか?

多分ないだろうと思う。こんな見事な絵を描いているのだから、かなり想像で描いているはずだ。

実際に登ってみたら、こんないい絵が描けると思われない。

 

 


北斎の時代に壱萬円札をばらまいたら?

2013年07月18日 | Weblog

葛飾北斎の冨嶽三十六景の中で、「駿州江尻」という絵がある。

これは風と人間の姿を描いているが、紙の代わりに壱萬円札を飛ばせてみた。

風を受けてお金が降ってきたら、どうなるのかな?

この時代の人々も、お金には目がないはずだ。

誰かは知らないが、お金を風に乗せて飛ばしている。

それを追いかけている人たち、風にわが身を守ろうとしている人達。

いろいろな生き方があるものだ?

拾った人は警察に届けたのだろうか?

今日のニュースで、高校球児が我が身の危険も顧みず殺人犯を捕まえた

という話を聞いて、世の中はお金では測れないことがあるものだと思った。


葛飾北斎の時代に携帯電話があったら?

2013年07月14日 | Weblog

葛飾北斎の富嶽三十六景「東海道吉田」の部分である。

吉田は今の豊橋だ。ここに冨士山が見える場所があるらしい。

どうも渥美半島の真ん中辺に「富士見台」という場所があって、

ここから冨士山が見えるらしい。

この版画は、旅人が富士山を眺めている姿が描かれている。

もし、この時代に携帯電話があったら「北斎もこういう絵を描くだろうな」と思った。

旅人の女が立て膝で携帯電話をかけている姿は、今の時代にもありそうだ。


ポップな北斎画

2013年07月11日 | Weblog

サライ8月号は「ポップアートをもう一度」~あの旋風から50年~という特集だった。

そのサライには「富士山と日本人」という特別企画があり、葛飾北斎の「冨嶽三十六景 尾州不二見原」

が載っていたので、富士山の世界文化遺産登録を記念して、ボップアート調に描いてみた。

大樽の円、三角の富士と、そこで働く人間そして、近代科学の代表のクルマを入れた。

何となくポップな感じがすると思うが、いかがでしょうか?こういう絵は描いていても面白い。

北斎の絵のデザインも面白いが、昔の人の働いている姿は今の人たちの姿でもあるところがいい。

暫くはこういうポップな絵を描いてみたいと思う。


遺伝子解析で解ってしまうこと

2013年07月07日 | Weblog

今日、NHKスペシャルで「遺伝子が語る運命」という放送を見た。

遺伝子を解析することによって、がんや糖尿病、痴呆症などがわかる時代になっているようだ。

中国では、「天才」がわかるので、それに向いた教育がなされているという。

最近はそういう分析が、短期間で出来るようになっているようだ。

科学の発達は、今まで解らなかったことが、解ってしまうのだので、

見方によっては、本当住みにくい世の中になってきたと思う。

この番組を見ていて怖くなってきたのは、人間が判断する枠が狭まっていると思えた。

結婚ですら、「あなたの遺伝子分析の結果で」ということになるのではないだろうか?

科学が発達するにはいいが、人間が判断する世の中であってほしい。

とにかく住みにくい世の中にはしたくはない。

 


豊橋市の電車

2013年07月03日 | Weblog

新型車両と旧型車両(水彩)

旧型車両が懐かしい(クレヨン)

 

豊橋美術博物館で「木村荘八展」を見てきた。

「木村荘八展」も良かったが、現存する「市電」の姿を懐かしく眺めていた。

豊橋市は、恐らくクルマ社会になったため、「市電は撤廃しよう」という話もあったはずだ。

しかし、そういう中で「市電」を残そうという話になった。そして今があるのだ。

今となってはその決断が大成功だったということになる。

名古屋市や岐阜市のようにバスに切り替えてしまっているが、

クルマ社会になっているので、とても交通渋滞に対応できなかったのかもしれない。

そういう中での豊橋市の決断は、二歩も三歩も進んだ「先見の明」があったと思う。

ヨーロッパでは、いまだに市電が大活躍している所を見ると、何かメリットがあるはずだ。

「新しいものに飛びつく」「スローな生活にも戻れない」という世の中になっている、

そういう中で、豊橋市の「市電」は見逃せない。