大晦日の天気予報や風の状態を見て迷いに迷ってしまった。
わざわざ早起きして寒い思いをして山に登っても日の出も富士山も見えなければ馬鹿みたいだ。
それより例年通り6kほど先の大井川河口からの日の出を見たほうが歩行距離も稼げる。
帰りの時間も早くなって酒もそれだけ早く飲める。悪魔は盛んにそんな思いを囁きかける。
しかし紅白を見ているとき、ここで山を諦めたら今年一年後悔をしそうだと気がつき決心した。と大げさに言うと、さぞかし大変な山と思われますが、全然そんな事はない。焼津と静岡の境にある標高501mの低山で地元の幼稚園の遠足先だ。しかも私のホームグラウンドで去年は何度となく登っている山だ。
決心をしてしまえば動きは早い。ザックの準備をして予定を考えた。
予定 家 → 花沢P → 鞍掛峠 → 満観峰 → 花沢P → 家
4:20 5:00 6:10 6:50 7:00 8:00 8:30
と夜道を考えてゆったりした肯定にした。そして実際には
予定 家 → 花沢P → 鞍掛峠 → 満観峰 → 花沢P → 家
4:00 4:35 5:40 6:20 700 7:55 8:20
興奮していたのかどうか、3時50分には目が覚め置きだしてしまった。
妻を起さないようにそっと着替えて4時に出発出発。ここですでに20分も早い。
外に出ると雲も無く星空だったが、この辺りでは珍しい風花が舞っていた。車でスピードを上げると風花が勢いよくフロントガラスにぶつかり吹雪のようだ。(本当の吹雪は知りません)
花沢駐車場にはすでに3台ほど車が停まっているが、登山者の車かどうかは分からない。
西の高草山の上に満月がのぼっているので、辺りはほの暗い。
そういえば今日の4時ごろは月食だった事を思い出して、あらためて月を見ると、確かに左下が欠けている。
きっとアレが月食なのだろうが見ても左程どうと言う事はない。
月明かりで懐中電灯を点ける必要もない。急がなくてもよいと分かっていても寒いので自然足は速くなる。
今の格好は、メリヤスの長袖下着、タートルネックの薄手のインナー。厚手のブラウスを着て、その上にチョッキ。さらに厚手のトレーナを着て防寒用のジャンパーを被っている。下はパンツにメリヤスの股引にズボン。
昼間のウォーキングでは考えられない厚着だ。上は暑くなれば脱げばよいが下はそうもいかない。迷ったが結局朝の寒さに負けて股引を穿いてしまった。
15分ほどで法華寺に着く頃は体が少し温まってきた。月はまだ左下が欠けている。天気予報に反して風が無いので立ち止っていても寒さを感じない。
天気予報は元旦は強風注意報が出ていて寒さも一番冷え込んで零下3℃になると言っていた。そこで今日は面白半分に温度計を持ってきている。
そしてそれを見ると-----
なんだ1度だ。朝の4時50分と一番冷え込む時機に零下にもならず風もない。
天気予報は大外れだ。
法華寺から先は山道になる。月が尾根影に隠れて見なくなると完全な暗闇になる。登山者の姿は見えない。懐中電灯を点けてゆっくりゆっくり山道を上る。汗をかかないよう、しかし体が冷えないような速度で歩く。
鞍掛峠に5時20分に到着。ゆっくり歩いたが予定より40分も早い。このままでは山頂に早く着きすぎて寒い思いをしそうだ。ならここでゆっくり休憩をしていった方のがいいとベンチに腰を下ろす。
鞍掛峠は高草山と満観峰の鞍部にあり農道と山道とが出合っている所で、東の山道が満観峰、西の山道が高草山。北に下る農道は岡部へと向かい、南の下りは花沢へと行く農道だ。更に南西に下る山道は今歩いてきた山道、もう1本東南に登る山道は日本坂峠へと向かう道もあって農道2本、山道4本の交差する峠となっている。
休憩していると花沢方面から来た2台の車が停まって人が降りてきた。
「寒い、寒い」と口々に言いながら山の支度をしている。全員ヘッドランプを付け中々本格的な格好だ。
どうやら私と同じように山頂での初日を見にきたようだ。
満観峰へ登るのか?高草山へ登るのか興味深く見ていると、私の前を軽く挨拶をしながら急ぎ足で登って行った。という事は満観峰へ行くのだろう。
初日を何所で見るか? いや何所が見えるか考えていた。この辺りの初日は東の方向110度から登ると調べてあったので、大崩山塊を歩いているとき何所がよいか確認しながら歩いていた。その結果この山塊では満観峰と朝鮮岩が一番初日の眺めに適していると思っていた。
ただ焼津の人は海で初日を見る人が多いが、山は高草山が人気があるらしい。以前新聞で山頂で甘酒の提供があると読んだ気もする。だが私の判断では高草山の山頂は木が多く視界を遮っているし見る場所も狭い。更に東の方向には花沢山や簡保の尾根があり清々としない感じだ。と思っていた。
ゆっくり休憩はしたいのだが、20分もすると体が冷えてきたので仕方なく歩き出した。峠を少し登った辺りから風が急に強くなってきた。風に揺れた木々が擦れあって異様な音を出したり、足元では小枝がガサガサ騒がしい。暗いのは怖くはないが突然の音にはビクッとする。今までが静かだったので余計気になってしまう。
ゆっくり歩いて所為もあるが時折登山者に抜かされるようになった。中々満観峰も人気があるのだと安心したような、ガッカリしたような。
蔦の細道に行く分岐でまた休憩。辺りは大分明るくなってきて懐中電灯もいらない位になってきた。登山者も増えだして休憩の合間に何人にもが通り過ぎていく。ここから山頂まで15分もあれば充分行ける。慌てる事はないが一人ここに立っていても仕方ないので歩き始める。
今度は登山者が増えだしたので「どうぞ」と言って抜いてもらう訳にはいかなくなった。流れに乗って歩くしかない。最後の林間の急坂を越え茶畑の道に出ると明るさが更に増してきた。下には焼津の町の明かりが見える。しかし水平線の上には雲が横にべったり張り付いている。上空は雲一つないのに上手くいかないものだ。
茶畑が終え道が90度に曲るとその先は山頂だ。
わざわざ早起きして寒い思いをして山に登っても日の出も富士山も見えなければ馬鹿みたいだ。
それより例年通り6kほど先の大井川河口からの日の出を見たほうが歩行距離も稼げる。
帰りの時間も早くなって酒もそれだけ早く飲める。悪魔は盛んにそんな思いを囁きかける。
しかし紅白を見ているとき、ここで山を諦めたら今年一年後悔をしそうだと気がつき決心した。と大げさに言うと、さぞかし大変な山と思われますが、全然そんな事はない。焼津と静岡の境にある標高501mの低山で地元の幼稚園の遠足先だ。しかも私のホームグラウンドで去年は何度となく登っている山だ。
決心をしてしまえば動きは早い。ザックの準備をして予定を考えた。
予定 家 → 花沢P → 鞍掛峠 → 満観峰 → 花沢P → 家
4:20 5:00 6:10 6:50 7:00 8:00 8:30
と夜道を考えてゆったりした肯定にした。そして実際には
予定 家 → 花沢P → 鞍掛峠 → 満観峰 → 花沢P → 家
4:00 4:35 5:40 6:20 700 7:55 8:20
興奮していたのかどうか、3時50分には目が覚め置きだしてしまった。
妻を起さないようにそっと着替えて4時に出発出発。ここですでに20分も早い。
外に出ると雲も無く星空だったが、この辺りでは珍しい風花が舞っていた。車でスピードを上げると風花が勢いよくフロントガラスにぶつかり吹雪のようだ。(本当の吹雪は知りません)
花沢駐車場にはすでに3台ほど車が停まっているが、登山者の車かどうかは分からない。
西の高草山の上に満月がのぼっているので、辺りはほの暗い。
そういえば今日の4時ごろは月食だった事を思い出して、あらためて月を見ると、確かに左下が欠けている。
きっとアレが月食なのだろうが見ても左程どうと言う事はない。
月明かりで懐中電灯を点ける必要もない。急がなくてもよいと分かっていても寒いので自然足は速くなる。
今の格好は、メリヤスの長袖下着、タートルネックの薄手のインナー。厚手のブラウスを着て、その上にチョッキ。さらに厚手のトレーナを着て防寒用のジャンパーを被っている。下はパンツにメリヤスの股引にズボン。
昼間のウォーキングでは考えられない厚着だ。上は暑くなれば脱げばよいが下はそうもいかない。迷ったが結局朝の寒さに負けて股引を穿いてしまった。
15分ほどで法華寺に着く頃は体が少し温まってきた。月はまだ左下が欠けている。天気予報に反して風が無いので立ち止っていても寒さを感じない。
天気予報は元旦は強風注意報が出ていて寒さも一番冷え込んで零下3℃になると言っていた。そこで今日は面白半分に温度計を持ってきている。
そしてそれを見ると-----
なんだ1度だ。朝の4時50分と一番冷え込む時機に零下にもならず風もない。
天気予報は大外れだ。
法華寺から先は山道になる。月が尾根影に隠れて見なくなると完全な暗闇になる。登山者の姿は見えない。懐中電灯を点けてゆっくりゆっくり山道を上る。汗をかかないよう、しかし体が冷えないような速度で歩く。
鞍掛峠に5時20分に到着。ゆっくり歩いたが予定より40分も早い。このままでは山頂に早く着きすぎて寒い思いをしそうだ。ならここでゆっくり休憩をしていった方のがいいとベンチに腰を下ろす。
鞍掛峠は高草山と満観峰の鞍部にあり農道と山道とが出合っている所で、東の山道が満観峰、西の山道が高草山。北に下る農道は岡部へと向かい、南の下りは花沢へと行く農道だ。更に南西に下る山道は今歩いてきた山道、もう1本東南に登る山道は日本坂峠へと向かう道もあって農道2本、山道4本の交差する峠となっている。
休憩していると花沢方面から来た2台の車が停まって人が降りてきた。
「寒い、寒い」と口々に言いながら山の支度をしている。全員ヘッドランプを付け中々本格的な格好だ。
どうやら私と同じように山頂での初日を見にきたようだ。
満観峰へ登るのか?高草山へ登るのか興味深く見ていると、私の前を軽く挨拶をしながら急ぎ足で登って行った。という事は満観峰へ行くのだろう。
初日を何所で見るか? いや何所が見えるか考えていた。この辺りの初日は東の方向110度から登ると調べてあったので、大崩山塊を歩いているとき何所がよいか確認しながら歩いていた。その結果この山塊では満観峰と朝鮮岩が一番初日の眺めに適していると思っていた。
ただ焼津の人は海で初日を見る人が多いが、山は高草山が人気があるらしい。以前新聞で山頂で甘酒の提供があると読んだ気もする。だが私の判断では高草山の山頂は木が多く視界を遮っているし見る場所も狭い。更に東の方向には花沢山や簡保の尾根があり清々としない感じだ。と思っていた。
ゆっくり休憩はしたいのだが、20分もすると体が冷えてきたので仕方なく歩き出した。峠を少し登った辺りから風が急に強くなってきた。風に揺れた木々が擦れあって異様な音を出したり、足元では小枝がガサガサ騒がしい。暗いのは怖くはないが突然の音にはビクッとする。今までが静かだったので余計気になってしまう。
ゆっくり歩いて所為もあるが時折登山者に抜かされるようになった。中々満観峰も人気があるのだと安心したような、ガッカリしたような。
蔦の細道に行く分岐でまた休憩。辺りは大分明るくなってきて懐中電灯もいらない位になってきた。登山者も増えだして休憩の合間に何人にもが通り過ぎていく。ここから山頂まで15分もあれば充分行ける。慌てる事はないが一人ここに立っていても仕方ないので歩き始める。
今度は登山者が増えだしたので「どうぞ」と言って抜いてもらう訳にはいかなくなった。流れに乗って歩くしかない。最後の林間の急坂を越え茶畑の道に出ると明るさが更に増してきた。下には焼津の町の明かりが見える。しかし水平線の上には雲が横にべったり張り付いている。上空は雲一つないのに上手くいかないものだ。
茶畑が終え道が90度に曲るとその先は山頂だ。
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