すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

抵抗運動新時代

2006-05-01 09:59:38 | Weblog
座間への米第一軍団移転という名目での新統合軍事司令部の設置は、少なくとも政府間では動かしえない基本形計画として姿を現した。「沖縄の基地負担軽減」「米軍基地再編」「米海兵隊の海外移転」なあんて言っていたのが、すべて嘘で、要するに世界にアメリカ流「軍経政一体地域」を作り、それに組しない集団を攻撃する最新鋭の統合基地が日本国座間市に誕生することになった。神奈川県民として誇り(?)怒り(!)に身が震える思いだ。米軍基地再編構想では各地の首長が「反対」を声明しているが、「地元の負担軽減」という大義(大儀?大偽?)ですずめの涙ほどの土地を返してもらって、切り崩されるのは自明。
神奈川でもようやく事態の深刻さに気づき、旧来の基地反対グループの勉強会などが始まったが、政府はそんな旧態依然とした主張やアクターなど歯牙にもかけない。そもそも今回の統合基地構想は憲法9条や安保6条(極東条項)を超越した、いうなれば「第二の戦後」という環境を前提に出来ている。
さまざまな団体の勉強会にも出てみたが、野山が滅びつつあるときに、「プランターにどう水やる」みたいな議論をしていてもしょうがないと思う。
...と思っていたら、神奈川大学人の集会で、琉球大助教授の阿部小涼さんの「合意していないプロジェクト」の活動を聞いた。まさに目からウロコの世界で、現代的な抵抗運動というのは、こういうのもあるんだなと、つぐづく「創意工夫」の重要さを再確認した。たしかに、「タンスにジュゴン」(辺野古で餌場を奪われるジュゴンの絵をタンス防虫剤にして販売)みたいなパロディ・ユーモア路線もあるし、こんなオブラートに包んだようなやり方だけでいいのかと思うが、そこは長年の基地闘争を続けた沖縄ならでの息抜きがあるのだろう。
消費社会、格差社会、独居老人など社会が分断され、しかもマスコミの投網のような情報操作が加わる日本で、多くに人に「まず、こっちを向いて!」と訴えるには、やはりさまざまな切り口を持った新しい抵抗運動が必要だなと、つくづく感じ入った。ぜひ多くの方に下記のHPを観てもらって、神奈川でも新しい発想と活動を生み出していこう。
→ http://disagree.okinawaforum.org

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5 コメント

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真の格差社会 ( 怒れる国民)
2006-05-03 00:19:51
 民主党は、格差社会を云々しながら、公務員と民間人の格差は、絶対に触れない。



 民主党は、自治労屋日教組などの組合と癒着し、ヤミ専従の支援を受け、公務員のリストラ・地銀カットに反対する。そして正義ツラをして格差社会を云々する。



 公務員と手を切りなさいよ民主党!

 できないのなら、天下国家を語るんじゃない!
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何が問題なんだか? (デスザウラー)
2006-05-03 14:39:27
 私は神奈川県人で、基地のある町で育ちましたが、何が問題なのか、良く分かりません。



>すべて嘘で、要するに世界にアメリカ流

>「軍経政一体地域」を作り、それに組しな

>い集団を攻撃する最新鋭の統合基地が日本

>国座間市に誕生することになった。



「軍経政一体地域」?一体、具体的に何を意味するのでしょうか。小生には理解できないところです。19世紀ならいざ知らず、今の時代にそんな大帝国、米国が作ろうとするもんですか?作ったところで、コストに見合うメリットがありませんよ。

 朝鮮半島を含む極東情勢がますます不安定になる現在、日米の安全保障がますます緊密になることは、国益に適うことじゃありませんか。日本の首都やその近辺に、米軍の高級司令部が移駐してくるのは、結構なことでしょう。そういう国に核ミサイルを撃ち込もうとする国は、米軍の核報復を覚悟しなければならない。もちろん、アメリカより中国やロシアを信頼するなら、話は別ですが……

 江畑謙介の『米軍再編』(ビジネス社)でもお読みになって、再勉強されたらいかがでしょうか?
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帝国システムについて (首藤)
2006-05-04 00:28:23
いやあ懐かしい、デスさんですか?小生が書いたのは別に特殊な意見でなく、学会でも注目のトレンドです。ちなみに帝国論や帝国システムで検索してみたらどうですか、トッドやネグリ以外にも多くの研究者が説明していると思います。江畑さんは知人でかねてからその知識に敬服してましたが、最近はすっかり政府スポークスマンになり、がっかり。分析もえらく甘くぼけてきた。ご指摘の本は読んだことがありますが、断片的な情報の羅列であまり参考にならない。ところでトマス・バーネットの「戦争はなぜ必要か」は読まれましたか?
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戦争は・・・・必要!? (アルジェの流れ星)
2006-05-08 14:52:25


今、米国防総省(通称「ペンタゴン」)に勤務する軍将校達に最も読まれていると言われる本の一つとのこと。



 市場経済のグローバリゼーションが平和と繁栄をもたらすとの考え方に基づいている・・・のでは。



グローバリゼーションの拡大を米国の戦略目標に設定した上で、これに向けた米軍の在り方、世界における米軍の軍事的機能について説いているが・・・・皆米国の論理。

 

米国の国防政策、進行中のトランフォーメーションを捉える上で参考となる内容が多いと思う。



米国の外交政策、国防政策の立案に携わる、あるいは、大きな影響を及ぼす国防総省担当者達に読まれているという点だけでも一読に値する。
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こいつは一本取られたかな? (デスザウラー)
2006-05-10 00:46:47
 で、その学会とは、どこの学会なんでしょうか?



 エバたんが政府のスポークスマンに成り下がったと言われますが、政府の言うことが常に誤りだとは言えますまいに。少なくとも、従来の与党の選択は、反安保を叫んできた政党や市民団体よか、ずっと正しかったですよ。かつて、社会・共産党は、「日米安保があると、アメリカの戦争に巻き込まれる!」と叫んできましたが、全くの狼少年でしたね。

 哀れなことに、完全に嘘がばれた今日になっても、今更他の主張を捻くりだすだけの頭がないためか、それとも撤回すると格好が悪いと思っているからか、未だに共産のハリセンボン(小池のことです。念のため)は同じことをTVで叫んでいる。ダメだ、こりゃ。
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