すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

世界の晴れ舞台で恥の上塗り

2016-01-24 23:53:54 | Weblog

致命的な政治スキャンダルをかかえたまま国会の反対を振り切ってダボス会議に行った甘利大臣だが、予想どうり世界のジャーナリストはTPP責任者の甘利大臣の去就に関心があり、質問の的となった。本人は「じくじたる思い」と言っているが、スキャンダルの傷口が「じくじくする思い」であるにちがいない。
他人の不幸をあざ笑っているのではない。金銭汚職のようなスキャンダルを抱えた政治家が大手を振って国際会議にでていくこと自体、日本政治にとってどれだけの不利益になるかわからない。安倍政権は憲法改正して日本が「世界で不名誉ある地位を占めたいと思う」と前文を書き換えたいのかもしれない。暗澹たる気分だ。

ダボス会議って、そんなに大事なものだろうか?

2016-01-23 11:50:14 | Weblog
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160123/k10010382341000.html
スキャンダルで揺れる甘利大臣だが、これだけ疑惑と国会の反発の中で、国会開催中に、国会の反対を押し切ってダボス会議へ外遊!甘利はいつから総理大臣になったのか?
ダボス会議ってそんなに大事なのか??世界のお金持ちやビジネスマンの懇親会だから、それなりに意味はあるが、国会の反対を押し切ってまで参加するのはどうして?何か世界を驚かせる大演説をするならまだしも、ダボスでも地面に落ちたアメに集まってくるアリのような日本人記者の集団に会場が騒然となって、いうなればスイスくんだりまで行って日本の恥をばらまいてくるようなものだ。自重してほしいものだ。甘利氏のスキャンダルはとっくに世界中を駆け巡っている。公開記者会見でそうした質問をどう扱うのか?またまた日本の恥になりそうだ。

もっともそんなことは、政治生活が長い当の本人だってわかっているはずなのに強行するとしたら、理由はたった一つしかない。USTRのフロマンが来て、各国の経済閣僚を説得することになっているからだ。アトランタで大筋合意を発表後、そしてテキストを公開後、一番もめているのがアメリカだ。そりゃそうだ。各国の要求をまるで日本でよく見られる与党の抱きつき戦略と同じように、ペルーやNZの要求を最後に丸呑みしたのだから、アメリカ議会やビジネス界が怒るのはとうぜんだろう。
TPP署名は2月4日とずいぶん前から言われているのに、一向にオバマ大統領のコメントがない。フロマンは参加国全部が合意しないと署名できないと漏らした。だからフロマンはダボスに行くのだ。その場でともかくアメリカのロビイストが新たに考案したサイドレターと行動計画を示して各個撃破を試みるつもりだ。だから甘利はそれを教わりに行くのだ。まあ、TPPはもう交渉じゃない。アメリカの指示を逐一聞くということだ。Bon voyage!



民主主義にとって最も大切なのは選挙ではなく”国会”!

2016-01-20 22:23:00 | Weblog
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2016012000173
民主主義にとって最も大切なのは選挙ではなく”国会”!
野党連合を否定するわけではないが、選挙で野党議員の数を増やすことより、まず国会で頑張ってもらうことが大事!戦争法案だって、昔の民主党だったら、まず衆議院で阻止できたと思う。
数が少ないと自民の横暴やアベの独走を許す。。。というのは間違いではないが、国会というのは、そもそも少数意見を尊重し、その見解を政府の政策に反映させるための機関だ。また少数野党でも、与党の議会運営の間隙をぬってさまざまな手段で政策や法案を阻止したのだ。
その国会で、法案どころか予算案がすらすら通ってしまうのはどういうことか?民主党も少数だった時代が長いが、それでも何の根拠もない補正予算があっという間に成立することはなかった。予算はすべての基礎だ。戦争反対も結構だが、戦争は予算がなければできない。先の大戦も、拡大する軍部の活動をアベ総理の尊敬する岸信介おじいちゃんがどんどん大蔵省の予算をつけたから出来たというか、出来てしまったのだ。東京裁判で彼が死刑判決にならなかったことも不思議だ。
TPPのように、まだ発効どころか署名すらされていない条約に、その対策費として公然と予算が配算され、あっという間に成立してしまう。日本の議会制度の腐敗と機能不全もここに極まれりということだ。

2016年世界10大ニュース#1:イランとサウジアラビアが国交断絶。

2016-01-04 21:10:53 | Weblog

人間が頭で考えた科学技術は必ず実現する。。。という仮説がある。飛行機もテレビもロボットも今や日常のものになった。
同様に、人間が頭で考えた脅威はかならず具体化する。。という仮説もある。。。となると、今回の事件はすさまじい破壊と世界経済への打撃となる可能性を秘めている。
この問題はNHKが言うように、スンニvsシーアの問題にとどまらない。問題は両国の中央にペルシャ湾があることだ。ここで紛争が発生すれば、中東石油に依存する国の経済は深刻な影響を受ける。
両国が国交断絶したら、即、バハレーンが同様にイランと断絶した。バハレーンにはシーア派が多くいる。ではカタールは、サウジ東部は??いずれも多くのシーア派人口を抱え、紛争や暴動の絶えないところだ。
今回の両国の摩擦と紛争は、イエメン、シリア情勢に起点がある。ということは、サウジアラビアを紛争地帯が包囲することになる。その脅威はすさまじい。今年の10大ニュース程度では済まないかもしれない。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160104/k10010360871000.html

電車つり広告と化した新聞報道。謹賀タイムライン一号

2016-01-03 10:46:24 | Weblog
電車つり広告と化した新聞報道。。。これが新年のタイムラインというのも、自分で書いていて惨めな気になるが、今朝の日経みて愕然。というのは、アメリカ側の記事では、まだ全く署名の予定が立たないということになっていて、日本の新聞報道の先進性というか、提灯性がよく表れている。
それじゃもう二か月も前から言われていた、2月初頭の署名が確定したのか?と思って記事を読むと、あに諮らんや、なかなか難しいという話。特にアメリカが難問だというのが、それじゃダメじゃん。TPPというのは「アメリカのアメリカによるアメリカのための貿易協定」なのに、最大の利益国で利益が少ないって、もっと諸国からぶったくろうという話か。。。
さて、TPPは実際そうです。これからも障害物競走みたいな話だが、問題は日本の新聞の姿勢だ。これはTPPだけじゃなくて、すべての重要テーマに共通している手法だ。官邸がこれを書けと言われたのを大見出しにして、細部に行けば行くほど「記者の良心(そんなものあったっけ)」がにじみ出るようになっている。これで官邸満足、新聞記者満足、無知な大衆満足の三者満足の大岡裁き報道、今年も一件落着でメデタシ・メデタシ。ああ、やっと新春のタイムラインになった。

明けましておめでとうございます。。かな?

2016-01-01 01:54:34 | Weblog
今年は申年(さるどし)だそうだが、案外、因習は実態を表している感じがする。猿といえば、有名なのは「見ざる言わざる聞かざる」の三猿だ。今年は逆三猿すなわち、「見えているのに見ない」「言っているのに無視する」「聞いているのに理解しない」が流行るかもしれない。これほど世界は激動の時代を迎え、テロが跋扈し、難民があふれ、気象異常が日常化し、日本国内では格差と貧困が蔓延しているのに、現実を見ず理解せず、またまた政府にだまされたあげく、「だまされた」という、そんな逆三猿には出てきてほしくないものだ。
 (写真はルワンダの三ゴリラ)