盟友の朴元淳ソウル特別市長が三日の予定で来日。市長就任後最初の海外出張ということだが、朴さんらしく、国際会議出席などでなく、東京・横浜での集中豪雨対策や再生可能エネルギー対策施設の視察が目的。韓国から20名前後の記者やジャーナリスト、学者などが同行。羽田に着いたら、大型バスに乗り込んで横浜港北区の多目的遊水地視察だが、バスの中に記者も乗り込むので、移動中がすべて取材と言う感じ。いかにも市民活動家出身の朴さんらしいなと共感した。鶴見川の総合治水対策は非常にシステム的に構築されていて、誰しもなるほどと思うが、朴さんが特に関心をもったのは、むしろミクロレベルでの治水対策というか、上流部での住宅地の小規模遊水地や透水タイル舗装などの細かな治水対策だったのじゃないかな。バスの中でも、「日本が取り組んでいる細かな取り組みに注目しよう。小さな改善が大きな成果につながる」みたいな話を記者にしていた。
しかし、この多目的遊水地は実によくできていると思う。地元にありながら、これほどの大きなシステムであることは気付かなかった。
次に、川井浄水場に設置されている小規模水力発電の見学に向かったが、ここでも住宅に囲まれた狭い浄水場で、このように上水の流水を多面的に活用していることに感銘を受けたようだ。しかし、朴市長の訪問に際しての横浜市の準備も説明もすばらしかった。すべての資料がすでにハングルに訳されていて、驚かされた。浄水場を去るときに、同行記者団と野外取材を受けていたが、そばで聞いていたら、朴市長は「今回の出張は、今日だけでも元がとれるほどの成果があった」と話していた。市庁では横浜市の遊休不動産の活用に関するヒアリングなどソウル市の課題に正面から取り組む姿勢がよくわかった。林文子市長との会食を挟んでの会話でも、世界的に注目されている両市がこれから協働して、世界から価値あるものをひきつけようというようなテーマの話がつぎつぎと出てきて、まさに成長過程にある都市のダイナミズムを感じた。
東京都の地下治水トンネルや国土交通省の豪雪・ゲリラ豪雨対策のレクチャー、余裕のない国会スケジュールの中を駆けつけてきた三十名を超える国会議員との意見交換会など、朴市長も視察の目的を十分に達したと確信するが、それと同時に日本側でも得たものが多かったと思う。私が今回の訪問で特に関心をもったのは、外国の都市と国家行政や自治体との交流や技術協力などの可能性だ。思いもかけぬ効果を日本側の行政にも与えたと思う。朴市長、記者のみなさん、そして殺人的スケジュールを支えたスタッフのみなさん、お疲れ様でした。
(写真は民主党議員意見交換会、当日は朴市長58才の誕生日で、ケーキを贈り皆でハッピーバースデーと歌った)
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