聖マリアンナ医科大学病院臨床研修Blog

聖マリアンナ医科大学病院に勤める研修医たちの日々の情報をリアルにお届けいたします。

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聖マリアンナ医科大学病院群では、いつでも医学生や研修医の皆様の病院見学を受け付けています。 聖マリアンナ医科大学病院・横浜市西部病院・川崎市立多摩病院で病院見学できます。 詳しくは聖マリアンナ医科大学臨床研修センターHPもしくは 臨床研修blog内の記事をお読み下さい。 お待ちしています!

後期臨床研修医募集中!

聖マリアンナ医科大学では平成26年度後期臨床研修医を募集中! 詳しくは聖マリアンナ医科大学臨床研修センターまでお問い合わせ下さい!

今年もお世話になりました

2010-12-31 23:09:12 | Weblog
今年も皆さん本当にお世話になりました

皆さんにとってはどんな1年でしたか?

年末にはぶっそうな事件も起きましたが
とにかくなんとか無事に過ごせた1年でした

来年もよろしくご指導のほどお願い申し上げます

では
皆さんにとって来年がすてきな1年になりますように

年末年始は当直が当たり前の時代ではなくなった

2010-12-30 14:22:47 | Weblog
もう晦日で明日は大晦日
僕らの研修医時代は年末年始冬休みは諸先輩方のかわりに当直って決まってたな~

ま~言葉悪いけど稼ぎ時って言うのかな

正直生活のために出稼ぎでした

今はそんなこともなく自宅で大晦日を過ごせるようになったんでしょう

でも正直お医者さんになったら病院の年末年始どんな風に業務がなされているのか
そんな機会もなくなったのはちょっと研修医の先生には貴重な体験ができなくなったような・・・

ま~もし時間があったら
当直している先生にくっついて過ごしてみるのもいいかもね

では
大掃除しよう~っと

定期的な読み込みが成長を促す

2010-12-29 21:22:55 | 指導医日記
聖マリのポートフォリオ作成において
テューターによる定期的な読み込みと面談は研修に何らかの影響を与えているのか?
是非検証すべき事案です
DavisによるPortfolio assessment(2005年)によれば
研修医が評価されることがわかっていてわざわざ自分の弱みを明らかにするか?
プライバシーの問題はどうか?
そのポートフォリオは本当にその研修医が作ったのか?
なにしろ時間がかかる
挟み込まれる証拠は膨大な量の紙となる
またきちんとした指標がないと読み込む不慣れな指導医によって評価が影響される
などなど
その課題は指摘されています

聖マリの検討では
指標を設けることで一定の質を保ったポートフォリオとなり
ある基準を満たしたポートフォリオは
その振り返りの程度によって善し悪しが評価されており
きれいな字であるとか見た目では評価を受けていないことがわかっています
さらにある水準のポートフォリオを用いて
評価の訓練を行うことで指導医の質も担保されることがわかってきています

このようなポートフォリオを定期に読みこなすことで
研修の進捗状況が把握でき
メンタルサポートや研修の目標の到達度や修正も容易になると思われます

やはりテューターとともに作成するのが望ましいようです
これを証明するにはコントロール群が必要なのかも知れません

さて
多摩病院では2ヶ月ごとに
研修診療科が変わるたびに担当テューターによる読み込みを行っています
これが今後どのように影響していくのか興味が尽きません
少なくとも
例年と比較して非常に分厚いポートフォリオとなっており
その内容も多岐にわたっていて
興味深いものになっているということだけは
指導医のひとりとしてよくわかります

ぜひ続けていきたいと思ってます
隔月で読み込みを実施しますので
お忘れないように

研修修了判定 ポートフォリオの提出忘れずに

2010-12-28 15:19:06 | Weblog
さ~今年もそろそろお伝えしないといけません

聖マリアンナ医科大学の研修修了判定では
研修医の先生方一人一人の作成したポートフォリオ
まず担当指導医であるテューターが読み込み
評価表や研修の足跡のわかる証拠がきちんと挟み込まれているか確認します

きちんとできあがったポートフォリオは臨床研修センターに整然とならび
そのポートフォリオを二人の別の指導医がそれぞれ読み込みます

読み込むときの基準がきちんと決まっており
それに準じて評価されます

というわけで
今年度は1月31日までにご提出ください

挟み込む内容も一度確認しておくようにお願いします

自分を変えた瞬間を残す

2010-12-27 18:11:29 | Weblog
本学では研修2年間で印象深かった症例のうち
とくに自分の医師としての今後に大きく影響した症例を自分なりに分析して書く
『Significant Event Analysis(SEA)』なるものを
自分のポートフォリオに挟み込んで提出することが義務づけられています

うわ~面倒くせ~なんて思っている研修医や医学生もいるでしょうね

でも本学の研修医はそれを承知でマッチングで希望してきます
たしかに本当に理解しているかは疑問だな

このSEAを他学の指導医にも読み込んでもらうために
来月に行う指導医養成WSにいくつかコピーを持って行くことにしました
もちろん氏名は消してありますからご安心を

さて
その中身を久々に読んで正直感動したのでちょっと書いてみました

とにかく
これを教授会で配付資料にした~い
タウン誌で川崎市民に紹介した~い

ほんとそう思える内容なのです

正直な自分の気持ちに向き合い自分の言葉で書いたその内容に何か心が揺さぶられます

病気に苦しむ患者とともに悩んだ日々のことや
それを取り巻く周囲の人々との医師としての立場でのやりとりでの苦悩
医者になることに自信を失いかけてきたころに患者さんや家族に言われた『感謝の言葉』
治療に限界があることに気づいたときに自分が何をなすべきか逃げずに考えたこと
生活保護を受けている患者さんの治療においてまずすべきことは薬ではなかったこと
経鼻胃管を抜いて退院する患者の笑顔に最善の医療とは何かと知ったとき
ディスポ使い捨ての経鼻胃管を洗って熱湯消毒して使うおばあちゃんの言葉に衝撃を覚えたこと

などなど

書いているだけでちょっと涙腺が緩んできます

たしかある病院からの報告では
『SEAは研修医の手技向上に影響しない』っていうのがありました
それって何を目的にするかではないかな?と思います

先日述べた記録することで『はまり所』を見つける
そのはまり所が技術的なことなのかそうでないのか
その違いではないか?と感じますがどうでしょう?

少なくとも最初は強制で書かざるを得ないポートフォリオかも知れませんが
実際にはこのように変わってきます

それをこうやって実感できるだけでも
ここで指導医しててよかったな~って思います

年取るとダメですね・・・・・

指導医徒然日記 ~ポートフォリオを活用するメリット~

2010-12-26 00:52:52 | 指導医日記
世間はクリスマスですがこちらは当直です
いやいや率先しての当直ですから気にしないでください

さて
研修医の皆さんのポートフォリオをチェックしてその日々の研修の足跡が増えているのは
非常に嬉しいことです
でも気になったことがあるので一言苦言を呈します

ポートフォリオの評価をなぜ取り込んだのか?
ポートフォリオは単なるログファイルではないのです
ただ日々の診療日記を挟み込むだけではポートフォリオではない

その日々の診療記録を挟み込んでおいたものを時々ばらしてみる
症候別に並べてその診療プロセスを自分なりに検討してみる
悩んだ症例別に自分の診療における癖を見直す
自分の長所や短所をきちんと振り返って検討しておくこと
その結果を挟み込む

その中で自分の将来や医師としての自分のありように刺激を与えて症例を
じっくり検討してみる
これがSignificantEventAnalysisです
その症例を周囲の研修医や指導医とともにきちんと書き残す

それがきちんと見えてこそポートフォリオですから

振り返るために記録を挟み込んでこそ感じるメリットです
それをお忘れないように

研修医ひよこ日記 お医者さんのクリスマス

2010-12-25 17:10:59 | Weblog
クリスマスです
お恥ずかしながら医者としてはじめてのクリスマスです
土曜日なのでいつも以上に頑張りました

なぜか余裕をもって一生懸命に診察して記録して
指導医の先生の動きを察して先回り
今日は完璧だったと思いま~す

そして解放

これから友達みんなで予約していたレストランでお食事会
先輩達は年に一度自分へのご褒美って決めているようです

来年もみんなで会えるといいです
では
メリークリスマス

指導医の心得 その1 ~クリスマスイヴで思うこと~

2010-12-24 23:45:47 | 指導医日記
十数年前
研修医にはまともなクリスマスがありませんでした
もちろん診療で遅くなるとかは仕方ありませんが
直属の先輩が当直だとまず帰るべきタイミングがよくわからない
たいがいこういう日は緊急手術になります
研修医1年目は新生児の緊急手術でした
夕方には終わりましたが
なんとなく帰れない
というより帰っていいのか泊まるべきかわからない
受け持ち研修医はいるしどうしよう?

そこで研修医1年目ではとりあえず泊まりました
もちろん宿直室はないので研修医室2というソファーだけ並べられたとっても綺麗とは言えない部屋に行きます
でもそこもやはり研修医2年目の先生たちが同じように帰れずにたむろしているので
僕たちのスペースはなく
でも研修医2年目にとって僕たちは格好のカモなわけで
ここぞとばかりにかわいがってくれるわけです
おかげでようやく解放されるときには深夜をまわっています
ようやく病棟のカンファレンスルームにたどり着き
パイプいすを6個並べて
病棟のナースに頼み込み毛布を借りてパイプいすに敷き詰めて当直しました

研修医2年目
昨年の経験であらかじめ当直でないので個人的な用事を計画し勝負!
でもやっぱり手術で焦りました
もう当然帰ることなんかできません
予約をキャンセルして手術と術後管理に専念
夜中になってポケベルが鳴ります
すると病棟師長から「先生!病棟ナース全員分ケーキよろしくね!」
上司の当直医に尋ねると「おまえが言われたんだろ!」と一言
当時のセブンイレブンと病院内の売店で人数分ケーキを買い込み届けました

3年目からボク達の上司は講師でクリスマスから年末の当直宿直上級医はずっとボクたちでした
「医者が約束なんかするな!」
これが当時のやさしい上司の口癖



クリスマスや年末
全国の研修医たちは似たような生活だったと思います

研修必修化になって多くの診療科の学会がこぞって研修医に対して思いやりの塊みたいな感じですが
学会の中堅どころの世代の先生方の思いはどうなんでしょう

その後ボクが密かに心に決めていたこと
クリスマスイヴはボクが当直しようってこと
そうすれば後輩は必ず帰ることができるからです
以後去年までできるだけ率先してイヴの当直を引き受けました

去年久々に当直を外れました

もう二度とあんな時代に戻してはいけないと思います
やる気=根性?=センス?=先輩へのおべっか?=昇進?
この時期当直室で同じことを思い出します

なんで怒られるの?

2010-12-23 17:49:29 | Weblog
今日は当直
研修医と一緒に休日当直で朝から次々来る患者さんを診ています

発熱・腹痛・打撲に骨折
ありとあらゆる患者さんが受診されます

中には一週間前の怪我を心配して受診されたりとその受診動機は様々です

でも・・・・・
診察室に入って来るなり「どれだけ待たせんだよ!」って怒るのは辞めて欲しい
その瞬間に研修医はすくみあがり
診察もぎこちなくなる

声をあげないまでも明らかにお顔が怒りの表情
なんで~なんでおこってらっしゃるんですか~

今日初めてお会いするはずですよね?
ボクなんかしました?

いくら研修とはいえかわいそうな実情
一生懸命に診療している若い先生がちゃんと実力発揮できるように
ボクはやさしく指導するからね~
がんばれ~

指導医徒然日記 ~自分の診療科のイメージ~

2010-12-22 21:29:44 | 指導医日記
ある医療系の雑誌に診療科のイメージランキングなるものが掲載されていました

どれどれ自分の科はどんな風にみられているのかな?って興味本位で読んでみると
まずキャラクター部門
「短期」なイメージの診療科第1位は胸部血管外科
「アバウト」なイメージの診療科は整形外科
あの~最初にお断りしておきますが
ボクのイメージではなく医師1000人に聞いたアンケートに基づく結果なので
そのところはご理解いただき笑って許していただきたい

続いてプライベート
「モテ女医」といえば眼科
「モテ男性医師」は循環器内科
健康・生活習慣でみると
「もっともメタボな人が多いイメージ」なのは内分泌代謝内科
経済的な視点で
「お金持ちイメージ」といえば2強です形成外科と眼科

う~んなんだかちょっとクスって笑っちゃうのはボクだけ?

キャラクターでみていくと
温和な印象なのはまず小児科続いて精神科や代謝内科そして皮膚科
短期なのは胸部外科に続いて消化器外科や循環器内科それに救急や脳神経外科が続きます
きまじめな印象は循環器科に血液腫瘍内科そして神経内科やリウマチ科
う~んわかるような気もします
そんな印象あるある

そうそう医局の雰囲気っていうのもあって
良さそうな医局は整形外科で続いて消化器内科や消化器外科それに小児科や循環器内科が続きます
逆に悪そうなのは
胸部血管外科に循環器内科や消化器外科そして脳神経外科や救急が続きます

ふふふ
聖マリアンナ医科大学の医局の雰囲気順位ではないですよ~

なんかちょっと笑っちゃいます
ま~確かに
町中でも歩いていれば乗ってる車や服装で同業者がわかるって思いますし
学外の仕事で出かけると
駐車している車の止め方で絶対あの先生だ!って直感することあるし

最近実年齢がわからないって言われているボクも
昔とは随分イメージ変わっちゃった気がしています
でも所属する診療科のイメージを今回のアンケートでまとめて書くと
短気で医局の雰囲気は悪く不健康そうな人が多くて
しかも金遣いが荒くてその反面開業しても儲からないって結果になりました
これじゃ~入局希望する研修医も少なくても仕方ないか・・・・・・ふ~

イメージが変わるように言動や行動そして服装見た目には気をつけよう~っと