相場博士(ファンドマネージャーのテクニカル分析)

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ドル・円テクニカル分析(12月29日)

2009-12-29 19:44:52 | ドル・円テクニカル分析
ドル・円テクニカル分析 

12月29日 東京市場終値(17時)91.71/72   安値91.62 高値91.78

ドル円10日続伸。12月21日に90.47で引け、12月7日終値89.84を上回ったことによるドル買いシグナルが継続中。本日の引けの段階では、東京市場終値で91.20を下回らない限り、ドルの戻りを試すバイアスは継続。上値目標値は92.20。

ドル円相場は、10月7日のザラ場安値88.01で一旦のドルの下値を確認した形となった。この水準は2008年12月18日終値87.92の二番底を試す位置であり、ドルの下値確認の正念場であった。相場はこの水準をとりあえずサポートし、反発。9日海外市場で89円台後半、そして12日(東京市場は休日)は90.20程度まで上昇。ドルが本格的に下値を確認して、戻りを試すステージに移行するためには東京市場終値で90.00以上を回復することが条件となるとコメントしていた。
相場は10月13日終値の90.12の後、14日は終値で89.19に押し戻されたが、16日は91.17に上昇し、ドル買いシグナル点灯。20日に90.31に反落したものの、22日は91.43で引け、91.17を上回りドル買いシグナルが再度点灯。そして23日は91.82と3日続伸となった。
そして26日は91.84、27日も92.04と5日続伸。終値で92円台に乗せて引けた。しかし、28日は急反落し、91.16で引けた。米国株式相場の急落からグローバルなリスク回避に繋がり、クロス円主導で下落した。東京市場終値で91.60を下回ったことから(91.59以下)、ドル買いシグナルは一旦消滅。そして29日も株式相場の大幅続落を受けて下値を拡大。90.66で引けた。また、ザラ場では右肩形成のためのレンジの下限と見ていた90.20に対して90.24まで下落した。しかし、引けにかけて反発し、一旦の下値を見た形となった。今後は下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成部分のためのレンジ形成のため一定の反発を考えていた。その際の条件としては東京市場終値で91.20以上を回復することが条件と予測していた。相場はその後、30日に終値で91.11に反発したものの、91.20に届かず、P&Fチャート上では変化がない状態であった。そして、2日は90.13で引け、10月20日終値90.31を下回り、ドル売りシグナルが点灯。東京市場終値で90.60以上を回復しない限り、ドル売り圧力は継続し、下値目標値として第一目標値89.00、第二目標値87.80を計測していた。2日は朝方、第一目標値の89.00に近い89.19まで下落した。
先週までコメントしていたドルが反落して買いシグナルが消滅しても90.20~91.60でエネルギーを溜めるべくレンジを形成する可能性については、実際は27日高値92.32からの下落は29日に90.25で下げ止まり、その後91.61に反発。そしてまた下落する展開となり、ザラ場の予測も的中したことになる。しかし、このレンジ形成の条件であった東京市場終値での91.20以上の回復は91.11となったことで未達成となり、P&Fチャート上は変化がなく、2日の下落から売りシグナルに繋がった。2日は東京市場引け時点で下ヒゲが長く、終値では90円台をキープしていることからかろうじて下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成段階の可能性が継続。ただし、東京市場終値で90.60以上を回復しないと厳しい状況と考えていた。相場は4日に、90.60に接近する90.56で引けた。引け後の海外市場では90.90台に上昇したものの、5終値は90.42となり、90.60以上の回復は失敗となった。そして6日は90.46、9日は90.12と90.60回復とならず。今後も90.60以上の水準を保てるかが引き続きドルの下値リスク緩和のための条件と考えていた。そして10日は89.87と終値で90円割れ。終値ベースで下値を拡大。11日はザラ場で89.29まで下落したが、引けにかけて急速に買い戻され、90.03と小幅ながら反発した。背景はAPEC財務相会議で為替政策が主要議題にならないとの観測記事が流れ、それまで強まっていた人民元切り上げ観測などアジア通貨高への警戒感が緩和されたことである。しかし、12日は引けにかけてザラ場で89.65まで下落するなど、ドルの軟調地合いが継続。終値は89.81となった。13日は90.29で引けたが、下値確認の90.40には届かず、16日は89.57と反落。そして17日は下値を拡大し、88.86で引けた。本日18日は89.16に反発したものの、P&Fチャートの形状に変化はない。P&Fチャート上では、10月27日終値92.04のあとは下落を意味する○印が下に垂直的に継続しており、17日の続落で下値確認と売りシグナル消滅のための条件としての終値の位置もさらに切り下がった状態。今後、東京市場終値で89.40以上を回復しない限り、ドル売りシグナルは継続。17日に第一下値目標値89.00に対して88.86まで終値で下落したことから、一旦の下値達成感から18日は反発を入れたものの、89.40にはかすりもせず、高値は89.37に止まった。ドル売りの圧力が以下に強いかを窺わせる状態であった。そして19日は88.91に反落。P&Fチャート上では変化はなく、相場予測も変更がない状態であった。その後20日88.79、24日88.66と3日続落。終値ベースで下値更新している状態であり、相場は次の第二下値目標値87.80に向けたドル下落圧力が依然として継続しているとの見方であった。相場は25日も4日続落し、88.36で引けた。このドルの下落圧力は東京市場終値で88.80以上を回復しない限り、継続すると予測。本日の東京市場引け後の海外市場では87円台に下落しており、ドルの下値余地を試す圧力が継続している。また、88.80以上を回復しても、相場のレッグ(下落を意味する○印)、足が長く、反発後に相場の習性から再度二番底確認の下落バイアスがかかりやすい状態であり、下に抜けた場合は加速度的にドルが下落する可能性が高く、注意が必要であると指摘していた。
相場は26日に87円台も下回り、86.79で引けた。東京市場終値で87.20以上を回復しない限り、ドルの下落圧力は継続すると考えていた。特に87円台を下回ったことでドルの下落ピッチが早まる可能性が高く、懸念していた。相場は27日にザラ場で84.83まで急落。終値は86.16となった。その後一旦87円台まで戻したが、30日は86.15と終値ベースでは7日続落となった。しかし、12月1日は日銀の量的緩和から反発。87.04で引け、ドル売りシグナルは一旦消滅した。そして2日は87.21と続伸。3日は87.76まで戻りを拡大した。その後、4日は88.09、海外市場では米雇用統計の改善を受けてドルが急騰。90.77まで上昇した。そして、7日は90円台に乗せたことで輸出企業のドル売りから引けにかけて値を消し、89.84で引けた。
今後ドルが終値で89.40-を下回らない限り、ドルの戻りを試すバイアスは継続すると考えていたが、8日、88.95に反落。7日のバーナンキFRB議長の米国景気に対する慎重な見通しと低金利政策の長期化が示唆されたことから雇用統計の改善を背景とした楽観ムードが冷やされた形となった。89.40を下回っており、相場の習性から二番底確認のプロセスに入り、86.15の下抜けを試すリスクが出てきていると考えられた。そして相場は9日も87.91に続落。10日は高値が88.39まであったものの、ドルの二番底プロセス継続を断ち切る水準である88.40の手前である88.39まで高値があったが、反落。87.96で引けた。一方、下値も上記50%押しの水準である87.80近辺では一定の底堅さを見せた。
相場は、11日は88.69で引け、東京市場終値で88.40以上を回復したことから、12月7日終値89.84の上抜けを試す可能性に移行。東京市場終値で88.20を下回らない限り、89.84の上抜けを試すバイアスは継続すると予測。ただし、東京市場終値ベースでP&Fチャートを見ると、10月27日92.04から11月30日86.15に下落後、12月7日89.84→12月9日87.91→12月11日88.69と推移する中、主波動が下落する中で下値切り上げ型の形状となっており、経験則上は89.84を上抜けても再度ドルの下落リスクが燻る可能性が残ると指摘した。14日は小幅反落し、88.55で引けたが、15日89.12、16日89.70、17日89.72、18日89.84、そして21日は90.47で引け、7日終値89.84を上回り、ドル買いシグナルが点灯。上値目標値として92.20を予測。22日は91.19、24日は91.23、25日は91.30、28日は91.51、そして本日29日は91.72で引け、10日続伸となった。
一方、ザラ場ベースでは、これまで91.80前後でドルの上値が止められており、ドルの戻り売り圧力が強いことも見られる。92円の行使価格を背にしたドルの防戦売り、輸出企業のドル売り注文などが囁かれている。今後、ドルが東京市場終値で91.20を下回る場合はドル買いシグナルは一旦消滅する。その場合、ドルの下落幅が拡大して9日87.91を下回り、87.79以下で引けると再度ドルの下値リスクは拡大。下値目標値として84.80を計測している。

29日の東京市場終値ベースでのボリンジャーバンドの中心値は89.93近辺。上下の2σはそれぞれ92.78と87.07近辺となっている。MACDは12月3日にプラス領域に転換し、本日も継続。RSIは63.42となっている。また、パラボリック・システムは12月1日から円売り/ドル買いシグナルに転換し、本日も継続。一方、ストキャスティックスは買いシグナルを継続している。

相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:12月21日に90.47で引け、7日終値89.84を上回り、ドル買いシグナル→:上値目標値92.20(ただし、東京市場終値で91.20を下回るとドル買いシグナルは一旦消滅)
下値:終値で87.91を下回り、87.79以下で引けると→:下値目標値84.80


的中例:
上値
3月4日に98.83で引け、2月26日終値97.94を上回ったことによるドル買いシグナルの第一上値目標値99.60に対して、5日にザラ場で99.68、終値で99.61まで上昇→その後
93.54まで下落。

終値で95.61を上回り、95.80以上で引けたことによるドル買いシグナルの上値目標値97.40に対して8月10日に終値で97.39まで上昇→その後、17日に94,67まで終値で下落。

上値:10月13日に90.12で引け、1日終値89.98を上回ったことによるドル買いシグナルの上値目標値92.20に対して、27日終値で92.04、ザラ場で92.33まで上昇→その後28日終値91.16、29日終値90.66に下落。

         
下値
3月19日に95.48で引け、96.34を下回り、ドル売りシグナルの第三下値目標値93.20に対して、19日にザラ場で93.54まで下落。

6月16日に終値で97.61を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値95.20に対して、23日に終値で95.23まで下落。→25日は96.35に小反発。

7月6日に95.19で引け、29日終値95.53を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値92.40に対して、13日に終値で92.46まで下落。→その後21日は94.09まで反発。

8月17日に94.67で引け、12日終値95.26を下回り、ドル売りシグナルの第一下値目標値93.40に対して、21日にザラ場で93.43まで下落。→その後24日終値で94.97に反発。

9月8日に92.39で引け、3日終値92.43を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値89.40に対して、10月2日に終値で89.37まで下落。→その後5日終値で89.84に反発。


日経平均テクニカル分析(12月29日)

2009-12-29 19:39:17 | 日経平均テクニカル分析
日経平均の中長期的、短期的なトリガーポイントと上下目標値

12月29日終値:先物12月限10650(+20)、現物:10638.06(+3.83)

小幅続伸で8月26日の水準に並ぶ。
相場の森では、12月24日に10536.92で引け、10月25日終値10362.62を上回ったことによる買いシグナルは継続中。現物終値で10300を下回らない限り、上値を試すバイアスは継続。現物終値で10700以上が条件だが、上値目標値は11500、12400
また、相場の木では、12月16日に10180で引け、12月7日終値10150を上回ったことによる買いシグナルは継続中。先物終値で10580以下で引けない限り、上値を試すバイアスは継続。上値目標値10320、10500とも到達。8月26日終値ベース高値10640と並ぶ水準。8月31日ザラ場高値10770を越えれば、その上は10880.上ヒゲ長く、一旦スピード調整を入れる可能性も。


 日経平均の中長期的な流れである相場の森を日経平均現物で見ると、相場は10月1日に9978.64と終値ベースで10000円割れ。そして2日は9731.87、5日は9674.49と3日続落となった。しかし、下記先物の短期的下値目標値9680に匹敵していることもあり、6日は9691.80と小反発となった。
しかし、7日9799.60、8日9832.47、そして9日は10016.39と6日から4日続伸し、終値で10000以上を回復したことから売りシグナルは消滅し、仕切り直しとなった。その後相場は上昇基調を継続。20日は10336.84と戻り高値を更新した。
相場が先物の短期的上値目標値の10340に近い水準まで終値で上昇したことから、上値達成感によるスピード調整を予測していたが、その後、相場は22日に10267.17に反落。23日10282.99、そして26日は米国株式相場の下落にも10362.62と続伸したが、27日10212.46、28日10075.05と大幅続落。調整色が強まってきた。そして本日29日は9891.10で引け、終値で10000円を下回った。これにより10月5日の9674.49の下抜けを試す可能性が高まっている状態と考えられる。29日の下落により、現物終値で10200を回復しない限り下値を試すバイアスは継続すると予測。30日には予想を上回る米国第3四半期GDPを受けた米上昇から10034.74に反発したものの、10200には届かず、P&Fチャート上に変化はない状態であった。そして2日は9802.95に反落。米CITグループの経営破綻を背景とした金融不安の再燃による米国株式相場の大幅下落の影響を受けた。2日の下ヒゲが長く、反発の展開を予測していたが、4日は予測通り、小幅ながら9844.31に反発した。米国FRBのFOMCでの低金利政策長期化観測を期待したものであった。そして5日は9717.44と下値を拡大。先物の第一下値目標値9700に到達する下落となった。しかし、先物が第一下値目標値に到達したことから一旦の小反発を予測していたが、相場は6日に9789.35、9日9808.99と続伸。そして10日9870.73、11日9871.68と小幅ながら4日続伸となった。そして12日は9804.49、13日は9770.31と続落。16日は9791.18と小幅ながら反発。しかし、17日は9729.93に反落した。値動きが小幅であることから引き続きP&Fチャートの形状には変化はなく、引き続き現物終値で10100以上の反発がない限り、相場の習性として10月5日終値9674.49の下抜けを試す展開が継続するとの認識であった。そして相場は18日9676.80と続落。10月5日の9674.49とほぼ同水準となり、下抜けリスクが増大した。そして相場は19日に9549.47で引け、10月5日終値9674.49を下回り、売りシグナルが点灯。現物終値で9900以上を回復しない限り、下値を試すバイアスは継続し、中期的な下値目標値として8800を計測。ただし、下落していく過程では9500円前後、9200円台で一定の抵抗を見せるものと考えていた。相場は24日は寄り付き天井で5日続落。9401.58で引けた。米国株高を無視するような日本株の脆弱ぶりであった。そして25日は6営業日ぶりに小幅反発し、9411.64で引けた。しかし、P&Fチャートの形状に変化はなく、相場見通しに大きな変更はない。この程度の反発ではどうにもならない。現物終値で9800以上を回復しない限り、8800に向けた下落リスクは継続する。米国株式相場が上昇しても、外国為替相場でドル円が予測通り、87円台に下落していることから円高を嫌気した下落圧力も考えられると指摘していた。
そして相場は26日9383.24、27日は9081.52と終値ベースで下値を更新した。しかし、相場は30日に9345.55に反発。その後も12月1日に9572.20に反発したことで中長期売りシグナルは一旦消滅。そして2日は9608.94、3日は9977.67、4日は10022.59と終値で1万円台を回復。そして7日は10167.60と6日続伸。しかし、8日は上昇一服感から10140.47に反落。9日も10004.72と続落。そして10日は9862.82に3日続落となった。相場は調整局面でさらに下値を試すか、踏みとどまるかの分岐点である終値の9800は死守したものの、急接近して引けた。しかし、11日は10107.87に急反発。9800を下回らなかったことから、戻りを試す基調が継続していることが確認された。そして14日は後場始め頃まで下値を探ったが、引けにかけて回復し、下に往って来いとなり、10105.68と小幅反落に収まった。その後相場は一進一退を続けたものの、22日は10378.03に水準を切り上げ、24日は10536.92で引け、10月25日終値10362.62を上回り、買いシグナルが点灯。25日は10494.71と小幅反落したが、28日10634.23、本日29日10638.06と小幅続伸となった。今後、現物終値で10300を下回らない限り、上値を試すバイアスが継続し、上値目標値として第一目標値11500、第二目標値12400を計測している。この場合は当然、8月26日の10639.71を上回り、10700以上で引けることも条件となる。
一方、相場が9800を下回る場合は11月27日終値9081.52の下抜けを試すバイアスが生じ、9000以下で引ける場合は、下値目標値として第一目標値8500、第二目標値8200を計測している。

また、日経平均の短期的な流れである相場の木を日経平均先物中心限月で見ると、相場は9月25日に10310に反落。そして、28日はザラ場で9970まで下落。終値は10030となり、9月14日終値10180を下回ったことから売りシグナルが点灯。しかし、相場は既に下値目標値の10000に対してザラ場で9970、終値で10030まで下落していることから一旦の下値達成感が醸成されやすく、短期的にはリバウンドが入り易い展開を予測。暫くは下値を探る展開ながらも、一旦は反発する可能性を予測していた。
相場はその後、29日10100、30日10110と続伸したが、10月1日に9980に反落。9月28日終値10030を下回り、売りシグナルが点灯。下値目標値として9860を計測していた。2日は9730と第一下値目標値を下回る水準まで下落。この流れは第二下値目標値9680までの下落を予測していた。
相場はその後5日に第二下値目標値の9680に下落。6日は現物が反発したものの、先物は9680で変わらずとなった。
今後の展開として、第二下値目標値に到達したことから、一旦の反発の可能性があるものの、高値圏でのレンジ形成で溜め込んだエネルギーを下に噴出していることから、中期的には9220を第三下値目標値として計測していた。
相場は7日に9790に反発し、売りシグナルは消滅。8日9860、9日10010と3日続伸となり、現物の相場の森の視点でも一旦の売りシグナル消滅となり、仕切り直しとなった。
今後、相場が10110を上回り、10120以上で引ける場合は上値目標値として10340への上昇を計測していたが、相場は上昇基調を継続し、15日は10240で引け、9月30日終値10110を上回り買いシグナルが点灯。16日は10270へ小幅続伸したが、19日は10250と小反落。しかし、20日は上値目標値の10340にほぼ近い10330まで終値で上昇した。
相場が上値目標値に到達したことから、一旦のスピード調整的な調整局面入りを予測していたが、相場は22日に10270に反落。しかし、P&F上では10260以下にならないと変化はない状態となっていた。相場は23日に10290、そして26日は10360と続伸し、戻り高値を更新した。しかし、27日は10250に反落。小さい枠の短期的な細かい絵では、22日終値10270を下回り、売りシグナルが点灯。短期的下値目標値の10150に対して28日は10080まで下落。そして29日は9880まで下落した。30日は10010に反発したものの、2日は9830に急反落。10月29日終値9880を下回り、売りシグナルが点灯。4日も小幅ながら9820に続落。そして、5日は第一下値目標値9700に対して、予測通り9700で引けた。相場は第一下値目標値に到達したことから一旦の反発も考えられるが、戻りも限定的とみていた。相場は6日に9780に小反発。短期的売りシグナルは一旦消滅した。そして、9日9800と小幅続伸。そして10日9870、11日9880と小幅ながら4日続伸となった。しかし、12日9790、13日9750と続落。16日は9800に反発したものの、先物終値では9820以上を回復しない限り、9680の下抜けを試す可能性は残るものと考えていた。相場は17日9740に反落。P&Fチャート上では13日の9750から一段下落した形となった。そして18日に相場は9670で引け、11月5日の9700を下回ったことから売りシグナルが点灯。下値目標値として第一目標値9520、第二目標値9220を計測していた。
相場は19日に第一下値目標値の9520に対して、ザラ場で9490、終値で9550まで下落した。そして20日9490、24日は9390と5日続落となった。相場の下落過程で短期的にはこの9500前後と9200台の両価格帯で一旦のサポートを見せる可能性があるものの、中長期的な現物の下値のトリガーポイント9600も結果として下回ったことから、中期的には更なる下落ポテンシャルを内包している状態と考えていた。24日引けの段階では先物終値で9460以上を回復しない限り、下値模索の展開が続く状態を予測していた。相場は25日に9450と高値引けしたものの、10円差で9460に届かず、売りシグナルは消滅していない。相場は26日に9390に反落。P&Fチャート上は24日の9390から変化がない状態となっていた。9460以上を回復しなければ下値拡大圧力は継続する。また、仮に9640以上を回復しても相場の修正から再度9390の二番底を試す可能性が高く、さらに18日終値9670、および19日終値9550は、10月5日と6日終値の9680をも下回っており、相場の底抜けリスクが継続している状態と考えていた。したがって、先物も現物同様に中期的には9000割れを示現する可能性が極めて高いと考えていた。相場は第二下値目標値の9220に対して27日に9070まで下落。しかし、30日は9330に反発し、売りシグナルは一旦消滅した。その後も12月1日9550、2日9630と3日続伸。そして、3日に9950で引け、11月11日終値9880を上回り、買いシグナルが点灯。上値目標値として第一目標値10120、第二目標値10180、第三目標値10240を計測。また、その上は10360を予測していた。相場は4日に10000、そして7日は10150まで終値で上昇。今後、先物終値で10080を下回らない限りは戻りを試す展開が継続するものと予測。ただし、相場は第一上値目標値の10120を終値で超える10150まで上昇していることや、第二上値目標値の10180も超える10210までザラ場で上昇後、失速していることから短期的な上昇一服感が強まる可能性もあると指摘していた。相場はその後、8日は10210に反落。9日は10000に続落。そして10日は9820に3日大幅続落となった。しかし、11日は10100に急反発した。相場は14日後場始めに10000まで下落したものの、引けにかけて持ち直し、10100と変わらずで引けた。
9日に先物相場が終値で10080を下回ったことから、再度下値確認の可能性が台頭していたが、現物の分岐点である9800を先物相場も死守したことから相場は再度戻りを試す可能性が高くなっていた。相場はその後、16日に10180で引け、12月7日10150を上回ったことから買いシグナルが点灯。17日10150、18日10140と小幅続落したが、買いシグナルは継続。22日に10350、14日は10510と3日続伸。25日10510、28日10630、そして本日29日は10650で引け、第一上値目標値10320、そのうえの10500も突破した。
今後相場が10580以下で引けない限り、上値を試すバイアスが継続すると予測。本日の終値10650は8月26日終値ベース高値10640と並ぶ水準。8月31日ザラ場高値10770を越えれば、その上は10880を計測している。ただし、上ヒゲが長く、一旦スピード調整を入れる可能性も考えられる。
一方、相場が10580以下に反落し、さらに下げ幅を拡大して9820を下回り、9800以下で引ける場合は下値目標値として9580を計測している。

29日終値時点での現物のボリンジャーバンドの中心値は10150近辺。上下の2σはそれぞれ10712と9587近辺となっている。MACDは12月2日からプラス領域(買い)に転換し、本日も継続中。RSIは70.29。また、パラボリック・システムでは12月1日から買いシグナルに転換し本日も継続。一方、ストキャスティックスは28日から売りシグナルに転換している。


相場の森: 中長期トリガーポイントと目標値
上値:12月24日に10536.92で引け、10362.62を上回り、買いシグナル→上値目標値:11500、12400 
下値:現物終値で9081.52を下回り、9000以下で引けると→下値目標値:8500、8200
   
相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:12月16日に10180で引け、10150を上回り、買いシグナル→上値目標値10320、10500、10880
下値:先物終値で9820を下回り、9800以下で引けると→下値目標値9580


的中例:
上値;10月15日に10240で引け、9月30日終値10110を上回り、買いシグナル→上値目標値10340  → 20日終値10330→その後22日10270に下落。

上値:12月3日に9950で引け、9880を上回り、買いシグナル→上値目標値10120、10180→12月7日終値10150、12月8日終値10120→その後12月10日は9820まで下落。


下値:6月16日に9770で引け、9780を下回り、売りシグナル→:下値目標値9540→23日終値9540

下値:7月6日に9700で引け、9820を下回り、売りシグナル→:下値目標値9100→13日終値9040

下値:8月17日に10250で引け、10440を下回り、売りシグナル→:下値目標値10200→19日終値10210→その後、20日10360、26日10640まで戻りを拡大。

下値:10月1日に9980で引け、10030を下回り、売りシグナル→下値目標値9680→5日および6日終値9680→その後9日の10010まで3日続伸。

下値:11月2日に9830で引け、29日終値9880を下回り、売りシグナル→下値目標値9700→5日終値9700→その後6日9780から11日9880まで4日続伸。


ドル・円テクニカル分析(12月14日)

2009-12-14 23:11:53 | ドル・円テクニカル分析
ドル・円テクニカル分析 

12月14日 東京市場終値(17時)88.54/56   安値88.36 高値89.32

ドル円小幅反落もP&Fチャート上に変化なし。11日に88.69で引け、東京市場終値で88.40以上を回復したことから、終値で88.20を下回らない限り、89.84の上抜けを試すバイアスは継続。ただし、東京市場終値ベースでP&Fチャートを見ると、10月27日92.04から11月30日86.15に下落後、12月7日89.84→12月9日87.91→12月11日88.69と推移する中、主波動が下落する中で下値切り上げ型の形状となっており、経験則上は89.84を上抜けても再度ドルの下落リスクは依然として燻る可能性が残る。
これまでは、ドルの安値84.83から高値90.77への戻りが5円94銭と切り返し幅が大きいことから底抜けリスクは比較的小さいとみていた。フィボナッチリトレースメントでは92.32→84.83の下落幅7円49銭の76.4%戻しの90.55に匹敵する90.56で4日のNY市場が引けた後、84.83→90.77までの戻し幅5円94銭の反落目処は38.2%:88.50、50%:87.80、61.8%:87.10、76.4%:86.23、85.4076%:85.70となっていた。9日は50%押しの87.80に匹敵する87.79まで下落。その後の海外市場では87.37まで下落し、61.8%押しの87.10に迫る展開。相場は、4日の雇用統計後の対主要通貨でのドル高(クロス円上昇)→7日のバーナンキFRB議長発言後の対主要通貨でのドル安→その後8日の株価下落を受けたリスク回避的な対他通貨でのドル高と対円でのドル安(クロス円下落・円の独歩高)→9日東京市場引け後の対他通貨でのドル安と対円でのドル下げ渋り(クロス円小幅反発)→10日のギリシャ格下げなどを受けたユーロの軟調と、雇用統計が予想を上回った豪ドルの堅調などディカップリングしている状態が11日も継続→本日14日はドル円の下落を主因にクロス円も弱含み。
相場は92.32→下落84.83→反発90.77→下落87.37となったが、再度反発。11日NY市場では89円台まで戻すなど、とりあえず84.83の底抜けへ向けた二番底確認プロセスは終了。
90.77→87.37までの下落幅3円40銭の反発目処は38.2%戻し:88.67、50%戻し:89.07、61.8%戻し:89.47、76.4%戻し:89.97、85.4076%戻し:90.27。
11日東京市場終値88.69は上記38.2%戻しの88.67、11日NY市場終値89.10は50%戻しの89.07にほぼ匹敵する水準。なお11日NY市場ではドル円は89.81まで上昇し、76.4%戻しの89.97に迫る水準。しかし、本日は高値も89.32までで上値の重い展開が継続した。
上下のトリガーポイントは90.00以上と87.79以下。

ドル円相場は、10月7日のザラ場安値88.01で一旦のドルの下値を確認した形となった。この水準は2008年12月18日終値87.92の二番底を試す位置であり、ドルの下値確認の正念場であった。相場はこの水準をとりあえずサポートし、反発。9日海外市場で89円台後半、そして12日(東京市場は休日)は90.20程度まで上昇。ドルが本格的に下値を確認して、戻りを試すステージに移行するためには東京市場終値で90.00以上を回復することが条件となるとコメントしていた。
相場は10月13日終値の90.12の後、14日は終値で89.19に押し戻されたが、16日は91.17に上昇し、ドル買いシグナル点灯。20日に90.31に反落したものの、22日は91.43で引け、91.17を上回りドル買いシグナルが再度点灯。そして23日は91.82と3日続伸となった。
そして26日は91.84、27日も92.04と5日続伸。終値で92円台に乗せて引けた。しかし、28日は急反落し、91.16で引けた。米国株式相場の急落からグローバルなリスク回避に繋がり、クロス円主導で下落した。東京市場終値で91.60を下回ったことから(91.59以下)、ドル買いシグナルは一旦消滅。そして29日も株式相場の大幅続落を受けて下値を拡大。90.66で引けた。また、ザラ場では右肩形成のためのレンジの下限と見ていた90.20に対して90.24まで下落した。しかし、引けにかけて反発し、一旦の下値を見た形となった。今後は下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成部分のためのレンジ形成のため一定の反発を考えていた。その際の条件としては東京市場終値で91.20以上を回復することが条件と予測していた。相場はその後、30日に終値で91.11に反発したものの、91.20に届かず、P&Fチャート上では変化がない状態であった。そして、2日は90.13で引け、10月20日終値90.31を下回り、ドル売りシグナルが点灯。東京市場終値で90.60以上を回復しない限り、ドル売り圧力は継続し、下値目標値として第一目標値89.00、第二目標値87.80を計測していた。2日は朝方、第一目標値の89.00に近い89.19まで下落した。
先週までコメントしていたドルが反落して買いシグナルが消滅しても90.20~91.60でエネルギーを溜めるべくレンジを形成する可能性については、実際は27日高値92.32からの下落は29日に90.25で下げ止まり、その後91.61に反発。そしてまた下落する展開となり、ザラ場の予測も的中したことになる。しかし、このレンジ形成の条件であった東京市場終値での91.20以上の回復は91.11となったことで未達成となり、P&Fチャート上は変化がなく、2日の下落から売りシグナルに繋がった。2日は東京市場引け時点で下ヒゲが長く、終値では90円台をキープしていることからかろうじて下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成段階の可能性が継続。ただし、東京市場終値で90.60以上を回復しないと厳しい状況と考えていた。相場は4日に、90.60に接近する90.56で引けた。引け後の海外市場では90.90台に上昇したものの、5終値は90.42となり、90.60以上の回復は失敗となった。そして6日は90.46、9日は90.12と90.60回復とならず。今後も90.60以上の水準を保てるかが引き続きドルの下値リスク緩和のための条件と考えていた。そして10日は89.87と終値で90円割れ。終値ベースで下値を拡大。11日はザラ場で89.29まで下落したが、引けにかけて急速に買い戻され、90.03と小幅ながら反発した。背景はAPEC財務相会議で為替政策が主要議題にならないとの観測記事が流れ、それまで強まっていた人民元切り上げ観測などアジア通貨高への警戒感が緩和されたことである。しかし、12日は引けにかけてザラ場で89.65まで下落するなど、ドルの軟調地合いが継続。終値は89.81となった。13日は90.29で引けたが、下値確認の90.40には届かず、16日は89.57と反落。そして17日は下値を拡大し、88.86で引けた。本日18日は89.16に反発したものの、P&Fチャートの形状に変化はない。P&Fチャート上では、10月27日終値92.04のあとは下落を意味する○印が下に垂直的に継続しており、17日の続落で下値確認と売りシグナル消滅のための条件としての終値の位置もさらに切り下がった状態。今後、東京市場終値で89.40以上を回復しない限り、ドル売りシグナルは継続。17日に第一下値目標値89.00に対して88.86まで終値で下落したことから、一旦の下値達成感から18日は反発を入れたものの、89.40にはかすりもせず、高値は89.37に止まった。ドル売りの圧力が以下に強いかを窺わせる状態であった。そして19日は88.91に反落。P&Fチャート上では変化はなく、相場予測も変更がない状態であった。その後20日88.79、24日88.66と3日続落。終値ベースで下値更新している状態であり、相場は次の第二下値目標値87.80に向けたドル下落圧力が依然として継続しているとの見方であった。相場は25日も4日続落し、88.36で引けた。このドルの下落圧力は東京市場終値で88.80以上を回復しない限り、継続すると予測。本日の東京市場引け後の海外市場では87円台に下落しており、ドルの下値余地を試す圧力が継続している。また、88.80以上を回復しても、相場のレッグ(下落を意味する○印)、足が長く、反発後に相場の習性から再度二番底確認の下落バイアスがかかりやすい状態であり、下に抜けた場合は加速度的にドルが下落する可能性が高く、注意が必要であると指摘していた。
相場は26日に87円台も下回り、86.79で引けた。東京市場終値で87.20以上を回復しない限り、ドルの下落圧力は継続すると考えていた。特に87円台を下回ったことでドルの下落ピッチが早まる可能性が高く、懸念していた。相場は27日にザラ場で84.83まで急落。終値は86.16となった。その後一旦87円台まで戻したが、30日は86.15と終値ベースでは7日続落となった。しかし、12月1日は日銀の量的緩和から反発。87.04で引け、ドル売りシグナルは一旦消滅した。そして2日は87.21と続伸。3日は87.76まで戻りを拡大した。その後、4日は88.09、海外市場では米雇用統計の改善を受けてドルが急騰。90.77まで上昇した。そして、7日は90円台に乗せたことで輸出企業のドル売りから引けにかけて値を消し、89.84で引けた。
今後ドルが終値で89.40-を下回らない限り、ドルの戻りを試すバイアスは継続すると考えていたが、8日、88.95に反落。7日のバーナンキFRB議長の米国景気に対する慎重な見通しと低金利政策の長期化が示唆されたことから雇用統計の改善を背景とした楽観ムードが冷やされた形となった。89.40を下回っており、相場の習性から二番底確認のプロセスに入り、86.15の下抜けを試すリスクが出てきていると考えられた。そして相場は9日も87.91に続落。10日は高値が88.39まであったものの、ドルの二番底プロセス継続を断ち切る水準である88.40の手前である88.39まで高値があったが、反落。87.96で引けた。一方、下値も上記50%押しの水準である87.80近辺では一定の底堅さを見せた。
相場は11日は88.69で引け、東京市場終値で88.40以上を回復したことから、12月7日終値89.84の上抜けを試す可能性に移行。東京市場終値で88.20を下回らない限り、89.84の上抜けを試すバイアスは継続すると予測。ただし、東京市場終値ベースでP&Fチャートを見ると、10月27日92.04から11月30日86.15に下落後、12月7日89.84→12月9日87.91→12月11日88.69と推移する中、主波動が下落する中で下値切り上げ型の形状となっており、経験則上は89.84を上抜けても再度ドルの下落リスクが燻る可能性が残る。
本日14日は小幅反落し、88.55で引けたがP&Fチャート上に変化はない。今後、東京市場終値で88.20を下回った場合は、12月9日87.91の下抜けを試すリスクが強まる。その場合87.91を下回り、87.79以下で引けると再度ドルの下値リスクは拡大。下値目標値として84.80を計測している。
一方、ドルがこのまま戻りを拡大し、7日終値89.84を上回り、90.00以上で引ける場合は更なるドルの戻りが期待でき、上値目標値として92.20を計測している。
相場は11月26日に87円台を維持できずに割り込んだことから、垂直計算のダイナミック・メジャードムーブ(逆N値)による値幅観測論では82円台の可能性も浮上していると指摘した。1995年の79.75までのドル円の下落時は88~87円台に一定の抵抗を見せた価格帯であり、この水準を切るとドルの下落が止まらなくなるリスクが高いため、ドル円はまさに崖っぷちの正念場を迎えている状態であった。27日に一旦84.83までセリングクライマックス的なドルの下値確認の状態が確認された後、12月1日に東京市場終値で87円台を回復したことから一旦のドルの売りシグナルは消えたものの、P&F チャート上では相場の下落を意味する足(○印)が長く、今回の反発局面も戻りが鈍い場合は、下値ポテンシャルは引き続き残る可能性があると予測していた。しかし、7日までの戻りでその可能性は後退したと考えている。P&Fチャート上でも切り返し幅が大きいため、反落して二番底形成プロセスに入っても、ドルの底抜けリスクはかなり後退するとみていた。
しかし、短期的にはドルの二番底確認プロセスに入っており、このバイアスは東京市場終値で88.40以上を回復しない限り継続すると予測していたが、11日の88.69の引けでとりあえず84.83の底抜けへ向けた二番底確認プロセスは終了した。
90.77→87.37までの下落幅3円40銭の反発目処は38.2%戻し:88.67、50%戻し:89.07、61.8%戻し:89.47、76.4%戻し:89.97、85.4076%戻し:90.27となっている。
11日東京市場終値88.69は上記38.2%戻しの88.67、11日NY市場終値89.10は50%戻しの89.07にほぼ匹敵する水準となっている。なお11日NY市場ではドル円は89.81まで上昇している。
相場は、4日の雇用統計後の対主要通貨でのドル高(クロス円上昇)→7日のバーナンキFRB議長発言後の対主要通貨でのドル安→その後8日の株価下落を受けたリスク回避的な対他通貨でのドル高と対円でのドル安(クロス円下落・円の独歩高)→9日東京市場引け後の対他通貨でのドル安と対円でのドル下げ渋り(クロス円小幅反発)に移行している状態。ただし、10日はギリシャ格下げなどがあったユーロが軟調となる一方、雇用統計が予想を上回った豪ドルが堅調となるなどディカップリングしている状態が見られ、11日も大方この流れであった。本日14日はドル円の下落を主因にクロス円も戻りが鈍く、弱含みの展開となった。
14日の東京市場終値ベースでのボリンジャーバンドの中心値は88.26近辺。上下の2σはそれぞれ90.48と86.04近辺となっている。MACDは12月3日にプラス領域に転換し、本日も継続。RSIは48.74となっている。また、パラボリック・システムは12月1日から円売り/ドル買いシグナルに転換し、本日も継続。一方、ストキャスティックスは7日からドル売りシグナルに転換し、本日も継続。買いシグナル転換に向けて%Kが上昇していたが、失速した形となっている。

相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:終値で89.84を上回り、90.00以上で引けると→:上値目標値92.20
下値:終値で87.91を下回り、87.79以下で引けると→:下値目標値84.80


的中例:
上値
3月4日に98.83で引け、2月26日終値97.94を上回ったことによるドル買いシグナルの第一上値目標値99.60に対して、5日にザラ場で99.68、終値で99.61まで上昇→その後
93.54まで下落。

終値で95.61を上回り、95.80以上で引けたことによるドル買いシグナルの上値目標値97.40に対して8月10日に終値で97.39まで上昇→その後、17日に94,67まで終値で下落。

上値:10月13日に90.12で引け、1日終値89.98を上回ったことによるドル買いシグナルの上値目標値92.20に対して、27日終値で92.04、ザラ場で92.33まで上昇→その後28日終値91.16、29日終値90.66に下落。

         
下値
3月19日に95.48で引け、96.34を下回り、ドル売りシグナルの第三下値目標値93.20に対して、19日にザラ場で93.54まで下落。

6月16日に終値で97.61を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値95.20に対して、23日に終値で95.23まで下落。→25日は96.35に小反発。

7月6日に95.19で引け、29日終値95.53を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値92.40に対して、13日に終値で92.46まで下落。→その後21日は94.09まで反発。

8月17日に94.67で引け、12日終値95.26を下回り、ドル売りシグナルの第一下値目標値93.40に対して、21日にザラ場で93.43まで下落。→その後24日終値で94.97に反発。

9月8日に92.39で引け、3日終値92.43を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値89.40に対して、10月2日に終値で89.37まで下落。→その後5日終値で89.84に反発。


日経平均テクニカル分析(12月14日)

2009-12-14 23:08:11 | 日経平均テクニカル分析
日経平均の中長期的、短期的なトリガーポイントと上下目標値

12月14日終値:先物12月限10100(変わらず)、現物:10105.68(‐2.19)

下に往って来いで現物は小幅反落、先物は変わらず。下値拡大か、戻り基調継続かの分岐点である終値の9800を死守後の反発局面も早くも一休み。
相場の森では依然変更なし。11月19日に9549.47で引け、10月5日終値9674.49を下回ったことによる売りシグナルの中期下値目標値8800に対して、11月27日終値9081.52まで下落後の反発局面が継続中。現時点で、現物終値で9800を下回らない限り、10月25日終値10362.62の上抜けを試すバイアスは継続。ストキャスティックスでは8日に売りシグナルが点灯したが、11日に買いシグナルに転換し、継続中。中期的な上下のトリガーポイントは10400以上と9000以下。
また、相場の木は12月3日に9950で引け、11月11日終値9880を上回ったことによる買いシグナルは、9日に先物終値で10080を下回る10000となったことから消滅。当初の上値目標値10120、10180、10240、10360に対して、7日は終値で10150まで上昇。8日は第一上値目標値の10120に反落。9日終値の10000に続いて、10日は安値引けで9820に3日続落。上昇一服によるスピード調整局面も9820で終了。先物終値で10040以下で引けない限り、10150の上抜けを試すバイアスは継続。短期的な上下のトリガーポイントは10160以上と9800以下。


 日経平均の中長期的な流れである相場の森を日経平均現物で見ると、相場は10月1日に9978.64と終値ベースで10000円割れ。そして2日は9731.87、5日は9674.49と3日続落となった。しかし、下記先物の短期的下値目標値9680に匹敵していることもあり、6日は9691.80と小反発となった。
しかし、7日9799.60、8日9832.47、そして9日は10016.39と6日から4日続伸し、終値で10000以上を回復したことから売りシグナルは消滅し、仕切り直しとなった。その後相場は上昇基調を継続。20日は10336.84と戻り高値を更新した。
相場が先物の短期的上値目標値の10340に近い水準まで終値で上昇したことから、上値達成感によるスピード調整を予測していたが、その後、相場は22日に10267.17に反落。23日10282.99、そして26日は米国株式相場の下落にも10362.62と続伸したが、27日10212.46、28日10075.05と大幅続落。調整色が強まってきた。そして本日29日は9891.10で引け、終値で10000円を下回った。これにより10月5日の9674.49の下抜けを試す可能性が高まっている状態と考えられる。29日の下落により、現物終値で10200を回復しない限り下値を試すバイアスは継続すると予測。30日には予想を上回る米国第3四半期GDPを受けた米上昇から10034.74に反発したものの、10200には届かず、P&Fチャート上に変化はない状態であった。そして2日は9802.95に反落。米CITグループの経営破綻を背景とした金融不安の再燃による米国株式相場の大幅下落の影響を受けた。2日の下ヒゲが長く、反発の展開を予測していたが、4日は予測通り、小幅ながら9844.31に反発した。米国FRBのFOMCでの低金利政策長期化観測を期待したものであった。そして5日は9717.44と下値を拡大。先物の第一下値目標値9700に到達する下落となった。しかし、先物が第一下値目標値に到達したことから一旦の小反発を予測していたが、相場は6日に9789.35、9日9808.99と続伸。そして10日9870.73、11日9871.68と小幅ながら4日続伸となった。そして12日は9804.49、13日は9770.31と続落。16日は9791.18と小幅ながら反発。しかし、17日は9729.93に反落した。値動きが小幅であることから引き続きP&Fチャートの形状には変化はなく、引き続き現物終値で10100以上の反発がない限り、相場の習性として10月5日終値9674.49の下抜けを試す展開が継続するとの認識であった。そして相場は18日9676.80と続落。10月5日の9674.49とほぼ同水準となり、下抜けリスクが増大した。そして相場は19日に9549.47で引け、10月5日終値9674.49を下回り、売りシグナルが点灯。現物終値で9900以上を回復しない限り、下値を試すバイアスは継続し、中期的な下値目標値として8800を計測。ただし、下落していく過程では9500円前後、9200円台で一定の抵抗を見せるものと考えていた。相場は24日は寄り付き天井で5日続落。9401.58で引けた。米国株高を無視するような日本株の脆弱ぶりであった。そして25日は6営業日ぶりに小幅反発し、9411.64で引けた。しかし、P&Fチャートの形状に変化はなく、相場見通しに大きな変更はない。この程度の反発ではどうにもならない。現物終値で9800以上を回復しない限り、8800に向けた下落リスクは継続する。米国株式相場が上昇しても、外国為替相場でドル円が予測通り、87円台に下落していることから円高を嫌気した下落圧力も考えられると指摘していた。
そして相場は26日9383.24、27日は9081.52と終値ベースで下値を更新した。しかし、相場は30日に9345.55に反発。その後も12月1日に9572.20に反発したことで中長期売りシグナルは一旦消滅。そして2日は9608.94、3日は9977.67、4日は10022.59と終値で1万円台を回復。そして7日は10167.60と6日続伸。しかし、8日は上昇一服感から10140.47に反落。9日も10004.72と続落。そして10日は9862.82に3日続落となった。相場は調整局面でさらに下値を試すか、踏みとどまるかの分岐点である終値の9800は死守したものの、急接近して引けた。しかし、11日は10107.87に急反発。9800を下回らなかったことから、戻りを試す基調が継続していることが確認された。そして本日14日は後場始め頃まで下値を探ったが、引けにかけて回復し、下に往って来いとなり、10105.68と小幅反落に収まった。
今後の展開として、現物終値で9800を下回らない限り、10月25日終値10362.62の上抜けを試すバイアスが継続すると予測。相場が戻りを拡大して10362.62を上回り、10400以上で引ける場合は上値目標値として第一目標値11600、第二目標値12400を計測している。この場合は当然、8月26日の10639.71を上回ることも条件となる。
一方、相場が9800を下回る場合は11月27日終値9081.52の下抜けを試すバイアスが生じ、9000以下で引ける場合は、下値目標値として第一目標値8500、第二目標値8200を計測している。

また、日経平均の短期的な流れである相場の木を日経平均先物中心限月で見ると、相場は9月25日に10310に反落。そして、28日はザラ場で9970まで下落。終値は10030となり、9月14日終値10180を下回ったことから売りシグナルが点灯。しかし、相場は既に下値目標値の10000に対してザラ場で9970、終値で10030まで下落していることから一旦の下値達成感が醸成されやすく、短期的にはリバウンドが入り易い展開を予測。暫くは下値を探る展開ながらも、一旦は反発する可能性を予測していた。
相場はその後、29日10100、30日10110と続伸したが、10月1日に9980に反落。9月28日終値10030を下回り、売りシグナルが点灯。下値目標値として9860を計測していた。2日は9730と第一下値目標値を下回る水準まで下落。この流れは第二下値目標値9680までの下落を予測していた。
相場はその後5日に第二下値目標値の9680に下落。6日は現物が反発したものの、先物は9680で変わらずとなった。
今後の展開として、第二下値目標値に到達したことから、一旦の反発の可能性があるものの、高値圏でのレンジ形成で溜め込んだエネルギーを下に噴出していることから、中期的には9220を第三下値目標値として計測していた。
相場は7日に9790に反発し、売りシグナルは消滅。8日9860、9日10010と3日続伸となり、現物の相場の森の視点でも一旦の売りシグナル消滅となり、仕切り直しとなった。
今後、相場が10110を上回り、10120以上で引ける場合は上値目標値として10340への上昇を計測していたが、相場は上昇基調を継続し、15日は10240で引け、9月30日終値10110を上回り買いシグナルが点灯。16日は10270へ小幅続伸したが、19日は10250と小反落。しかし、20日は上値目標値の10340にほぼ近い10330まで終値で上昇した。
相場が上値目標値に到達したことから、一旦のスピード調整的な調整局面入りを予測していたが、相場は22日に10270に反落。しかし、P&F上では10260以下にならないと変化はない状態となっていた。相場は23日に10290、そして26日は10360と続伸し、戻り高値を更新した。しかし、27日は10250に反落。小さい枠の短期的な細かい絵では、22日終値10270を下回り、売りシグナルが点灯。短期的下値目標値の10150に対して28日は10080まで下落。そして29日は9880まで下落した。30日は10010に反発したものの、2日は9830に急反落。10月29日終値9880を下回り、売りシグナルが点灯。4日も小幅ながら9820に続落。そして、5日は第一下値目標値9700に対して、予測通り9700で引けた。相場は第一下値目標値に到達したことから一旦の反発も考えられるが、戻りも限定的とみていた。相場は6日に9780に小反発。短期的売りシグナルは一旦消滅した。そして、9日9800と小幅続伸。そして10日9870、11日9880と小幅ながら4日続伸となった。しかし、12日9790、13日9750と続落。16日は9800に反発したものの、先物終値では9820以上を回復しない限り、9680の下抜けを試す可能性は残るものと考えていた。相場は17日9740に反落。P&Fチャート上では13日の9750から一段下落した形となった。そして18日に相場は9670で引け、11月5日の9700を下回ったことから売りシグナルが点灯。下値目標値として第一目標値9520、第二目標値9220を計測していた。
相場は19日に第一下値目標値の9520に対して、ザラ場で9490、終値で9550まで下落した。そして20日9490、24日は9390と5日続落となった。相場の下落過程で短期的にはこの9500前後と9200台の両価格帯で一旦のサポートを見せる可能性があるものの、中長期的な現物の下値のトリガーポイント9600も結果として下回ったことから、中期的には更なる下落ポテンシャルを内包している状態と考えていた。24日引けの段階では先物終値で9460以上を回復しない限り、下値模索の展開が続く状態を予測していた。相場は25日に9450と高値引けしたものの、10円差で9460に届かず、売りシグナルは消滅していない。相場は26日に9390に反落。P&Fチャート上は24日の9390から変化がない状態となっていた。9460以上を回復しなければ下値拡大圧力は継続する。また、仮に9640以上を回復しても相場の修正から再度9390の二番底を試す可能性が高く、さらに18日終値9670、および19日終値9550は、10月5日と6日終値の9680をも下回っており、相場の底抜けリスクが継続している状態と考えていた。したがって、先物も現物同様に中期的には9000割れを示現する可能性が極めて高いと考えていた。相場は第二下値目標値の9220に対して27日に9070まで下落。しかし、30日は9330に反発し、売りシグナルは一旦消滅した。その後も12月1日9550、2日9630と3日続伸。そして、3日に9950で引け、11月11日終値9880を上回り、買いシグナルが点灯。上値目標値として第一目標値10120、第二目標値10180、第三目標値10240を計測。また、その上は10360を予測していた。相場は4日に10000、そして7日は10150まで終値で上昇。今後、先物終値で10080を下回らない限りは戻りを試す展開が継続するものと予測。ただし、相場は第一上値目標値の10120を終値で超える10150まで上昇していることや、第二上値目標値の10180も超える10210までザラ場で上昇後、失速していることから短期的な上昇一服感が強まる可能性もあると指摘していた。相場はその後、8日は10210に反落。9日は10000に続落。そして10日は9820に3日大幅続落となった。しかし、11日は10100に急反発した。相場は本日14日後場始めに10000まで下落したものの、引けにかけて持ち直し、10100と変わらずで引けた。
9日に先物相場が終値で10080を下回ったことから、再度下値確認の可能性が台頭していたが、現物の分岐点である9800を先物相場も死守したことから相場は再度戻りを試す可能性が高くなっている。ただし、相場が先物終値で10040以下で引ける場合は戻りを試す可能性は一旦後退する。
今後相場が10150を上回り、10160で引ける場合は上値目標値として10320を計測している。
一方、相場が10040以下に反落し、さらに下げ幅を拡大して9820を下回り、9800以下で引ける場合は下値目標値として9580を計測している。
先物相場のP&Fチャートでは逆転上昇パターンになっていることから、スピード調整はあっても更なる下落幅拡大がなければ、10150の上抜けを試す可能性は残るものと考えていた。しかし、10日の相場下落で今後米国株式相場の大幅高などがなければ戻りの鈍い展開を予測、短期的には上昇一服感によるスピード調整局面が長引く可能性があり、調整幅拡大のリスクを懸念していた。相場は現物の分岐点9800を死守したことで戻りに希望を繋いでいる格好と見える。まずは相場の短期的ナ流れである、先物相場が終値で10040以下で引けないことが上値を試す基調gは続いているかどうかを図るバロメーターとなる。

14日終値時点での現物のボリンジャーバンドの中心値は9723近辺。上下の2σはそれぞれ10339と9107近辺となっている。MACDは2日からプラス領域(買い)に転換し、本日も継続中。RSIは58.26。また、パラボリック・システムでは12月1日から買いシグナルに転換し本日も継続。一方、ストキャスティックスは8日に売りシグナルに転換し、10日まで継続していたが、11日に買いシグナルに転換し、本日も継続している。


相場の森: 中長期トリガーポイントと目標値
上値:現物終値で10362.62を上回り、10400以上で引けると→上値目標値:11600、12400 
下値:現物終値で9081.52を下回り、9000以下で引けると→下値目標値:8500、8200
   
相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:先物終値で10150を上回り、10160以上で引けると→上値目標値10320
下値:先物終値で9820を下回り、9800以下で引けると→下値目標値9580


的中例:
上値;10月15日に10240で引け、9月30日終値10110を上回り、買いシグナル→上値目標値10340  → 20日終値10330→その後22日10270に下落。

上値:12月3日に9950で引け、9880を上回り、買いシグナル→上値目標値10120、10180→12月7日終値10150、12月8日終値10120→その後12月10日は9820まで下落。


下値:6月16日に9770で引け、9780を下回り、売りシグナル→:下値目標値9540→23日終値9540

下値:7月6日に9700で引け、9820を下回り、売りシグナル→:下値目標値9100→13日終値9040

下値:8月17日に10250で引け、10440を下回り、売りシグナル→:下値目標値10200→19日終値10210→その後、20日10360、26日10640まで戻りを拡大。

下値:10月1日に9980で引け、10030を下回り、売りシグナル→下値目標値9680→5日および6日終値9680→その後9日の10010まで3日続伸。

下値:11月2日に9830で引け、29日終値9880を下回り、売りシグナル→下値目標値9700→5日終値9700→その後6日9780から11日9880まで4日続伸。


ドル・円テクニカル分析(12月11日)

2009-12-13 19:07:31 | ドル・円テクニカル分析
ドル・円テクニカル分析 来週の展望

12月11日 東京市場終値(17時)88.68/70   安値88.20 高値88.96

ドル円大幅続伸。88.69で引け、東京市場終値で88.40以上を回復したことから、12月7日終値89.84の上抜けを試す可能性に移行。東京市場終値で88.20を下回らない限り、89.84の上抜けを試すバイアスは継続。ただし、東京市場終値ベースでP&Fチャートを見ると、10月27日92.04から11月30日86.15に下落後、12月7日89.84→12月9日87.91→12月11日88.69と推移する中、主波動が下落する中で下値切り上げとなっており、経験則上は89.84を上抜けても再度ドルの下落リスクは付き纏う可能性が残る。
これまでは、ドルの安値84.83から高値90.77への戻りが5円94銭と切り返し幅が大きいことから底抜けリスクは比較的小さいとみていた。フィボナッチリトレースメントでは92.32→84.83の下落幅7円49銭の76.4%戻しの90.55に匹敵する90.56で4日のNY市場が引けた後、84.83→90.77までの戻し幅5円94銭の反落目処は38.2%:88.50、50%:87.80、61.8%:87.10、76.4%:86.23、85.4076%:85.70となっていた。9日は50%押しの87.80に匹敵する87.79まで下落。その後の海外市場では87.37まで下落し、61.8%押しの87.10に迫る展開。相場は、4日の雇用統計後の対主要通貨でのドル高(クロス円上昇)→7日のバーナンキFRB議長発言後の対主要通貨でのドル安→その後8日の株価下落を受けたリスク回避的な対他通貨でのドル高と対円でのドル安(クロス円下落・円の独歩高)→9日東京市場引け後の対他通貨でのドル安と対円でのドル下げ渋り(クロス円小幅反発)に移行。10日はギリシャ格下げなどがあったユーロが軟調となる一方、雇用統計が予想を上回った豪ドルが堅調となるなどディカップリングしている状態が11日も継続。今後、株価が堅調地合いを継続すれば、リスク回避モードは徐々に沈静化し、リスク選好からクロス円主導でドル円も底入れに向かう可能性を指摘していた。上下のトリガーポイントは90.00以上と87.79以下。
相場は92.32→下落84.83→反発90.77→下落87.37となったが、再度反発。11日NY市場では89円台まで戻すなど、とりあえず84.83の底抜けへ向けた二番底確認プロセスは終了した。
90.77→87.37までの下落幅3円40銭の反発目処は38.2%戻し:88.67、50%戻し:89.07、61.8%戻し:89.47、76.4%戻し:89.97、85.4076%戻し:90.27となっている。
11日東京市場終値88.69は上記38.2%戻しの88.67、11日NY市場終値89.10は50%戻しの89.07にほぼ匹敵する水準となっている。なお11日NY市場ではドル円は89.81まで上昇している。
 
ドル円相場は、10月7日のザラ場安値88.01で一旦のドルの下値を確認した形となった。この水準は2008年12月18日終値87.92の二番底を試す位置であり、ドルの下値確認の正念場であった。相場はこの水準をとりあえずサポートし、反発。9日海外市場で89円台後半、そして12日(東京市場は休日)は90.20程度まで上昇。ドルが本格的に下値を確認して、戻りを試すステージに移行するためには東京市場終値で90.00以上を回復することが条件となるとコメントしていた。
相場は10月13日終値の90.12の後、14日は終値で89.19に押し戻されたが、16日は91.17に上昇し、ドル買いシグナル点灯。20日に90.31に反落したものの、22日は91.43で引け、91.17を上回りドル買いシグナルが再度点灯。そして23日は91.82と3日続伸となった。
そして26日は91.84、27日も92.04と5日続伸。終値で92円台に乗せて引けた。しかし、28日は急反落し、91.16で引けた。米国株式相場の急落からグローバルなリスク回避に繋がり、クロス円主導で下落した。東京市場終値で91.60を下回ったことから(91.59以下)、ドル買いシグナルは一旦消滅。そして29日も株式相場の大幅続落を受けて下値を拡大。90.66で引けた。また、ザラ場では右肩形成のためのレンジの下限と見ていた90.20に対して90.24まで下落した。しかし、引けにかけて反発し、一旦の下値を見た形となった。今後は下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成部分のためのレンジ形成のため一定の反発を考えていた。その際の条件としては東京市場終値で91.20以上を回復することが条件と予測していた。相場はその後、30日に終値で91.11に反発したものの、91.20に届かず、P&Fチャート上では変化がない状態であった。そして、2日は90.13で引け、10月20日終値90.31を下回り、ドル売りシグナルが点灯。東京市場終値で90.60以上を回復しない限り、ドル売り圧力は継続し、下値目標値として第一目標値89.00、第二目標値87.80を計測していた。2日は朝方、第一目標値の89.00に近い89.19まで下落した。
先週までコメントしていたドルが反落して買いシグナルが消滅しても90.20~91.60でエネルギーを溜めるべくレンジを形成する可能性については、実際は27日高値92.32からの下落は29日に90.25で下げ止まり、その後91.61に反発。そしてまた下落する展開となり、ザラ場の予測も的中したことになる。しかし、このレンジ形成の条件であった東京市場終値での91.20以上の回復は91.11となったことで未達成となり、P&Fチャート上は変化がなく、2日の下落から売りシグナルに繋がった。2日は東京市場引け時点で下ヒゲが長く、終値では90円台をキープしていることからかろうじて下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成段階の可能性が継続。ただし、東京市場終値で90.60以上を回復しないと厳しい状況と考えていた。相場は4日に、90.60に接近する90.56で引けた。引け後の海外市場では90.90台に上昇したものの、5終値は90.42となり、90.60以上の回復は失敗となった。そして6日は90.46、9日は90.12と90.60回復とならず。今後も90.60以上の水準を保てるかが引き続きドルの下値リスク緩和のための条件と考えていた。そして10日は89.87と終値で90円割れ。終値ベースで下値を拡大。11日はザラ場で89.29まで下落したが、引けにかけて急速に買い戻され、90.03と小幅ながら反発した。背景はAPEC財務相会議で為替政策が主要議題にならないとの観測記事が流れ、それまで強まっていた人民元切り上げ観測などアジア通貨高への警戒感が緩和されたことである。しかし、12日は引けにかけてザラ場で89.65まで下落するなど、ドルの軟調地合いが継続。終値は89.81となった。13日は90.29で引けたが、下値確認の90.40には届かず、16日は89.57と反落。そして17日は下値を拡大し、88.86で引けた。本日18日は89.16に反発したものの、P&Fチャートの形状に変化はない。P&Fチャート上では、10月27日終値92.04のあとは下落を意味する○印が下に垂直的に継続しており、17日の続落で下値確認と売りシグナル消滅のための条件としての終値の位置もさらに切り下がった状態。今後、東京市場終値で89.40以上を回復しない限り、ドル売りシグナルは継続。17日に第一下値目標値89.00に対して88.86まで終値で下落したことから、一旦の下値達成感から18日は反発を入れたものの、89.40にはかすりもせず、高値は89.37に止まった。ドル売りの圧力が以下に強いかを窺わせる状態であった。そして19日は88.91に反落。P&Fチャート上では変化はなく、相場予測も変更がない状態であった。その後20日88.79、24日88.66と3日続落。終値ベースで下値更新している状態であり、相場は次の第二下値目標値87.80に向けたドル下落圧力が依然として継続しているとの見方であった。相場は25日も4日続落し、88.36で引けた。このドルの下落圧力は東京市場終値で88.80以上を回復しない限り、継続すると予測。本日の東京市場引け後の海外市場では87円台に下落しており、ドルの下値余地を試す圧力が継続している。また、88.80以上を回復しても、相場のレッグ(下落を意味する○印)、足が長く、反発後に相場の習性から再度二番底確認の下落バイアスがかかりやすい状態であり、下に抜けた場合は加速度的にドルが下落する可能性が高く、注意が必要であると指摘していた。
相場は26日に87円台も下回り、86.79で引けた。東京市場終値で87.20以上を回復しない限り、ドルの下落圧力は継続すると考えていた。特に87円台を下回ったことでドルの下落ピッチが早まる可能性が高く、懸念していた。相場は27日にザラ場で84.83まで急落。終値は86.16となった。その後一旦87円台まで戻したが、30日は86.15と終値ベースでは7日続落となった。しかし、12月1日は日銀の量的緩和から反発。87.04で引け、ドル売りシグナルは一旦消滅した。そして2日は87.21と続伸。3日は87.76まで戻りを拡大した。その後、4日は88.09、海外市場では米雇用統計の改善を受けてドルが急騰。90.77まで上昇した。そして、7日は90円台に乗せたことで輸出企業のドル売りから引けにかけて値を消し、89.84で引けた。
今後ドルが終値で89.40-を下回らない限り、ドルの戻りを試すバイアスは継続すると考えていたが、8日、88.95に反落。7日のバーナンキFRB議長の米国景気に対する慎重な見通しと低金利政策の長期化が示唆されたことから雇用統計の改善を背景とした楽観ムードが冷やされた形となった。89.40を下回っており、相場の習性から二番底確認のプロセスに入り、86.15の下抜けを試すリスクが出てきていると考えられた。そして相場は9日も87.91に続落。10日は高値が88.39まであったものの、ドルの二番底プロセス継続を断ち切る水準である88.40の手前である88.39まで高値があったが、反落。87.96で引けた。一方、下値も上記50%押しの水準である87.80近辺では一定の底堅さを見せた。
相場は11日は88.69で引け、東京市場終値で88.40以上を回復したことから、12月7日終値89.84の上抜けを試す可能性に移行。東京市場終値で88.20を下回らない限り、89.84の上抜けを試すバイアスは継続すると予測。ただし、東京市場終値ベースでP&Fチャートを見ると、10月27日92.04から11月30日86.15に下落後、12月7日89.84→12月9日87.91→12月11日88.69と推移する中、主波動が下落する中で下値切り上げとなっており、経験則上は89.84を上抜けても再度ドルの下落リスクは付き纏う可能性が残る。
今後、東京市場終値で88.20を下回った場合は、12月9日87.91の下抜けを試すリスクが強まる。その場合87.91を下回り、87.79以下で引けると再度ドルの下値リスクは拡大。下値目標値として84.80を計測している。
一方、ドルがこのまま戻りを拡大し、7日終値89.84を上回り、90.00以上で引ける場合は更なるドルの戻りが期待でき、上値目標値として92.20を計測している。
相場は11月26日に87円台を維持できずに割り込んだことから、垂直計算のダイナミック・メジャードムーブ(逆N値)による値幅観測論では82円台の可能性も浮上していると指摘した。1995年の79.75までのドル円の下落時は88~87円台に一定の抵抗を見せた価格帯であり、この水準を切るとドルの下落が止まらなくなるリスクが高いため、ドル円はまさに崖っぷちの正念場を迎えている状態であった。27日に一旦84.83までセリングクライマックス的なドルの下値確認の状態が確認された後、12月1日に東京市場終値で87円台を回復したことから一旦のドルの売りシグナルは消えたものの、P&F チャート上では相場の下落を意味する足(○印)が長く、今回の反発局面も戻りが鈍い場合は、下値ポテンシャルは引き続き残る可能性があると予測していた。しかし、7日までの戻りでその可能性は後退したと考えている。P&Fチャート上でも切り返し幅が大きいため、反落して二番底形成プロセスに入っても、ドルの底抜けリスクはかなり後退するとみていた。
しかし、短期的にはドルの二番底確認プロセスに入っており、このバイアスは東京市場終値で88.40以上を回復しない限り継続すると予測していたが、11日の88.69の引けでとりあえず84.83の底抜けへ向けた二番底確認プロセスは終了した。
90.77→87.37までの下落幅3円40銭の反発目処は38.2%戻し:88.67、50%戻し:89.07、61.8%戻し:89.47、76.4%戻し:89.97、85.4076%戻し:90.27となっている。
11日東京市場終値88.69は上記38.2%戻しの88.67、11日NY市場終値89.10は50%戻しの89.07にほぼ匹敵する水準となっている。なお11日NY市場ではドル円は89.81まで上昇している。
相場は、4日の雇用統計後の対主要通貨でのドル高(クロス円上昇)→7日のバーナンキFRB議長発言後の対主要通貨でのドル安→その後8日の株価下落を受けたリスク回避的な対他通貨でのドル高と対円でのドル安(クロス円下落・円の独歩高)→9日東京市場引け後の対他通貨でのドル安と対円でのドル下げ渋り(クロス円小幅反発)に移行している状態。ただし、10日はギリシャ格下げなどがあったユーロが軟調となる一方、雇用統計が予想を上回った豪ドルが堅調となるなどディカップリングしている状態が見られ、11日も大方この流れであった。今後、株価が堅調地合いを継続すれば、リスク回避モードは徐々に沈静化し、リスク選好からクロス円主導でドル円も底入れに向かう可能性も考えられる。
11日の東京市場終値ベースでのボリンジャーバンドの中心値は88.27近辺。上下の2σはそれぞれ90.49と86.04近辺となっている。MACDは12月3日にプラス領域に転換し、本日も継続。RSIは49.60となっている。また、パラボリック・システムは12月1日から円売り/ドル買いシグナルに転換し、本日も継続。一方、ストキャスティックスは7日からドル売りシグナルに転換し、本日も継続しているが、買いシグナル転換に向けて%Kが上昇している。

相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:終値で89.84を上回り、90.00以上で引けると→:上値目標値92.20
下値:終値で87.91を下回り、87.79以下で引けると→:下値目標値84.80


的中例:
上値
3月4日に98.83で引け、2月26日終値97.94を上回ったことによるドル買いシグナルの第一上値目標値99.60に対して、5日にザラ場で99.68、終値で99.61まで上昇→その後
93.54まで下落。

終値で95.61を上回り、95.80以上で引けたことによるドル買いシグナルの上値目標値97.40に対して8月10日に終値で97.39まで上昇→その後、17日に94,67まで終値で下落。

上値:10月13日に90.12で引け、1日終値89.98を上回ったことによるドル買いシグナルの上値目標値92.20に対して、27日終値で92.04、ザラ場で92.33まで上昇→その後28日終値91.16、29日終値90.66に下落。

         
下値
3月19日に95.48で引け、96.34を下回り、ドル売りシグナルの第三下値目標値93.20に対して、19日にザラ場で93.54まで下落。

6月16日に終値で97.61を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値95.20に対して、23日に終値で95.23まで下落。→25日は96.35に小反発。

7月6日に95.19で引け、29日終値95.53を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値92.40に対して、13日に終値で92.46まで下落。→その後21日は94.09まで反発。

8月17日に94.67で引け、12日終値95.26を下回り、ドル売りシグナルの第一下値目標値93.40に対して、21日にザラ場で93.43まで下落。→その後24日終値で94.97に反発。

9月8日に92.39で引け、3日終値92.43を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値89.40に対して、10月2日に終値で89.37まで下落。→その後5日終値で89.84に反発。


日経平均テクニカル分析(12月11日)

2009-12-13 19:05:14 | 日経平均テクニカル分析
日経平均の中長期的、短期的なトリガーポイントと上下目標値

12月11日終値:先物12月限10100(+270)、現物:10107.87(+245.05)

急反発。下値拡大か、戻り基調継続かの分岐点である終値の9800を死守後の反発。
相場の森では依然変更なし。11月19日に9549.47で引け、10月5日終値9674.49を下回ったことによる売りシグナルの中期下値目標値8800に対して、11月27日終値9081.52まで下落後の反発局面が継続中。現物終値で9800を下回らない限り、10月25日終値10362.62の上抜けを試すバイアスは継続。ストキャスティックスでは8日に売りシグナルが点灯したが、本日11日に買いシグナルに転換。中期的な上下のトリガーポイントは10400以上と9000以下。
また、相場の木は12月3日に9950で引け、11月11日終値9880を上回ったことによる買いシグナルは、9日に先物終値で10080を下回る10000となったことから消滅。当初の上値目標値10120、10180、10240、10360に対して、7日は終値で10150まで上昇。8日は第一上値目標値の10120に反落。9日終値の10000に続いて、10日は安値引けで9820に3日続落。上昇一服によるスピード調整局面も9820で終了し、10150の上抜けを試す展開。短期的な上下のトリガーポイントは10160以上と9800以下。


 日経平均の中長期的な流れである相場の森を日経平均現物で見ると、相場は10月1日に9978.64と終値ベースで10000円割れ。そして2日は9731.87、5日は9674.49と3日続落となった。しかし、下記先物の短期的下値目標値9680に匹敵していることもあり、6日は9691.80と小反発となった。
しかし、7日9799.60、8日9832.47、そして9日は10016.39と6日から4日続伸し、終値で10000以上を回復したことから売りシグナルは消滅し、仕切り直しとなった。その後相場は上昇基調を継続。20日は10336.84と戻り高値を更新した。
相場が先物の短期的上値目標値の10340に近い水準まで終値で上昇したことから、上値達成感によるスピード調整を予測していたが、その後、相場は22日に10267.17に反落。23日10282.99、そして26日は米国株式相場の下落にも10362.62と続伸したが、27日10212.46、28日10075.05と大幅続落。調整色が強まってきた。そして本日29日は9891.10で引け、終値で10000円を下回った。これにより10月5日の9674.49の下抜けを試す可能性が高まっている状態と考えられる。29日の下落により、現物終値で10200を回復しない限り下値を試すバイアスは継続すると予測。30日には予想を上回る米国第3四半期GDPを受けた米上昇から10034.74に反発したものの、10200には届かず、P&Fチャート上に変化はない状態であった。そして2日は9802.95に反落。米CITグループの経営破綻を背景とした金融不安の再燃による米国株式相場の大幅下落の影響を受けた。2日の下ヒゲが長く、反発の展開を予測していたが、4日は予測通り、小幅ながら9844.31に反発した。米国FRBのFOMCでの低金利政策長期化観測を期待したものであった。そして5日は9717.44と下値を拡大。先物の第一下値目標値9700に到達する下落となった。しかし、先物が第一下値目標値に到達したことから一旦の小反発を予測していたが、相場は6日に9789.35、9日9808.99と続伸。そして10日9870.73、11日9871.68と小幅ながら4日続伸となった。そして12日は9804.49、13日は9770.31と続落。16日は9791.18と小幅ながら反発。しかし、17日は9729.93に反落した。値動きが小幅であることから引き続きP&Fチャートの形状には変化はなく、引き続き現物終値で10100以上の反発がない限り、相場の習性として10月5日終値9674.49の下抜けを試す展開が継続するとの認識であった。そして相場は18日9676.80と続落。10月5日の9674.49とほぼ同水準となり、下抜けリスクが増大した。そして相場は19日に9549.47で引け、10月5日終値9674.49を下回り、売りシグナルが点灯。現物終値で9900以上を回復しない限り、下値を試すバイアスは継続し、中期的な下値目標値として8800を計測。ただし、下落していく過程では9500円前後、9200円台で一定の抵抗を見せるものと考えていた。相場は24日は寄り付き天井で5日続落。9401.58で引けた。米国株高を無視するような日本株の脆弱ぶりであった。そして25日は6営業日ぶりに小幅反発し、9411.64で引けた。しかし、P&Fチャートの形状に変化はなく、相場見通しに大きな変更はない。この程度の反発ではどうにもならない。現物終値で9800以上を回復しない限り、8800に向けた下落リスクは継続する。米国株式相場が上昇しても、外国為替相場でドル円が予測通り、87円台に下落していることから円高を嫌気した下落圧力も考えられると指摘していた。
そして相場は26日9383.24、27日は9081.52と終値ベースで下値を更新した。しかし、相場は30日に9345.55に反発。その後も12月1日に9572.20に反発したことで中長期売りシグナルは一旦消滅。そして2日は9608.94、3日は9977.67、4日は10022.59と終値で1万円台を回復。そして7日は10167.60と6日続伸。しかし、8日は上昇一服感から10140.47に反落。9日も10004.72と続落。そして10日は9862.82に3日続落となった。相場は調整局面でさらに下値を試すか、踏みとどまるかの分岐点である終値の9800は死守したものの、急接近して引けた。しかし、11日は10107.87に急反発。9800を下回らなかったことから、戻りを試す基調が継続していることが確認された。
今後の展開として、現物終値で9800を下回らない限り、10月25日終値10362.62の上抜けを試すバイアスが継続すると予測。相場が戻りを拡大して10362.62を上回り、10400以上で引ける場合は上値目標値として第一目標値11600、第二目標値12400を計測している。この場合は当然、8月26日の10639.71を上回ることも条件となる。
一方、相場が9800を下回る場合は11月27日終値9081.52の下抜けを試すバイアスが生じ、9000以下で引ける場合は、下値目標値として第一目標値8500、第二目標値8200を計測している。

また、日経平均の短期的な流れである相場の木を日経平均先物中心限月で見ると、相場は9月25日に10310に反落。そして、28日はザラ場で9970まで下落。終値は10030となり、9月14日終値10180を下回ったことから売りシグナルが点灯。しかし、相場は既に下値目標値の10000に対してザラ場で9970、終値で10030まで下落していることから一旦の下値達成感が醸成されやすく、短期的にはリバウンドが入り易い展開を予測。暫くは下値を探る展開ながらも、一旦は反発する可能性を予測していた。
相場はその後、29日10100、30日10110と続伸したが、10月1日に9980に反落。9月28日終値10030を下回り、売りシグナルが点灯。下値目標値として9860を計測していた。2日は9730と第一下値目標値を下回る水準まで下落。この流れは第二下値目標値9680までの下落を予測していた。
相場はその後5日に第二下値目標値の9680に下落。6日は現物が反発したものの、先物は9680で変わらずとなった。
今後の展開として、第二下値目標値に到達したことから、一旦の反発の可能性があるものの、高値圏でのレンジ形成で溜め込んだエネルギーを下に噴出していることから、中期的には9220を第三下値目標値として計測していた。
相場は7日に9790に反発し、売りシグナルは消滅。8日9860、9日10010と3日続伸となり、現物の相場の森の視点でも一旦の売りシグナル消滅となり、仕切り直しとなった。
今後、相場が10110を上回り、10120以上で引ける場合は上値目標値として10340への上昇を計測していたが、相場は上昇基調を継続し、15日は10240で引け、9月30日終値10110を上回り買いシグナルが点灯。16日は10270へ小幅続伸したが、19日は10250と小反落。しかし、20日は上値目標値の10340にほぼ近い10330まで終値で上昇した。
相場が上値目標値に到達したことから、一旦のスピード調整的な調整局面入りを予測していたが、相場は22日に10270に反落。しかし、P&F上では10260以下にならないと変化はない状態となっていた。相場は23日に10290、そして26日は10360と続伸し、戻り高値を更新した。しかし、27日は10250に反落。小さい枠の短期的な細かい絵では、22日終値10270を下回り、売りシグナルが点灯。短期的下値目標値の10150に対して28日は10080まで下落。そして29日は9880まで下落した。30日は10010に反発したものの、2日は9830に急反落。10月29日終値9880を下回り、売りシグナルが点灯。4日も小幅ながら9820に続落。そして、5日は第一下値目標値9700に対して、予測通り9700で引けた。相場は第一下値目標値に到達したことから一旦の反発も考えられるが、戻りも限定的とみていた。相場は6日に9780に小反発。短期的売りシグナルは一旦消滅した。そして、9日9800と小幅続伸。そして10日9870、11日9880と小幅ながら4日続伸となった。しかし、12日9790、13日9750と続落。16日は9800に反発したものの、先物終値では9820以上を回復しない限り、9680の下抜けを試す可能性は残るものと考えていた。相場は17日9740に反落。P&Fチャート上では13日の9750から一段下落した形となった。そして18日に相場は9670で引け、11月5日の9700を下回ったことから売りシグナルが点灯。下値目標値として第一目標値9520、第二目標値9220を計測していた。
相場は19日に第一下値目標値の9520に対して、ザラ場で9490、終値で9550まで下落した。そして20日9490、24日は9390と5日続落となった。相場の下落過程で短期的にはこの9500前後と9200台の両価格帯で一旦のサポートを見せる可能性があるものの、中長期的な現物の下値のトリガーポイント9600も結果として下回ったことから、中期的には更なる下落ポテンシャルを内包している状態と考えていた。24日引けの段階では先物終値で9460以上を回復しない限り、下値模索の展開が続く状態を予測していた。相場は25日に9450と高値引けしたものの、10円差で9460に届かず、売りシグナルは消滅していない。相場は26日に9390に反落。P&Fチャート上は24日の9390から変化がない状態となっていた。9460以上を回復しなければ下値拡大圧力は継続する。また、仮に9640以上を回復しても相場の修正から再度9390の二番底を試す可能性が高く、さらに18日終値9670、および19日終値9550は、10月5日と6日終値の9680をも下回っており、相場の底抜けリスクが継続している状態と考えていた。したがって、先物も現物同様に中期的には9000割れを示現する可能性が極めて高いと考えていた。相場は第二下値目標値の9220に対して27日に9070まで下落。しかし、30日は9330に反発し、売りシグナルは一旦消滅した。その後も12月1日9550、2日9630と3日続伸。そして、3日に9950で引け、11月11日終値9880を上回り、買いシグナルが点灯。上値目標値として第一目標値10120、第二目標値10180、第三目標値10240を計測。また、その上は10360を予測していた。相場は4日に10000、そして7日は10150まで終値で上昇。今後、先物終値で10080を下回らない限りは戻りを試す展開が継続するものと予測。ただし、相場は第一上値目標値の10120を終値で超える10150まで上昇していることや、第二上値目標値の10180も超える10210までザラ場で上昇後、失速していることから短期的な上昇一服感が強まる可能性もあると指摘していた。相場はその後、8日は10210に反落。9日は10000に続落。そして10日は9820に3日大幅続落となった。しかし、11日は10100に急反発した。
9日に先物相場が終値で10080を下回ったことから、再度下値確認の可能性が台頭していたが、現物の分岐点である9800を先物相場も死守したことから相場は再度戻りを試す可能性が高くなっている。今後相場が10150を上回り、10160で引ける場合は上値目標値として10320を計測している。
一方、相場が再度反落し、9820を下回り、9800以下で引ける場合は下値目標値として9580を計測している。
先物相場のP&Fチャートでは逆転上昇パターンになっていることから、スピード調整はあっても更なる下落幅拡大がなければ、10150の上抜けを試す可能性は残るものと考えていた。しかし、10日の相場下落で今後米国株式相場の大幅高などがなければ戻りの鈍い展開を予測、短期的には上昇一服感によるスピード調整局面が長引く可能性があり、調整幅拡大のリスクを懸念していた。相場は現物の分岐点9800を死守したことで戻りに希望を繋いでいる格好と見える。

11日終値時点での現物のボリンジャーバンドの中心値は9706近辺。上下の2σはそれぞれ10297と9115近辺となっている。MACDは2日からプラス領域(買い)に転換し、本日も継続中。RSIは58.34。また、パラボリック・システムでは12月1日から買いシグナルに転換し本日も継続。一方、ストキャスティックスは8日に売りシグナルに転換し、10日まで継続していたが、本日11日買いシグナルに転換している。


相場の森: 中長期トリガーポイントと目標値
上値:現物終値で10362.62を上回り、10400以上で引けると→上値目標値:11600、12400 
下値:現物終値で9081.52を下回り、9000以下で引けると→下値目標値:8500、8200
   
相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:先物終値で10150を上回り、10160以上で引けると→上値目標値10320
下値:先物終値で9820を下回り、9800以下で引けると→下値目標値9580


的中例:
上値;10月15日に10240で引け、9月30日終値10110を上回り、買いシグナル→上値目標値10340  → 20日終値10330→その後22日10270に下落。

上値:12月3日に9950で引け、9880を上回り、買いシグナル→上値目標値10120、10180→12月7日終値10150、12月8日終値10120→その後12月10日は9820まで下落。


下値:6月16日に9770で引け、9780を下回り、売りシグナル→:下値目標値9540→23日終値9540

下値:7月6日に9700で引け、9820を下回り、売りシグナル→:下値目標値9100→13日終値9040

下値:8月17日に10250で引け、10440を下回り、売りシグナル→:下値目標値10200→19日終値10210→その後、20日10360、26日10640まで戻りを拡大。

下値:10月1日に9980で引け、10030を下回り、売りシグナル→下値目標値9680→5日および6日終値9680→その後9日の10010まで3日続伸。

下値:11月2日に9830で引け、29日終値9880を下回り、売りシグナル→下値目標値9700→5日終値9700→その後6日9780から11日9880まで4日続伸。



ドル・円テクニカル分析(12月10日)

2009-12-10 23:40:42 | ドル・円テクニカル分析
ドル・円テクニカル分析

12月10日 東京市場終値(17時)87.95/97   安値87.73 高値88.39

ドル円小幅反発もP&Fチャートの形状に変化なし。8日に東京市場終値で89.40を下回る88.95で引け、ドルの戻りを試すバイアスは終了。今後、東京市場終値で88.40以上を回復しない限り、終値の86.15、ザラ場の84.83に対する二番底確認プロセスは継続。本日は高値が88.39で失速。しかし、下記50%押しの87.80近辺は底堅い動きでザラ場の上下の値幅は小さく、久しぶりに大人しい相場展開。
ドルの安値84.83から高値90.77への戻りが5円94銭と切り返し幅が大きいことから底抜けリスクは比較的小さいとみている。フィボナッチリトレースメントでは92.32→84.83の下落幅7円49銭の76.4%戻しの90.55に匹敵する90.56で4日のNY市場が引けた後、84.83→90.77までの戻し幅5円94銭の反落目処は38.2%:88.50、50%:87.80、61.8%:87.10、76.4%:86.23、85.4076%:85.70。9日は50%押しの87.80に匹敵する87.79まで下落。その後の海外市場では87.37まで下落し、61.8%押しの87.10に迫る展開。相場は、4日の雇用統計後の対主要通貨でのドル高(クロス円上昇)→7日のバーナンキFRB議長発言後の対主要通貨でのドル安→その後8日の株価下落を受けたリスク回避的な対他通貨でのドル高と対円でのドル安(クロス円下落・円の独歩高)→9日東京市場引け後の対他通貨でのドル安と対円でのドル下げ渋り(クロス円小幅反発)に移行している状態。ただし、本日10日はギリシャ格下げなどがあったユーロが軟調となる一方、雇用統計が予想を上回った豪ドルが堅調となるなどディカップリングしている状態。今後、株価が堅調地合いを継続すれば、リスク回避モードは徐々に沈静化し、リスク選好からクロス円主導でドル円も底入れに向かう可能性も。上下のトリガーポイントは90.00以上と85.99以下。
 
ドル円相場は、10月7日のザラ場安値88.01で一旦のドルの下値を確認した形となった。この水準は2008年12月18日終値87.92の二番底を試す位置であり、ドルの下値確認の正念場であった。相場はこの水準をとりあえずサポートし、反発。9日海外市場で89円台後半、そして12日(東京市場は休日)は90.20程度まで上昇。ドルが本格的に下値を確認して、戻りを試すステージに移行するためには東京市場終値で90.00以上を回復することが条件となるとコメントしていた。
相場は10月13日終値の90.12の後、14日は終値で89.19に押し戻されたが、16日は91.17に上昇し、ドル買いシグナル点灯。20日に90.31に反落したものの、22日は91.43で引け、91.17を上回りドル買いシグナルが再度点灯。そして23日は91.82と3日続伸となった。
そして26日は91.84、27日も92.04と5日続伸。終値で92円台に乗せて引けた。しかし、28日は急反落し、91.16で引けた。米国株式相場の急落からグローバルなリスク回避に繋がり、クロス円主導で下落した。東京市場終値で91.60を下回ったことから(91.59以下)、ドル買いシグナルは一旦消滅。そして29日も株式相場の大幅続落を受けて下値を拡大。90.66で引けた。また、ザラ場では右肩形成のためのレンジの下限と見ていた90.20に対して90.24まで下落した。しかし、引けにかけて反発し、一旦の下値を見た形となった。今後は下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成部分のためのレンジ形成のため一定の反発を考えていた。その際の条件としては東京市場終値で91.20以上を回復することが条件と予測していた。相場はその後、30日に終値で91.11に反発したものの、91.20に届かず、P&Fチャート上では変化がない状態であった。そして、2日は90.13で引け、10月20日終値90.31を下回り、ドル売りシグナルが点灯。東京市場終値で90.60以上を回復しない限り、ドル売り圧力は継続し、下値目標値として第一目標値89.00、第二目標値87.80を計測していた。2日は朝方、第一目標値の89.00に近い89.19まで下落した。
先週までコメントしていたドルが反落して買いシグナルが消滅しても90.20~91.60でエネルギーを溜めるべくレンジを形成する可能性については、実際は27日高値92.32からの下落は29日に90.25で下げ止まり、その後91.61に反発。そしてまた下落する展開となり、ザラ場の予測も的中したことになる。しかし、このレンジ形成の条件であった東京市場終値での91.20以上の回復は91.11となったことで未達成となり、P&Fチャート上は変化がなく、2日の下落から売りシグナルに繋がった。2日は東京市場引け時点で下ヒゲが長く、終値では90円台をキープしていることからかろうじて下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成段階の可能性が継続。ただし、東京市場終値で90.60以上を回復しないと厳しい状況と考えていた。相場は4日に、90.60に接近する90.56で引けた。引け後の海外市場では90.90台に上昇したものの、5終値は90.42となり、90.60以上の回復は失敗となった。そして6日は90.46、9日は90.12と90.60回復とならず。今後も90.60以上の水準を保てるかが引き続きドルの下値リスク緩和のための条件と考えていた。そして10日は89.87と終値で90円割れ。終値ベースで下値を拡大。11日はザラ場で89.29まで下落したが、引けにかけて急速に買い戻され、90.03と小幅ながら反発した。背景はAPEC財務相会議で為替政策が主要議題にならないとの観測記事が流れ、それまで強まっていた人民元切り上げ観測などアジア通貨高への警戒感が緩和されたことである。しかし、12日は引けにかけてザラ場で89.65まで下落するなど、ドルの軟調地合いが継続。終値は89.81となった。13日は90.29で引けたが、下値確認の90.40には届かず、16日は89.57と反落。そして17日は下値を拡大し、88.86で引けた。本日18日は89.16に反発したものの、P&Fチャートの形状に変化はない。P&Fチャート上では、10月27日終値92.04のあとは下落を意味する○印が下に垂直的に継続しており、17日の続落で下値確認と売りシグナル消滅のための条件としての終値の位置もさらに切り下がった状態。今後、東京市場終値で89.40以上を回復しない限り、ドル売りシグナルは継続。17日に第一下値目標値89.00に対して88.86まで終値で下落したことから、一旦の下値達成感から18日は反発を入れたものの、89.40にはかすりもせず、高値は89.37に止まった。ドル売りの圧力が以下に強いかを窺わせる状態であった。そして19日は88.91に反落。P&Fチャート上では変化はなく、相場予測も変更がない状態であった。その後20日88.79、24日88.66と3日続落。終値ベースで下値更新している状態であり、相場は次の第二下値目標値87.80に向けたドル下落圧力が依然として継続しているとの見方であった。相場は25日も4日続落し、88.36で引けた。このドルの下落圧力は東京市場終値で88.80以上を回復しない限り、継続すると予測。本日の東京市場引け後の海外市場では87円台に下落しており、ドルの下値余地を試す圧力が継続している。また、88.80以上を回復しても、相場のレッグ(下落を意味する○印)、足が長く、反発後に相場の習性から再度二番底確認の下落バイアスがかかりやすい状態であり、下に抜けた場合は加速度的にドルが下落する可能性が高く、注意が必要であると指摘していた。
相場は26日に87円台も下回り、86.79で引けた。東京市場終値で87.20以上を回復しない限り、ドルの下落圧力は継続すると考えていた。特に87円台を下回ったことでドルの下落ピッチが早まる可能性が高く、懸念していた。相場は27日にザラ場で84.83まで急落。終値は86.16となった。その後一旦87円台まで戻したが、30日は86.15と終値ベースでは7日続落となった。しかし、12月1日は日銀の量的緩和から反発。87.04で引け、ドル売りシグナルは一旦消滅した。そして2日は87.21と続伸。3日は87.76まで戻りを拡大した。その後、4日は88.09、海外市場では米雇用統計の改善を受けてドルが急騰。90.77まで上昇した。そして、7日は90円台に乗せたことで輸出企業のドル売りから引けにかけて値を消し、89.84で引けた。
今後ドルが終値で89.40-を下回らない限り、ドルの戻りを試すバイアスは継続すると考えていたが、8日、88.95に反落。7日のバーナンキFRB議長の米国景気に対する慎重な見通しと低金利政策の長期化が示唆されたことから雇用統計の改善を背景とした楽観ムードが冷やされた形となった。89.40を下回っており、相場の習性から二番底確認のプロセスに入り、86.15の下抜けを試すリスクが出てきていると考えられた。そして相場は9日も87.91に続落。本日10日は高値が88.39まであったものの、ドルの二番底プロセス継続を断ち切る水準である88.40の手前である88.39まで高値があったが、反落。87.96で引けた。一方、下値も上記50%押しの水準である87.80近辺では一定の底堅さを見せた。
今後、東京市場終値で88.40以上を回復しない限り、ドル円の下値を試すバイアスは継続し、86.15の下抜けを試すリスクが強まる。その場合86.15を下回り、85.99以下で引けると再度ドルの下値リスクは拡大。下値目標値として第一目標値84.80、第二目標値84.20、そして最大で82円台~81円台の可能性も出てくる。ただし、ザラ場安値84.83から高値90.77(終値では11月30日の86.15から12月7日の89.84)までの戻りが5円94銭と大きいことから、86.15を下抜けするリスクは小さいと考えている。
相場は11月26日に87円台を維持できずに割り込んだことから、垂直計算のダイナミック・メジャードムーブ(逆N値)による値幅観測論では82円台の可能性も浮上していると指摘した。1995年の79.75までのドル円の下落時は88~87円台に一定の抵抗を見せた価格帯であり、この水準を切るとドルの下落が止まらなくなるリスクが高いため、ドル円はまさに崖っぷちの正念場を迎えている状態であった。27日に一旦84.83までセリングクライマックス的なドルの下値確認の状態が確認された後、12月1日に東京市場終値で87円台を回復したことから一旦のドルの売りシグナルは消えたものの、P&F チャート上では相場の下落を意味する足(○印)が長く、今回の反発局面も戻りが鈍い場合は、下値ポテンシャルは引き続き残る可能性があると予測していた。しかし、7日までの戻りでその可能性は後退したと考えている。P&Fチャート上でも切り返し幅が大きいため、反落して二番底形成プロセスに入っても、ドルの底抜けリスクはかなり後退するとみている。
しかし、短期的にはドルの二番底確認プロセスに入っており、このバイアスは東京市場終値で88.40以上を回復しない限り継続する。
一方、ドルが反発して88.40を上回る場合は二番底確プロセスが終了し、さらに7日終値89.84を上回り、90.00以上で引ける場合は上値目標値として92.20を計測している。
相場は、4日の雇用統計後の対主要通貨でのドル高(クロス円上昇)→7日のバーナンキFRB議長発言後の対主要通貨でのドル安→その後8日の株価下落を受けたリスク回避的な対他通貨でのドル高と対円でのドル安(クロス円下落・円の独歩高)→9日東京市場引け後の対他通貨でのドル安と対円でのドル下げ渋り(クロス円小幅反発)に移行している状態。ただし、本日10日はギリシャ格下げなどがあったユーロが軟調となる一方、雇用統計が予想を上回った豪ドルが堅調となるなどディカップリングしている状態が見られた。今後、株価が堅調地合いを継続すれば、リスク回避モードは徐々に沈静化し、リスク選好からクロス円主導でドル円も底入れに向かう可能性も考えられる。
10日の東京市場終値ベースでのボリンジャーバンドの中心値は88.30近辺。上下の2σはそれぞれ90.61と86.00近辺となっている。MACDは12月3日にプラス領域に転換し、本日も継続。RSIは44.87となっている。また、パラボリック・システムは12月1日から円売り/ドル買いシグナルに転換し、本日も継続。一方、ストキャスティックスは7日からドル売りシグナルに転換し、本日も継続している。

相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:終値で89.84を上回り、90.00以上で引けると→:上値目標値92.20
下値:終値で86.15を下回り、85.99以下で引けると→:下値目標値84.80、84.20、82.00、81.60


的中例:
上値
3月4日に98.83で引け、2月26日終値97.94を上回ったことによるドル買いシグナルの第一上値目標値99.60に対して、5日にザラ場で99.68、終値で99.61まで上昇→その後
93.54まで下落。

終値で95.61を上回り、95.80以上で引けたことによるドル買いシグナルの上値目標値97.40に対して8月10日に終値で97.39まで上昇→その後、17日に94,67まで終値で下落。

上値:10月13日に90.12で引け、1日終値89.98を上回ったことによるドル買いシグナルの上値目標値92.20に対して、27日終値で92.04、ザラ場で92.33まで上昇→その後28日終値91.16、29日終値90.66に下落。

         
下値
3月19日に95.48で引け、96.34を下回り、ドル売りシグナルの第三下値目標値93.20に対して、19日にザラ場で93.54まで下落。

6月16日に終値で97.61を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値95.20に対して、23日に終値で95.23まで下落。→25日は96.35に小反発。

7月6日に95.19で引け、29日終値95.53を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値92.40に対して、13日に終値で92.46まで下落。→その後21日は94.09まで反発。

8月17日に94.67で引け、12日終値95.26を下回り、ドル売りシグナルの第一下値目標値93.40に対して、21日にザラ場で93.43まで下落。→その後24日終値で94.97に反発。

9月8日に92.39で引け、3日終値92.43を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値89.40に対して、10月2日に終値で89.37まで下落。→その後5日終値で89.84に反発。


日経平均テクニカル分析(12月10日)

2009-12-10 23:35:34 | 日経平均テクニカル分析
日経平均の中長期的、短期的なトリガーポイントと上下目標値

12月10日終値:先物12月限9820(‐180)、現物:9862.82(‐141.90)

3日大幅続落。調整局面でさらに下値を試すか、踏みとどまるかの分岐点である終値の9800は死守したものの、急接近して引ける。
相場の森では依然変更なし。11月19日に9549.47で引け、10月5日終値9674.49を下回ったことによる売りシグナルの中期下値目標値8800に対して、11月27日終値9081.52まで下落後の反発局面が継続中。現物終値で9800を下回らない限り、10月25日終値10362.62の上抜けを試すバイアスは継続。しかし、ストキャスティックスでは8日に売りシグナルが点灯し、本日も拡大継続中。中期的な上下のトリガーポイントは10400以上と9000以下。
また、相場の木は12月3日に9950で引け、11月11日終値9880を上回ったことによる買いシグナルは、9日に先物終値で10080を下回る10000となったことから消滅。当初の上値目標値10120、10180、10240、10360に対して、7日は終値で10150まで上昇。8日は第一上値目標値の10120に反落。9日終値の10000に続いて、本日は安値引けで9820に3日続落。P&Fチャートでは逆転上昇パターンとなっていたものの、更なる下落幅拡大から戻りも鈍い展開を予測。本日は上ヒゲの長い陰線で下値を試すリスクは継続。上昇一服感によるスピード調整局面が長引く可能性があり、調整幅拡大の可能性も。


 日経平均の中長期的な流れである相場の森を日経平均現物で見ると、相場は10月1日に9978.64と終値ベースで10000円割れ。そして2日は9731.87、5日は9674.49と3日続落となった。しかし、下記先物の短期的下値目標値9680に匹敵していることもあり、6日は9691.80と小反発となった。
しかし、7日9799.60、8日9832.47、そして9日は10016.39と6日から4日続伸し、終値で10000以上を回復したことから売りシグナルは消滅し、仕切り直しとなった。その後相場は上昇基調を継続。20日は10336.84と戻り高値を更新した。
相場が先物の短期的上値目標値の10340に近い水準まで終値で上昇したことから、上値達成感によるスピード調整を予測していたが、その後、相場は22日に10267.17に反落。23日10282.99、そして26日は米国株式相場の下落にも10362.62と続伸したが、27日10212.46、28日10075.05と大幅続落。調整色が強まってきた。そして本日29日は9891.10で引け、終値で10000円を下回った。これにより10月5日の9674.49の下抜けを試す可能性が高まっている状態と考えられる。29日の下落により、現物終値で10200を回復しない限り下値を試すバイアスは継続すると予測。30日には予想を上回る米国第3四半期GDPを受けた米上昇から10034.74に反発したものの、10200には届かず、P&Fチャート上に変化はない状態であった。そして2日は9802.95に反落。米CITグループの経営破綻を背景とした金融不安の再燃による米国株式相場の大幅下落の影響を受けた。2日の下ヒゲが長く、反発の展開を予測していたが、4日は予測通り、小幅ながら9844.31に反発した。米国FRBのFOMCでの低金利政策長期化観測を期待したものであった。そして5日は9717.44と下値を拡大。先物の第一下値目標値9700に到達する下落となった。しかし、先物が第一下値目標値に到達したことから一旦の小反発を予測していたが、相場は6日に9789.35、9日9808.99と続伸。そして10日9870.73、11日9871.68と小幅ながら4日続伸となった。そして12日は9804.49、13日は9770.31と続落。16日は9791.18と小幅ながら反発。しかし、17日は9729.93に反落した。値動きが小幅であることから引き続きP&Fチャートの形状には変化はなく、引き続き現物終値で10100以上の反発がない限り、相場の習性として10月5日終値9674.49の下抜けを試す展開が継続するとの認識であった。そして相場は18日9676.80と続落。10月5日の9674.49とほぼ同水準となり、下抜けリスクが増大した。そして相場は19日に9549.47で引け、10月5日終値9674.49を下回り、売りシグナルが点灯。現物終値で9900以上を回復しない限り、下値を試すバイアスは継続し、中期的な下値目標値として8800を計測。ただし、下落していく過程では9500円前後、9200円台で一定の抵抗を見せるものと考えていた。相場は24日は寄り付き天井で5日続落。9401.58で引けた。米国株高を無視するような日本株の脆弱ぶりであった。そして25日は6営業日ぶりに小幅反発し、9411.64で引けた。しかし、P&Fチャートの形状に変化はなく、相場見通しに大きな変更はない。この程度の反発ではどうにもならない。現物終値で9800以上を回復しない限り、8800に向けた下落リスクは継続する。米国株式相場が上昇しても、外国為替相場でドル円が予測通り、87円台に下落していることから円高を嫌気した下落圧力も考えられると指摘していた。
そして相場は26日9383.24、27日は9081.52と終値ベースで下値を更新した。しかし、相場は30日に9345.55に反発。その後も12月1日に9572.20に反発したことで中長期売りシグナルは一旦消滅。そして2日は9608.94、3日は9977.67、4日は10022.59と終値で1万円台を回復。そして7日は10167.60と6日続伸。しかし、8日は上昇一服感から10140.47に反落。9日も10004.72と続落。そして本日10日は9862.82に3日続落となった。相場は調整局面でさらに下値を試すか、踏みとどまるかの分岐点である終値の9800は死守したものの、急接近して引けている。
今後の展開として、現物終値で9800を下回らない限り、10月25日終値10362.62の上抜けを試すバイアスが継続すると予測。相場が戻りを拡大して10362.62を上回り、10400以上で引ける場合は上値目標値として第一目標値11600、第二目標値12400を計測している。この場合は当然、8月26日の10639.71を上回ることも条件となる。
一方、相場が9800を下回る場合は11月27日終値9081.52の下抜けを試すバイアスが生じ、9000以下で引ける場合は、下値目標値として第一目標値8500、第二目標値8200を計測している。
相場は下記ボリンジャーバンドの+2σの10184が示すように、7日終値が10167.60まで上昇していることや、7日の高値が10204.58まで上昇していることから短期的な上昇一服感が強まる可能性も考えられるとコメントしていた。また、下記ストキャスティックスが示唆するように売りサインが点灯しており、米国株式相場動向次第では下落幅が拡大するリスクもあると予測していた。先物相場のP&Fチャートでは逆転上昇パターンとなっていたものの、更なる下落幅拡大から戻りも鈍い展開を予測。本日は上ヒゲの長い陰線で終わっており、下値を試すリスクは継続。上昇一服感によるスピード調整局面が長引く可能性があり、調整幅拡大の可能性も考えられる。


また、日経平均の短期的な流れである相場の木を日経平均先物中心限月で見ると、相場は9月25日に10310に反落。そして、28日はザラ場で9970まで下落。終値は10030となり、9月14日終値10180を下回ったことから売りシグナルが点灯。しかし、相場は既に下値目標値の10000に対してザラ場で9970、終値で10030まで下落していることから一旦の下値達成感が醸成されやすく、短期的にはリバウンドが入り易い展開を予測。暫くは下値を探る展開ながらも、一旦は反発する可能性を予測していた。
相場はその後、29日10100、30日10110と続伸したが、10月1日に9980に反落。9月28日終値10030を下回り、売りシグナルが点灯。下値目標値として9860を計測していた。2日は9730と第一下値目標値を下回る水準まで下落。この流れは第二下値目標値9680までの下落を予測していた。
相場はその後5日に第二下値目標値の9680に下落。6日は現物が反発したものの、先物は9680で変わらずとなった。
今後の展開として、第二下値目標値に到達したことから、一旦の反発の可能性があるものの、高値圏でのレンジ形成で溜め込んだエネルギーを下に噴出していることから、中期的には9220を第三下値目標値として計測していた。
相場は7日に9790に反発し、売りシグナルは消滅。8日9860、9日10010と3日続伸となり、現物の相場の森の視点でも一旦の売りシグナル消滅となり、仕切り直しとなった。
今後、相場が10110を上回り、10120以上で引ける場合は上値目標値として10340への上昇を計測していたが、相場は上昇基調を継続し、15日は10240で引け、9月30日終値10110を上回り買いシグナルが点灯。16日は10270へ小幅続伸したが、19日は10250と小反落。しかし、20日は上値目標値の10340にほぼ近い10330まで終値で上昇した。
相場が上値目標値に到達したことから、一旦のスピード調整的な調整局面入りを予測していたが、相場は22日に10270に反落。しかし、P&F上では10260以下にならないと変化はない状態となっていた。相場は23日に10290、そして26日は10360と続伸し、戻り高値を更新した。しかし、27日は10250に反落。小さい枠の短期的な細かい絵では、22日終値10270を下回り、売りシグナルが点灯。短期的下値目標値の10150に対して28日は10080まで下落。そして29日は9880まで下落した。30日は10010に反発したものの、2日は9830に急反落。10月29日終値9880を下回り、売りシグナルが点灯。4日も小幅ながら9820に続落。そして、5日は第一下値目標値9700に対して、予測通り9700で引けた。相場は第一下値目標値に到達したことから一旦の反発も考えられるが、戻りも限定的とみていた。相場は6日に9780に小反発。短期的売りシグナルは一旦消滅した。そして、9日9800と小幅続伸。そして10日9870、11日9880と小幅ながら4日続伸となった。しかし、12日9790、13日9750と続落。16日は9800に反発したものの、先物終値では9820以上を回復しない限り、9680の下抜けを試す可能性は残るものと考えていた。相場は17日9740に反落。P&Fチャート上では13日の9750から一段下落した形となった。そして18日に相場は9670で引け、11月5日の9700を下回ったことから売りシグナルが点灯。下値目標値として第一目標値9520、第二目標値9220を計測していた。
相場は19日に第一下値目標値の9520に対して、ザラ場で9490、終値で9550まで下落した。そして20日9490、24日は9390と5日続落となった。相場の下落過程で短期的にはこの9500前後と9200台の両価格帯で一旦のサポートを見せる可能性があるものの、中長期的な現物の下値のトリガーポイント9600も結果として下回ったことから、中期的には更なる下落ポテンシャルを内包している状態と考えていた。24日引けの段階では先物終値で9460以上を回復しない限り、下値模索の展開が続く状態を予測していた。相場は25日に9450と高値引けしたものの、10円差で9460に届かず、売りシグナルは消滅していない。相場は26日に9390に反落。P&Fチャート上は24日の9390から変化がない状態となっていた。9460以上を回復しなければ下値拡大圧力は継続する。また、仮に9640以上を回復しても相場の修正から再度9390の二番底を試す可能性が高く、さらに18日終値9670、および19日終値9550は、10月5日と6日終値の9680をも下回っており、相場の底抜けリスクが継続している状態と考えていた。したがって、先物も現物同様に中期的には9000割れを示現する可能性が極めて高いと考えていた。相場は第二下値目標値の9220に対して27日に9070まで下落。しかし、30日は9330に反発し、売りシグナルは一旦消滅した。その後も12月1日9550、2日9630と3日続伸。そして、3日に9950で引け、11月11日終値9880を上回り、買いシグナルが点灯。上値目標値として第一目標値10120、第二目標値10180、第三目標値10240を計測。また、その上は10360を予測していた。相場は4日に10000、そして7日は10150まで終値で上昇。今後、先物終値で10080を下回らない限りは戻りを試す展開が継続するものと予測。ただし、相場は第一上値目標値の10120を終値で超える10150まで上昇していることや、第二上値目標値の10180も超える10210までザラ場で上昇後、失速していることから短期的な上昇一服感が強まる可能性もあると指摘していた。相場はその後、8日は10210に反落。9日は10000に続落。そして本日10日は9820に3日大幅続落となった。
9日に先物相場が終値で10080を下回ったことから、再度下値確認の可能性が台頭していた。今後下落幅が拡大し、11月27日終値の9070を下回る場合は下値目標値として8900を計測している。
先物相場のP&Fチャートでは逆転上昇パターンになっていることから、スピード調整はあっても更なる下落幅拡大がなければ、10150の上抜けを試す可能性は残るものと考えていた。しかし、本日の相場下落で今後米国株式相場の大幅高などがなければ戻りの鈍い展開を予測、短期的には上昇一服感によるスピード調整局面が長引く可能性があり、調整幅拡大のリスクも残るものと考えている。
一方、上値のトリガーポイントは先物終値で10150を上回り、10160以上で引ける場合、上値目標値として10320を計測している。

10日終値時点での現物のボリンジャーバンドの中心値は9691近辺。上下の2σはそれぞれ10255と9127近辺となっている。MACDは2日からプラス領域(買い)に転換し、本日も継続中。RSIは51.72。また、パラボリック・システムでは12月1日から買いシグナルに転換し本日も継続。一方、ストキャスティックスは8日に売りシグナルに転換し、本日も継続している。


相場の森: 中長期トリガーポイントと目標値
上値:現物終値で10362.62を上回り、10400以上で引けると→上値目標値:11600、12400 
下値:現物終値で9081.52を下回り、9000以下で引けると→下値目標値:8500、8200
   
相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:先物終値で10150を上回り、10160以上で引けると→上値目標値10320
下値:先物終値で9070を下回り、9060以下で引けると→下値目標値8900

的中例:
上値;10月15日に10240で引け、9月30日終値10110を上回り、買いシグナル→上値目標値10340  → 20日終値10330→その後22日10270に下落。

上値:12月3日に9950で引け、9880を上回り、買いシグナル→上値目標値10120、10180→12月7日終値10150、12月8日終値10120→その後12月10日は9820まで下落。


下値:6月16日に9770で引け、9780を下回り、売りシグナル→:下値目標値9540→23日終値9540

下値:7月6日に9700で引け、9820を下回り、売りシグナル→:下値目標値9100→13日終値9040

下値:8月17日に10250で引け、10440を下回り、売りシグナル→:下値目標値10200→19日終値10210→その後、20日10360、26日10640まで戻りを拡大。

下値:10月1日に9980で引け、10030を下回り、売りシグナル→下値目標値9680→5日および6日終値9680→その後9日の10010まで3日続伸。

下値:11月2日に9830で引け、29日終値9880を下回り、売りシグナル→下値目標値9700→5日終値9700→その後6日9780から11日9880まで4日続伸。


ドル・円テクニカル分析(12月9日)

2009-12-09 23:20:04 | ドル・円テクニカル分析
ドル・円テクニカル分析

12月9日 東京市場終値(17時)87.90/92   安値87.79 高値88.70

ドル円続落。8日に東京市場終値で89.40を下回り、ドルの戻りを試すバイアスは終了。東京市場終値で88.40以上を回復しない限り、終値の86.15、ザラ場の84.83に対する二番底確認プロセスは継続。ただし、84.83からの戻りが90.77が5円94銭と切り返し幅が大きいことから底抜けリスクは比較的小さいとみている。フィボナッチリトレースメントでは92.32→84.83の下落幅7円49銭の76.4%戻しの90.55に匹敵する90.56で4日のNY市場が引けた後、84.83→90.77までの戻し幅5円94銭の反落目処は38.2%:88.50、50%:87.80、61.8%:87.10、76.4%:86.23、85.4076%:85.70。本日9日は50%押しの87.80に匹敵する87.79まで下落。その後の海外市場では87.23まで下落し、61.8%押しの87.10に迫る展開。相場は、4日の雇用統計後の対主要通貨でのドル高(クロス円上昇)→7日のバーナンキFRB議長発言後の対主要通貨でのドル安→その後8日の株価下落を受けたリスク回避的な対他通貨でのドル高と対円でのドル安(クロス円下落・円の独歩高)→9日東京市場引け後の対他通貨でのドル安と対円でのドル下げ渋り(クロス円小幅反発)に移行している状態。今後、株価が反発すればリスク回避モードは沈静化し、リスク選好からクロス円主導でドル円も底入れに向かう可能性も。上下のトリガーポイントは90.00以上と85.99以下。
 
ドル円相場は、10月7日のザラ場安値88.01で一旦のドルの下値を確認した形となった。この水準は2008年12月18日終値87.92の二番底を試す位置であり、ドルの下値確認の正念場であった。相場はこの水準をとりあえずサポートし、反発。9日海外市場で89円台後半、そして12日(東京市場は休日)は90.20程度まで上昇。ドルが本格的に下値を確認して、戻りを試すステージに移行するためには東京市場終値で90.00以上を回復することが条件となるとコメントしていた。
相場は10月13日終値の90.12の後、14日は終値で89.19に押し戻されたが、16日は91.17に上昇し、ドル買いシグナル点灯。20日に90.31に反落したものの、22日は91.43で引け、91.17を上回りドル買いシグナルが再度点灯。そして23日は91.82と3日続伸となった。
そして26日は91.84、27日も92.04と5日続伸。終値で92円台に乗せて引けた。しかし、28日は急反落し、91.16で引けた。米国株式相場の急落からグローバルなリスク回避に繋がり、クロス円主導で下落した。東京市場終値で91.60を下回ったことから(91.59以下)、ドル買いシグナルは一旦消滅。そして29日も株式相場の大幅続落を受けて下値を拡大。90.66で引けた。また、ザラ場では右肩形成のためのレンジの下限と見ていた90.20に対して90.24まで下落した。しかし、引けにかけて反発し、一旦の下値を見た形となった。今後は下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成部分のためのレンジ形成のため一定の反発を考えていた。その際の条件としては東京市場終値で91.20以上を回復することが条件と予測していた。相場はその後、30日に終値で91.11に反発したものの、91.20に届かず、P&Fチャート上では変化がない状態であった。そして、2日は90.13で引け、10月20日終値90.31を下回り、ドル売りシグナルが点灯。東京市場終値で90.60以上を回復しない限り、ドル売り圧力派継続し、下値目標値として第一目標値89.00、第二目標値87.80を計測していた。2日は朝方、第一目標値の89.00に近い89.19まで下落した。
先週までコメントしていたドルが反落して買いシグナルが消滅しても90.20~91.60でエネルギーを溜めるべくレンジを形成する可能性については、実際は27日高値92.32からの下落は29日に90.25で下げ止まり、その後91.61に反発。そしてまた下落する展開となり、ザラ場の予測も的中したことになる。しかし、このレンジ形成の条件であった東京市場終値での91.20以上の回復は91.11となったことで未達成となり、P&Fチャート上は変化がなく、2日の下落から売りシグナルに繋がった。2日は東京市場引け時点で下ヒゲが長く、終値では90円台をキープしていることからかろうじて下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成段階の可能性が継続。ただし、東京市場終値で90.60以上を回復しないと厳しい状況と考えていた。相場は4日に、90.60に接近する90.56で引けた。引け後の海外市場では90.90台に上昇したものの、5終値は90.42となり、90.60以上の回復は失敗となった。そして6日は90.46、9日は90.12と90.60回復とならず。今後も90.60以上の水準を保てるかが引き続きドルの下値リスク緩和のための条件と考えていた。そして10日は89.87と終値で90円割れ。終値ベースで下値を拡大。11日はザラ場で89.29まで下落したが、引けにかけて急速に買い戻され、90.03と小幅ながら反発した。背景はAPEC財務相会議で為替政策が主要議題にならないとの観測記事が流れ、それまで強まっていた人民元切り上げ観測などアジア通貨高への警戒感が緩和されたことである。しかし、12日は引けにかけてザラ場で89.65まで下落するなど、ドルの軟調地合いが継続。終値は89.81となった。13日は90.29で引けたが、下値確認の90.40には届かず、16日は89.57と反落。そして17日は下値を拡大し、88.86で引けた。本日18日は89.16に反発したものの、P&Fチャートの形状に変化はない。P&Fチャート上では、10月27日終値92.04のあとは下落を意味する○印が下に垂直的に継続しており、17日の続落で下値確認と売りシグナル消滅のための条件としての終値の位置もさらに切り下がった状態。今後、東京市場終値で89.40以上を回復しない限り、ドル売りシグナルは継続。17日に第一下値目標値89.00に対して88.86まで終値で下落したことから、一旦の下値達成感から18日は反発を入れたものの、89.40にはかすりもせず、高値は89.37に止まった。ドル売りの圧力が以下に強いかを窺わせる状態であった。そして19日は88.91に反落。P&Fチャート上では変化はなく、相場予測も変更がない状態であった。その後20日88.79、24日88.66と3日続落。終値ベースで下値更新している状態であり、相場は次の第二下値目標値87.80に向けたドル下落圧力が依然として継続しているとの見方であった。相場は25日も4日続落し、88.36で引けた。このドルの下落圧力は東京市場終値で88.80以上を回復しない限り、継続すると予測。本日の東京市場引け後の海外市場では87円台に下落しており、ドルの下値余地を試す圧力が継続している。また、88.80以上を回復しても、相場のレッグ(下落を意味する○印)、足が長く、反発後に相場の習性から再度二番底確認の下落バイアスがかかりやすい状態であり、下に抜けた場合は加速度的にドルが下落する可能性が高く、注意が必要であると指摘していた。
相場は26日に87円台も下回り、86.79で引けた。東京市場終値で87.20以上を回復しない限り、ドルの下落圧力は継続すると考えていた。特に87円台を下回ったことでドルの下落ピッチが早まる可能性が高く、懸念していた。相場は27日にザラ場で84.83まで急落。終値は86.16となった。その後一旦87円台まで戻したが、30日は86.15と終値ベースでは7日続落となった。しかし、12月1日は日銀の量的緩和から反発。87.04で引け、ドル売りシグナルは一旦消滅した。そして2日は87.21と続伸。3日は87.76まで戻りを拡大した。その後、4日は88.09、海外市場では米雇用統計の改善を受けてドルが急騰。90.77まで上昇した。そして、7日は90円台に乗せたことで輸出企業のドル売りから引けにかけて値を消し、89.84で引けた。
今後ドルが終値で89.40-を下回らない限り、ドルの戻りを試すバイアスは継続すると考えていたが、8日、88.95に反落。7日のバーナンキFRB議長の米国景気に対する慎重な見通しと低金利政策の長期化が示唆されたことから雇用統計の改善を背景とした楽観ムードが冷やされた形となった。89.40を下回っており、相場の習性から二番底確認のプロセスに入り、86.15の下抜けを試すリスクが出てきていると考えられた。そして相場は本日9日も続落。87.91で引けた。今後、東京市場終値で88.40以上を回復しない限り、ドル円の下値を試すバイアスは継続し、86.15の下抜けを試すリスクが強まる。その場合86.15を下回り、85.99以下で引けると再度ドルの下値リスクは拡大。下値目標値として第一目標値84.80、第二目標値84.20、そして最大で82円台~81円台の可能性も出てくる。ただし、ザラ場安値84.83から高値90.77、終値では11月30日の86.15から12月7日の89.84までの戻りが5円94銭と大きいことから、86.15を下抜けするリスクはかなり小さいと考えている。
相場は11月26日に87円台を維持できずに割り込んだことから、垂直計算のダイナミック・メジャードムーブ(逆N値)による値幅観測論では82円台の可能性も浮上していると指摘した。1995年の79.75までのドル円の下落時は88~87円台に一定の抵抗を見せた価格帯であり、この水準を切るとドルの下落が止まらなくなるリスクが高いため、ドル円はまさに崖っぷちの正念場を迎えている状態であった。27日に一旦84.83までセリングクライマックス的なドルの下値確認の状態が確認された後、12月1日に東京市場終値で87円台を回復したことから一旦のドルの売りシグナルは消えたものの、P&F チャート上では相場の下落を意味する足(○印)が長く、今回の反発局面も戻りが鈍い場合は、下値ポテンシャルは引き続き残る可能性があると予測していた。しかし、7日までの戻りでその可能性は後退したと考えている。P&Fチャート上でも切り返し幅が大きいため、反落して二番底形成プロセスに入っても、ドルの底抜けリスクはかなり後退するとみている。
しかし、短期的にはドルの二番底確認プロセスに入っており、このバイアスは東京市場終値で88.40以上を回復しない限り継続する。
一方、ドルが反発して88.40を上回る場合は二番底確プロセスが終了し、さらに7日終値89.84を上回り、90.00以上で引ける場合は上値目標値として92.20を計測している。
相場は、4日の雇用統計後の対主要通貨でのドル高(クロス円上昇)→7日のバーナンキFRB議長発言後の対主要通貨でのドル安→その後8日の株価下落を受けたリスク回避的な対他通貨でのドル高と対円でのドル安(クロス円下落・円の独歩高)→9日東京市場引け後の対他通貨でのドル安と対円でのドル下げ渋り(クロス円小幅反発)に移行している状態。今後、株価が反発すればリスク回避モードは沈静化し、リスク選好からクロス円主導でドル円も底入れに向かう可能性も考えられる。
9日の東京市場終値ベースでのボリンジャーバンドの中心値は88.42近辺。上下の2σはそれぞれ90.89と85.96近辺となっている。MACDは12月3日にプラス領域に転換し、本日も拡大・継続。RSIは44.35となっている。また、パラボリック・システムは12月1日から円売り/ドル買いシグナルに転換し、本日も継続。ストキャスティックスは7日からドル売りシグナルに転換している。

相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:終値で89.84を上回り、90.00以上で引けると→:上値目標値92.20
下値:終値で86.15を下回り、85.99以下で引けると→:下値目標値84.80、84.20、82.00、81.60


的中例:
上値
3月4日に98.83で引け、2月26日終値97.94を上回ったことによるドル買いシグナルの第一上値目標値99.60に対して、5日にザラ場で99.68、終値で99.61まで上昇→その後
93.54まで下落。

終値で95.61を上回り、95.80以上で引けたことによるドル買いシグナルの上値目標値97.40に対して8月10日に終値で97.39まで上昇→その後、17日に94,67まで終値で下落。

上値:10月13日に90.12で引け、1日終値89.98を上回ったことによるドル買いシグナルの上値目標値92.20に対して、27日終値で92.04、ザラ場で92.33まで上昇→その後28日終値91.16、29日終値90.66に下落。

         
下値
3月19日に95.48で引け、96.34を下回り、ドル売りシグナルの第三下値目標値93.20に対して、19日にザラ場で93.54まで下落。

6月16日に終値で97.61を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値95.20に対して、23日に終値で95.23まで下落。→25日は96.35に小反発。

7月6日に95.19で引け、29日終値95.53を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値92.40に対して、13日に終値で92.46まで下落。→その後21日は94.09まで反発。

8月17日に94.67で引け、12日終値95.26を下回り、ドル売りシグナルの第一下値目標値93.40に対して、21日にザラ場で93.43まで下落。→その後24日終値で94.97に反発。

9月8日に92.39で引け、3日終値92.43を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値89.40に対して、10月2日に終値で89.37まで下落。→その後5日終値で89.84に反発。


日経平均テクニカル分析(12月9日)

2009-12-09 23:15:19 | 日経平均テクニカル分析
日経平均の中長期的、短期的なトリガーポイントと上下目標値

12月9日終値:先物12月限10000(‐120)、現物:10004.72(‐135.75)

続落。調整局面入りの可能性が高まる。バーナンキFRB議長の慎重な景気見通しと低金利政策の長期化を示唆する発言を受けた円高を引き続き嫌気。
相場の森では変更なし。11月19日に9549.47で引け、10月5日終値9674.49を下回ったことによる売りシグナルの中期下値目標値8800に対して、11月27日終値9081.52まで下落後の反発局面が継続中。現物終値で9800を下回らない限り、10月25日終値10362.62の上抜けを試すバイアスは継続。ただし、ストキャスティックスでは8日に売りシグナルが点灯し、本日も継続中。中期的な上下のトリガーポイントは10400以上と9000以下。
また、相場の木は12月3日に9950で引け、11月11日終値9880を上回ったことによる買いシグナルは、本日、先物終値で10080を下回る10000となったことから消滅。当初の上値目標値10120、10180、10240、10360に対して、7日は終値で10150まで上昇。8日は第一上値目標値の10120に反落。本日は10000に続落。P&Fチャートでは逆転上昇パターンとなっていることから、更なる下落幅拡大がなければ、10150の上抜けを試す可能性は残る。ただし、短期的には上昇一服感によるスピード調整局面が長引く可能性もあり、米国株式相場動向次第では調整幅拡大のリスクも。


 日経平均の中長期的な流れである相場の森を日経平均現物で見ると、相場は10月1日に9978.64と終値ベースで10000円割れ。そして2日は9731.87、5日は9674.49と3日続落となった。しかし、下記先物の短期的下値目標値9680に匹敵していることもあり、6日は9691.80と小反発となった。
しかし、7日9799.60、8日9832.47、そして9日は10016.39と6日から4日続伸し、終値で10000以上を回復したことから売りシグナルは消滅し、仕切り直しとなった。その後相場は上昇基調を継続。20日は10336.84と戻り高値を更新した。
相場が先物の短期的上値目標値の10340に近い水準まで終値で上昇したことから、上値達成感によるスピード調整を予測していたが、その後、相場は22日に10267.17に反落。23日10282.99、そして26日は米国株式相場の下落にも10362.62と続伸したが、27日10212.46、28日10075.05と大幅続落。調整色が強まってきた。そして本日29日は9891.10で引け、終値で10000円を下回った。これにより10月5日の9674.49の下抜けを試す可能性が高まっている状態と考えられる。29日の下落により、現物終値で10200を回復しない限り下値を試すバイアスは継続すると予測。30日には予想を上回る米国第3四半期GDPを受けた米上昇から10034.74に反発したものの、10200には届かず、P&Fチャート上に変化はない状態であった。そして2日は9802.95に反落。米CITグループの経営破綻を背景とした金融不安の再燃による米国株式相場の大幅下落の影響を受けた。2日の下ヒゲが長く、反発の展開を予測していたが、4日は予測通り、小幅ながら9844.31に反発した。米国FRBのFOMCでの低金利政策長期化観測を期待したものであった。そして5日は9717.44と下値を拡大。先物の第一下値目標値9700に到達する下落となった。しかし、先物が第一下値目標値に到達したことから一旦の小反発を予測していたが、相場は6日に9789.35、9日9808.99と続伸。そして10日9870.73、11日9871.68と小幅ながら4日続伸となった。そして12日は9804.49、13日は9770.31と続落。16日は9791.18と小幅ながら反発。しかし、17日は9729.93に反落した。値動きが小幅であることから引き続きP&Fチャートの形状には変化はなく、引き続き現物終値で10100以上の反発がない限り、相場の習性として10月5日終値9674.49の下抜けを試す展開が継続するとの認識であった。そして相場は18日9676.80と続落。10月5日の9674.49とほぼ同水準となり、下抜けリスクが増大した。そして相場は19日に9549.47で引け、10月5日終値9674.49を下回り、売りシグナルが点灯。現物終値で9900以上を回復しない限り、下値を試すバイアスは継続し、中期的な下値目標値として8800を計測。ただし、下落していく過程では9500円前後、9200円台で一定の抵抗を見せるものと考えていた。相場は24日は寄り付き天井で5日続落。9401.58で引けた。米国株高を無視するような日本株の脆弱ぶりであった。そして25日は6営業日ぶりに小幅反発し、9411.64で引けた。しかし、P&Fチャートの形状に変化はなく、相場見通しに大きな変更はない。この程度の反発ではどうにもならない。現物終値で9800以上を回復しない限り、8800に向けた下落リスクは継続する。米国株式相場が上昇しても、外国為替相場でドル円が予測通り、87円台に下落していることから円高を嫌気した下落圧力も考えられると指摘していた。
そして相場は26日9383.24、27日は9081.52と終値ベースで下値を更新した。しかし、相場は30日に9345.55に反発。その後も12月1日に9572.20に反発したことで中長期売りシグナルは一旦消滅。そして2日は9608.94、3日は9977.67、4日は10022.59と終値で1万円台を回復。そして7日は10167.60と6日続伸。しかし、8日は上昇一服感から10140.47に反落。本日9日も10004.72と続落となった。
今後の展開として、現物終値で9800を下回らない限り、10月25日終値10362.62の上抜けを試すバイアスが継続すると予測。相場が戻りを拡大して10362.62を上回り、10400以上で引ける場合は上値目標値として第一目標値11600、第二目標値12400を計測している。この場合は当然、8月26日の10639.71を上回ることも条件となる。
一方、相場が9800を下回る場合は11月27日終値9081.52の下抜けを試すバイアスが生じ、9000以下で引ける場合は、下値目標値として第一目標値8500、第二目標値8200を計測している。
相場は下記ボリンジャーバンドの+2σの10184が示すように、7日終値が10167.60まで上昇していることや、7日の高値が10204.58まで上昇していることから短期的な上昇一服感が強まる可能性も考えられるとコメントしていた。また、下記ストキャスティックスが示唆するように売りサインが点灯しており、米国株式相場動向次第では下落幅が拡大するリスクもあると予測する。

また、日経平均の短期的な流れである相場の木を日経平均先物中心限月で見ると、相場は9月25日に10310に反落。そして、28日はザラ場で9970まで下落。終値は10030となり、9月14日終値10180を下回ったことから売りシグナルが点灯。しかし、相場は既に下値目標値の10000に対してザラ場で9970、終値で10030まで下落していることから一旦の下値達成感が醸成されやすく、短期的にはリバウンドが入り易い展開を予測。暫くは下値を探る展開ながらも、一旦は反発する可能性を予測していた。
相場はその後、29日10100、30日10110と続伸したが、10月1日に9980に反落。9月28日終値10030を下回り、売りシグナルが点灯。下値目標値として9860を計測していた。2日は9730と第一下値目標値を下回る水準まで下落。この流れは第二下値目標値9680までの下落を予測していた。
相場はその後5日に第二下値目標値の9680に下落。6日は現物が反発したものの、先物は9680で変わらずとなった。
今後の展開として、第二下値目標値に到達したことから、一旦の反発の可能性があるものの、高値圏でのレンジ形成で溜め込んだエネルギーを下に噴出していることから、中期的には9220を第三下値目標値として計測していた。
相場は7日に9790に反発し、売りシグナルは消滅。8日9860、9日10010と3日続伸となり、現物の相場の森の視点でも一旦の売りシグナル消滅となり、仕切り直しとなった。
今後、相場が10110を上回り、10120以上で引ける場合は上値目標値として10340への上昇を計測していたが、相場は上昇基調を継続し、15日は10240で引け、9月30日終値10110を上回り買いシグナルが点灯。16日は10270へ小幅続伸したが、19日は10250と小反落。しかし、20日は上値目標値の10340にほぼ近い10330まで終値で上昇した。
相場が上値目標値に到達したことから、一旦のスピード調整的な調整局面入りを予測していたが、相場は22日に10270に反落。しかし、P&F上では10260以下にならないと変化はない状態となっていた。相場は23日に10290、そして26日は10360と続伸し、戻り高値を更新した。しかし、27日は10250に反落。小さい枠の短期的な細かい絵では、22日終値10270を下回り、売りシグナルが点灯。短期的下値目標値の10150に対して28日は10080まで下落。そして29日は9880まで下落した。30日は10010に反発したものの、2日は9830に急反落。10月29日終値9880を下回り、売りシグナルが点灯。4日も小幅ながら9820に続落。そして、5日は第一下値目標値9700に対して、予測通り9700で引けた。相場は第一下値目標値に到達したことから一旦の反発も考えられるが、戻りも限定的とみていた。相場は6日に9780に小反発。短期的売りシグナルは一旦消滅した。そして、9日9800と小幅続伸。そして10日9870、11日9880と小幅ながら4日続伸となった。しかし、12日9790、13日9750と続落。16日は9800に反発したものの、先物終値では9820以上を回復しない限り、9680の下抜けを試す可能性は残るものと考えていた。相場は17日9740に反落。P&Fチャート上では13日の9750から一段下落した形となった。そして18日に相場は9670で引け、11月5日の9700を下回ったことから売りシグナルが点灯。下値目標値として第一目標値9520、第二目標値9220を計測していた。
相場は19日に第一下値目標値の9520に対して、ザラ場で9490、終値で9550まで下落した。そして20日9490、24日は9390と5日続落となった。相場の下落過程で短期的にはこの9500前後と9200台の両価格帯で一旦のサポートを見せる可能性があるものの、中長期的な現物の下値のトリガーポイント9600も結果として下回ったことから、中期的には更なる下落ポテンシャルを内包している状態と考えていた。24日引けの段階では先物終値で9460以上を回復しない限り、下値模索の展開が続く状態を予測していた。相場は25日に9450と高値引けしたものの、10円差で9460に届かず、売りシグナルは消滅していない。相場は26日に9390に反落。P&Fチャート上は24日の9390から変化がない状態となっていた。9460以上を回復しなければ下値拡大圧力は継続する。また、仮に9640以上を回復しても相場の修正から再度9390の二番底を試す可能性が高く、さらに18日終値9670、および19日終値9550は、10月5日と6日終値の9680をも下回っており、相場の底抜けリスクが継続している状態と考えていた。したがって、先物も現物同様に中期的には9000割れを示現する可能性が極めて高いと考えていた。相場は第二下値目標値の9220に対して27日に9070まで下落。しかし、30日は9330に反発し、売りシグナルは一旦消滅した。その後も12月1日9550、2日9630と3日続伸。そして、3日に9950で引け、11月11日終値9880を上回り、買いシグナルが点灯。上値目標値として第一目標値10120、第二目標値10180、第三目標値10240を計測。また、その上は10360を予測していた。相場は4日に10000、そして7日は10150まで終値で上昇。今後、先物終値で10080を下回らない限りは戻りを試す展開が継続するものと予測。ただし、相場は第一上値目標値の10120を終値で超える10150まで上昇していることや、第二上値目標値の10180も超える10210までザラ場で上昇後、失速していることから短期的な上昇一服感が強まる可能性もあると指摘していた。相場はその後、8日は10210に反落。そして本日9日は10000に続落となった。
本日、先物相場が終値で10080を下回ったことから、再度下値確認の可能性が台頭。その際、11月27日終値の9070を下回る場合は下値目標値として8900を計測している。
しかし、3日買いシグナルが点灯し、相場はP&Fチャートでは逆転上昇パターンになっていることから、スピード調整はあっても更なる下落幅拡大がなければ、10150の上抜けを試す可能性は残るものと考えられる。ただし、短期的には上昇一服感によるスピード調整局面が長引く可能性もあり、米国株式相場動向次第では調整幅拡大のリスクも残るものとみている。
上値のトリガーポイントは先物終値で10150を上回り、10160以上で引ける場合、上値目標値として10320を計測している。
9日終値時点での現物のボリンジャーバンドの中心値は9691近辺。上下の2σはそれぞれ10256と9127近辺となっている。MACDは2日からプラス領域(買い)に転換し、本日も継続中。RSIは56.55。また、パラボリック・システムでは12月1日から買いシグナルに転換し本日も継続。一方、ストキャスティックスは8日に売りシグナルに転換し、本日も継続している。


相場の森: 中長期トリガーポイントと目標値
上値:現物終値で10362.62を上回り、10400以上で引けると→上値目標値:11600、12400 
下値:現物終値で9081.52を下回り、9000以下で引けると→下値目標値:8500、8200
   
相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:先物終値で10150を上回り、10160以上で引けると→上値目標値10320
下値:先物終値で9070を下回り、9060以下で引けると→下値目標値8900

的中例:
上値;10月15日に10240で引け、9月30日終値10110を上回り、買いシグナル→上値目標値10340  → 20日終値10330→その後22日10270に下落。


下値:6月16日に9770で引け、9780を下回り、売りシグナル→:下値目標値9540→23日終値9540

下値:7月6日に9700で引け、9820を下回り、売りシグナル→:下値目標値9100→13日終値9040

下値:8月17日に10250で引け、10440を下回り、売りシグナル→:下値目標値10200→19日終値10210→その後、20日10360、26日10640まで戻りを拡大。

下値:10月1日に9980で引け、10030を下回り、売りシグナル→下値目標値9680→5日および6日終値9680→その後9日の10010まで3日続伸。

下値:11月2日に9830で引け、29日終値9880を下回り、売りシグナル→下値目標値9700→5日終値9700→その後6日9780から11日9880まで4日続伸。


ドル円テクニカル分析(12月8日)

2009-12-08 23:58:53 | ドル・円テクニカル分析
ドル・円テクニカル分析

12月8日 東京市場終値(17時)88.94/96   安値88.77 高値89.51

ドル円6日ぶりに反落。バーナンキFRB議長の慎重な景気見通しと低金利政策の長期化を示唆する発言から雇用統計の改善を受けた市場の楽観ムードが冷やされる。
東京市場終値で89.40を下回り、ドルの戻りを試すバイアスは一旦終了。東京市場終値で89.40以上を回復しない限り、終値の86.15、ザラ場の84.83に対する二番底確認プロセスは継続。ただし、84.83からの戻りが90.77と切り返し幅が大きいことから底抜けリスクは小さいとみている。フィボナッチリトレースメントでは92.32→84.83の下落幅7円49銭の76.4%戻しの90.55に匹敵する90.56で4日のNY市場が引けた後、84.83→90.77までの戻し幅5円94銭の反落目処は38.2%:88.50、50%:87.80、61.8%:87.10、76.4%:86.23、85.4076%:85.70。上下のトリガーポイントは90.00以上と85.99以下。
 
ドル円相場は、10月7日のザラ場安値88.01で一旦のドルの下値を確認した形となった。この水準は2008年12月18日終値87.92の二番底を試す位置であり、ドルの下値確認の正念場であった。相場はこの水準をとりあえずサポートし、反発。9日海外市場で89円台後半、そして12日(東京市場は休日)は90.20程度まで上昇。ドルが本格的に下値を確認して、戻りを試すステージに移行するためには東京市場終値で90.00以上を回復することが条件となるとコメントしていた。
相場は10月13日終値の90.12の後、14日は終値で89.19に押し戻されたが、16日は91.17に上昇し、ドル買いシグナル点灯。20日に90.31に反落したものの、22日は91.43で引け、91.17を上回りドル買いシグナルが再度点灯。そして23日は91.82と3日続伸となった。
そして26日は91.84、27日も92.04と5日続伸。終値で92円台に乗せて引けた。しかし、28日は急反落し、91.16で引けた。米国株式相場の急落からグローバルなリスク回避に繋がり、クロス円主導で下落した。東京市場終値で91.60を下回ったことから(91.59以下)、ドル買いシグナルは一旦消滅。そして29日も株式相場の大幅続落を受けて下値を拡大。90.66で引けた。また、ザラ場では右肩形成のためのレンジの下限と見ていた90.20に対して90.24まで下落した。しかし、引けにかけて反発し、一旦の下値を見た形となった。今後は下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成部分のためのレンジ形成のため一定の反発を考えていた。その際の条件としては東京市場終値で91.20以上を回復することが条件と予測していた。相場はその後、30日に終値で91.11に反発したものの、91.20に届かず、P&Fチャート上では変化がない状態であった。そして、2日は90.13で引け、10月20日終値90.31を下回り、ドル売りシグナルが点灯。東京市場終値で90.60以上を回復しない限り、ドル売り圧力派継続し、下値目標値として第一目標値89.00、第二目標値87.80を計測していた。2日は朝方、第一目標値の89.00に近い89.19まで下落した。
先週までコメントしていたドルが反落して買いシグナルが消滅しても90.20~91.60でエネルギーを溜めるべくレンジを形成する可能性については、実際は27日高値92.32からの下落は29日に90.25で下げ止まり、その後91.61に反発。そしてまた下落する展開となり、ザラ場の予測も的中したことになる。しかし、このレンジ形成の条件であった東京市場終値での91.20以上の回復は91.11となったことで未達成となり、P&Fチャート上は変化がなく、2日の下落から売りシグナルに繋がった。2日は東京市場引け時点で下ヒゲが長く、終値では90円台をキープしていることからかろうじて下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成段階の可能性が継続。ただし、東京市場終値で90.60以上を回復しないと厳しい状況と考えていた。相場は4日に、90.60に接近する90.56で引けた。引け後の海外市場では90.90台に上昇したものの、5終値は90.42となり、90.60以上の回復は失敗となった。そして6日は90.46、9日は90.12と90.60回復とならず。今後も90.60以上の水準を保てるかが引き続きドルの下値リスク緩和のための条件と考えていた。そして10日は89.87と終値で90円割れ。終値ベースで下値を拡大。11日はザラ場で89.29まで下落したが、引けにかけて急速に買い戻され、90.03と小幅ながら反発した。背景はAPEC財務相会議で為替政策が主要議題にならないとの観測記事が流れ、それまで強まっていた人民元切り上げ観測などアジア通貨高への警戒感が緩和されたことである。しかし、12日は引けにかけてザラ場で89.65まで下落するなど、ドルの軟調地合いが継続。終値は89.81となった。13日は90.29で引けたが、下値確認の90.40には届かず、16日は89.57と反落。そして17日は下値を拡大し、88.86で引けた。本日18日は89.16に反発したものの、P&Fチャートの形状に変化はない。P&Fチャート上では、10月27日終値92.04のあとは下落を意味する○印が下に垂直的に継続しており、17日の続落で下値確認と売りシグナル消滅のための条件としての終値の位置もさらに切り下がった状態。今後、東京市場終値で89.40以上を回復しない限り、ドル売りシグナルは継続。17日に第一下値目標値89.00に対して88.86まで終値で下落したことから、一旦の下値達成感から18日は反発を入れたものの、89.40にはかすりもせず、高値は89.37に止まった。ドル売りの圧力が以下に強いかを窺わせる状態であった。そして19日は88.91に反落。P&Fチャート上では変化はなく、相場予測も変更がない状態であった。その後20日88.79、24日88.66と3日続落。終値ベースで下値更新している状態であり、相場は次の第二下値目標値87.80に向けたドル下落圧力が依然として継続しているとの見方であった。相場は25日も4日続落し、88.36で引けた。このドルの下落圧力は東京市場終値で88.80以上を回復しない限り、継続すると予測。本日の東京市場引け後の海外市場では87円台に下落しており、ドルの下値余地を試す圧力が継続している。また、88.80以上を回復しても、相場のレッグ(下落を意味する○印)、足が長く、反発後に相場の習性から再度二番底確認の下落バイアスがかかりやすい状態であり、下に抜けた場合は加速度的にドルが下落する可能性が高く、注意が必要であると指摘していた。
相場は26日に87円台も下回り、86.79で引けた。東京市場終値で87.20以上を回復しない限り、ドルの下落圧力は継続すると考えていた。特に87円台を下回ったことでドルの下落ピッチが早まる可能性が高く、懸念していた。相場は27日にザラ場で84.83まで急落。終値は86.16となった。その後一旦87円台まで戻したが、30日は86.15と終値ベースでは7日続落となった。しかし、12月1日は日銀の量的緩和から反発。87.04で引け、ドル売りシグナルは一旦消滅した。そして2日は87.21と続伸。3日は87.76まで戻りを拡大した。その後、4日は88.09、海外市場では米雇用統計の改善を受けてドルが急騰。90.77まで上昇した。そして、7日は90円台に乗せたことで輸出企業のドル売りから引けにかけて値を消し、89.84で引けた。
今後ドルが終値で89.40-を下回らない限り、ドルの戻りを試すバイアスは継続すると考えていたが、本日8日、88.95に反落して引けた。前日のバーナンキFRB議長の米国景気に対する慎重な見通しと低金利政策の長期化が示唆されたことから雇用統計の改善を背景とした楽観ムードが冷やされた形となった。89.40を下回っており、相場の習性から二番底確認のプロセスに入り、86.15の下抜けを試すリスクが出てきている。その場合86.15を下回り、85.99以下で引けると再度ドルの下値リスクは拡大。82円台~81円台の可能性が出てくる。ただし、ザラ場安値84.83から高値90.77、終値では11月30日の86.15から12月7日の89.84までの戻りが大きいことから、86.15を下抜けするリスクはかなり小さいと考えている。
相場は11月26日に87円台を維持できずに割り込んだことから、垂直計算のダイナミック・メジャードムーブ(逆N値)による値幅観測論では82円台の可能性も浮上していると指摘した。1995年の79.75までのドル円の下落時は88~87円台に一定の抵抗を見せた価格帯であり、この水準を切るとドルの下落が止まらなくなるリスクが高いため、ドル円はまさに崖っぷちの正念場を迎えている状態であった。27日に一旦84.83までセリングクライマックス的なドルの下値確認の状態が確認された後、12月1日に東京市場終値で87円台を回復したことから一旦のドルの売りシグナルは消えたものの、P&F チャート上では相場の下落を意味する足(○印)が長く、今回の反発局面も戻りが鈍い場合は、下値ポテンシャルは引き続き残る可能性があると予測していた。しかし、7日までの戻りでその可能性は後退したと考えている。P&Fチャート上でも切り返し幅が大きいため、反落して二番底形成プロセスに入っても、ドルの底抜けリスクはかなり後退するとみている。
しかし、短期的にはドルの二番底確認プロセスに入っており、このバイアスは東京市場終値で89.40以上を回復しない限り継続する。
一方、ドルが反発して89.40を上回る場合は二番底確プロセスが終了し、さらに7日終値89.84を上回り、90.00以上で引ける場合は上値目標値として92.20を計測している。

8日の東京市場終値ベースでのボリンジャーバンドの中心値は88.55近辺。上下の2σはそれぞれ91.09と86.02近辺となっている。MACDは12月3日にプラス領域に転換し、本日も拡大・継続。RSIは50.66となっている。また、パラボリック・システムは12月1日から円売り/ドル買いシグナルに転換し、本日も継続。ストキャスティックスはドル売りシグナルに転換している。

相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:終値で89.84を上回り、90.00以上で引けると→:上値目標値92.20
下値:終値で86.15を下回り、85.99以下で引けると→:下値目標値84.80、84.20、82.00、81.60


的中例:
上値
3月4日に98.83で引け、2月26日終値97.94を上回ったことによるドル買いシグナルの第一上値目標値99.60に対して、5日にザラ場で99.68、終値で99.61まで上昇→その後
93.54まで下落。

終値で95.61を上回り、95.80以上で引けたことによるドル買いシグナルの上値目標値97.40に対して8月10日に終値で97.39まで上昇→その後、17日に94,67まで終値で下落。

上値:10月13日に90.12で引け、1日終値89.98を上回ったことによるドル買いシグナルの上値目標値92.20に対して、27日終値で92.04、ザラ場で92.33まで上昇→その後28日終値91.16、29日終値90.66に下落。

         
下値
3月19日に95.48で引け、96.34を下回り、ドル売りシグナルの第三下値目標値93.20に対して、19日にザラ場で93.54まで下落。

6月16日に終値で97.61を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値95.20に対して、23日に終値で95.23まで下落。→25日は96.35に小反発。

7月6日に95.19で引け、29日終値95.53を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値92.40に対して、13日に終値で92.46まで下落。→その後21日は94.09まで反発。

8月17日に94.67で引け、12日終値95.26を下回り、ドル売りシグナルの第一下値目標値93.40に対して、21日にザラ場で93.43まで下落。→その後24日終値で94.97に反発。

9月8日に92.39で引け、3日終値92.43を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値89.40に対して、10月2日に終値で89.37まで下落。→その後5日終値で89.84に反発。


日経平均テクニカル分析(12月7日)

2009-12-07 23:48:46 | 日経平均テクニカル分析
日経平均の中長期的、短期的なトリガーポイントと上下目標値

12月7日終値:先物12月限10150(+150)、現物:10167.60(+145.01)

6日続伸。相場の森では11月19日に9549.47で引け、10月5日終値9674.49を下回ったことによる売りシグナルの中期下値目標値8800に対して、11月27日終値9081.52まで下落後の反発局面が依然継続中。現物終値で9800を下回らない限り、10月25日終値10362.62の上抜けを試すトレンドが継続。中期的な上下のトリガーポイントは10400以上と9000以下。
また、相場の木では、11月18日に9670で引け、11月5日終値9700を下回ったことによる売りシグナルの第二下値目標値9220に対して11月27日に9070まで下落後の反発局面が継続。11月30日の9330への反発で一旦売りシグナルは消滅。3日に9950で引け、11月11日終値9880を上回り買いシグナルが点灯。上値目標値は10120、10180、10240、10360。本日7日は終値で10150まで上昇。中期トリガーポイントの10400の上抜けを試す水準まで上昇する可能性。P&Fチャートでは逆転上昇パターンとなり、先物終値で10080を下回らない限り、戻りを試すバイアスが継続。ただし、短期的には上昇一服感が強まる可能性も。


 日経平均の中長期的な流れである相場の森を日経平均現物で見ると、相場は10月1日に9978.64と終値ベースで10000円割れ。そして2日は9731.87、5日は9674.49と3日続落となった。しかし、下記先物の短期的下値目標値9680に匹敵していることもあり、6日は9691.80と小反発となった。
しかし、7日9799.60、8日9832.47、そして9日は10016.39と6日から4日続伸し、終値で10000以上を回復したことから売りシグナルは消滅し、仕切り直しとなった。その後相場は上昇基調を継続。20日は10336.84と戻り高値を更新した。
相場が先物の短期的上値目標値の10340に近い水準まで終値で上昇したことから、上値達成感によるスピード調整を予測していたが、その後、相場は22日に10267.17に反落。23日10282.99、そして26日は米国株式相場の下落にも10362.62と続伸したが、27日10212.46、28日10075.05と大幅続落。調整色が強まってきた。そして本日29日は9891.10で引け、終値で10000円を下回った。これにより10月5日の9674.49の下抜けを試す可能性が高まっている状態と考えられる。29日の下落により、現物終値で10200を回復しない限り下値を試すバイアスは継続すると予測。30日には予想を上回る米国第3四半期GDPを受けた米上昇から10034.74に反発したものの、10200には届かず、P&Fチャート上に変化はない状態であった。そして2日は9802.95に反落。米CITグループの経営破綻を背景とした金融不安の再燃による米国株式相場の大幅下落の影響を受けた。2日の下ヒゲが長く、反発の展開を予測していたが、4日は予測通り、小幅ながら9844.31に反発した。米国FRBのFOMCでの低金利政策長期化観測を期待したものであった。そして5日は9717.44と下値を拡大。先物の第一下値目標値9700に到達する下落となった。しかし、先物が第一下値目標値に到達したことから一旦の小反発を予測していたが、相場は6日に9789.35、9日9808.99と続伸。そして10日9870.73、11日9871.68と小幅ながら4日続伸となった。そして12日は9804.49、13日は9770.31と続落。16日は9791.18と小幅ながら反発。しかし、17日は9729.93に反落した。値動きが小幅であることから引き続きP&Fチャートの形状には変化はなく、引き続き現物終値で10100以上の反発がない限り、相場の習性として10月5日終値9674.49の下抜けを試す展開が継続するとの認識であった。そして相場は18日9676.80と続落。10月5日の9674.49とほぼ同水準となり、下抜けリスクが増大した。そして相場は19日に9549.47で引け、10月5日終値9674.49を下回り、売りシグナルが点灯。現物終値で9900以上を回復しない限り、下値を試すバイアスは継続し、中期的な下値目標値として8800を計測。ただし、下落していく過程では9500円前後、9200円台で一定の抵抗を見せるものと考えていた。相場は24日は寄り付き天井で5日続落。9401.58で引けた。米国株高を無視するような日本株の脆弱ぶりであった。そして25日は6営業日ぶりに小幅反発し、9411.64で引けた。しかし、P&Fチャートの形状に変化はなく、相場見通しに大きな変更はない。この程度の反発ではどうにもならない。現物終値で9800以上を回復しない限り、8800に向けた下落リスクは継続する。米国株式相場が上昇しても、外国為替相場でドル円が予測通り、87円台に下落していることから円高を嫌気した下落圧力も考えられると指摘していた。
そして相場は26日9383.24、27日は9081.52と終値ベースで下値を更新した。しかし、相場は30日に9345.55に反発。その後も12月1日に9572.20に反発したことで中長期売りシグナルは一旦消滅。そして2日は9608.94、3日は9977.67、4日は10022.59と終値で1万円台を回復。そして本日7日は10167.60と6日続伸となった。
今後の展開として、現物終値で9800を下回らない限り、10月25日終値10362.62の上抜けを試すバイアスが継続すると予測。相場が戻りを拡大して10362.62を上回り、10400以上で引ける場合は上値目標値として第一目標値11600、第二目標値12400を計測している。この場合は当然、8月26日の10639.71を上回ることも条件となる。
一方、相場が9800を下回る場合は11月27日終値9081.52の下抜けを試すバイアスが生じ、9000以下で引ける場合は、下値目標値として第一目標値8500、第二目標値8200を計測している。
相場は下記ボリンジャーバンドの+2σの10184が示すように、本日終値が10167.60まで上昇していることや、本日の高値が10204.58まで上昇していることから短期的な上昇一服感が強まる可能性も考えられる。ただし、現物終値で9800を下回らない限りは序章トレンドは継続するものと予測する。


また、日経平均の短期的な流れである相場の木を日経平均先物中心限月で見ると、相場は9月25日に10310に反落。そして、28日はザラ場で9970まで下落。終値は10030となり、9月14日終値10180を下回ったことから売りシグナルが点灯。しかし、相場は既に下値目標値の10000に対してザラ場で9970、終値で10030まで下落していることから一旦の下値達成感が醸成されやすく、短期的にはリバウンドが入り易い展開を予測。暫くは下値を探る展開ながらも、一旦は反発する可能性を予測していた。
相場はその後、29日10100、30日10110と続伸したが、10月1日に9980に反落。9月28日終値10030を下回り、売りシグナルが点灯。下値目標値として9860を計測していた。2日は9730と第一下値目標値を下回る水準まで下落。この流れは第二下値目標値9680までの下落を予測していた。
相場はその後5日に第二下値目標値の9680に下落。6日は現物が反発したものの、先物は9680で変わらずとなった。
今後の展開として、第二下値目標値に到達したことから、一旦の反発の可能性があるものの、高値圏でのレンジ形成で溜め込んだエネルギーを下に噴出していることから、中期的には9220を第三下値目標値として計測していた。
相場は7日に9790に反発し、売りシグナルは消滅。8日9860、9日10010と3日続伸となり、現物の相場の森の視点でも一旦の売りシグナル消滅となり、仕切り直しとなった。
今後、相場が10110を上回り、10120以上で引ける場合は上値目標値として10340への上昇を計測していたが、相場は上昇基調を継続し、15日は10240で引け、9月30日終値10110を上回り買いシグナルが点灯。16日は10270へ小幅続伸したが、19日は10250と小反落。しかし、20日は上値目標値の10340にほぼ近い10330まで終値で上昇した。
相場が上値目標値に到達したことから、一旦のスピード調整的な調整局面入りを予測していたが、相場は22日に10270に反落。しかし、P&F上では10260以下にならないと変化はない状態となっていた。相場は23日に10290、そして26日は10360と続伸し、戻り高値を更新した。しかし、27日は10250に反落。小さい枠の短期的な細かい絵では、22日終値10270を下回り、売りシグナルが点灯。短期的下値目標値の10150に対して28日は10080まで下落。そして29日は9880まで下落した。30日は10010に反発したものの、2日は9830に急反落。10月29日終値9880を下回り、売りシグナルが点灯。4日も小幅ながら9820に続落。そして、5日は第一下値目標値9700に対して、予測通り9700で引けた。相場は第一下値目標値に到達したことから一旦の反発も考えられるが、戻りも限定的とみていた。相場は6日に9780に小反発。短期的売りシグナルは一旦消滅した。そして、9日9800と小幅続伸。そして10日9870、11日9880と小幅ながら4日続伸となった。しかし、12日9790、13日9750と続落。16日は9800に反発したものの、先物終値では9820以上を回復しない限り、9680の下抜けを試す可能性は残るものと考えていた。相場は17日9740に反落。P&Fチャート上では13日の9750から一段下落した形となった。そして18日に相場は9670で引け、11月5日の9700を下回ったことから売りシグナルが点灯。下値目標値として第一目標値9520、第二目標値9220を計測していた。
相場は19日に第一下値目標値の9520に対して、ザラ場で9490、終値で9550まで下落した。そして20日9490、24日は9390と5日続落となった。相場の下落過程で短期的にはこの9500前後と9200台の両価格帯で一旦のサポートを見せる可能性があるものの、中長期的な現物の下値のトリガーポイント9600も結果として下回ったことから、中期的には更なる下落ポテンシャルを内包している状態と考えていた。24日引けの段階では先物終値で9460以上を回復しない限り、下値模索の展開が続く状態を予測していた。相場は25日に9450と高値引けしたものの、10円差で9460に届かず、売りシグナルは消滅していない。相場は26日に9390に反落。P&Fチャート上は24日の9390から変化がない状態となっていた。9460以上を回復しなければ下値拡大圧力は継続する。また、仮に9640以上を回復しても相場の修正から再度9390の二番底を試す可能性が高く、さらに18日終値9670、および19日終値9550は、10月5日と6日終値の9680をも下回っており、相場の底抜けリスクが継続している状態と考えていた。したがって、先物も現物同様に中期的には9000割れを示現する可能性が極めて高いと考えていた。相場は第二下値目標値の9220に対して27日に9070まで下落。しかし、30日は9330に反発し、売りシグナルは一旦消滅した。その後も12月1日9550、2日9630と3日続伸。そして、3日に9950で引け、11月11日終値9880を上回り、買いシグナルが点灯。上値目標値として第一目標値10120、第二目標値10180、第三目標値10240を計測。また、その上は10360を予測していた。相場は4日に10000、そして本日7日は10150まで終値で上昇。今後、先物終値で10080を下回らない限りは戻りを試す展開が継続するものと予測する。ただし、相場は第一上値目標値の10120を終値で超える10150まで上昇していることや、第二上値目標値の10180も超える10210までザラ場で上昇後、失速していることから短期的な上昇一服感が強まる可能性も考えられる。
今後、先物相場が終値で10080を下回る場合は、再度下値確認の可能性が残る。その際、11月27日終値の9070を下回る場合は下値目標値として8900を計測している。
しかし、3日買いシグナルが出たことで、相場はP&Fチャートでは逆転上昇パターンになってきており、スピード調整はあっても中期トリガーポイントの10400の上抜けを試す水準まで中期的に上昇する可能性があると予測している。

7日終値時点での現物のボリンジャーバンドの中心値は9668近辺。上下の2σはそれぞれ10184と9153近辺となっている。MACDは2日からプラス領域(買い)に転換し、本日も継続中。RSIは62.73。また、パラボリック・システムでは12月1日から買いシグナルに転換し本日も継続している。


相場の森: 中長期トリガーポイントと目標値
上値:現物終値で10362.62を上回り、10400以上で引けると→上値目標値:11600、12400 
下値:現物終値で9081.52を下回り、9000以下で引けると→下値目標値:8500、8200
   
相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:12月3日に9950で引け、9880を上回り、買いシグナル→上値目標値10120、10180、10240、10360(ただし、先物終値で10080を下回ると買いシグナルは一旦消滅する
下値:先物終値で9070を下回り、9060以下で引けると→下値目標値8900

的中例:
上値;10月15日に10240で引け、9月30日終値10110を上回り、買いシグナル→上値目標値10340  → 20日終値10330→その後22日10270に下落。


下値:6月16日に9770で引け、9780を下回り、売りシグナル→:下値目標値9540→23日終値9540

下値:7月6日に9700で引け、9820を下回り、売りシグナル→:下値目標値9100→13日終値9040

下値:8月17日に10250で引け、10440を下回り、売りシグナル→:下値目標値10200→19日終値10210→その後、20日10360、26日10640まで戻りを拡大。

下値:10月1日に9980で引け、10030を下回り、売りシグナル→下値目標値9680→5日および6日終値9680→その後9日の10010まで3日続伸。

下値:11月2日に9830で引け、29日終値9880を下回り、売りシグナル→下値目標値9700→5日終値9700→その後6日9780から11日9880まで4日続伸。


ドル・円テクニカル分析(12月7日)

2009-12-07 23:44:49 | ドル・円テクニカル分析
ドル・円テクニカル分析

12月7日 東京市場終値(17時)89.83/85   安値89.70 高値90.38

ドル円5日続伸。雇用統計の改善を受けた4日NY市場のドル高の流れを引継ぐも、90円台は輸出企業主導のドル売りで引けにかけて値を消す。
11月2日に90.13で引け、10月20日終値90.31を下回ったことによるドル売りシグナルは、12月1日87.04で引けたことにより消滅。第二下値目標値87.80に対して、終値で30日の86.15、ザラ場では27日に84.83まで下落後の反発局面が依然継続中。東京市場終値で89.40を下回らない限り、ドルの戻りを試すバイアスは継続。次は終値の90円台回復で下値不安解消とともに、今度は10月27日終値92.04突破の可能性が視野に。
 
ドル円相場は、10月7日のザラ場安値88.01で一旦のドルの下値を確認した形となった。この水準は2008年12月18日終値87.92の二番底を試す位置であり、ドルの下値確認の正念場であった。相場はこの水準をとりあえずサポートし、反発。9日海外市場で89円台後半、そして12日(東京市場は休日)は90.20程度まで上昇。ドルが本格的に下値を確認して、戻りを試すステージに移行するためには東京市場終値で90.00以上を回復することが条件となるとコメントしていた。
相場は10月13日終値の90.12の後、14日は終値で89.19に押し戻されたが、16日は91.17に上昇し、ドル買いシグナル点灯。20日に90.31に反落したものの、22日は91.43で引け、91.17を上回りドル買いシグナルが再度点灯。そして23日は91.82と3日続伸となった。
そして26日は91.84、27日も92.04と5日続伸。終値で92円台に乗せて引けた。しかし、28日は急反落し、91.16で引けた。米国株式相場の急落からグローバルなリスク回避に繋がり、クロス円主導で下落した。東京市場終値で91.60を下回ったことから(91.59以下)、ドル買いシグナルは一旦消滅。そして29日も株式相場の大幅続落を受けて下値を拡大。90.66で引けた。また、ザラ場では右肩形成のためのレンジの下限と見ていた90.20に対して90.24まで下落した。しかし、引けにかけて反発し、一旦の下値を見た形となった。今後は下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成部分のためのレンジ形成のため一定の反発を考えていた。その際の条件としては東京市場終値で91.20以上を回復することが条件と予測していた。相場はその後、30日に終値で91.11に反発したものの、91.20に届かず、P&Fチャート上では変化がない状態であった。そして、2日は90.13で引け、10月20日終値90.31を下回り、ドル売りシグナルが点灯。東京市場終値で90.60以上を回復しない限り、ドル売り圧力派継続し、下値目標値として第一目標値89.00、第二目標値87.80を計測していた。2日は朝方、第一目標値の89.00に近い89.19まで下落した。
先週までコメントしていたドルが反落して買いシグナルが消滅しても90.20~91.60でエネルギーを溜めるべくレンジを形成する可能性については、実際は27日高値92.32からの下落は29日に90.25で下げ止まり、その後91.61に反発。そしてまた下落する展開となり、ザラ場の予測も的中したことになる。しかし、このレンジ形成の条件であった東京市場終値での91.20以上の回復は91.11となったことで未達成となり、P&Fチャート上は変化がなく、2日の下落から売りシグナルに繋がった。2日は東京市場引け時点で下ヒゲが長く、終値では90円台をキープしていることからかろうじて下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成段階の可能性が継続。ただし、東京市場終値で90.60以上を回復しないと厳しい状況と考えていた。相場は4日に、90.60に接近する90.56で引けた。引け後の海外市場では90.90台に上昇したものの、5終値は90.42となり、90.60以上の回復は失敗となった。そして6日は90.46、9日は90.12と90.60回復とならず。今後も90.60以上の水準を保てるかが引き続きドルの下値リスク緩和のための条件と考えていた。そして10日は89.87と終値で90円割れ。終値ベースで下値を拡大。11日はザラ場で89.29まで下落したが、引けにかけて急速に買い戻され、90.03と小幅ながら反発した。背景はAPEC財務相会議で為替政策が主要議題にならないとの観測記事が流れ、それまで強まっていた人民元切り上げ観測などアジア通貨高への警戒感が緩和されたことである。しかし、12日は引けにかけてザラ場で89.65まで下落するなど、ドルの軟調地合いが継続。終値は89.81となった。13日は90.29で引けたが、下値確認の90.40には届かず、16日は89.57と反落。そして17日は下値を拡大し、88.86で引けた。本日18日は89.16に反発したものの、P&Fチャートの形状に変化はない。P&Fチャート上では、10月27日終値92.04のあとは下落を意味する○印が下に垂直的に継続しており、17日の続落で下値確認と売りシグナル消滅のための条件としての終値の位置もさらに切り下がった状態。今後、東京市場終値で89.40以上を回復しない限り、ドル売りシグナルは継続。17日に第一下値目標値89.00に対して88.86まで終値で下落したことから、一旦の下値達成感から18日は反発を入れたものの、89.40にはかすりもせず、高値は89.37に止まった。ドル売りの圧力が以下に強いかを窺わせる状態であった。そして19日は88.91に反落。P&Fチャート上では変化はなく、相場予測も変更がない状態であった。その後20日88.79、24日88.66と3日続落。終値ベースで下値更新している状態であり、相場は次の第二下値目標値87.80に向けたドル下落圧力が依然として継続しているとの見方であった。相場は25日も4日続落し、88.36で引けた。このドルの下落圧力は東京市場終値で88.80以上を回復しない限り、継続すると予測。本日の東京市場引け後の海外市場では87円台に下落しており、ドルの下値余地を試す圧力が継続している。また、88.80以上を回復しても、相場のレッグ(下落を意味する○印)、足が長く、反発後に相場の習性から再度二番底確認の下落バイアスがかかりやすい状態であり、下に抜けた場合は加速度的にドルが下落する可能性が高く、注意が必要であると指摘していた。
相場は26日に87円台も下回り、86.79で引けた。東京市場終値で87.20以上を回復しない限り、ドルの下落圧力は継続すると考えていた。特に87円台を下回ったことでドルの下落ピッチが早まる可能性が高く、懸念していた。相場は27日にザラ場で84.83まで急落。終値は86.16となった。その後一旦87円台まで戻したが、30日は86.15と終値ベースでは7日続落となった。しかし、12月1日は日銀の量的緩和から反発。87.04で引け、ドル売りシグナルは一旦消滅した。そして2日は87.21と続伸。3日は87.76まで戻りを拡大した。その後、4日は88.09、海外市場では米雇用統計の改善を受けてドルが急騰。90.77まで上昇した。そして、本日7日は90円台に乗せたことで輸出企業のドル売りから引けにかけて値を消し、89.84で引けた。
今後ドルが終値で89.40-を下回らない限り、ドルの戻りを試すバイアスは継続すると考えられる。しかし、89.40を下回る場合は相場の習性から二番底確認のプロセスに入り、86.15の下抜けを試すリスクが出てくる。その場合86.00を下回ると再度ドルの下値リスクは拡大。82円台~81円台の可能性が出てくる。今後、クロス円に連れて戻りをどこまで拡大できるかが下値リスク解消の鍵で、まずは当初の第二下値目標値87.80以上の回復が欲しいところと考えていた。相場は3日、87.76まで戻したことで、当初の下値目標値まで回復したことになり、下げ過ぎの修正が入った形であった。本日7日の89.84までの戻りは11月30日86.15からの戻りが大きいことなどから、89.40を下回った場合でも86.15を下抜けするリスクはかなり小さいと考えている。
相場は26日に87円台を維持できずに割り込んだことから、垂直計算のダイナミック・メジャードムーブ(逆N値)による値幅観測論では82円台の可能性も浮上していると指摘した。1995年の79.75までのドル円の下落時は88~87円台に一定の抵抗を見せた価格帯であり、この水準を切るとドルの下落が止まらなくなるリスクが高いため、ドル円はまさに崖っぷちの正念場を迎えている状態であった。27日に一旦84.83までセリングクライマックス的なドルの下値確認の状態が確認された後、12月1日に東京市場終値で87円台を回復したことから一旦のドルの売りシグナルは消えたものの、P&F チャート上では相場の下落を意味する足(○印)が長く、今回の反発局面も戻りが鈍い場合は、下値ポテンシャルは引き続き残る可能性があると予測していた。しかし、本日の戻りでその可能性はかなり請うつぃしたと考えている。
次は東京市場終値の90円台回復があれば下値不安は大幅に後退すると予測している。この場合、P&Fチャート上でも切り返し幅が大きいため、反落して二番底形成プロセスに入っても、ドルの底抜けリスクはかなり後退するとみている。

7日の東京市場終値ベースでのボリンジャーバンドの中心値は88.61近辺。上下の2σはそれぞれ91.22と85.99近辺となっている。MACDは12月3日にプラス領域に転換し、本日も拡大・継続。RSIは56.04となっている。また、パラボリック・システムは12月1日から円売り/ドル買いシグナルに転換し、本日も継続している。

相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:終値で92.04を上回り、92.20以上で引けると→:上値目標値93.80、95.00、100.40
下値:終値で86.15を下回り、86.00以下で引けると→:下値目標値84.80、84.20、82.00、81.60


的中例:
上値
3月4日に98.83で引け、2月26日終値97.94を上回ったことによるドル買いシグナルの第一上値目標値99.60に対して、5日にザラ場で99.68、終値で99.61まで上昇→その後
93.54まで下落。

終値で95.61を上回り、95.80以上で引けたことによるドル買いシグナルの上値目標値97.40に対して8月10日に終値で97.39まで上昇→その後、17日に94,67まで終値で下落。

上値:10月13日に90.12で引け、1日終値89.98を上回ったことによるドル買いシグナルの上値目標値92.20に対して、27日終値で92.04、ザラ場で92.33まで上昇→その後28日終値91.16、29日終値90.66に下落。

         
下値
3月19日に95.48で引け、96.34を下回り、ドル売りシグナルの第三下値目標値93.20に対して、19日にザラ場で93.54まで下落。

6月16日に終値で97.61を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値95.20に対して、23日に終値で95.23まで下落。→25日は96.35に小反発。

7月6日に95.19で引け、29日終値95.53を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値92.40に対して、13日に終値で92.46まで下落。→その後21日は94.09まで反発。

8月17日に94.67で引け、12日終値95.26を下回り、ドル売りシグナルの第一下値目標値93.40に対して、21日にザラ場で93.43まで下落。→その後24日終値で94.97に反発。

9月8日に92.39で引け、3日終値92.43を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値89.40に対して、10月2日に終値で89.37まで下落。→その後5日終値で89.84に反発。


日経平均テクニカル分析(12月3日)

2009-12-03 23:57:16 | 日経平均テクニカル分析
日経平均の中長期的、短期的なトリガーポイントと上下目標値

12月3日終値:先物12月限9950(+320)、現物:9977.67(+368.73)

4日大幅続伸。相場の森では12月1日に9572.20で引け、9400を上回ったことから、11月19日に9549.47で引け、10月5日終値9674.49を下回ったことによる売りシグナルが消滅。中期下値目標値8800に対して11月27日に9081.52まで下落後の反発局面が継続。現物終値で9600を下回らない限り、10月25日終値10362.62の上抜けを試すバイアスが継続。中期的な上下のトリガーポイントは10400以上と9000以下。
また、相場の木では、11月18日に9670で引け、11月5日終値9700を下回ったことによる売りシグナルの第二下値目標値9220に対して11月27日に9070まで下落後の反発局面。11月30日の9330への反発で一旦売りシグナルは消滅。本日3日に9950で引け、11月11日終値9880を上回り買いシグナルが点灯。上値目標値は10120、10180、10240、10360 。中期トリガーポイントの10400の上抜けを試す水準まで上昇する可能性。P&Fチャートでは逆転上昇パターンに。

 日経平均の中長期的な流れである相場の森を日経平均現物で見ると、相場は10月1日に9978.64と終値ベースで10000円割れ。そして2日は9731.87、5日は9674.49と3日続落となった。しかし、下記先物の短期的下値目標値9680に匹敵していることもあり、6日は9691.80と小反発となった。
しかし、7日9799.60、8日9832.47、そして9日は10016.39と6日から4日続伸し、終値で10000以上を回復したことから売りシグナルは消滅し、仕切り直しとなった。その後相場は上昇基調を継続。20日は10336.84と戻り高値を更新した。
相場が先物の短期的上値目標値の10340に近い水準まで終値で上昇したことから、上値達成感によるスピード調整を予測していたが、その後、相場は22日に10267.17に反落。23日10282.99、そして26日は米国株式相場の下落にも10362.62と続伸したが、27日10212.46、28日10075.05と大幅続落。調整色が強まってきた。そして本日29日は9891.10で引け、終値で10000円を下回った。これにより10月5日の9674.49の下抜けを試す可能性が高まっている状態と考えられる。29日の下落により、現物終値で10200を回復しない限り下値を試すバイアスは継続すると予測。30日には予想を上回る米国第3四半期GDPを受けた米上昇から10034.74に反発したものの、10200には届かず、P&Fチャート上に変化はない状態であった。そして2日は9802.95に反落。米CITグループの経営破綻を背景とした金融不安の再燃による米国株式相場の大幅下落の影響を受けた。2日の下ヒゲが長く、反発の展開を予測していたが、4日は予測通り、小幅ながら9844.31に反発した。米国FRBのFOMCでの低金利政策長期化観測を期待したものであった。そして5日は9717.44と下値を拡大。先物の第一下値目標値9700に到達する下落となった。しかし、先物が第一下値目標値に到達したことから一旦の小反発を予測していたが、相場は6日に9789.35、9日9808.99と続伸。そして10日9870.73、11日9871.68と小幅ながら4日続伸となった。そして12日は9804.49、13日は9770.31と続落。16日は9791.18と小幅ながら反発。しかし、17日は9729.93に反落した。値動きが小幅であることから引き続きP&Fチャートの形状には変化はなく、引き続き現物終値で10100以上の反発がない限り、相場の習性として10月5日終値9674.49の下抜けを試す展開が継続するとの認識であった。そして相場は18日9676.80と続落。10月5日の9674.49とほぼ同水準となり、下抜けリスクが増大した。そして相場は19日に9549.47で引け、10月5日終値9674.49を下回り、売りシグナルが点灯。現物終値で9900以上を回復しない限り、下値を試すバイアスは継続し、中期的な下値目標値として8800を計測。ただし、下落していく過程では9500円前後、9200円台で一定の抵抗を見せるものと考えていた。相場は24日は寄り付き天井で5日続落。9401.58で引けた。米国株高を無視するような日本株の脆弱ぶりであった。そして25日は6営業日ぶりに小幅反発し、9411.64で引けた。しかし、P&Fチャートの形状に変化はなく、相場見通しに大きな変更はない。この程度の反発ではどうにもならない。現物終値で9800以上を回復しない限り、8800に向けた下落リスクは継続する。米国株式相場が上昇しても、外国為替相場でドル円が予測通り、87円台に下落していることから円高を嫌気した下落圧力も考えられると指摘していた。
そして相場は26日9383.24、27日は9081.52と終値ベースで下値を更新した。しかし、相場は30日に9345.55に反発。その後も12月1日に9572.20に反発したことで中長期売りシグナルは一旦消滅。そして2日は9608.94、本日3日は9977.67と4日続伸となった。
今後の展開として、現物終値で9600を下回らない限り、10月25日終値10362.62の上抜けを試すバイアスが継続すると予測。相場が戻りを拡大して10362.62を上回り、10400以上で引ける場合は上値目標値として第一目標値11600、第二目標値12400を計測している。この場合は当然、8月26日の10639.71を上回ることも条件となる。
一方、相場が9600を下回る場合は11月27日終値9081.52の下抜けを試すバイアスが生じ、9000以下で引ける場合は、下値目標値として第一目標値8500、第二目標値8200を計測している。

また、日経平均の短期的な流れである相場の木を日経平均先物中心限月で見ると、相場は9月25日に10310に反落。そして、28日はザラ場で9970まで下落。終値は10030となり、9月14日終値10180を下回ったことから売りシグナルが点灯。しかし、相場は既に下値目標値の10000に対してザラ場で9970、終値で10030まで下落していることから一旦の下値達成感が醸成されやすく、短期的にはリバウンドが入り易い展開を予測。暫くは下値を探る展開ながらも、一旦は反発する可能性を予測していた。
相場はその後、29日10100、30日10110と続伸したが、10月1日に9980に反落。9月28日終値10030を下回り、売りシグナルが点灯。下値目標値として9860を計測していた。2日は9730と第一下値目標値を下回る水準まで下落。この流れは第二下値目標値9680までの下落を予測していた。
相場はその後5日に第二下値目標値の9680に下落。6日は現物が反発したものの、先物は9680で変わらずとなった。
今後の展開として、第二下値目標値に到達したことから、一旦の反発の可能性があるものの、高値圏でのレンジ形成で溜め込んだエネルギーを下に噴出していることから、中期的には9220を第三下値目標値として計測していた。
相場は7日に9790に反発し、売りシグナルは消滅。8日9860、9日10010と3日続伸となり、現物の相場の森の視点でも一旦の売りシグナル消滅となり、仕切り直しとなった。
今後、相場が10110を上回り、10120以上で引ける場合は上値目標値として10340への上昇を計測していたが、相場は上昇基調を継続し、15日は10240で引け、9月30日終値10110を上回り買いシグナルが点灯。16日は10270へ小幅続伸したが、19日は10250と小反落。しかし、20日は上値目標値の10340にほぼ近い10330まで終値で上昇した。
相場が上値目標値に到達したことから、一旦のスピード調整的な調整局面入りを予測していたが、相場は22日に10270に反落。しかし、P&F上では10260以下にならないと変化はない状態となっていた。相場は23日に10290、そして26日は10360と続伸し、戻り高値を更新した。しかし、27日は10250に反落。小さい枠の短期的な細かい絵では、22日終値10270を下回り、売りシグナルが点灯。短期的下値目標値の10150に対して28日は10080まで下落。そして29日は9880まで下落した。30日は10010に反発したものの、2日は9830に急反落。10月29日終値9880を下回り、売りシグナルが点灯。4日も小幅ながら9820に続落。そして、5日は第一下値目標値9700に対して、予測通り9700で引けた。相場は第一下値目標値に到達したことから一旦の反発も考えられるが、戻りも限定的とみていた。相場は6日に9780に小反発。短期的売りシグナルは一旦消滅した。そして、9日9800と小幅続伸。そして10日9870、11日9880と小幅ながら4日続伸となった。しかし、12日9790、13日9750と続落。16日は9800に反発したものの、先物終値では9820以上を回復しない限り、9680の下抜けを試す可能性は残るものと考えていた。相場は17日9740に反落。P&Fチャート上では13日の9750から一段下落した形となった。そして18日に相場は9670で引け、11月5日の9700を下回ったことから売りシグナルが点灯。下値目標値として第一目標値9520、第二目標値9220を計測していた。
相場は19日に第一下値目標値の9520に対して、ザラ場で9490、終値で9550まで下落した。そして20日9490、24日は9390と5日続落となった。相場の下落過程で短期的にはこの9500前後と9200台の両価格帯で一旦のサポートを見せる可能性があるものの、中長期的な現物の下値のトリガーポイント9600も結果として下回ったことから、中期的には更なる下落ポテンシャルを内包している状態と考えていた。24日引けの段階では先物終値で9460以上を回復しない限り、下値模索の展開が続く状態を予測していた。相場は25日に9450と高値引けしたものの、10円差で9460に届かず、売りシグナルは消滅していない。相場は26日に9390に反落。P&Fチャート上は24日の9390から変化がない状態となっていた。9460以上を回復しなければ下値拡大圧力は継続する。また、仮に9640以上を回復しても相場の修正から再度9390の二番底を試す可能性が高く、さらに18日終値9670、および19日終値9550は、10月5日と6日終値の9680をも下回っており、相場の底抜けリスクが継続している状態と考えていた。したがって、先物も現物同様に中期的には9000割れを示現する可能性が極めて高いと考えていた。相場は第二下値目標値の9220に対して27日に9070まで下落。しかし、30日は9330に反発し、売りシグナルは一旦消滅した。その後も12月1日9550、2日9630と3日続伸となった。
相場は本日、3日に9950で引け、11月11日終値9880を上回り、買いシグナルが点灯。上値目標値として第一目標値10120、第二目標値10180、第三目標値10240を計測している。また、その上は10360を予測している。
一方、先物相場が終値で9880を下回る場合は、再度下値確認の可能性が残る。その際、11月27日終値の9070を下回る場合は下値目標値として8900を計測している。
しかし、本日買いシグナルが出たことで、相場はP&Fチャートでは逆転上昇パターンになってきており、中期トリガーポイントの10400の上抜けを試す水準まで上昇する可能性があると考えられる。

3日終値時点での現物のボリンジャーバンドの中心値は9985近辺。上下の2σはそれぞれ10767と9050近辺となっている。MACDは2日からプラス領域(買い)に転換。RSIは58.15。また、パラボリック・システムでは12月1日から買いシグナルに転換し本日も継続している。


相場の森: 中長期トリガーポイントと目標値
上値:現物終値で10362.62を上回り、10400以上で引けると→上値目標値:11600、12400 
下値:現物終値で9081.52を下回り、9000以下で引けると→下値目標値:8500、8200
   
相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:12月3日に9950で引け、9880を上回り、買いシグナル→上値目標値10120、10180、10240、10360
下値:先物終値で9070を下回り、9060以下で引けると→下値目標値8900

的中例:
上値;10月15日に10240で引け、9月30日終値10110を上回り、買いシグナル→上値目標値10340  → 20日終値10330→その後22日10270に下落。


下値:6月16日に9770で引け、9780を下回り、売りシグナル→:下値目標値9540→23日終値9540

下値:7月6日に9700で引け、9820を下回り、売りシグナル→:下値目標値9100→13日終値9040

下値:8月17日に10250で引け、10440を下回り、売りシグナル→:下値目標値10200→19日終値10210→その後、20日10360、26日10640まで戻りを拡大。

下値:10月1日に9980で引け、10030を下回り、売りシグナル→下値目標値9680→5日および6日終値9680→その後9日の10010まで3日続伸。

下値:11月2日に9830で引け、29日終値9880を下回り、売りシグナル→下値目標値9700→5日終値9700→その後6日9780から11日9880まで4日続伸。


ドル・円テクニカル分析(12月3日)

2009-12-03 23:51:41 | ドル・円テクニカル分析
ドル・円テクニカル分析

12月3日 東京市場終値(17時)87.75/76   安値87.40 高値87.93

ドル円3日続伸。11月2日に90.13で引け、10月20日終値90.31を下回ったことによるドル売りシグナルは、12月1日87.04で引けたことにより消滅。第二下値目標値87.80に対して、終値で30日の86.15、ザラ場では27日に84.83まで下落後の反発局面が継続。東京市場終値で87.20を下回らない限り、ドルの戻りを試す展開は継続。日銀の追加金融緩和策→株高→リスクテイク→ドル安→クロス円上昇→ドル円上昇のパターンに。本日の終値87.76は、当初の第二下値目標値87.80に接近。次は終値の88円台回復で下値不安は緩和される。

 
ドル円相場は、10月7日のザラ場安値88.01で一旦のドルの下値を確認した形となった。この水準は2008年12月18日終値87.92の二番底を試す位置であり、ドルの下値確認の正念場であった。相場はこの水準をとりあえずサポートし、反発。9日海外市場で89円台後半、そして12日(東京市場は休日)は90.20程度まで上昇。ドルが本格的に下値を確認して、戻りを試すステージに移行するためには東京市場終値で90.00以上を回復することが条件となるとコメントしていた。
相場は10月13日終値の90.12の後、14日は終値で89.19に押し戻されたが、16日は91.17に上昇し、ドル買いシグナル点灯。20日に90.31に反落したものの、22日は91.43で引け、91.17を上回りドル買いシグナルが再度点灯。そして23日は91.82と3日続伸となった。
そして26日は91.84、27日も92.04と5日続伸。終値で92円台に乗せて引けた。しかし、28日は急反落し、91.16で引けた。米国株式相場の急落からグローバルなリスク回避に繋がり、クロス円主導で下落した。東京市場終値で91.60を下回ったことから(91.59以下)、ドル買いシグナルは一旦消滅。そして29日も株式相場の大幅続落を受けて下値を拡大。90.66で引けた。また、ザラ場では右肩形成のためのレンジの下限と見ていた90.20に対して90.24まで下落した。しかし、引けにかけて反発し、一旦の下値を見た形となった。今後は下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成部分のためのレンジ形成のため一定の反発を考えていた。その際の条件としては東京市場終値で91.20以上を回復することが条件と予測していた。相場はその後、30日に終値で91.11に反発したものの、91.20に届かず、P&Fチャート上では変化がない状態であった。そして、2日は90.13で引け、10月20日終値90.31を下回り、ドル売りシグナルが点灯。東京市場終値で90.60以上を回復しない限り、ドル売り圧力派継続し、下値目標値として第一目標値89.00、第二目標値87.80を計測していた。2日は朝方、第一目標値の89.00に近い89.19まで下落した。
先週までコメントしていたドルが反落して買いシグナルが消滅しても90.20~91.60でエネルギーを溜めるべくレンジを形成する可能性については、実際は27日高値92.32からの下落は29日に90.25で下げ止まり、その後91.61に反発。そしてまた下落する展開となり、ザラ場の予測も的中したことになる。しかし、このレンジ形成の条件であった東京市場終値での91.20以上の回復は91.11となったことで未達成となり、P&Fチャート上は変化がなく、2日の下落から売りシグナルに繋がった。2日は東京市場引け時点で下ヒゲが長く、終値では90円台をキープしていることからかろうじて下記逆ヘッドアンドショルダーの右肩形成段階の可能性が継続。ただし、東京市場終値で90.60以上を回復しないと厳しい状況と考えていた。相場は4日に、90.60に接近する90.56で引けた。引け後の海外市場では90.90台に上昇したものの、5終値は90.42となり、90.60以上の回復は失敗となった。そして6日は90.46、9日は90.12と90.60回復とならず。今後も90.60以上の水準を保てるかが引き続きドルの下値リスク緩和のための条件と考えていた。そして10日は89.87と終値で90円割れ。終値ベースで下値を拡大。11日はザラ場で89.29まで下落したが、引けにかけて急速に買い戻され、90.03と小幅ながら反発した。背景はAPEC財務相会議で為替政策が主要議題にならないとの観測記事が流れ、それまで強まっていた人民元切り上げ観測などアジア通貨高への警戒感が緩和されたことである。しかし、12日は引けにかけてザラ場で89.65まで下落するなど、ドルの軟調地合いが継続。終値は89.81となった。13日は90.29で引けたが、下値確認の90.40には届かず、16日は89.57と反落。そして17日は下値を拡大し、88.86で引けた。本日18日は89.16に反発したものの、P&Fチャートの形状に変化はない。P&Fチャート上では、10月27日終値92.04のあとは下落を意味する○印が下に垂直的に継続しており、17日の続落で下値確認と売りシグナル消滅のための条件としての終値の位置もさらに切り下がった状態。今後、東京市場終値で89.40以上を回復しない限り、ドル売りシグナルは継続。17日に第一下値目標値89.00に対して88.86まで終値で下落したことから、一旦の下値達成感から18日は反発を入れたものの、89.40にはかすりもせず、高値は89.37に止まった。ドル売りの圧力が以下に強いかを窺わせる状態であった。そして19日は88.91に反落。P&Fチャート上では変化はなく、相場予測も変更がない状態であった。その後20日88.79、24日88.66と3日続落。終値ベースで下値更新している状態であり、相場は次の第二下値目標値87.80に向けたドル下落圧力が依然として継続しているとの見方であった。相場は25日も4日続落し、88.36で引けた。このドルの下落圧力は東京市場終値で88.80以上を回復しない限り、継続すると予測。本日の東京市場引け後の海外市場では87円台に下落しており、ドルの下値余地を試す圧力が継続している。また、88.80以上を回復しても、相場のレッグ(下落を意味する○印)、足が長く、反発後に相場の習性から再度二番底確認の下落バイアスがかかりやすい状態であり、下に抜けた場合は加速度的にドルが下落する可能性が高く、注意が必要であると指摘していた。
相場は26日に87円台も下回り、86.79で引けた。東京市場終値で87.20以上を回復しない限り、ドルの下落圧力は継続すると考えていた。特に87円台を下回ったことでドルの下落ピッチが早まる可能性が高く、懸念していた。相場は27日にザラ場で84.83まで急落。終値は86.16となった。その後一旦87円台まで戻したが、30日は86.15と終値ベースでは7日続落となった。しかし、12月1日は日銀の量的緩和から反発。87.04で引け、ドル売りシグナルは一旦消滅した。そして2日は87.21と続伸。本日3日は87.76まで戻りを拡大した。
今後ドルが終値で87.20を下回らない限り、ドルの戻りを試すバイアスは継続すると考えられる。しかし、87.20を下回る場合は相場の習性から二番底確認のプロセスに入り、86.15の下抜けを試すリスクが出てくる。その場合86.00を下回ると再度ドルの下値リスクは拡大。82円台~81円台の可能性が出てくる。今後、クロス円に連れて戻りをどこまで拡大できるかが下値リスク解消の鍵で、まずは当初の第二下値目標値87.80以上の回復が欲しいところと考えていた。相場は本日、87.76まで戻したことで、当初の下値目標値まで回復したことになり、下げ過ぎの修正が入った形である。
相場は26日に87円台を維持できずに割り込んだことから、垂直計算のダイナミック・メジャードムーブ(逆N値)による値幅観測論では82円台の可能性も浮上していると指摘した。1995年の79.75までのドル円の下落時は88~87円台に一定の抵抗を見せた価格帯であり、この水準を切るとドルの下落が止まらなくなるリスクが高いため、ドル円はまさに崖っぷちの正念場を迎えている状態であった。27日に一旦84.83までセリングクライマックス的なドルの下値確認の状態が確認された後、12月1日に東京市場終値で87円台を回復したことから一旦のドルの売りシグナルは消えたものの、P&F チャート上では相場の下落を意味する足(○印)が長く、今回の反発局面も戻りが鈍い場合は、下値ポテンシャルは引き続き残る可能性があると予測している。
本日東京市場引け後の海外市場ではドル円は88円台に乗せている。日銀の追加金融緩和策→株高→リスクテイク→ドルキャリーのドル安→クロス円上昇→ドル円上昇のパターンになってきており、このパターンが継続すればドル円も戻りを試す形になりやすい。しかし、ドルキャリーのドル安が全般的なドル先安感をさらに強めた場合は、ドル円に波及しかねない。日銀の緩和策も今のところ効いているもの、市場では期待はずれの部分もあり、まだ完全な下値不安後退とは言い切れない。ただし、次に終値の88円台回復があれば下値不安はやや緩和される。この場合、P&Fチャート上でも切り返し幅が大きいため、反落して二番底形成プロセスに入っても、底抜けリスクはかなり後退するとみている。

3日の東京市場終値ベースでのボリンジャーバンドの中心値は88.55近辺。上下の2σはそれぞれ91.11と85.99近辺となっている。MACDは11月4日にマイナス領域に転換し、本日も継続中であるが、大幅にマイナス領域を縮小。RSIは40.85となっている。また、パラボリック・システムは12月1日から円売り/ドル買いシグナルに転換し、本日も継続している。

相場の木: 短期トリガーポイントと目標値
上値:終値で92.04を上回り、92.20以上で引けると→:上値目標値93.80、95.00、100.40
下値:終値で86.15を下回り、86.00以下で引けると→:下値目標値84.80、84.20、82.00、81.60


的中例:
上値
3月4日に98.83で引け、2月26日終値97.94を上回ったことによるドル買いシグナルの第一上値目標値99.60に対して、5日にザラ場で99.68、終値で99.61まで上昇→その後
93.54まで下落。

終値で95.61を上回り、95.80以上で引けたことによるドル買いシグナルの上値目標値97.40に対して8月10日に終値で97.39まで上昇→その後、17日に94,67まで終値で下落。

上値:10月13日に90.12で引け、1日終値89.98を上回ったことによるドル買いシグナルの上値目標値92.20に対して、27日終値で92.04、ザラ場で92.33まで上昇→その後28日終値91.16、29日終値90.66に下落。

         
下値
3月19日に95.48で引け、96.34を下回り、ドル売りシグナルの第三下値目標値93.20に対して、19日にザラ場で93.54まで下落。

6月16日に終値で97.61を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値95.20に対して、23日に終値で95.23まで下落。→25日は96.35に小反発。

7月6日に95.19で引け、29日終値95.53を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値92.40に対して、13日に終値で92.46まで下落。→その後21日は94.09まで反発。

8月17日に94.67で引け、12日終値95.26を下回り、ドル売りシグナルの第一下値目標値93.40に対して、21日にザラ場で93.43まで下落。→その後24日終値で94.97に反発。

9月8日に92.39で引け、3日終値92.43を下回り、ドル売りシグナルの第二下値目標値89.40に対して、10月2日に終値で89.37まで下落。→その後5日終値で89.84に反発。