いつもより少し早い時間に出たら太陽が星上山の裾野から顔を出すところだ
った。この時間帯だと数分の違いで景色が大きく変わる。日の出を見るたび
北条氏康だったか武将がいつも朝日に『武運』のあることを願ったとの話と重
なる自身の体験。
がん治療から数年経った検査で再発の可能性があり再検、疑いのあるところ
の生検結果を聞きに行く当日、『がんの再発ではないことを』と朝日にお願い
した。非科学的だとか非現実的と非難されようが罵られようが藁にも縋(すが)
る思いからだった。再発の場合、同一個所の手術は大困難を極めると説明を
受けていたから、『白』だと説明を受けた時には先生の手をつかみ感謝の言
葉を口にした。朝日はいつも、このシーンを再現させる。
さて、6時の点検は143℃とモデルより‐25℃だが、いつものペースよりは高い
ことから調整なしで9時にもう少しペースが遅くてもいいと判断し煙突に枝を
追加する。温度の推移に敏感になり過ぎず、煙の状態をよく見るという基本
を忠実にした心持で4日目を向かえた。
前回モデルと全く同じにはなってないが相似形になっており、夕方の煙の
色・量にもそれが見られた。
3晩を越せば明日は窯籠めに向けて進むのみ。
明日は、半日の割木片付けがあり、窯と平行作業になる。
煙に青味