東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

初秋、雑穀もどんどん実り始める

2021年09月10日 | 麦,穀類,雑穀

 長雨かと思ったら時々晴れるようになりました。背が3m以上になったサトウモロコシが、空に向かって穂が出始めました。今年はサトウモロコシがよく成長しています。茎もだいぶ太くなりました。穂が茶色に熟す頃、茎には甘い砂糖が溜まります。茎の皮を剥いで口に入れると、甘みを楽しむことができます。昭和30年位前まで、この田布施や平生そして上関ではよく栽培されていました。砂糖を手に入れることができなかった時代、このサトウモロコシを栽培して砂糖の代わりにしたようです。瀬戸内海周辺ではサトウキビと呼ばれていたようです。子供のおやつにもされたようです。しかし今、この甘さを知っているのは60歳以上の方ではないかと思います。

      空に向かって突き刺すように伸びるサトウモロコシの穂


 他の雑穀も穂が出始めました。今年は食用稗が大きな穂を出しています。食用ヒエはもっぱら関東以北の寒い地域で栽培されます。寒さでお米ができない地域です。バサバサして美味しくありませんが、寒さや飢饉に強い食料です。その昔、売るためにお米を作り、自分たちが生きるためにヒエを作ったそうです。食用ヒエと同じような雑穀に、アワとキビがあります。この二つはそれぞれ、アワオコシやキビだんごとして有名です。ですが、田布施のような温暖な気候の地域では栽培は難しいです。

    大きな穂が出た食用ヒエ       変わった形のシコクビエの穂
 

 他の雑穀も穂が出ています。シコクビエとアマランサスです。シコクビエは、四国や関東以北の山間地域で作られてきました。麦や米のように一度に収穫できず、だらだらと穂が出ます。長期にわたって収穫できるため、やはり飢饉対策のための雑穀です。アマランサスは近年に南米から入ってきた新しい種類の雑穀です。粒がとても小さいです。炒ると実がはぜる特徴があります。食用ヒエ,シコクビエ,アワ,キビなどはスズメなどの食害にあいます。しかし、アマランサスはあまりに粒が小さいためスズメなどの被害がありません。

     巨大なアマランサスの穂、この中に極小の種が無数にある

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