不動産ウォッチャーの日記

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FXで4億円儲けた主婦が、脱税で実刑判決

2007-08-25 17:59:58 | 金融

東京・世田谷区の60歳主婦が、「FX(外国為替証拠金取引)で1億4000万円近くを脱税していた」事件で、東京地裁が「懲役1年6か月、罰金3400万円の執行猶予付き有罪判決」を言い渡しました。

FX(外国為替証拠金取引)はすっかり浸透しましたが、平たく言えば「少ない元手で、大きく外国通貨に投資できる運用手法」です。「2万円の証拠金を差し入れることにより、1万ドルに投資できる」という「レバレッジ50倍」を誇る業者もあります。

「レバレッジ50倍」とは、平たく言えば「2万円の自己資金に、98万円の借入金を足して、100万円を投資する」ということです。仮に、98万円を借りたことによるコストが1万円で、100万円を投資運用したことによる金利収入が5万円だとすれば、約4万円の利益になります。2万円の自己資金に対して4万円の利益、つまり利回り200%(!)。このようにして投資効果を大きくすることを、「レバレッジを利かせる」と言います(もちろん、現実はこんなに単純じゃないですが・・・)。

問題は、値上がり・値下がりしたときのブレが、何十倍にも大きくなること。2万円の自己資金で100万円の投資をしているわけですから、価格が2%下がっただけで、自己資金が吹っ飛ぶ。逆に、上がったときの儲けは大きくなります。この主婦は「3年間で4億円も儲かった」というから、スゴイの一言。判決によると「着物や宝飾品の購入、旅行など」に充てていた、とのことです。

「FXで大儲けして、脱税で摘発された」というケースが増えています。この「4億円主婦」のケースは特に有名になりました。「一罰百戒を狙っている」という面はあるでしょう。

もっとも、「為替差益を申告しないと、そんなにヤバいのか!」というより、「FXはそんなに儲かるのか!」というのが、大半の人の率直な感想でしょうね。大勢の人が、これで煽られたのは事実です。筆者も思わず飛びつきそうになったということを、正直に告白しておきます・・・。

もちろん、FX取引をしている人全員が「円安に相場を張って大儲けしよう」と考えているわけではありません。最近は、安定した金利収入を目指す、穏健なFX取引が増えていると聞きます。

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