不動産ウォッチャーの日記

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いよいよ、パナマ運河の拡幅工事が始まった

2007-09-04 19:33:17 | 物流

 

 CNN パナマ運河、初の拡張工事が着工 通航許容量2倍に


中米パナマで、パナマ運河の通行量を2倍に拡張する工事が始まり、このほど起工式が開催されました。式典には、パナマと運河返還条約を結んだカーター元米大統領も出席したとか(1977年にパナマ運河返還条約を結び、実際に返還されたのは99年)。


総事業費は52億5000万ドル(約6090億円)で、通航許容量を現在の2倍に引き上げます。工期は2014年から15年の予定。1914年8月15日に開通したパナマ運河は、全長約80キロ。拡張工事は、100年近い歴史でも初めてです。


パナマ運河は、大西洋と太平洋を結ぶ交通の要衝です。というより、アメリカ東海岸と西海岸という、2つの極を結ぶ海上交通の要衝。いまや、米中貿易船の通り道です。


アメリカの東海岸と西海岸という2つの極を結ぶ交通といえば、陸の「大陸横断鉄道」と、海の「パナマ運河」ですが、このうち「大陸横断鉄道」は、ただでさえ距離が長い上にロッキー山脈を通る難路で(昔の人は、よく作ったものだ・・・)、拡張は難しいと言われています。


一方、荷物は増える一方。中国が「世界の工場」となり、日用品なんかは全部中国製。巨大流通業のウォルマートも、中国製品への依存度は極めて高いと聞いています。 しかし、問題は「物流」です。太平洋を渡って北米大陸に渡来した安価な中国製品を、いかにして効率よく、広大な全米の津々浦々にある店舗まで届けるか。大陸横断鉄道もパナマ運河ももうパンク状態だと、ずっと前から言われてました。ついに拡張工事が始まったとのことで、関係者は感無量でしょう。


それを思うと、我が日本にとって大動脈の要を握る「マラッカ海峡」を思い出します。こちらも、「マレー半島に運河を作る」という構想がずっと前から出たりしてますが、なかなか具体化しません。最近は、ミャンマーを通る物流ルートが開発されているようです。



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