不動産ウォッチャーの日記

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日本では「非製造業」の生産性が低い

2007-09-06 00:56:44 | 金融

Financial Times
Property pulls down Japanese shares

FTは、9月5日の日本の株式市場を「不動産関連銘柄の下落に引きずられた」と報じています。

>Property-related stocks took a particular hit. Some analysts thought the sector was overvalued after being bid up steadily over much of the past year.

記事によると、「当面、日銀が金利を上げないという期待が強まり、国債が買われた」ということから、株から国債への資金シフトが起きたとのこと。「過大評価されていた」不動産関連銘柄が、特に打撃を受けました。

三井不動産の株価は△4.1%、三菱地所は△3.8%の下落です。当方が持っている不動産関連銘柄も、このところ下がってます・・・。

それと直接の関係はないですが、最近、「日本の労働生産性はアメリカの7割にすぎない」という衝撃の事実が発表され、話題を呼びました。

「労働生産性」とは、労働者1人の労働時間当たり、どれだけの付加価値を生み出したかという指標で、今のアメリカでは最も重視されている経済指標のひとつです。アメリカのエコノミストが書いていることや、政府が発表した経済白書などを見ると、「労働生産性」に対する言及があまりにも多いのに驚きます。まるで、高度成長期の日本でいつも取り沙汰されていた「GNP」(国民総生産)みたい。

なぜ、アメリカ人が労働生産性の話を好むかというと、ひとつには、90年代からのアメリカの急速な経済成長が、「IT革命の進行で職場の効率化が劇的に進み、ホワイトカラーの労働生産性が急激に伸びたから」というような形でよく説明されるということにあります。しかし、それ以上に「日本より圧倒的に高くて、アメリカ経済の優位性を誇れる指標だから」というところにあるのではないか(笑)。

労働生産性の伸びは、経済の効率が改善されたことを示し、国民所得の向上に直結します。日本の特徴として、自動車・電機・素材といった「製造業」の生産性はアメリカよりも高いんだそうな。しかし、金融・流通・不動産といった「非製造業」がひどい。経済の8割は非製造業なので、全体がアメリカの7割という低い水準にとどまっています。

原因については、いろいろと言われています。最も有力なのは「日本には、小さな家族商店が多いから」ということで、もうひとつは「オフィスのIT化がアメリカよりも大幅に遅れているので、ホワイトカラーの生産性が低い」ということ。

ということは、非製造業の分野で先進国アメリカを見習い、「追いつき追い越す」ということが、日本の繁栄につながるということです。

非製造業の中でも特に重要な基幹産業は、金融業と不動産業。日本の繁栄は、不動産業界にかかっている・・・!!人気blogランキングへ

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