いつだってワークライフバランス

「仕事と生活の調和」を意味する
ワークライフバランス。
より良いあり方を考えるブログです。

三月大歌舞伎・昼の部@歌舞伎座

2017-03-31 | 歌舞伎

今月は三津五郎丈の三回忌追善公演でもありました。

 

未だに信じられない、信じたくない思いですが、遺影が飾ってあるのを拝見すると物悲しい気分に……。 

マダムに人気だった三津五郎さん。

お着物姿のご婦人が遺影の前で手を合わせていたのが印象的でした。

 

追善狂言として、「どんつく」が息子の巳之助君によって披露されました。

舞踊の名手といわれた人の御曹司。 

正直言って、以前の巳之助君は踊りも芝居も台詞もあまり良くありませんでした。

 

それが、ある時期からみるみる上達して、見るたびに「おおー」と思う成長が感じられるようになったんですよね~。

そして、それは現在進行形。

 

一生懸命、三枚目役もこなすし、変声期を経て声も安定しましたね。

 

夜の部「助六」の福山かつぎでも、シャキシャキした江戸っ子を好演していて、「そうか、巳之助君がいた!」

と絶好の配役に感心した次第。

 

昼の部最大の眼目は、仁左衛門の「義経千本桜」。

「渡海屋」の幕では、カッコイイ船問屋の主人・銀平。

「大物浦」では幽鬼のような平知盛を。

 

もー、仁左さまったら、どうなさったの? 驚くほどの素晴らしい出来。

 

前回、同じお役を務めたときも、「仁左さまが知盛?」と疑問を抱きつつ見に行って、すっかり魅せられたものですが、

今回は完成度が高すぎて恐くなったほど。

 

新聞劇評でも「命を削りながら演じている」と評されていたくらい、鬼気迫るものがありました。

 

三階席で見たので、錨と共に海に落ちていく場面では背面から真っ逆さまに跳んだことを表す両足の裏が見えました。

その下では支える黒衣さん、3人の姿がチラリ。

間違っても、お怪我なんてさせられないですからね。

 

こういう舞台裏を垣間見ることができるため、1階最前列でなくても、演目によっては3階のほうが良かったりして。 

昼の部は海老さまが、「どんつく」に若旦那役で付き合って少ししか出ないのがわかっていたので、節約。

とはいえ、仁左さまの芸術的な知盛を1等席で見たかったという気もします。

 

大幹部の至宝ともいえる舞台を見逃さないように、今後も歌舞伎座に通いますっ!

なかなかブログはアップできないけれど。 

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三月大歌舞伎・夜の部@歌舞伎座

2017-03-26 | 歌舞伎

歌舞伎座で、海老さまと相合い傘してきました。

 

「助六」といえば、海老蔵襲名公演のときに「助六」を良い席で見たい一心から、会社を休んで予約電話に

かじりついたことが思い出されます。 

「会社でかければいいじゃないか!」とボスに呆れられましたが、そんなに甘くないのよ~。

当時はチケットホン松竹が開設されてなくて、予約は電話のみ。

 

2時間経っても繋がらず、絶望的な気分になったっけ。

やっと取れた席も花道近くなんて無理で、大変悔しい思いをしたものです。

ところが、今回は花道のすぐ脇をゲットできました~♪

 

今月歌舞伎座、夜の部のメインイベント「助六」は、新聞劇評でも「テーマパークよう」と評されるほど、

幹部、花形役者勢揃いの華やかな演目です。

その主役の海老さまは、幕が開いてもなかなか登場しません。


河東節ご連中の皆様の「あぉ~」という声で始まり、ようやくお出ましになっても、ずっと花道にいます。


今回、私は花道で海老さま@助六がパッと傘を開く真下にいたので、本当に相合傘の気分♪

このときばかりは確かに目が合った! と思いたい……。

 

「口上」は右團次で、新鮮。

襲名すると、こういう良いお役がつくのですね。

とても堂々と、誇りに満ちた表情だったのが印象的でした。

 

他に「引窓」と「女五右衛門」。

夜の部の演目は非常にバランスが取れていました。

 

藤十郎@女五右衛門と仁左衛門@真柴久吉がほんのわずかのご登場ですが、大幹部のお二人ゆえ、

もうそこに存在するだけでありがたい。

 

それにしても、私が観劇した日はまたもや飛んできた鳥がくわえていた布をパサリと落とてしまいました。

これを藤十郎が手に取って、読まないとお話が進まないのに。

前回、吉さまのときと同じ!

藤十郎もまた吉さま同様、慌てず騒がずでしたが、こう続くと鳥の模型の改善が必要では? と余計なことを考えちゃいます。

 

操作する黒衣さんが一番、焦っていたとは思いますが、お客さんもそれを察して忍び笑いを漏らしてます。 

2日目だったので、千秋楽ではそんなミスはなかったでしょうか。

 

何にせよ、華やかな夜の部を最高のお席で見たのは、今後始まる仕事の繁忙期に向けて、活性剤となりました。

仕事しないと、これほど良いお席で歌舞伎を見ることはできませんものね。

明日への活力、歌舞伎座の夜。

 

27日千秋楽。

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