いつだってワークライフバランス

「仕事と生活の調和」を意味する
ワークライフバランス。
より良いあり方を考えるブログです。

モネ展@東京都美術館

2015-10-30 | 美術

モネ展に行ってきました。

すごい! の一語に尽きます。

 

いえ、作品でなく人混みが。

美術展は結構出かけてますけど(怠慢でブログアップには至らずお恥ずかしい)、

あれほど売店が混雑しているのを見たことがありません。

 

レジはいつもより多めに配置してあるのに、行列用の仕切りが何重にも連なり、スタッフが整理にあたっていました。

 

絵はがき1枚程度なら買うのを断念したくなる長蛇の列。

そもそも、絵はがきコーナーで幾重にも人垣ができているため、商品を手に取って選ぶことさえままならない……。

 

私が行ったのは、10月中旬の平日ですが、こんな状態。

開始は9月なのに人出は全く衰えていない様子。

 

日本人の印象派好き、モネ好きを目の当たりにしました。

淡くぼんやりして穏やかな色調や対象は、白黒はっきりつけるのを避ける民族には心地よく映るのかもしれませんね。

 

今回のポスターにもなっている、前期のハイライト展示、「印象、日ノ出」は海外の美術館で見たはずなんですが、

記憶が曖昧で、今回初めて見るような新鮮味がありました。 

 

とても美しい作品です。

近くで見てもいいんですが、離れると光り輝いて、本当に「日ノ出」を眺めるような明るい清々しさを感じます。

 

これは大作ではありませんが、絵画はサイズが大きくなるほど、離れるとさまざまなものが見えてきます。 

他の皆さんが貼り付くように見ているときは、少し後ろに下がって、全体を鑑賞するのもいいですね。

 

印象派の呼称の由来となった、この作品展示は残念ながら修了しましたが、後期はまた別の目玉作品が出るため、混雑は続く?


白内障で色の識別が難しくなった、最晩年の絵はそれまでとは打って変わった激しい色づかいと筆致で、誰もが驚くはず。


ご遺族の意向で非公開とされていた作品群には賛否両論あるでしょうが、長命で数多くの作品を残し、存命中に地位を確立したモネは

芸術家としては、かなり幸せな部類に入る人なので、全て公開しても評価が揺らぐことはありません。

違う一面も観ることができる私たちは幸運です。

 

10月20日からは、「サン=ラザール駅」が特別展示されています。

「これを見ずには終われない」とポスターで煽られ、何となくまた行ってしまいそう。

 

ちなみに、絵はがきだけお求めになりたい場合は、レジ付近の列の横にも小さな絵はがき専用コーナーがありますので、

そこで選ばれてはいかがでしょう。

ずっと並んで、ようやく気がついた……。

 

12月13日まで。  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

芸術祭十月大歌舞伎・夜の部@歌舞伎座

2015-10-25 | 歌舞伎

本日、楽日でした。

 

玉三郎の「阿古屋」、本当にお疲れ様でございましたと言いたい。

何十キロもある、動きにくい遊君(傾城?)の衣装と鬘で琴、三味線、胡弓を次々に演奏する大変なお役。

 

現在の女形で玉さん以外には務められない大役といわれて久しいけど、今回は菊之助が共演し、最初から最後までずっと同じ舞台上にいたので、

これは次世代への継承・育成も兼ねてる気がしました。

 

玉さんは胡弓を最も得意としてるのでしょうか。

繊細かつメリハリのある演奏は素晴らしいものでした。

中国で京劇にも挑戦して、本場の中国人に大絶賛されたという玉さんなので、中国楽器への思い入れもひとしおなのかもしれませんね。

 

確か、過去2回(?)見る機会に恵まれましたが、今回の胡弓は最も印象的でした。

 

松緑の「髪結新三」には、仁左さまや菊パパが豪華にチョイ役でご登場! 

客席を湧かせる力、さすがです~。

 

仁左さま@加賀屋藤兵衛はナイスミドル(古いっ!)の風貌で、こんなに素敵なら多少、年は離れていても梅枝@お熊の婿に不足なし!

通常、こんなカッコいい藤兵衛ではないので、「私なら頼りにならない忠七なんか振って、こっちに行くわよ~」と心でつぶやいたほど。

 

菊五郎の鰹売りは、ものすごいサービスというか、サプライズ。

もう出てた来ただけで、皆さん、クスクス笑いが漏れてました。

やっぱり、うまいよね~。

 

松緑はやや硬いというか、力みのようなものかありましたか、これが彼の特徴でもあるので、菊五郎演じる新三のような

粋なワルには見えないけれど、いい味出してます。

 

左團次@大家にやりこめられている様子は、いたずら坊主がシュンとした表情のようで、非常に魅力的♪

 

いゃ~、それにしても、松緑ってイイ体してますね。

最後に片肌脱いで、命のやりとりをする場面、チョーンと鳴って、舞台がパッと明るくなると、松緑の鍛え上げられた肉体がまぶしく光ってました。

 

本来、スタイルが良いのもさることながら、歌舞伎役者としての体作りがしっかりできていて、真面目な修行がうかがえます。

純粋に見惚れちゃいました~!

 

きっと泉下の二世松緑も目を細めていることでしょうね。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

芸術祭十月大歌舞伎・昼の部@歌舞伎座

2015-10-12 | 歌舞伎

昨日は演舞場で夜の部を観劇、そして本日は歌舞伎座・昼の部。

さすがに疲れた……。

そろそろ、こういう無茶はやめなくてはいけないお年頃だわねぇ。

 

ところどころ、記憶がなくなっているのですが、まず「音羽嶽だんまり」で松也君のかぶり物が落ちそうになったことにビックリ。

顔の周りに何かラインが見えるので、「?」と双眼鏡を手にすると、顎の下でしっかり留まっているべき紐が離れてブラブラしてるー!!

 

立役で結構激しく動いてるので、ご本人が一番ヒヤヒヤしたと思います。

悪いことに、両手に小道具があって後ろ向いて直すわけにもいかず、ハラハラして見守っていたところ、無事に出番終了。

良かった~。

 

松也君、長身だし声も顔も姿も良くて立役向きなのかもしれませんが、個人的には、高貴な女形の役のほうが合ってる気がします。

立役するなら着装にも気をつけないといけません。

舞台でカツラが飛んだ人も見たことあるけど、やはり激しい立ち回りのとき。

気をつけてね~。

 

「矢の根」の松緑は立派でした。

まさに荒事な扮装。

彼も体が大きいからデカイ衣装がよく映えます。

 

「一條大蔵後譚」の仁左さま@大蔵卿は初めてで、ものすごく期待していた想像どおりと言いますか、

いい意味での安心感から、途中不覚にも寝てしまった私……。

何やってんのよ~、自分。

 

そして、本日のメインデッシュは、トリの「人情噺文七元結」。

菊五郎@長兵衛&時蔵@お兼のゴールデンコンビで、これもある意味安心して楽しめる世話物です。

その気楽さから、こちらはしっかり覚醒して大いに笑いました。

 

なかでも一番、目を引いたのは玉三郎@お駒の存在感。

これまで、いろんな役者がお駒を演じてますが、玉さんで見るのは初めて。

 

彼女は妓楼の女将で、親の窮状を見かねた長兵衛の娘・右近@お久が自分の意志で身売りを決意したことに心打たれ、

50両をポンと貸し、3カ月間は店に出さずに自分の身の回りの世話をさせるから、必ず借金を返しにおいでと長兵衛を諭します。

 

他の役者の場合、さばさばとした中にも温かみのあるヤリ手の女将風に演じ、人情噺で悪人は一人も登場しないストーリーなので、

それでいいんですが、玉さんの女将はちょっと怖い気がしたのです。

 

訥々とした話し方で噛んで含めるように諭すのですが、お金を返すのが1日遅れてもこの人なら約束どおり、

必ずお久ちゃんを店に出すだろうというリアルな雰囲気。

 

娘に罪はないけれど、約束を違えるような長兵衛なら同じことの繰り返しだから、それならうちでいただきますよ

という水商売の女性らしい冷徹な考えが伝わってくるような。

もちろん、最後はハッピーエンドで女将さんは、利息も取らずに快く娘を返してくれるんですけどね。

 

ワンピースの演舞場と比べると、今日の歌舞伎座はお客が少なく寂しく感じたのですが、締めくくりで

菊五郎や時蔵、左團次、玉さんといったベテランの底力に魅せられて、終わってみればやっぱり楽しい歌舞伎鑑賞♪

 

25日千秋楽。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スーパー歌舞伎セカンド ワンピース@新橋演舞場

2015-10-11 | 歌舞伎

これは面白いっ!

 

漫画『ワンピース』は読んだことがなくても、才人・猿之助演出の新感覚歌舞伎を堪能できました。

早替わりあり、宙乗りあり、そして何と本水まで使っての大サービス。

お約束通り、前のほうの席にはビニールが配られ、役者は心置きなく水をぶっ放してました。

 

長身の隼人@イナズマによる水の中の立ち回りでは、あの長い足が360度回転して水を蹴るから飛沫がスゴイらしく客席からは悲鳴が!

 

珍しく、2等の2階席という中途半端なお席だったのですが、花道は直接は見えないものの、会場の様子や宙乗りは

すっごくよく見えました。

お散歩もあって、私の目の前を役者が何度も往き来しましたよ~。

 

「これは歌舞伎じゃない!」という批評もあるかもしれませんが、私はやっぱり歌舞伎だと思いました。

 

若い歌舞伎役者と歌舞伎役者ではない俳優が見事に融合し、生き生きとした舞台になっています。

福士誠治君@エースも必死で歌舞伎風の所作を披露し、その一生懸命な姿勢は感動モノ。

 

名前くらいは聞いたことあるって程度でしたが、今後はイケメン俳優・福士君のテレビドラマも観たい♪

 

私は勘三郎が勘九郎時代にやって酷評を浴びた新作歌舞伎には、どうしても馴染めませんでした。

ドタバタ劇の感が否めず、素晴らしい才能の浪費とさえ感じたものです。

 

しかし、猿之助の演出は実験的というか、話題のプロジェクトマッピングを使ったり、先進技術も取り入れ、

お客様の度胆を抜く、これまで見たこともない舞台を展開したいといった野心的取り組みが、見る者の心に響きます。

 

猿之助演じる主人公・ルフィってゴム人間なんですね。

手がビヨ~ンと伸びる様は、歌舞伎の技法を使ったり、映像にしたり、と旧来の歌舞伎ファンにも受け入れられる基本を

しっかり押さえてます。

やはり、ソツのない猿之助。

 

ワンピースファンにも大喜びされるよう主題曲(?)をジャンジャン流し、皆さん、合唱状態でした。

その輪に入れなくて残念。

 

公演予定の発表当初、今月・来月と異例の2か月連続公演で、「強気ねぇ~」と驚きましたが、これなら客は呼べます!

何せ、5分前に演舞場に到着して入場するのに入り口で行列したのは初めてです。

売店も増設され、記念オリジナルグッズが飛ぶように売れてました。

 

歌舞伎は初めてっぽい人も大勢いたようですが、会場の雰囲気が良いのも嬉しかった~。

「歌舞伎を見る特別な私」的な人が普段の歌舞伎座には少なからずいらして、少し音を立てたり、子供が声を出すだけで

不快感を露わにしたり、注意する光景を見るたび、「楽しみに来てるんだから、もっと鷹揚に接してあげたらいいのに」

とひと様の心配をすることもたびたび。

 

でも、今日の客席は温かい空気に満ちていました。

「すごーい」と歌舞伎役者の技に驚嘆し、笑い、泣き、歌い、手拍子を取り、「大きな芝居小屋」(矛盾の形容?)を揺らしてました。

 

だって、ワンピースって友情、愛情の物語なんでしょ。

皆で楽しく見るのが最適の観劇スタイル!

 

最後に、ワンピースファンなら舞台幕は必見ですよ~♪

 

11月25日千秋楽。

(写真:『歌舞伎美人』より)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サンマを家庭用グリルで上手に焼く方法

2015-10-04 | その他

サンマの美味しい季節到来!

 

今夜の夕食のメインディッシュは、サンマの塩焼きにしました。

念のため、ネットで焼き時間など確認してみると、他にもいろんな情報が出てきましたが、

載っていない裏技があるんです。

 

以前、和食の店で教えていただいたオーナー直伝のコツ。

 

グリルの中の網に酢を塗ると、魚の身がくっつきにくくなるんですよ。

 

私はペーパータオルを小さく畳んで、酢の瓶口に付けて逆さにします。

お酢の染み込んだペーパーで網を拭くだけ。

 

今日もその方法で皮は破れず、綺麗な姿でお皿に盛れました♪

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする