モネ展に行ってきました。
すごい! の一語に尽きます。
いえ、作品でなく人混みが。
美術展は結構出かけてますけど(怠慢でブログアップには至らずお恥ずかしい)、
あれほど売店が混雑しているのを見たことがありません。
レジはいつもより多めに配置してあるのに、行列用の仕切りが何重にも連なり、スタッフが整理にあたっていました。
絵はがき1枚程度なら買うのを断念したくなる長蛇の列。
そもそも、絵はがきコーナーで幾重にも人垣ができているため、商品を手に取って選ぶことさえままならない……。
私が行ったのは、10月中旬の平日ですが、こんな状態。
開始は9月なのに人出は全く衰えていない様子。
日本人の印象派好き、モネ好きを目の当たりにしました。
淡くぼんやりして穏やかな色調や対象は、白黒はっきりつけるのを避ける民族には心地よく映るのかもしれませんね。
今回のポスターにもなっている、前期のハイライト展示、「印象、日ノ出」は海外の美術館で見たはずなんですが、
記憶が曖昧で、今回初めて見るような新鮮味がありました。
とても美しい作品です。
近くで見てもいいんですが、離れると光り輝いて、本当に「日ノ出」を眺めるような明るい清々しさを感じます。
これは大作ではありませんが、絵画はサイズが大きくなるほど、離れるとさまざまなものが見えてきます。
他の皆さんが貼り付くように見ているときは、少し後ろに下がって、全体を鑑賞するのもいいですね。
印象派の呼称の由来となった、この作品展示は残念ながら修了しましたが、後期はまた別の目玉作品が出るため、混雑は続く?
白内障で色の識別が難しくなった、最晩年の絵はそれまでとは打って変わった激しい色づかいと筆致で、誰もが驚くはず。
ご遺族の意向で非公開とされていた作品群には賛否両論あるでしょうが、長命で数多くの作品を残し、存命中に地位を確立したモネは
芸術家としては、かなり幸せな部類に入る人なので、全て公開しても評価が揺らぐことはありません。
違う一面も観ることができる私たちは幸運です。
10月20日からは、「サン=ラザール駅」が特別展示されています。
「これを見ずには終われない」とポスターで煽られ、何となくまた行ってしまいそう。
ちなみに、絵はがきだけお求めになりたい場合は、レジ付近の列の横にも小さな絵はがき専用コーナーがありますので、
そこで選ばれてはいかがでしょう。
ずっと並んで、ようやく気がついた……。
12月13日まで。