思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

ソクラテス教室のML公開ー今年の受験結果のこと、学習への態度(考え方と方法)について。

2018-02-24 | メール・往復書簡

 

以下は、3日前の白樺教育館・ソクラテス教室のMLです。公開するにあたり、固有名詞は記号化しました。

 

 嬉しいお知らせです。

  今年、大学受験をしたのはA君一人でしたが、
 センター入試の「日本史」は100点で、驚きました。わたしと大学クラスのみながよろこびました。
 第一志望の大学の史学科に行きますが、彼は、受験塾や夏期講習などには一度も行かず、自分ひとりで学習し続けました(昨年機械設計者として就職したB君も、小学2年生から「ソクラテス教室」一筋で、一人でこつこつ積み上げました)。

  毎土曜日の「大学クラス(高校生・大学生・社会人)では、3年間に数冊の本を読み、武田の論文を読み、聴き、話し、書く学習を愉快に続けてきましたが、それは、頭の力そのものをアップさせます。そのため受験問題の国語などは易しく感じられます。

 「ソフィーの世界」から始まり、「ソクラテス以前以後」(岩波・ケンブリッジ大学のコンフォード著)、プラトン著の「饗宴」と「パイドロス」ー古典を読み、竹内芳郎の名著「サルトル哲学序説」の一部、「中江兆民と安藤昌益」そして、明治から戦後にかけて日本の良心を代表する経済学者・法学者の「高野岩三郎評伝」など。多くは高校教師でも読んでいないレベルの本ですが、それらを使っての授業は楽しく刺激的です。

 大学では、A君はおそらく研究者の道を目がけると思いますので、わたしもサポートを続けます。
 小学生の時、算数や国語を終えると、マンガ「日本の歴史」(小学館と講談社の両方のシリーズ)全巻を繰り返し読んでいた姿が目に焼き付いています。

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 実は、A君は、夏、勉強に疲れていました。
得意の「日本史」を完璧にしようとして、参考書と教科書をはじめから逐一全部やるという方法でしたので、精神的に参り、ヘキエキしていたのです。

 わたしは、一つひとつ全部を完璧に、という考えはダメ、と言いました。

逆のやりかた、先に問題をやり、理解不足の個所を見つけて、それを単におぼえるのはなく、そこに至る流れ=文脈を理解しつつ知る作業をするように言いました。

 このやり方に切り替えてから、A君は、「やりよい、楽だ」と言い、にこやかさが戻りました。

 これは、何事でもそうなのです。

一から全部やる、という厳しくキツイやり方(受験主義=完璧主義)は、損ですし、使えない頭をつくってしまいます。必要なこと、核心点をつかむ方法=全体をイメージして意味をつかまえるやり方は、はるかに楽で有効で、しかも内容の的確な把握できます。


 みなさんも、がり勉ではなく、有効に集中する学習仕方=丸暗記や公理公式を覚え込んでアテハメル損で辛く、価値のない勉強から解放されてください。お得です。パターン知と丸暗記を中心の学習は、フッサールの言う通りで「単なる事実学は事実人しかつくらない」のです。現代日本の知的退廃を変えるには、意味と本質をつかむ学習仕方へのコペルニクス的転回が必要なのです。


 武田康弘
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今日、千葉県立高校の前期の合格発表があり、

小学生のときから「ソクラテス教室」に通う長~いお付き合いの3人組(I君、H君、Y君)は、揃って合格しました。おめでとう~~~~

 夏休みや冬休みには、白樺教育館のカギを預けていたので、自由に学習していました。自学自習です。

 大学クラスに進めば、昨日のA君のように、「頭そのものを楽しく鍛えるどこにもないお得な学習を体験することになります。

 武田康弘

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皆さん、おめでとうございます。

 考える頭ができてると、ガツガツと長期間、受験勉強せずとも普通の学校には入れるんですね。

 私の息子と姪もソクラテス教室でお世話になりました。
 二人とも事実上半年くらいの受験勉強で大学入試をパス。
 (法政と成城)

 特に息子のほうは高校3年間勉強しない学校でしたので心配だったのですが、危惧でした。
小中学校時の心身を通した学び、意味をつかみ取る勉強、知的好奇心が招く自然な勉強(本人は勉強と思ってない)が地頭(じあたま)・心を育みます。

 そう言ってもなかなか信じてもらえないところが辛いところですが、教育館に来られる方々ならお分かりになると思います。

 ともあれ、合格の報告私もうれしく思いました。

 ちなみに、私もソクラテス教室大学生クラスの生徒です。
 A君の同級生。ただし、63歳ですが(=^・・^=)


 古林 治
 (白樺教育館副館長 ボランティアでホームページ作成しています。
  一応、会社役員でもあります。)

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古林さん、ありがとう~~~
 皆さま、
 以下に、重要な考え方についてお話しますので、ぜひ、ご熟読ください。

 実は、小学生の時から親しく交わっていた3人は、11月、一人が他者(友人)のことを話題にしたのをキッカケに、誰はどうした、誰が何点だった。誰は〇〇高校を受ける、となり浮足立ちました。
いまの大人(親)たちの意識を反映し、情報に振り回され、自分を見失う悪弊を見事なまでに(笑)現わし 「ソクラテス教室」らしからぬ精神状態になりました。

 わたしは、説得的にかつ断固として彼らに話しました。

 いいか!自分だけに集中しなければいけない。これから、決して他者のことを話題にするな、思うな!
受験のみならず、いまの情報社会に従えば、自己を見失う。絶対によい結果にはならない。つまらない人生に堕ちるぞ、生きるに値しない人生しか与えらないぞ、それでは人生の失敗だ。ブッダ(釈迦)の言う通り、従うべきもの、基準とすべきものは、自分自身の沈思以外にはない。自己に集中しろ!!!!

 それ以降、みなは驚くほど自分に集中したのでした。


 武田康弘

 

 

 

コメント
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