九州一周2日目。指宿から南大隈町までフェリーで渡りたかったが、時化のため欠航となってしまい、やむ無く錦江湾を周回するルートに変更。その前に知覧特攻平和会館を訪れた。
ここに来たのは2度目。開館直後から多くの人が訪れていた。特攻作戦で2,500名もの人々が亡くなったが、その多くは20歳前後の若者。今を生きる人々に彼らの思いを計り知る事は難しいが、ここに展示された多くの遺書がそれを知らせてくれる。本土空襲が酷くなり、身近な人々が死に、身近な街が破壊され、その悔しさに一矢報いる気持ちと、死して自分と自分の一家の名誉を得たい思いがあったのだろうと思う。
今の日本の平和は彼らの犠牲無くしてあり得なかったのは確かだ。しかし特攻を素直に美化する事が出来ない。今回は結構冷静な視点で見学したけど、感情に任せて大和魂を掻き立てられるような事はなかった。飛行機による体当たりは、彼らの名誉心を逆手に取った当時の国家による悪手な愚策としか感じられず、私の中で大和の特攻作戦とこの神風の特攻は、似て少し非なるものだと思った。しかし勇敢な人ほど早く死んでいくやるせなさはどちらも同じではあったけど。
大隅半島を鹿屋まで南下し、そこから海岸線を北上し、宮崎と大分の県境にある延岡市まで来た。3月になったが夜はまだ寒い。外気が0℃でかなり冷え込む。ちょっと防寒対策甘かったかもしれない。
