センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

北京オリンピックを振り返って!

2008-08-27 00:01:02 | 感覚
私が以前に実業団のスポーツ選手達のメンタルトレーナーをしていた頃、第25回バルセロナ大会(スペイン)1992年に代表選手をオリンピックに送り出した事がある。
この頃から体力だけでは世界を相手に闘えないことを日本の代表団は感じ、メンタル面や身体のサポートなど科学的なサポートの重要性を感じていたのである。
今年2008年北京五輪は日本人選手の活躍と歴史に残る快挙を果たしたオリンピックでもある。金メダルの数こそ、9個と私が予想していた10個以上を下回る結果ではあるが、何より、価値あるメダルである。
400mリレーで男子が日本陸上初の短距離での銅メダルに輝いた。
また、フェンシングの大会でも22歳の太田雄貴さんが日本人初の銀メダルに輝いたのである。
日本人初であり、現在フェンシングを行なっている人達は1万人足らずと決してメジャーなスポーツではない。ましてやヨーロッパ発祥の地であるフェンシングが東洋人によって銀メダルに輝いた事は、奇跡に近いものである。
女子ソフトボールの悲願の金メダルと本当に価値あるメダルが続いた一方で期待された種目や選手が北京入りしてから男女のマラソンで怪我などにより出場辞退などのショッキングなニュースも流れた。
逆にカヤックや女子サッカー、女子バトミントンなど女子の活躍も目立った北京オリンピックでも有りました。
平泳ぎの北島選手の2大会連続の金メダルの快挙など目立つ活躍でした。
このように日本選手の活躍の陰で指導者やコーチ、関係者のサポートが有って初めてオリンピックで活躍できるのである。
現在のスポーツは以前のように根性や気合いでは世界では通用しないのである。
科学的なデータ応用や脳生理学、心理学、医学科、栄養学などのサポートがあって初めて世界で闘えるのである。
私はこの文書をオリンピック陸上最終種目「男子マラソン」を拝見しながら文書を作成しているが、私が注目している選手は日本人ではないが、ケニアのサムエル・ワンジル21歳の選手を私は応援し、マラソンでケニア初の金メダルに輝いたのである。
この選手は、ケニアで生まれ、日本で育ったと言って過言ではないのである。
小学生の頃から日本の給食支援で育ち、15歳で日本に留学し、日本の実業団でマラソンの指導を受けたのである。日本語も流暢に話すのである。
今回のマラソンは決して環境は良くないのである。真夏のマラソンは幾ら男子でも2時間10分台と記録は伸びないのだが、今回金メダルに輝いたワンジル選手はオリンピックレコード何と、2時間6分32秒という記録は奇跡に近いものがある。
私も20kmハーフマラソンに無謀にも挑戦したことはあるが、記録は1時間30分以上も時間が掛かってしまった。
私も「マラソンハイ」という苦しい中から気分が良くなる(ハイになる)経験をしたことがある。
私は丁度10km近い場所を走っていたら、左の脇腹が痛み出し、苦しくなってきた。それでも我慢して走っていたら、途中から脳内で快感を感じ始めたのである。
これこそが「マラソンハイ」である。マラソンハイは脳内物質の「ペーターエンドルフェン」が分泌されることで痛みや苦しみから脱出することが出来るのである。
エンドルフェンの効果は、自律神経に働きかけ心拍数の減少、血圧の低下などに繋がるのでこの効果によって長距離を走り抜けることが出来るのである。
他にも、砲丸投げややり投げ、ハンマー投げなどの選手が大声を出して気合いを入れるが、これには大きな理由があるのです。
私達人間の脳は、筋肉や身体の運動性などのコントロールを自発的に脳が行ないます。つまり、脳がコントロールしないと筋肉や骨格など力を入れすぎると壊れてしまい、骨折や肉離れを起こしてしまうから身体防御の心理が働くのです。
ですから100%の能力を発揮できず、常に80%程度の能力が働くのです。
但し、このような状態ではオリンピックで戦えないので大声を出してこの脳のストッパーを解除する訳です。
これらの効果を「シャウトの法則」と言いますが、大声で気合いを入れることで100%の能力を発揮できるのです。
但し、これらも日々の身体能力の鍛錬があって初めて行なわれるのです。
私は今後、特に日本陸上協会や関係者に選手の「科学的なデータ応用や脳生理学、心理学、医学科、栄養学などのサポート」が必要であり、支援も必要と考えている。
確かにオリンピックに参加している選手の多くは何処かに痛みや障害を抱えている選手は多いのだが、私はオリンピック寸前に選手の身体能力をベストの状態に持って行くことを強く提唱している。
幾ら技術的な指導や戦略を取り入れても限界を超えたトレーニングなどで選手生命を縮めてしまうのである。
これらから、今回のマラソンの関係者には反省と新たな科学的な取り組みや組織が必要であると提唱いたします。
やはり、選手がオリンピックという大舞台で活躍できるように身体的にも精神的にもサポートして行くことが必要であり、世界で闘える条件でもある。
今回の北京オリンピックでは異変も起こっている。卓球や短距離走の選手が自国ではなく、国籍を変えて活躍しているのである。卓球では中国籍の選手がオーストラリアの国籍で活躍したのである。短距離走でも同様のことが起きている。国の名誉のためとはいえおかしな話である。
次期2012年ロンドンオリンピックまでに日本が10個以上の金メダルを取得するのには、選手個人の身体的な能力だけではメダルは取れないのである。
コーチ、トレーナーなど科学的、医学的、栄養学、心理学などの指導やチームが必要である。私はこれらから少なくても一人の選手に10名以上のチーム指導者が必要と考えている。
出来れば、私も今後ロンドンオリンピックまでに何処かの種目で選手をサポート出来たらと願っている。
オリンピックのために4年間激しいトレーニングと身体や筋肉をいじめ抜いて、いざ本番で出場辞退しなければならない選手の心理を考えると本当に無念でならない。
やはり、選手自身に責任はないが、私は指導者や関係者などに反省と責任を感じて欲しいとものである。このような事態をロンドンオリンピックで起きない事を願うばかりである。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦




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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2008-10-03 09:15:59
中高年がジョギングからマラソン始めたり
登山にハマるのって

まさにβエンドルフィンの分泌をもとめるから


登山なんか2000~3000mクラスになるとβエンドルフィンでまくってるときに頂上について最高の景色が見れるからね…
あれを味わってしまうと


なんかある種のマゾだな(笑
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