つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

お金の迷宮ではない

2006-09-21 21:04:18 | 木曜漫画劇場(白組)
さて、実は外伝の方が長い第660回は、

タイトル:ウィザードリィ外伝第一部――ギルの迷宮
著者:石垣環
出版社:JICC出版 宝島COMIC

であります。

扇:GYAOで宇宙版必殺仕事人にハマってるSENでーす。

鈴:ストイックのWRCにハマってるLINNで~す。

扇:なにそれ? 意味不明なんだけど?

鈴:あー、すまん、World Rally Chanpionship、世界ラリー選手権のことだ。
GYAOで見れるのでな、F1とかよりよっぽどかこっちのが好きなのさ~。

扇:ああ、砂漠を突っ切っていくあれか?

鈴:そりゃパリ・ダカやっ!

扇:何っ! あれよりもっと凄いのか?
じゃあ、北極の氷の上を走ったり、月のクレーター越えたりするんだなっ!

鈴:いったいどこのマンガやっ!
ったく、そこまではせんが、アイスバーン走ったり、未舗装の道走ったりはするぞ。
……で、なんでGYAOの話ではなかったんかえ?

扇:さすがラリー、やることが違うな。
そうそう、銀河旋風の話だった――。
ブライガーめっさ面白ぇ!

鈴:結局そこかいっ!
まー、実際、おもしろいのは認めるが(笑)

扇:第一話の詰め込み方は凄かった……。
主要キャラ三人を強引に仲間にして、車が巨大化して戦闘機、戦闘機が巨大化してロボットになるメカニズムを説明して、さらに仕事の依頼を受けて悪人をぶった斬るとこまでたった20分ちょいでやっちゃおうってんだから……。
とりあえず、最初の仕事でいきなり、「悪人に情けは無用!」って、命乞いするザコ敵の戦闘機を握り潰しちゃう時点で――
子供番組じゃないよね。

鈴:さすが昔のアニメはひと味もふた味も違うのぅ(笑)
こういうばかばかしい(?)のが最近ないからなぁ。
ストーリーとか小難しいのを追いまくって破綻してるのがたくさん……まぁ、代表的なのはあえて言うまい。

扇:言わない方がいいだろう。
その点、ブライガーは割り切り方が凄かったな。
やってることは復讐代行なのにメインキャラのノリはひたすら軽いし、小難しい話は「イェイ!」の一言で終わらせてしまうし……アラがかえって味になるという、奇妙な作りをしている。

鈴:まー、そゆとこがまたよいのであろう。
私も……い、いや、やめよう……。

扇:な~んだ? 言ってみなはれ?
つーか、ノリで進む話って滑ると痛すぎるから、実は理詰めで書くより難しかったりするけどね。

鈴:いや、言わんっ。
もうここでは……たぶん……きっと……おそらく、言わん……と思う……。
ま、まぁ、ノリはほんまに勢いと発想が命だからなぁ。出んと話にならんし、出たら突っ走らんとあかんからのぅ。

扇:読者の皆様方、来週の木曜漫画劇場にどうぞご期待下さい。
だから、止まると停滞期間が長いんだよねぇ。(笑)

鈴:断っじて言わんっ(爆)
まぁ、そこがネックだわなぁ。
まるっきり私の書き方と一緒……(爆)

扇:それ、言ってるって言わんか?

鈴:言ってないっ! 断じて言ってない!!!
プ……はっ……やばいやばい……危うくつられるところであった……。

扇:つーか、過去の木劇漁ると――

鈴:ええいっ、やめいっっっ!!!
口と鼻両方とも塞ぐぞっ!

扇:まだまだだな、俺は掌にも口を持っている……。

鈴:うわっ……、やっぱり人外だったか……。

扇:人外言うな。
ちょっと菊地秀行キャラの血を受け継いでるだけだ。
額に眼があったり、後頭部に口があったりはせんぞ。

鈴:いや、悪い悪い、思わず本音が……(笑)
って、菊地キャラの血受け継いでる時点で、マジで人外やし、額に目がなくても、後頭部に口はなくても、掌に持ってんだから人間ちゃうやん、やっぱり。

扇:まったく、住みにくい世界になったもんだ……。
そろそろ文字数もかなり来てるんで真面目な話をしよう。
ウィザードリィの世界観を利用したオリジナル作品です。外伝となっていますが、原作ゲームとは殆どつながりがありません。(つーか、ファンタジー剣術物だし)
第一部である本作は、ひょんなことでパーティを組むことになった侍・君主・忍者・司教の四人組が迷宮支配者のギルに戦いを挑むというストーリー。

鈴:そねー。
今後の外伝のメインキャラ登場編&ストーリー導入編ってとこだぁやね。
じゃぁ、CM行っとくか。


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扇:では、いつものごとくキャラ紹介。
主人公のショウ。鉄鎧着た侍。(この世界では普通だけど)
ホウライの名家の末っ子(ただし、後で妹が生まれた)だったが、出来のいい兄貴が戦死したため跡取りにされ、ふて腐れて最前線で戦っていた時にルーと接触。彼女と死闘を演じている最中にこの世界最凶のお邪魔虫ル・ケブレスに召喚され、ギルの迷宮に放り込まれてしまう。
必要とあらばバサバサと敵を倒し、たまには情も見せたりする、至って合理的な性格。破天荒だが中身は堅物のルーとしょっちゅう衝突していたが、最終的にはお約束な関係に落ち着いた。
鳳龍剣という独特の剣術を身に付けており、魔法剣は使うわ、バリアは張るわと無敵街道まっしぐらの主人公だった。免許皆伝の腕前なので、展開に困ったら新技を出してもオッケーってあたり、存在自体が反則である。
ちなみに、モデルは『聖戦士ダンバイン』のショウ・ザマ。(笑)

鈴:では、ショウと同様にル・ケブレスに召喚されたルーシディティ・リルガミン(たぶん)
ショウと同時代に生まれ、姫将軍として名を馳せた君主(ロード)であり、作中、必殺技を持つショウとは異なれど、若くしてほとんどの僧侶呪文を修得し、剣圧で山をも砕く、と言うロードの達人の片鱗を見せるほどの実力派。
ただし、性格は極めて直情的で感性型。
当初はもともとリルガミン、ホウライ両国で敵対していたため、ショウとはことあるごとに口げんかをするなどしていたが、ショウの生真面目な侍ぶりに心を開いていく。

扇:ちなみに名前の元ネタは英語の『lucidity(洞察力、明るさ、等の意)』らしい。
では、ル・ケブレスの依頼で迷宮の調査をしていた忍者のサンザ。
忍者だが性格は中立(要するに盗賊の短刀で転職した)で、パーティ一の軽い発言で若者二人の仲を取り持つムードメーカー。最年長らしく、意味深な台詞を吐くこともあるが、普段は気のいいオッチャンといった役回りを演じている。
結構暗い過去があったりもするが、それについては後の巻の紹介で。

鈴:そのまんまやな、ルー(笑)
さて、ではサンザとともに迷宮でショウとルーを迎えたもうひとりのシェーラ。
この時点ですでに「死言マリクト」(僧侶Lv7)を唱え、「大凍マダルト」(魔術師Lv5)を唱えられる高レベルのビショップ。
もともとこの迷宮を作った狂信者集団「牙の教徒」の首魁ギルの側近だったが、その行動などに疑問を持ち離脱。
以後、ギルと敵対しつつも、老練な冒険者であり、年上のよき相談役としてお姉さん(おばさん?)ぶりを発揮する。

扇:モデルがマーベルだったりするからなぁ……。
黒髪フェチのギルさんに見初められて御子様には言えない関係になったり、次に惚れた相手が子某脳で出張続きのオッサンだったり、自分から苦労を背負うタイプだわな。
ギルは……別にいっか、紹介しなくても。どうせ後でまた出てくるし。

鈴:しまくってんなぁ、シェーラ……(合掌)
まー、いーんでないかえ、最終的には幸せになれば。最初のシルビアみたいに(笑)
……つっか、その手の話は、まんま前作のサコン、シルビアやんっ!

扇:そういやあのパーティって、サコン&ロキ&シルビア&謎の女性の四角関係で崩壊したんだった。
シルビアは強引に割り切るタイプだったが、シェーラは――末代まで祟りそうだな。
いや、好きなキャラだし、いないと困るんだけどね。
ルーとは茶飲み友達、ショウとは歳の近い叔母さんと甥って感じで上手くやってたしな。(はうっ!)

鈴:まー、どっかの狂信者集団にもいたことだし、祟るなら末代どころか……いや、やめよう、こっちが祟られそうだ……(爆)
そゆ意味では、ショウとルーのふたりって、どう考えても、見た目はショウがルーに敷かれてる感じだが、まぁ、実質はショウのほうが立場は上だよな。
ただし、ショウのばやい、「侍たるもの……」とか、言いながら我慢してそうだけど(笑)

扇:あの子の生き方、そのまんま侍だからね。
四人の色分けが上手くいってるので、コンビを切り替えて会話を進めるシーンはどれも面白かったな。ルーとサンザ組だけはイマイチしっくりいってなかったが――って、これは後の巻の話か。(爆)
以後五巻も続く外伝の序章だけあって説明的な部分は多いのですが、ウィズ物の一編としてチェックしても悪くない作品かと思います。
では、本日はこの辺で……さよーなーらぁー。

鈴:チェックってな……。
手に入りにくいんだよ、いまじゃ
まぁでも、手に入りにくいとは言え、ウィズファンには十二分に楽しめる作品のひとつとしてはオススメ。
ベニ松さんの「隣り合わせの灰と青春」とともに、日本で手に入るウィズものとしては、稀有なクオリティのある作品です。
ちなみに、まだまだ続きますが、今回はこの辺で、さよ~なら~