つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

ぷすっ、と

2005-10-18 13:15:32 | 時代劇・歴史物
さて、昨日はテレビで今日は小説な第322回は、

タイトル:梅安影法師―仕掛人・藤枝梅安
著者:池波正太郎
文庫名:講談社文庫

であります。

昨日、必殺シリーズの副読本を紹介したので、今日は原作の方を。
梅安シリーズは全七作ありますがこれは六作目。
読み方としては邪道ですが、思いつきで買ってきてしまいました。

表の顔は医師、裏の顔は仕掛人。
二つの顔を持つ男、藤枝梅安は危機に陥っていた。
巨悪を倒したものの、それに連なる者達に狙われていたのである。

ほとぼりが冷めるまで江戸には戻らぬ方が良い。
元締めはそう勧めるが、梅安はそれでも戻らねばならなかった。
友人が病の床にあったのだ。

手を変え品を変え、梅安を狙う者達。
仕掛人同士の戦いはひそやかに展開される。
そして今日もまた、梅安の針が敵の急所を貫く!

解ってはいたのですが……非常に地味な作品です。
誰にも知られず、相手にも気付かせずに殺しを行うのが仕掛人の本道ですから、派手な殺陣など当然ありません。
表の面が割れても医者を続ける梅安も梅安ですが、それでも仕留められない相手方の仕掛人も仕掛人で……何だかなぁ。

かなり軽いので、読むのは苦労しないかも。
ただ、先週読んだ隆慶一郎と比べるとどうしても見劣りしてしまう。
ドラマは軽い方が好きなんですけどねぇ。