増尾伸一郎先生におかれましては、７月２５日、本学へ出勤の途次電車内で倒れ、薬石効なく逝去されました。１９５６年１２月のお生まれ、５７歳という若さでございました。多年、ご一緒させていただいた身として、あまりにも突然のことでただ呆然とするばかりであります。大病から回復され、驚異的なスケジュールで国内・国外の研究会やシンポジウムに参加される傍ら、東アジアの文化史に相亙るありとあらゆる現象について、矢継早に論考を発表されるのを目のあたりにして、知の巨人とはかかるものか、とただ讃仰するばかりでありました。気さくで人を惹きつけてやまぬお人柄、何を申し上げても、その人知ってる、その本は読んだ、と打てば響くような談論風発、きっと多くの皆様が、御同意くださいましょう。この水曜日に、ご一緒に高校訪問をいたしました際も、車の中でいつものように楽しげに、ご近況をお話し下さいました、翌日、そのお手書きの報告書を頂戴しましたのが、お見かけした最後になろうとは、まことに思いもよらぬことでありました。ああ、天は時をかさざるか、と歎くも詮無きことながら、今はただ、残念でなりません。
謹んで哀悼の意を表します。
（青柳隆志）
御葬儀日程
横浜市北部斎場 横浜市緑区長津田町5125番地1
御通夜 7月30日19時より
告別式 7月31日11時より
