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ワニと読むミステリ(最終弁護)

読むと、みんなウソかしら?

(スコット・プラット著)
弁護士も悩むものですね。
いつかは無実の容疑者の弁護をしたいという切実な願い。
ジョー・ディラードのそんな願望はなかなかかなえられるものではありません。
来る日も来る日も、依頼人には嘘をつかれ、それを見破る術にも長けてきた。
また姉のサラが逮捕され、ジョーはまた姉を救い出すために努力しますが、それはまったくの徒労です。姉はまたドラッグをやるにきまっているから。
家に帰れば毎回飼い犬のリオが靴におしっこするし。

伝道師がめったざしにされて殺され、局部を切り取られるという事件がおき、美しくかよわい娘エンジェルが逮捕されます。ストリップ・クラブの経営者アイリーンから弁護を依頼されたジョー・ディラードは、エンジェルと謁見して無実を確信します。
伝道師の実際の姿が明るみに出て、父親のイメージをけがされたと恨む息子は凶暴になり。
判事と弁護士は反目しあい、なんとか足を引っ張ろうとするし。
捜査官は不当な捜査をしてそれを隠そうとするし。これがすべてビデオに撮られてたいたところは笑えます。
誰も彼もウソをつく。

法曹界の暗部もいろいろ描かれて、ジョー・ディラードは弁護士を辞めたいと切実に願っています。というとちょっと暗いミステリに思われるかもしれませんが、ストリップ・クラブ経営者アーリーンのしたたかな計画などは、ちょっと胸のすくようなところがあって、笑えます。
アーリーンにはまた登場してもらいたいですね。

次の翻訳も早く読みたいですね。ジョー・ディラードは、地方検事になっているそうです。

■弁護士もの
 素晴らしき犯罪 : マローンはたえず酔っ払ってます
 黒い薔薇 : 連続殺人事件
 愛犬をつれた名探偵 ペット探偵1 : 弁護士資格停止中
 いたずらフェレットは容疑者 : ケンドラはまだ弁護士資格停止中
 目撃者は鳥カゴのなか : ケンドラは弁護士資格を取り戻しました
 聖林殺人事件 : アントネッリのシリーズ
 遺産 : これもアントネッリ
 弁護 : これもアントネッリ

主人公: ジョー・ディラード(刑事弁護士)  
場所:  USA、テネシー州
グルメ: なし
動物:  イヌ:リオ(ジャーマン・シェパード)
ユーモア: 小

最終弁護 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
スコット・プラット
早川書房

法廷テクニックを知りたい人に
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