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ワニと読むミステリ(論理は右手に)

読むと、誰にも見られていないと思ったら大間違い。

(フレッド・ヴァルガス著)
三聖人シリーズの第2弾。
でも、全員が活躍するわけではありません。
ルイは、内務省の調査官でしたが、役所の上層部が入れ替わり、危険分子とみなされたルイは調査官の職を追われることになりました。したがって今は無職。
そうはいっても調査官としての職務魂が消えるわけでなく、公園で発見した人骨、どうやらイヌの糞からでてきたらしい、を見つけると、聖人たちの力を借りて、その人骨の出所をつきとめようとします。
イヌの糞ですからね、元は。どれだれ気の遠くなるような仕事か想像できますね。
しかし! ルイは、論理を積み重ねて、その人骨の謎に迫っていきます。
やっぱりしつこさは大切ですね。
その人骨を運んできたらしいイヌを追って、ルイはブルターニュへでかけますが、そこでは最近老女が海辺で死んでいるのが発見されています。ここでは事故死と判定されているのですが、ルイはそのくらいではあきらめません。
どうやって真相に迫っていくのでしょうか。
この村に、ルイの以前の恋人が結婚して住んでいるのがわかり、ルイは落ち着かない気分です。
工芸学校講師の妻は、異常に緊張しています。
静かな村のように見えたのに、水面下で何かが起こっているような。
聖人の卓越した観察力から、事件は急速に収束します。

ルイに情け容赦なく意見する元売春婦のマルト。住むところを追われてルイのアパートに居候していますが、早く自分の住まいをみつけることができるとよいですね。

ルイのペットはヒキガエルのビュフォ。いつもポケットの中です。

三聖人のシリーズは、まだ続きます。期待しましょう。

■九マイルは遠すぎる
小さな手がかりから事件の真相にせまるところから、ハリー・ケメルマンの「九マイルは遠すぎる」を思い出してしまいました。
ほんの小さな会話の断片からそこに犯罪を見つけて真相に迫っていく、ミステリ好きのワニとしてはとても好きな展開です。

主人公: ルイ・ケルヴェレール(元内務省調査員)  
場所:  フランス、ブルターニュ
グルメ: なし
動物:  イヌ:リンゴー(ピットブル)(スヴランの飼い犬)
ヒキガエル:ビュフォ(ルイの飼いカエル)
ユーモア: 小

論理は右手に (創元推理文庫)
フレッド ヴァルガス
東京創元社

論理の積み重ねの好きな方へ
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