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性同一性障害になやむ若いMTF当事者に向けてのメッセージです

オートガイネフィリアのことを語ろう

2014-05-25 15:27:09 | 違和感、自己認識、価値観、判断
この後につづく(更新時期が新しい)3つのエントリーは、過去半年間に書きためてずぼらなためずっと更新していなかった記事です。それらをまとめて更新するにあたって、まずはいつかは書きたいと思っていたオートガイネフィリアについての私の(現時点での)考えを書きます。

 私は他のGIDの方の心の中、頭の中を覗くことはできません。なので、自分が典型的なGIDか特異なのか、あるいは本物か偽物か、自分で判断するしかありません。けれども、以下のことからTS(本物のGID)かオートガイネフィリアか、(もしくは女装子も含め)その立て分けは本質的には意味がないことのように感じています。
 それは、
①「自分の体の性別が間違って生まれてきた」と確信しているMTFでも、女性としてうまくやっていけない場合があるし、元々体の性別で仕事上や結婚など家庭生活で成功をおさめるほど「男」でやっていけた人が移行後「女性」としてうまくやっていける場合がたくさんあり、表面上の苦しみと移行後のQOLに関連がないようにみえること

②たくさんの純女さんと日常的にノンカムで関わる中で、MTFや女装子以上に「オートガイネフィリア」であるような、「24時間自分の外見を満足させようということに喜びを感じている」方がほとんどであるように感じたこと。女装子や移行初期のMTFは、幼児の女の子の「女装願望」にそっくりに見えること。
 鏡の前でうっとりしている女児は、そもそも興奮する時の目印がないため、判別のしようがありません。私が幼児の頃こっそりしていた女装への欲望と、純女さんが幼児の頃かわいい服を着せてほしいと願う思いとを分けることができるのでしょうか。

 だから、私は今やスタンダードとは言えなくなってしまうかもしれない、中村美亜さんの「心に性別はあるのか」にあるような性別の捉え方を支持します。オートガイネフィリアでいえば、あくまで自分の感覚だけでの仮説ですが、
 AGの感覚が薄いかほとんどない人→ヘテロ男性
 AGの感覚はあっても感情を体へ反応させる連携が奥手な方→TSと自認し性別移行 
AGの感覚があり、感情と体との反応が連動しやすい→AGと自認し性別移行
 AGの感覚を育て、その感情と日常を分離させられる方→AGと自認し体の性別のまま、女装子
こんな感じかな?
 女性が着飾るのは、(MTF同様)マナーにかけつけた自己満足であることが大半です。美しくなりたいという気持ちが仮にないなら、移行する意味がありません。

 けれども、もう一つフェティシズムの感覚も考慮に入れなければいけません。これは私は実感として感じたことがないので、AGの亜型と捉えればいいのか、性指向(恋愛対象が女性であること)の変化したものなのか、イメージが沸きません。なので、結局のところ
「移行してうまくいくかどうか。あるいはうまくいかなくても、せめて、移行して後悔しないか、不幸を他人のせいにしていないかどうか。」
 で判断するしかないように思います。
 心の中のことを言葉で表現するには、うそもつけるし、悪気がなくても無意識に自分の内面を繕うこともできます。

「性同一性障害の診断が下りたら移行できる」世の中ではなく、
「性同一性障害として移行したい人が(自己責任で)移行できる」世の中になって欲しいと思います。

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